2ヶ月前の去る7月15日にルソン島ビコール地方に上陸し、マニラ首都圏を横断した台風グレンダ(9号)は、すでに記憶の外になりつつある。しかし、わが農場があるタバコ市は最近になってようやく電気が復旧し、普通の暮らしが戻ってきた。当初から、写真で被害状況を知らせるようにリクエストしていたが、最近、所要でジェーンとカーネルがレガスピ市に赴き、その際、農場に立ち寄って、ようやく、被害状況そして復旧の写真を手に入れることができた。
農場へのアクセスロードも周囲の木々が倒れこんでいる。そして農場の中に入ると道路は寸断され、通過することはできない。
入り口近くのマンゴの木は根こそぎ倒れ、反対側のバナナの木も壊滅状況だ。
百羽も間近いと期待された地鶏のカビアが放牧されている地区は、木々が倒れて足の踏み場もない。また、道路わきのナラの木は、葉を全部落としたものの、倒木は免れた。
ファームハウスに通じる道路は倒木で寸断され、立ち尽くすビアンカ(息子の未来の妻となる予定)。
家の周りの木々も倒木ないし枝を落とし、足の踏み場もない。
10m近くに育って、大量の実を提供してくれていたアボカドの木も倒れ、ベランダの屋根を破壊した。養魚場へ通じる道もやしの葉で寸断状態。
養魚場の脇にあるファーマーハウスは完璧に倒壊した。
台風が去った翌日、早速20人ほどの人夫を入れて復旧作業だ。まずは、倒木を片付ける作業だ。
フェンスのポストとして打ち込んだ杭が20m程度に育って大木となった木は、ことごとく倒れた。それは、絶好の木材となって、豚小屋や鳥小屋の復旧材料となる。赤い材木はココナッツの木だ。
家の周りの片づけが終わったが、青々とした茂っていた木々は幹だけのスケルトンになっている。
入り口付近のマンゴの木は枝を切って植え直した。なんとか再生してほしいものだ。道路を寸断していた倒木も片付いた。
後片付けを手伝うタムタム君と、疲れて、養魚場の脇にハンモックを吊って一休みするビアンカ。
台風の寸前に生まれた黒豚の赤ちゃんは幸い無事だった。養豚放牧しているエリアの境界のブロックベイも無事だった。