雑記帳 統一選挙


2007年5月14日(月)は、統一選挙のため休み。この連休はマニラに働きに来ている多くの人が故郷へ向かった。選挙の資格を得るためには6ヶ月以上その地に滞在し、かつ届け出ていることが必要で、特に住民登録という制度のないフィリピンでは故郷で投票する人が圧倒的に多い。それでも、投票率は75%と、日本に比べはるかに高率になっている。私も選挙連休に便乗して一ヶ月ぶりにビコールの我が家に帰り、選挙戦を見物してきた。

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トライシクルやパジャックも総動員しての選挙戦

まさに統一選挙で、大統領を除くほとんどの分野で選挙が行われた。立候補者数は全部で16,180人。内訳は上院議員、12人、下院議員、275人、知事、81人、州議770人、市長、118人、市議、1322人、町長、1510人、町議12,092人という、政治に関わるほとんど全部の人たちがこの選挙で選ばれる。

 

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歌や踊りでショーさながらの演説会(会場の外ではスクリーンで見せている)

フィリピンの選挙はイメージ戦の様相が強く、いかに皆の気を引くか、やさしい父さんのイメージや悪を懲らしめる正義の味方、あるいは端的に美貌を強調する、いわば人気投票的要素が大きい。そのためポスターも女性候補なら美貌を強調するものが目立つ。人の迷惑も顧みず、主要道路を全面的にふさいでやっている立会演説会も演説というよりもまさにショーそのものだ。どこかの国でも最近は同じような傾向にあるようだが。

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美人市長候補、現役下院議員の娘でもある

フィリピンで選挙に勝つにはとてつもない金がかかるといわれている。ちなみに下院議員なら1億円程度、これはフィリピンでは大金だ。色々スポンサーがつくそうだが、勝てばそれに見合う見返りというものがあるのだろう。負ければ全くのパーだから、まるで博打だ。清き1票は500ペソ(1000円)程度で買えるともいわれている。当選に10万票ほど必要と言われているので、丸々必要数の票を買うとして1億円ほどで当選できることになる。

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メインストリートには選挙ポスターが百花総覧

選挙の前日から酒が買えなくなる。また選挙当日は一切のレストランではお酒を出すことが禁止される。これは選挙に熱を上げる人たちが興奮して暴力沙汰を起こすことを防ぐためと言われている。これは私にとっては死活問題だが、私の行きつけの日本食店は冷蔵庫のストックを出してくれたので難を逃れることができた。

 

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