マ ニラの北、イントラムロスをすぎてパシッグ川を渡ると、ビノンド、キアポ、デビソリアなどの商業地域にでる。ここがチャイナタウンと呼ばれる一帯だ。 チャイナタウンの中心をはさんでビノンド教会とサンタクルス教会があり、その二つの教会を結ぶオンピン通りには多くの金の装飾品を売る店が並んでいる。 この辺は通りごとに同業の業者が集中し、建設資材のテオドラアロンソ通り、電気製品のラオン通りなどが有名だ。サンタクルス教会から高架鉄道(LRT) をはさんだ先はブラックナザレのご利益で有名なキアポ教会があるキアポ一帯に出る。キアポには民間医療の薬品や、果てはブラックマジックで願いをかなえ るという、あやしげな商売をしている人たちが大勢たむろしている。
チャイナタウンの入り口のゲート
ビノンド教会
サンタクルス教会
サンタクルス境界の前でスマン(ちまき)を売っている
数十件の金屋さんが入っているビル
笑顔が可愛い金屋さんの売り子
センターの正面を陣取る金屋さん、売り子が手持ちぶたそうに客を待つ
金屋さんの店先
金屋さんのデパートの一角
横丁に入るとさらに小さな金屋さんが立ち並んでいる
いかにもチャイナタウンならではの店構え
ホビアと呼ばれる御菓子、20ペソ程度であんこのようなものが入っていておいしい
北 に向かうと東洋一のスラムとまでいわれるトンド地域と接するデビソリアにでる。デビソリアは南のバクラランと並んで、無数の問屋、小売商、露天商が並ぶ 壮大なショッピング天国だ。実際問題、天国というにはあまりにも雑然そして混沌としていて、地獄といったほうがふさわしいかもしれない。問屋が小売も するわけだから、フィリピンで一番安くなんでも買えるのがデビソリアだ。といっても日本のデパートやスーパーのように整然と陳列されているわけではないから、目当てのものを見つけるのが一苦労、いったん見つかると周囲が全部同じようなものを売っている店の中だったりする。すなわち目当てのもの を売っている地域を知らないと、難しいのだ。ここで買い物するにはよほどのエネルギーがないと無理だろう。
これがデビソリアの混沌と喧騒
デ ビソリアはいつ行っても人であふれている。全国から集まった、個人商店やサリサリの主人が大量の品物を仕入れに来ているのだ。デビソリアを分断するレ クト通りの北は生鮮食料品、南は衣料雑貨が主に売られている。レクト通りは早朝、無数の露天商により埋め尽くされ、野菜、果物、魚、肉等の生鮮食品が売 られているそうで、是非一度、朝の4時ごろ行ってみたいと思っている。
チャイナタウンは漢字と英語併記の看板が目立つ
オンピン通りとPadilla通りの交差点の近くの川沿いに香港の屋台を思わせる屋外の中華料理がある。いくつかのレストランが並んでいるが、手際 よく数々の中華料理を作って出すさまは、まさに香港の屋台だ。しかし、安くておいしいのがなんとも魅力、テレビでも紹介された食通の穴場だ。とく に牡蠣のオムレツ、蛙の足の天ぷらなどが美味だ。
屋台を少々ましにしたような厨房だが、出てくる料理は本格的
手前の料理は牡蠣のオムレツ、後ろはカエルの足の天ぷら
昼時はお客さんで一杯
チャイナタウンには、カレッサといわれる多くの馬車が庶民の足として現役で活躍している。一度試してみたいと思い、同行したフィリピン人2人といっしょにのった。ちょっと走るだけで50ペソとは少々高いと思ったが、経験と思ってのりこんだ。車に戻るので、往復乗ったのだが、降りるときの計算が、50ペソx2 (往復のため)x3人=300ペソだというのだ。思わず癇癪を起こしそうになったが、そこは我慢、2度と乗るまいと決心して馬車をあとにした。
庶民の足、カレッサだが、外人がのるとまずぼられる