我が家が(Prime City CondominiumないしPalm Tower)があるマカティ市のサンアントニオ・ビレッジは中間層が暮らす比較的落ち着いた街だが、フィリピン人向けの意外なレストランがある。先日報告した喫喫茶店8065などもその口だが、今回はママ・ジェーンが情報を聞きつけて、家族全員でものは試しと出かけていった。場所はパソンタモからエステレリア通りを入って、300mほど進んで、そのつきあたりにあるベトナム料理店だ。名前はVINA TRANG、何を意味するのかわからないが、きっとベトナム語だろう。
普通のアパートの駐車場と一階を改造して店にしている
恒例の家族一同記念写真
ベトナム料理とはどんな料理なのかと期待する面々
メニューはスープ麺が中心で200ペソ前後(一人分)、必ずしも安くない。それに、ソフトドリンクは置いてなくて、自家製のフレッシュジュースがトマト、ニンジンなど、それに紅茶やコーヒーなどが80ペソ程度、かなりの健康志向の店だ。
日本レストランのメニューはあまりに種類が多くて逆に選びようがないが、ここはほどほどだ
キアンが注文したのはローストチキン、ライスとチキンがあればご機嫌のキアンは毎日来たいという
一見、うどんやそば、あるいはきしめんのような感じだが、麺の量は少なくて、逆に生の野菜がたくさん入っている。スープの味はあっさりしていて、若者にはちょっと物足りないかも知れない。しかし、逆に飽食を皮肉るような料理ともいえ、ベトナム人はこんな質素でヘルシーな食事を摂っているからこそ、世界で唯一アメリカとの戦争で勝利したという名誉を獲得することが出来たのだろう。
あっさり味にスープに肉や生野菜の具がたっぷり、糖尿病の気のある私には丁度よい
生春巻きの中身はほとんど生野菜、とても健康的だ。一方、あげた春巻きの中身はひき肉で、キアンのお気に入りだ
会計は全部で約1400ペソ、一人あたり200ペソ、日本食を食べに行ったら、倍はかたいだろう。この程度の値段でかつメニューもかんたんな日本の家庭料理を出すような店ができたらありがたいのだが。最もここ、Palm Towerには「とんかつや」というトンカツ屋があって、200ペソ代でトンカツの定食を提供している。ここも穴場といえば穴場だ。
きっとこの店は料理自慢のベトナム人の奥さんが経営しているのだろう。かつてベトナム戦争のころ、フィリピンの軍人も多くベトナムに渡った。そのときフィリピン人と結婚し、フィリピンに渡ったベトナム女性も多い。私がフィリピンに来たとき(1989年)、カラオケにもベトナム人とのハーフの子がいた。今、彼女たちも40代になって、きっとこんな店でも経営しているに違いない。ちなみにウエイトレスはあのセクシーなアオザイを着ているというわけには行かなかったのが残念だ。
お店の名前は、trắngが白ですので”白いベトナム”でしょうか。
多分伝統服アオザイ(アオヤイ)のイメージだと思います。
ヴェトナム語では名刺/形容詞の区別がなく、タガログ語の表現に一部似ていますね。
白いアオザイは女子高生の制服で、成人女性は透けるような薄物も着用し下着の上にシースルーの状態です。歳を重ねるごとに厚手になり、カラフルになるようです。懐かしいですね。