翌24日、ホテルはビュッフェ(バイキング)スタイルの朝食付きで、和食、洋食が食べ放題ということで、キアンの目が輝いた。最近のNHKの番組によると、バイキングにすると人件費が半分程度で済んで、しかも土日、休日のピーク時でも同じスタッフでこなせるため、返って原価が安上がりで済むという。その分、材料費にお金をかけるとアラカルト(メニュー)の倍くらいの料理が食べられて、大いに客が喜び、バイキング目当てに客がやってくるという好循環で、ほとんどのホテルはバイキングになっているという。ただ朝食なのであまり量は食べられないのが残念だったが、カーネル夫妻は至極ご満悦のようだった。キアンも食べ放題の味付け海苔が気に入って少々失敬して部屋に持って返っていたようだ。
外へ出てみると夕べの雪で、雪をかぶった車で出迎えてくれた。車に雪というのもキアンにとっては初体験の光景で、早速雪をかき集めて雪合戦を始めていた。
今日の予定は円山動物園、大倉山ジャンプ場、札幌ビール園など札幌市内の見所を回る予定だ。札幌市の繁華街は雪かきや融雪が行き届いていて路面に雪はないが、気温はマイナス2度といてつく寒さだ。もっとも最近のニュースでは前代未聞の寒波がやってきて、北海道中がマイナス20~30度、札幌も昼間でもマイナス10度と、とんでもない寒さとなっていて、この程度でラッキーだったのかもしれない。
円山動物園は丘の中腹ということで繁華街とはうって変わって一面の銀世界だった。動物たちはガラス張りの部屋の中で暖房を享受していて心地良さそうだったがカーネル一行は、その寒さと雪に返って興奮気味だった。
動物園から大倉山ジャンプ競技場に向う道は、雪が車で踏み固められたアイスバーンになっていた。へたにブレーキを踏むとすべってしまうので、雪国ならでの運転テクニックが必要とのことだ。いつも零度以下なので、雪や氷が融けることが無いので、全てが白くて大変美しい。住宅も心なしかしゃれていて北海道は豊かという印象をもった。もちろん昨年の地震の跡形などは全くない。
大倉山ジャンプ競技場はちょっと奥まったところにあるので外気温はマイナス4.2度、さすがキアンも震え上がっていた。
今日の目玉は北海道名物のジンギスカン料理、サッポロビール園は博物館というよりはジンギスカン料理目当ての客でにぎわっていた。しかもこの日はクリスマスイブとあっていやがうえにもムードは盛り上がった。
本日のとりは札幌テレビ塔。大通り公園のクリスマスのイルミネーションを期待したのだが、案外地味でマカティのアヤラトライアングルの方が印象が強い。もっとも先の地震のため、自粛したのかもしれないが。