8月31日の夜、妻から「あなた、大丈夫」という電話が入った。テレビでフィリピンで大地震が発生し、津波が押し寄せていると報道されていると言うのだ。そんなこととはつゆ知らず、あわててテレビをつけて情報の収集に努めた。
それによるとサマール島の沖合いでマグニチュード7.6の地震が発生し、津波警報が出ているというのだ。日本のテレビでも数時間後に50cm程度の津波が各地を襲うと、番組を中断して速報を継続して流していた。
それからはお見舞いの電話やE-メールが立て続けに入ってきた。当方は何の揺れも感じなかっただけに、少々照れくさい。いずれにせよマグニチュード7.6という数字は先の東北大震災のマグニチュード9に比べたら数千分の一のエネルギーで、交通事故に出会ったのと蚊に刺されたくらいの差がある。日本で番組を中断して速報を流し続けるほどのものでもない。中でもフィリピンに押し寄せた津波が3cmという報道には単位を間違えたのではないかと耳を疑った。そもそも3cmの津波などどうやって計測したのか想像もつかない。
メディアがちょっと過敏になりすぎて、人心をあおっているのではないかと感じられた。