今年もキアンのピアノリサイタルがやってきた。6月4日の日曜日、両親は、普段、ほとんど興味を見せないで私にまかせっきりだが、この日ばかりはおめかしをして家族一同で出かけていった。リサイタルの2ヶ月ほど前、先生から週一回を2回に増やせないかという提案があった。キアンの張り切りようを見て、2回どころか、週3回を提案した。週3回、一時間のレッスンに張り付かなければならないのは時間的に少々きついものはあるが、キアンのやる気を感じて決断した。ちなみに月当たり(12回)の授業料は4500ペソになるが、それも少々きつい。その結果、今まで曲を弾いているというには程遠かったものが、両手の5本指を駆使して、去年に比べてはるかに高度な3曲を、見事、そらで弾けるようになっていた。リサイタルという目標をおいて、それをやりこなすことにより、達成感を感じて、人は成長するものなのだ。写真番号をクリックして動画を見てください。口を開いている時はキアンが集中している証拠だ。「CIMG0015」
譜面を見ながら右手と左手の指を別々に動かすことが出来るということは、私にとってはもはや神業に映る
リサイタル直前になって、2000ペソの参加料を教室から請求された。てっきり只だと思っていたのが甘かった。教室も商売だから、この際、一儲けしようという魂胆だろう。会場は、アルファランドのモールの一角で、只みたいなお金で借りているはずだ。そんな愚痴をママ・ジェーンに話すと、ママ・ジェーンは「止めたら」と一言。傍らで聞いていたキアンは泣きそうな顔をして、「参加したい」となきついてきた。そうなるとNOとも言えず、財布の紐を緩めざるを得ない。
受付で登録して番号札をもらうキアン、少々緊張気味だ
リサイタル会場全体。リサイタルは2部制で到着した時は第一部の演奏中だった
第二部の開始に先立って恒例の記念撮影、キアンは緊張で紅潮している
両親も記念撮影に参加、キアンというより両親の方が熱心に被写体になりたがる
出番を待つキアン、番号札は25人中7番でまだまだ新米の内だ
エキジビジョンでボーカルギターを演奏したのは、普段から教室でうろちょろしているおじさんで、まさかこの人がミュージッシャンとは!この日一番のサプライズ
番号札3番のフルート演奏は、全くの初心者で、キアンの演奏とは比べ物にならない
いよいよキアンの出番だ、あがることもなく曲目を難なくこなした 。私はこのとき譜面を忘れてきたと焦ったが、キアンには不要だったようだ
キアンの演奏が終わると、さっさと先生との記念撮影を終えて帰宅、先生からはおおげさな表彰状をもらった
この夏(4月~5月)はキアンの水泳教室(月~金、午前7時半~8時半)、ピアノ(水、金、午後一時から一時間、土、午前10時)、さらに、公文(火、木、午後2時から一時間)と毎日2回、朝と午後はキアンの送迎とアテンドで明け暮れてしまい、その合間に仕事をするといって按配だった。元々、アティ・キムや従姉妹のアリアやアレクサの仕事のはずだったが、彼らは田舎に帰ってしまい、私だけの役割になってしまった。キアンは相変わらず私のベストフレンドなので、決してやぶさかではないのだが、おかげで忙しい日々をすごした。私にとってもキアンにとっても二人でいるときがもっともリラックスできて、癒しのひと時でもあるのだ。
水曜のピアノのレッスン(午後一時開始)は、まず、一緒に外食をするのが恒例だ。最近は樹海レストランがキアンのお好みだが、日本食材店に併設されている山崎で食事をとることもある。ここは安いのでいつも客で溢れている人気店だ
家ではパソコンと携帯で遊ぶのが日課だが、やり過ぎないように時間制限がある。キアンは10分だけと書いた紙を背中に貼り付けているが、軽く1~2時間は夢中になっている
水泳教室の帰り、ドンボスコの構内のお祈りの部屋で、いっとき、祈りを捧げるキアン
朝食をとらないキアンは水泳教室の帰りにおなかがすいてコンビでミロのドリンクやスナック菓子をおねだりする