コロナ明け、4年ぶりに訪問した農場でスーパーフードを満喫 2023年8月5日


2023年7月21日付で、コロナ感染防止に関する規制の撤廃が、マルコス大統領により宣言されて、遅ればせながらフィリピンもいよいよ本格的なコロナ明けとなった。しかし、入国規制の変更のアナウンスは未だ無し、しかし、空港の入管では、スマホにe-Travelの入力しても提示しても誰もチェックもせず、現場レベルでは規制撤廃を先取りしているようだ。

KKKの3人兄弟がそろった飛行機の旅はこれが最初だ。パンデミックの直前に生まれたココもここまで育ってしまっている。

そんなわけで、未だに出かけるだけでもおどおどしていた私だが、前回の訪問からパンデミックを挟んで4年ぶりとなるビコールの農場を訪問することを決意した。もちろん、キアン13歳とその妹のクッキー6歳、弟のココ3歳も一緒、クッキーは2歳の時に行ったことがあるが、全く、おぼえていない、ココにとっては正真正銘、初めての訪問となる。

飛行機はおもちゃで知っていはいるものの本物の飛行機に乗って期待に胸を膨らませるココだ。

まずは、チケットの予約だが、キアンが奮闘してオンラインでPALの便を取ってくれた、しかし、以前は一人5000ペソ程度で行けたものが、出発直前だったせいか、倍以上の一万ペソを超えていた。しかも幼児の割引もなかったそうで、私のチケットがシニア割引きで一番安かった。航空会社はパンデミックで被った赤字を挽回しようと必死なのだろう。また、PALからは、前日にオンラインチェックインの案内がきており、これもすべてキアンがやってくれた。

機内は版デミックの最中とは反対に隅々まで乗客で埋まっている。
ダラガ空港に到着

このパンデミック中に、従来のレガスピ空港は閉鎖され、新しい空港がレガスピ市の郊外のダラガ市に完成していた。空港の名前もダラガ空港と変更され少々戸惑ったが、出発、そして到着に当たって、空港ではコロナ規制を匂わせるチェックは全く無くて、従来の手荷物検査だけだった。

ダラガ空港にはマヨン火山が目の前にそびえる野中の一軒家の風情だ。

それが、私のポシェットが引っかかってしまったのだ。飛行機とは4年間縁がなかったのとコロナのことが気になって、うっかりポシェットに小さめのアーミーナイフを持ち歩いていたのを忘れていたのだ。さすが伊達のX線検査ではなく、しっかり発見されてしまった。たしか、息子たちから還暦祝いにもらったものだが、そんな言い訳は聞いてもらえず、情け容赦なく取り上げられてしまった。

レガスピ空港とは一味も二味も違う、国際空港とも見間違うほどだ。

ダラガ空港は小さ目ながらもまさに、最新鋭の空港で、国際空港を一部切り取ったような、きれいな空港だった。周囲は一面の畑で、野中にポツンとできた空港だ。しかし、従来、空港から農場まで30分足らずだったものが、一時間半もかかってしまい、タクシー料金も3000ペソと、従来の3倍だ。PALとセブパシフィックがそれぞれ、一日、5便と、4便で、一日、10便程度しか飛んでいないのだから、従来の空港で十分なはずだ。噂では、新空港が建設されて土地は、空港のあるアルバイ県の知事の持ち物だったそうで、何やら胡散臭いうわさがある。

待合室も超近代的で、マニラのドメスティック空港よりはるかにレベルが高い。

懐かしいレガスピ市を経由して、農場のあるタバコ市につくころは夜になっていた。そしていよいよ待望の我が農場に到着した。ママ・ジェーンのお母さん、兄弟のお嫁さんとその子供たちの歓迎を受けた。

子供たちは優先して食事に呼ばれる

ファームハウスで夕飯はあるのかと心配したが、しっかり、ママ・ジェーンの兄弟が用意してくれていた。しかし、肉と魚だけで、一切の野菜と果物がないことに不安を覚えた。

こらえきれないほどの喜びにあふれるココ

翌日は、早速、子供たちの庭のプール遊びが始まったが、曇天でマヨンの絶景は拝めない。家の周りには、数匹の雑種の犬がつながれていて、新たな客人に驚いたのかしきりに吠えてうるさいことしきり。農場とファームハウスは息子が2年ほど住んでいたので、手入れが行き届いていた。

滞在、三日目にようやく顔を出したマヨン火山、相変わらずの雄姿だ。こちらからは噴火の兆候は見れないが、左の斜面が少し茶色になっていて火砕流が発生しているらしい。

しかし、今回の目玉は、wifiだ。しばらくここに生活していた息子の置き土産で、wifiは生かしてあるはずなのだが、なぜか、ルーターが戸棚にしまってあって、しかも鍵がかかっていて使えなかった。事前にこの情報を入手して、息子の嫁からから鍵を受け取っていたのが役にたった。やっと機器を見つけると、キアンはいとも簡単にセットして、携帯、パソコンのE-メールやメッセンジャー、そしてテレビ(大型のスマートテレビ)でYou TubeやNetfrixがが見放題となった。しかも私が持参したチャンネルボックスで、私専用のテレビで日本のすべてのチャンネルも視聴可能になって準備完了だ。

田んぼは田植えを終わったところだ。

子供たちは、プールとテレビでご満悦、キアンはラップトップと携帯でゲームやNetfrixで満足、さらに私が将来、引退して住むためには必須条件である日本のテレビが見れることがわかった。あるいは、引退しないで、タガイタイの代わりにマニラから500㎞離れたここに住んで在宅勤務ないしリモートワークも不可能ではない。以上の効果に対して、月々1600ペソのwifiの経費は決して高いものではない。

ベランダの手すりに子供たちを座らせてマヨンと一緒にハイポーズ、だが、手すりに座るのが怖いのか、写真撮影に飽きたのか、皆、笑顔がない。

そんなわけで往復日も入れて10日間、どこにも出かけず、農場で退屈もせずに子供たちとすごすことができた。これ恒例の朝夕の散歩も欠かさないで済んだのも、農場の中をはじからはじまで歩いて往復で1㎞くらいあるから、さもありなんである。

農場を縦断する緑の道路は私の散歩コースだ。因みにキアンは13歳、もうすぐ日本の中学2年生、身長は163㎝、体重56㎏の大型だ。

しかし、今回は、新たなる発見があった。それは家の周りにパッションフルーツの実が落ちていて、毎日食べ飽きるほど食べられたことだ。甘酸っぱくておいしいが、アンチエイジング、免疫力の強化、糖尿病、高血圧などなどに効果のあるスーパーフードなのだ。それが好きなだけ只でたべられるという、なんともうれしい話だ。

ファームハウスの目の前のマンゴの木にはマンゴの実ではなくてパッションフルーツが鈴なりだ。
毎日、熟れてくると地面に落ちてくるので、容易に収穫ができる。
二つに割ってスプーンですくって口に入れると甘酸っぱいとろっとした独特な感触の実が口の中いっぱいに広がる。

さらに農場には50本くらいのココナッツが植えてあって、ブコジュース、ココナッツミルク、バージンココナッツオイルなどが、これも食べ放題で、スーパーフードの名がとどろいているすぐれものだ。

農場には50本程度のヤシの木が一年中、たわわに実をつけて、とても自家消費できる量ではない。

さらに未熟のパパイヤも、消化、美容、ダイエット、抗酸化機能に優れたスーパーフードで、今回は台風のために実を落としてしまっていたが、一年以内に実をつける、まるで野菜のようなものだ。

疎開中のタガイタイの野菜畑で実ったパパイヤ、農場でも食べきれないほど実る。
未熟のパパイヤを千切りにして酢でつけたのをアッチャーラと呼ばれ、ほとんど唯一のフィリピンの漬物で、私の食事に欠かせない。

さらにスーパーフード定番、日本でもブームのバナナも一年中なっている。

やはり、タガイタイの野菜畑で実った大型のバナナの実、一房でも、とても一家族で食い切れる量ではない。

こんなスーパーフードに囲まれた食生活をしていたら、病気になりたくてもならないで、充実した長い老後を過ごせそうだ。


いよいよ見送りの時がやってきた。フィリピン人の別れは、皆、大騒ぎで、写真撮影やらハグやらで30分くらいかかる。
マニラ空港の第2ターミナルに降り立ったクッキーとココはカートに乗ってパパ・カーネルの迎えの車に向かう。

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