息子は、最近、運動不足を解消するために毎晩、家の周囲を散歩しているそうだが、夜は昼とは違う光景が広がっているそうだ。車で通り過ぎると見過ごしてしまうが、夜は大勢の客でにぎわっているレストランがたくさんあるという。パソンタモ通りとサウス・スーパーウエイの間の通り(ワシントン通り、パソンタモ通りを走るジープニーの終点の一つとしておなじみの通り)のブエンジア通りとデラ・ロサ通りの間に、Victoria de Makatiという高層コンドミニアムが完成したが、その一階にあるのが、柴火厨房(Firewood Kitchen)と師(Dsgo Hotpot)で毎晩中国人でにぎわっているそうだ。
新築のVictria de Makatiは前面が中国語で占められ、いかにも中国人向けのコンドミニアムだ
息子の観察によると師はかの天天火鍋と同じ中華風シャブシャブで、柴火厨房は大きな鍋を使ってちょっと風変わりなレストランだというので、キアンのバイクを買った帰りにのぞいて見た。11時から開くのだが、まだ、10時50分で時間があるので、ドアの外に立っていたら、即座に札をCloseからOpenに替えて開けてくれた。
いかにも中国らしさをかもし出している柴火厨房の入り口
ちょっと高級、上品な雰囲気の師(Dsgo Hotpot)
テーブルの中央の黒い大鍋を前に、どんな料理なのか知らないので、メニュー(菜譜)を見ても、一体何を注文してよいのかわからない。息子とキアンの3人なので自由組合鍋から豚と牛の二品頼んだら、最低4品注文しなければならないという。ちょっと食べきれないとは思ったが、しかたがないので蛸と豚足を追加したが、初めからSpecialityの中から選んだ方が賢かったかもしれない。それに面条(Noodle)とえのき(Needle Mushroom)を注文した。
巨大な鍋を前に一体何が始まるのか興味しんしんだ
質素なメニューだが漢字と英語の両方を見ながら、それが一体何なのかを推定しなければならない
中国から輸入したビールもあって、本場中国と変わらないメニューのようだ
果たして何が起るのか期待していると、テーブルの下の炉に薪をいれて火をつけ、やおらテーブルの中心にある鍋を大きな鉄製のフードで囲ってしまい、何も見えなくなってしまった。あわてて立ち上がって料理人の後ろに回って見学すると、鍋に大量のニンニクを放り込んで、スープを足して、注文した材料を一気にぶち込んで料理し始めたのだ。このフードは飛び散るつゆから客を守るための防護壁のようだ。
テーブルの下にはなんと薪をくべる炉がある
巨大な鉄製のフードはなんだろうといぶかるキアン
たしかに天天火鍋のようなシャブシャブといった感じではなくて、ちゃんこ鍋とでも呼んだほうが似合っているかもしれない。味は確かにおいしいが、巨大な鍋だけに多人数で食べに来るのが良さそうだ。二人+キアンではさすがに食べきれなかったが、最低、大人4人以上といったところだろう。肉類は、ほとんどが骨付きで、豪快、ダイナミックというか野蛮というか、中国本土の郷土料理といった感じだ。ちなみに料理人は一言も英語を話さず、ウエイトレスだけがなんとか意思を通じることができたが、中国にいる気分を味わうことができる。料金は2000ペソを越えたが、4人分と思えば高くはない。
巨大な鍋の底にある料理を取るのは容易ではないので特性の大きなおたまが用意してある
中国人のコックは全く英語が通じないので、このお姉さんが頼みの綱だが、彼女は中国語も話せるようだ
店にいた客が乗ってきたのだろうか、高級車の代名詞のポルシェを横に停められて息子は運転にびびったそうだ