肺炎にかかってしまいました(その2)2013年7月14日


肺炎にかかって3週間が経過した。医者の完治宣言は出ていないものの、もう薬もやめて、ほぼ平常の生活にに戻っている。幸いだったことは621(金)の罹病以来、臥せっていた初めの1週間はほとんど来客や用事がなかったことだ。2週間目の病み上がりには、毎日数時間程度の用事でゆっくりと休養がとれた。そして、ほぼ、体調が整った今週は、急に仕事が舞い込み始めて、多忙ともいえる一週間だった。

 最初の数日の具合が悪いときは食事も喉を通らず、一方、栄養を取らないといけないので、栄養ドリンクやら果物やら、食べやすいものを食べた。口がまずくなって普段食べていた納豆ご飯中心の粗食は食べる気がしなかった。そうしたら、血糖値が200300程度まで上がってしまい(正常値は、空腹時で 110、食後で150程度)、いかんともしがたい状況に陥った。長年、薬に頼らず食事の節制と運動で血糖値をコントロールして来たものが、肺炎でその辺の作戦がしっちゃかめっちゃかになってしまったのだ。

 医師に相談すると、病気をすると体がその病気に対して臨戦態勢となるために血圧と共に血糖値も上昇する。しかし、血糖値が高すぎるということは血の巡りが悪くなるので、病気への抵抗力が低下する。したがってやはり血糖値のコントロールが必要なのだそうだ。この際、血糖値は薬でコントロールすることにして、栄養は十分とるようにして、安静にしているようにとの指示を受けた。最近、発売された薬で副作用がなくゆっくり血糖値を下げる10年に一度出るか出ないかという良薬というのを処方してもらった(Januvia 50mg 一日一回服用)。肺炎が完治した時点で、血糖値のことは考えることにして、当面、今まで控えてきた肉や揚げ物などおいしいものを遠慮しないで食べることにした。

 そして、今、念頭にあるのが、崎谷医師の提唱するナチュラル・パレオという食事法で穀類(米、麦、豆、いもなど)の摂取をやめ、肉・魚、果実や野菜・海草などだけを摂取するというものだ。この食事法は血糖値のみならず、ダイエットにも効果があり、高血圧、癌、認知症などあらゆる生活習慣病を劇的に改善するというのだ。すでにかなり有名なものだが、かつては、こんな偏食が体にいいはずがないと、興味がもてなかった。しかし、最近、私に毎日送られてくる生理学者からのメールマガジンでこの食事法を推奨していたことに着目した。その理由は下記だ。

①人類の700万年の歴史において、穀物中心の食生活になったのは、ほんの1万年前の話だ。それまで、人類は700万年のほとんどを、狩猟や採集で食料を得てきた。その間、食べていたものは肉や魚、果物や木の実、さらに山菜・きのこ・海草などだけだ。

②農耕が始まって人類は安定して食料を得ることができるようになり、劇的に人口が増えた。そして主食は米、パン、麺、ジャガイモ、豆などの穀物類となった。

③元来、人類の体は、穀物、すなわち炭水化物ないし糖質からカロリーをとって生きるようにできていない。穀物が主食になったときから、人類は高血糖となり、さらに癌、脳溢血などの病を抱え込むはめになった。現代では、飽食も加わってメタボリック症候群と呼ばれ人類最大の敵となっている。

④従って、人類は、原始人の食事、すなわち、穀物を摂取しない食事法により、これらの病、メタボから逃れることができ、健康を維持して長生きができるのだ。

 この話は、なんとも納得の行く、説得力のある話だ。今まで血糖値をコントロールするために、カロリーの高い肉類を避けご飯と納豆に味噌汁、そしてたまに外でちらし寿司や冷やし中華をとるという私の食生活は、どうや根拠の薄いものとなってしまったようだ。

 さらに、かの生理学者は、野菜や穀物だけしか食べないベジタリアンは癌を促進するものとして否定している。かの有名なアップルのスティーブ・ジョブスや女優のオードリー・ヘップバーンもベジタリアンだったが癌で他界した。だから、肉や魚を食卓から排除してはいけない。狩猟や採集で集めたものを食する、すなわち原始人の食事が人体には理想的なのだそうだ。

 かと言って、穀物を排除したら人類は、食糧不足となって生き延びていけない。しかし、飽食の中にいる我々は、穀物を最小限にして、肉や魚、そして野菜中心というのは、取り組みやすそうだ。言い方を換えれば、おかずばかり食べていればいいというなんとも贅沢な話だ。しかし、ラーメンやおにぎり、そしてサンドイッチやスパゲッティが食べられないのは辛いことかもしれない。

 また、いくら穀物を控えたとしても、肉や魚を食べ過ぎてもいけない。カロリー制限は長寿の秘訣であることは、マウスの実験でも明らかにされているそうで、原始人食という限り、ある程度空腹・飢餓状態が必要で、それにより細胞が活性化されて、健康で長寿を満喫できるそうだ。

 マックやジョルビーでハンバーガーを食べて、フレンチフライをつまんで、砂糖たっぷりのコーヒーやコーラを飲んで、さらに、おやつにポテトチップを食べていつもお腹一杯、なんて食事が最悪であることは言われなくてもわかる。穀物を植物油であげたジャンク・フードがフィリピンのコンビニにはあふれているが、これは、やがてフィリピンの子供達の健康と精神を破壊するに違いない。だから、KIANがジャンク・フォードの袋を抱えていると、周囲に私から檄が飛ばされ、家の中からジャンク・フードが追放されるのだ。

 サイカでジャンボエビフライを注文してもらって上機嫌のKIANKIANは自分の好きな食事は独り占めして人に分けようとしない。しかし、困ったことに KIANの好物はパン粉と小麦粉を揚げたフライの衣なのだ。フレンチフライやポテトチップ、さらにパンシットカントン(焼きそば)も大好きだ。だから KIANは生まれながらにしてメタボなのだ。

CIMG8894s-4

Leave a comment

Your email address will not be published. Required fields are marked *