グリーンヒル(サンフアン市内)は、マカティの東にあるエドサ(EDSA)通りを6kmほど北にのぼりオルティガスのSMメガモールをすぎ、POEA(海外雇用丁)のビルを左に折れ(現在は立体交差になっている)、オルティガス・アベニューを1kmほど進んだ一体をさす。その中心にあるグリーンヒルショッピングセンターはショッピングの穴場として有名だ。グリーンヒルは中国系フィリピン人が多く住んでおり、その手前にあるワクワク・ゴルフ(36ホール)は街中にある高級ゴルフクラブとして有名だ。
モールの外にそびえる看板が目印だ
携帯電話のショップ群
グリーンヒルは通常のショッピングセンターとは異なり、無数の一坪 ショップがモール内に所狭しと並んでいる。衣料品、バッグ、靴、宝飾品、時計、民芸品、携帯電話、サングラス等々、一日中歩き回っても飽きることがない。特にバッグ、靴、時計、サングラスはほとんどがコピー商品で、ルイビトン、カルチェ、バリ、ローレックス、ブルガリ、レーバン等々のブランド品が 格安(当たり前だが)で売っている。コピー商品だから品質の方は保証の限りではないが、コピー商品にもクラスがあって、クラスAの時計となると、5千円から1万円もして、本物と全く見分けがつかない。また、それなりに長持ちするようだ。
一坪ショップが立ち並ぶ
民芸品のショップもある
やすものの絵画を売る店
ロレックスも扱いは普及品だ
私もDiesel ブランドのウエストポーチをブランド物とは知らず150ペソ(400円)で買って使っているのだが、息子の彼女から“Dieselですか?”と聞かれ、それがブランド物と知り、あわてて隠したことがある。このことがらバッグなどは、置いてあるすべての商品がブランド物のコピーであると知ったのだ。もちろん、本物を売るちゃんとした商店もあるのですが、10倍から100倍の価格差を見て、買う人がいるのかと不思議だ。
どれも皆有名ブランドのコピー
同じくコピーブランドのバッグ
靴もコピーブランド製品が一杯
ショッピングセンターの一角に宝飾品を売る店が100軒ほどある。商品はほとんどが淡水真珠だが、これは皆本物だ。値段も数十万円もするものもある。白は当たりまえとして、黒、ピンク、金色などの真珠が自然の色だというのだ。それから赤サンゴなどのネックレスが100ペソ(250円)程度から売っており、日本ならば間違いなく10倍以上の値がつくものばかりだ。ただデザインは比較的派手で、日本で受け入れられるかどうかはわからない。でもお子さんのお土産などにはぴったりだと思う。売り子はほとんどモスリムで皆、商品の産地であるミンダナオから来ているのだそうだ。
ほとんどの店がモスリムにより経営されている
彼女もモスリムか?
さらに特筆すべきなのは最新のWINDOWSやMS Officeが100ペソ均一で売っているのだ。その他のいろいろなソフトもほとんど100ペソで手に入る。業務で使うのはちょっと躊躇するが家庭で使う分には大いに家計の助けになるのではないか。ただしここで手に入るのはすべて英語版。(もし日本語版WINDOWSを使っている場合、英語版MS Officeでも日本語が使えるので日本人にとっても助かる。)
先日、グリーンヒルにPNP CIDG(フィリピン国家警察、犯罪捜査グループ)の手入れがあり、コピー商品が一掃された、ということを知り合いのCIDGのカーネル(大佐級)か ら聞かされた。それに対してカーネルの彼女は、私のショッピングの楽しみをどうしてくると厳重に抗議したそうで、カーネルは平謝りだったそうだ。そ んな話があった後、そのカーネル、彼女、それと私の仕事仲間と一緒にグリーンヒルを訪ねたところ、なんのことはない、いつもの通り、コピー商品があふれて いた。カーネルも顔が立ったようで(?)、彼女は至極ハッピーの様子だった。