クリスマス・イン・マニラ 2016年12月26日


クリスマスともなると、人々は故郷に帰り、街にはいつもの渋滞はない。お出かけには絶好というわけで、マニラの夜を見物にでかけた。お目当てはロックウエルのパワープラント・モールとシャングリラ・ホテルだ。

しかし、出かける前に、この日、2ヶ月目の誕生日を迎えたクッキーの記念撮影がはじまった。そろそろ首もすわってきて、何かを見つめたり、声をかけてきたり、赤ちゃんらしい仕草をするようになってきている。あと2~3ヶ月もすれば、KIANのように周囲に愛嬌を振りまいて、近所の人気者になることだろう。

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ヤヤに抱かれておめかしするクッキー

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ママとのツーショットはそっぽを向いてしまった

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一家5人で記念撮影、クッキーは相変わらずそっぽを向いている

 クッキーの記念撮影で手間取っている間に、ロックウエルに到着したころは、すでに閉店の9時に近かった。私だけ走って内部に入って写真撮影をしたが、内部は大変な人出で、レストランはどこも満員だった。それでも9時になると、通路の電飾の明かりが消えて人々の退出を促していた。ロックウエルという地名だけに規則には厳しいようだが、クリスマスの掻きいれ時くらいは多めに見てもよさそうなものだ。

もともとロックウエルとは、マカティのはずれにあった発電所跡地を1990年代に再開発したもので、当時、マカティの最高級・高層コンドミニアム街としてはなばなしくデビューした。そして、現在も高層コンドミニアムが幾棟も建設中で、マカティの市街地の近接した高級コンドミニアム街として発展を続けている。

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電飾だけのユニークなクリスマスツリー

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椰子の木の幹だけでなくて葉の部分にも電飾をほどこすというユニークなデザインだ

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モールの内部は人でごった返し、すべての柱には電飾が施されている

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モールの中央の吹き抜けは大きな輪っか状のクリスマスツリーが吊り下げられている

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ロックウエル伝統の動くトナカイ、今年は白が基調だ

 ロックウエルで時間をすごすことはあきらめて、次にむかったのがマカティあるいはメトロマニラの最高級ホテル、シャングリラホテルだ。入り口にはおとぎの世界をほうふつさせる家がしつらえてあった。順番待ちで写真撮影をする家族でにぎわっていた。このとき、お腹がすいたからレストランに行きたいとKIANがしきりに主張するので、ロビーで軽食をとることにした。しかし、ここの料理は一皿600ペソ以下の料理はない。そこでパンシットカントン一皿と、お茶(カモミールのハーブティー)、ビールでお茶を濁すことにした。お腹がすいているのはKIANだけだし、無料のパンが出るはずだから、それで十分のはずだ。

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おとぎの家の前で、このとき白人の若い女性から「可愛いい~」歓声が沸き、KIANはうれしそうだった

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今年のクリスマスは赤で統一しているカーネル一家

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クリスマスとあってか、大きなロビーの席は満員で席探しに苦労した

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たっての願いで、アティ・キムのシングルショット

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バックのピアノ演奏にあわせてテーブルの上で指を動かすKIAN。早くこんな風に曲を演奏して欲しいと話すと、恥ずかしそうに首を振っていた

 しかし、それだけではおさまらないのがKIANだ。パンシットとパンを皆で分けて食べた後、アイスクリームはどうしたのかと、何気なく涙ぐんでいるようでもある。一カップ200ペソもするので躊躇していたが、腹を括ることにした。しかし、KIANがウエートレスにバニラとチョコレートを叫んだために、二つも来てしまった。思わず、ママ・ジェーンが抗議したが、KIANは間違いなく注文したのだし、ウエートレスは美人だったので、大目に見ることにした。そのため、ほんの軽食のつもりが、合計2000ペソも払う羽目になってしまった。

アイスクリームが来る直前、楽しそうに会話していたKIANの顔色が変わった。目がすわって涙を流し始めて怒り始めたのだ。なんのことやらわからずに聞いてみると、「マミーが以前、マヨン火山はKIANのものだと言ったのに、今はそうでないと言っている」と怒り顔で説明してくれた。おもちゃを取り合うのならわかるが、マヨン火山が自分のものだと真剣に主張するKIANにびっくりするとともに、その大物ぶりに感心した。それでもアイスクリームに食らいついて、徐々に機嫌を直していった。

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ここの無料のパンはとてもおいしいのでわざわざ催促して持ってこさせた。しかもバターと小さなビンにはいったジャムもだ

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シャングリラホテル特製のチョコとバニラのアイスクリーム

 帰途は、すでに12時を回っていたが、街には車が途絶え、遠くまで見渡せるアヤラ通り沿いの電飾があざやかだった。しかし、静かなマニラに対して、農場のあるビコールにはこのとき、大型台風26号、ニナが襲いかかっていたのだ。2006年に大被害をもたらした台風レミンの光景がよみがえってきた。音信普通なので、状況を知る由もないが、さらに明日(26日)はマニラを直撃するという予報なので、一転して地獄を見ることになるかもしれない。

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アヤラ通りにはアヤラ財閥の栄華を誇るように見事な電飾が、毎年施される

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