今年は4月18日の週がホリー・ウイークで、22日(金)が目玉のGood Friday、キリストが磔にされた日で、それにちなんで人々は行列を行う。地方によっては本当の十字架を背負って歩いたり、体中を紐でたたいで血を流し たりして、キリストの苦難を自ら体験しようとしているのだ。
この日、ほとんどの人はふるさとへ帰り、故郷で行列に参加する。そのため、マニラは空っぽになる一方、田舎は人々であふれかえる。前日の木曜日は Maundy Thursdayで山車の準備や行列の練習で忙しい。バランガイごとに自警団を組織して警戒に当たっているが、カメラを向けると皆が並んでポーズを取って くれた。
いよいよ行列が始まるというので、その通り道に出てみると、見物目当ての人だかりだ。それぞれが見やすいところに陣取って、行列を待っている。
6時半ごろ、陽がかげってくると、いよいよ行列の第一陣がやってきた。白い衣装に実を固めたハイスクールの生徒が行儀良く並んで歩いてきた。その後には格式ばった街の長老が続く。山車が通り過ぎた後は、良くこれほどの人がと思うほど歩いてくる。
道端で見物していた人も自分のバランガイの行列が来ると、そのまま列に入り込む。要は誰でも好きなときに行列に参加できるのだ。暗くなってくると当方もさ すがに立ち疲れ、引き上げることにした。しかし、道路は立錐の余地もない。一計を案じて、行列に加わり、歩いていくことにした。そして途中で行列から離れ てジェーンの実家へと向かった。奇しくも息子とともにホリーウイークの行列に参加することになってしまったのだ。
実家に着くとKIANが熱を出していて休んでいた。これから教会へ連れていくのだというが、翌日の誕生会を控えて大事を取って、皆で帰ることになった。KIANにとっては連日の催し物で、疲労がたまっていたのだと思う。