チャ イナタウンの東一体に広がるエリアをキアポ地区と呼ぶ。その中心に位置するのがブラック・ナザレと呼ばれる黒いキリスト像を祭るキアポ教会で、奇跡を起 こすということで、参拝の信者が絶えない。教会の左の別室に安置されたキリスト像は3体あり、その内2体はガラス箱に収められ保存されているが、どう いうわけか足の先だけガラスの外にある。これは信者が足をなぜてその手を体にこすりつけて不病息災をいのるのだ。17年前に尋ねたときは、信者は皆、その足にキスをしていたが、さすがに不潔ということか、今は手で触るだけになっている。ホーリーウイークにはこのキリスト像を外に出して街中を練り歩くのだそうで、百万人を超す信者が集まり、キリスト像に触れようと殺到し、死者でさえ出る喧騒となる。
キアポ教会の外観
キアポ教会の内部、平日でも人であふれている
ブラックナザレの像
ガラス箱の外に出されたバラックナザレの足、かなり磨り減っている
占い師(Fortune Teller)たち
人形の形をした蝋はブラックマジック(呪術)に使うそう
なにやら怪しげな薬を売る店
そんな薬売りの店が立ち並ぶ
国花であるサンパギータをうる少女やおばさん。ちなみにサンパギータとは“再開の誓い”という意味だそう
キアポの周辺は、もっともフィリピンらしい街として観光の対象にもなっている。キアポ教会の前の広場には怪しげな薬を売る店が立ち並び、占い師たちがたくさん営業している。ブラックマジック(おまじないで人の心を操ったり、殺したりすること)も営業をしているという。一般には果物、野菜、菓子、等を路上で売る屋台等がたくさん並んでおりフィリピンの食文化を垣間見ることができる。
キアポ教会に向う参道には露天商が立ち並ぶ
野菜を売る店、真ん中においてあるのは筍をスライスしたもの
キャッサバという芋で作ったお菓子
ウベという芋で作った紫色のお菓子
ミリエンダのフィリピン風やきそば、パンシット
キアポ教会からちょっと離れたところにキンタマーケットがある。当たり前の市場(パレンケまたはウエットマーケット)なのだが、名前が、かの“金太の大冒険”に出てきそうで、感動すらおぼえる。
これぞキンタマーケット
キンタマーケット前の果物売り場
ガードの下には民芸品店が多数ある
ここでは馬車(カレッサ)は庶民の足
目一杯の荷物を運ぶトライシクル
キアポから北に1kmほど言ったところにサント・トーマス大学(US)の広大なキャンパスがある。USはアジア最古の大学でフィリピンではフィリピン大学(UP)と対抗する私学の雄だ。
アジア最古の歴史を誇るサントトーマス大学の門
さらにDimasalang通りを1kmほど北に進むとサンパロック地区の北に広がる広大なノースセメタリーがある(36ホールのワクワクゴルフクラブよりも広い)。そのためこの付近には花屋が集中しており、切花を大変安く入手できる。数百本とまとめ買いをするとバラの花が一本2~3ペソで買える。カラオケの前で少女が一本100ペソで売っているやつだ。
延々と並ぶ花屋さん
恋愛には欠かせない赤いバラ
なんと菊の花もある
お葬式用の花飾り
お祝い事の花飾り
花束は恋の必需品