子供たちが、2年間待ちわびたこの日がついにやってきた。退職者の来訪、ビザ発行などの用件を済ませて、10日ぶりに疎開先のタガイタイに戻ってきた。マカティでは、あいかわらず、ほとんど家にこもっていたのだが、タガイタイへの道すがら、ママ・ジェーンが、高速道路沿いのプール・リゾートのスプラッシュアイランドを見て、子供たちが、2回目のワクチン接種が終わったら、連れて行ってあげると言い出したのだ。さらに戻ってからは、明日は、子供たちにとってのタガイタイ観光の目玉、スカイランチ(遊園地)に行こうと言う話がまとまった。
確かにマカティでもタガイタイでも車や人の出は、もはやパンデミックの気配は見えないし、これ以上、子供たちを家に閉じ込めておくことはできないと悟ったのだろう。毎日数万人の感染者が出ている日本でさえ、緩和の動きがあるのに、数百人の感染者、しかもワクチン接種も終わっているのにいつまでもおどおどしているわけにもいかないというわけだ。
この日は、平日なので、午前中はオンライン授業がある、そして午後のお昼寝を終えて、もたもたしているうちに4時ごろの出発となった。真昼間は暑いし、すぐ近くだし、帰りは夕飯でも外で食べるならばちょうど良い時間だ。
田舎からの居候のハイスクールの女の子二人、ママジェーンの子供達、キアン、クッキー、ココのKKK団、それにヤヤと私の7人、それに運転手役のママ・ジェーン、総勢8人で出かけた。
平日にも関わらず、道すがら観光客の姿が目立った。車の数も渋滞こそおきてはいないが、そこそこ混んでいる。やはり皆、外の空気が吸いたいので、タガイタイにやってきたのだろう。当方は、昨年の8月以来、ここに住んでいるものの、今日が初めて外出だ。
スカイランチが近づくと、子供達、特に5歳のクッキーがシンボルの観覧車を見つけて歓声をあげた。車窓からしか外の世界を知らない2歳のココは一体、ここがなんなのか見当もつかない。
入場料が一人一律100ペソ、大人はくっついているだけだから、入場料が安いのはありがたい。乗り物は別料金で、それぞれの乗り物ごとにチケットを買わなければならないのが面倒だ。料金はあらかた100ペソ/回で、一人につき、500ペソの予算では少々物足りないが、5人もつれていると、それでも乗り物代だけで、2500ペソになってしまう。
ハイスクールの居候にはちょっと物足りないが、小学校間近のクッキーから、中学間近のキアンあたりまでがちょうどよい。ココにはちょっと早いが、それでも大いに楽しんでいた。平日にも関わらず、そこそこの人出で、決して閑散としているという雰囲気はない。タール火山の絶景を望む高台にあって、それを楽しむピクニックととして位置付けても大人もそこそこ楽しめる。
このほか、タガイタイには、ピクニック・グローブ、ピープルズ・パーク、レジデンスイン・ミニ動物園、マホガニー・マーケットなど観光の目玉があるので、疎開中に順繰りに攻めて行きたい。