1月23日(月)は旧正月(チャイニーズ・ニューイヤー)でフィリピンは祝日だったが、チャイナタウンでは、1月27日(金)になっても、まだまだ旧正月の真っ最中だった。この日の午後は、2組の客を案内してそんなマニラ見物を行った。
まずはじめは、イントラムロスのスペインの街だが、世界遺産のサン・アガスティン教会では、偶然にもミリタリースタイルの結婚式に出くわした。もう少し粘って花嫁の登場を見物したかったが、これからチャイナタウン、グリーンヒル、ボニファシオ・グローバル・シティなどを回るという強行軍だったので、あきらめることにした。
支配者階級であったスペイン系の住民の信仰を集めたサン・アガスティン教会とは逆に庶民の信仰を一手に集める、チャイナタウンの一角にあるのがキアポ教会だ。毎年、1月9日のフィエスタには100万人の人が集まるという。この日、金曜の午後とあってか、教会へ向かう参道、そして教会の周囲は人であふれかえっていた。教会の前面は人々が整然と列をなし、次のミサの順番を待っている。
いつもならばブラック・ナザレのキリスト像を見物するのだが、あまりの人手その場を立ち去るだけで大変の労力を要した。教会前面の右手にはたくさんの占い師(Fortune Teller)がテーブルをおいて店を構えている。
LRT高架鉄道のカリエド駅を過ぎるとサンタクルス教会へでる。そこからビノンド教会までオンピン通りがチャイナタウンの中心だ。サンタクルス教会の入り口には旧正月の飾り物がたれているあたりは、あまりものにこだわらないフィリピン人のおおらかな性格によるものだろう。まさにサリサリでハロハロの世界だ。
オンピン通りには金屋と漢方薬屋、それに中国の飾り物を売る店とレストランくらいしかないと思うくらいだが、旧正月の期間は干支の辰の人形とお持ちを売る屋台が目立つ。さらに干支にちなんでドラゴンフルーツ(赤いサボテンの実)を売っていた。ドラゴンフルーツのとなりに並んでいる黄色い果物は誰に聞いてもわからない(私はあのサプリとして有名なノニの実ではないかと思うのだが)。
この日の締めは中華料理。定番のマカティ、ジュピター通りのルートン・マカオで食事をした。一回の食事で2回満足できるのが売りだ。食べてみて、美味しくてびっくり、そして勘定書きを見て、安くてびっくりの2回だ。
いつも同じメニューを注文するのだが、この日はマム・ジェーンの注文でKIANへのテイクアウト用にチキンのから揚げを注文した。料金は5人で飲み物も入れて2000ペソ足らず、一人400ペソにも満たなかった。日本なら合計で一人分の料金だろうとため息がつく。