ゼスト・エアーという格安の航空会社がマニラとレガスピ間に就航したのは聞いていたが、今回、所要でタバコ市を訪問する折、初めて利用する機会があった。
ゼスト・エアーはターミナル4(従来ドメスティック・ターミナルと呼ばれていたもの)に発着するが、そこにはずらりとゼスト・エアーの飛行機が並んでいた。マニラーレガスピ間が往復で2767ペソと、大手格安空港のセブパシフィックが4000ペソ以上するのと比べて、かなり安い。
マム・ジェーンも一緒に行ったのだが、彼女はゼスト・エアーには絶対に乗らないと言い張って、翌日、セブパシフィックでタバコへ向かった。彼女いわく、ゼスト・エアーは他の航空会社の使い古した超中古機を買って運行しているので、いつ墜落しても不思議ではないと主張する。 そのせいか、内部はがらがらで、これで採算が取れるのかといぶかれるが、乗り心地はセブパシフィックとなんら遜色ない。窓から見えるニューポートシティや滑走路、マカティシティ、そしてグローバルシティもいつもと変わらない(当たり前だが)。
ロビンソンデパートの婦人服売り場には客がいない。いるのは売り子だけだ。これは昔、ここで試着をする若い女性客が消えていなくなる、といううわさが流れた。これはロビンソンのオーナーの息子が半身蛇で若い娘の生き血を吸っていきている、というなんともたわいもないデマによるものだ。 しかし、フィリピン人の多くはこれを信じてロビンソンには足を向けないそうだ。ゼスト・エアーにも同様の現象がおきているのかもしれない。
レガスピに近ずくと緑一面だ。この日は曇り空で、マヨンは厚い雲に覆われていた。レガスピ空港に予定通り降り立ったぜスト・エアーもなかなかの雄姿だ。
レガスピにも最近姿を見せたタクシー、レガスピータバコ間が700ペソの固定料金で、農場のあるサンアントニオは100ペソの割りましとなる。帰りも電話一本で迎えに来てくれるの大変重宝だ。今まで、タバコ市中心街まで、トライシクルで行って、そこからフィルキャブ、さらに空港の近くで再度トライシクルに乗り換えるというわずらわしさから開放された。
帰りも客が少なくて 、チェックインに並ぶ必要もなく、さらに30分も早く出発するという異例の事態だった。帰りも残念ながらマヨンの雄姿を拝むことはできなかったが、レガスピの街並みやボニファシオ・グローバルシティの全景を眺めることができた。
SLEX(南ルソン高速道路)の真上を通過して着陸。いつも地上から飛行機が高速道路のすぐ真上を通過する瞬間を撮影しようとしているのだが、未だに実現していない。
早くぬれ衣を晴らして、格安の飛行機を飛ばし続けて欲しいと思う。