おもちゃのレゴは子供のクリエイティブな才能を養う、といううたい文句で、私の子供が幼いころからおもちゃの定番だった。いろいろなブロックを組みたてて、何かを作るという遊びは、子供の創意工夫の能力を呼び覚まし、しかも同じものが何度も繰り返して使えるという優れものだった。今でも、プラモとレゴで育ったと息子は豪語する。
そんなわけでKIANが2歳になって、レゴを飲み込んでしまう恐れがなくなったころから、買い与え始めた。レゴは高いので、数千ペソもするKIANの背丈ほどもある箱だったが、姉のキムでさえもお手上げの難しいものだった。これは私の勇み足で、一個、数センチくらいのブロックがKIANには丁度良くて、買い与えてやった。
レゴ・ムービーは、すべてのキャラクターや乗り物、建物や自然物(水や雲まで)がレゴでできており、それらが画面上で活躍する夢の中の世界だ
しかし、KIANは4歳になって、にわかにレゴに興味を抱き始めた。その原因は、多分にレゴムービーという漫画映画による影響が大きく、レゴで作られたアイアンマンやウッディーなどの子供向け映画の主人公を集めるのが趣味になっていたのだ。最近のレゴは、単なるブロックの集合体ではなくて、キャラクターや道具など、ブロックを基本としながらも色々なパーツがそろえられている。それを指示書にしたがって組み立てるだが、それに飽きたら、汎用的パーツとしても利用できる。
マカティスクエアの一階の雑貨ショップあるいは2階のプラモショップには売れ筋のレゴ・ムービーのキャラクターが並んでいる。子供達には人気グッズのようだ
安いものは50ペソないし120ペソ、高いものでは500~800ペソ(右)で子供のおもちゃとしては手ごろな価格だ
マカティスクエアの和食レストランでKIANと一緒に昼食をとるのが、毎週土曜日の日課だが、その帰り、私の文房具と日本食、それにKIANのレゴを買うのが欠かせない。キャラクターだけのものが50ペソ、車などがついて120ペソ、この辺がKIANには丁度良い。KIANはこれを一個買ってもらうだけで、上機嫌で帰宅する。
たまには、ちょっと大型の400~800ペソくらいのセットを買うこともあるが、これはKIANの手にあまり、組み立てはいとこのアレクサの役割となる。ちなみに双子の片割れのアレアはレゴには一向に興味を示さない。双子でもずいぶんと違うものだが、皆は、アレクサはトンボイで男なのだという。
KIANのコレクション、レゴのキャラクターはKIANの心を弾ませる。今日は、大き目のレゴの箱を抱えて意気揚々と引き上げるKIAN。KIANのおもちゃ選びに迷いはない。お気に入りを見つけると瞬間的に決断して、Go Homeと繰り返す、気風のよさがとりえだ
ちなみに、これらはレゴの模造品で、ほとんどが中国製だ。しかし、レゴのオリジナルは高くて手が出ない。SMのトイキングダムでさえもオリジナルのレゴに混ざって数分の一の値段で、中国製の製品が幅を利かせている。ゲームやキーボードは、我が家では、いまだ普及していないが、当分はレゴがKIANの興味の中心だ。これなら、私の懐も痛まないので、ありがたいところだ。
家に戻ると、その組み立てにしばし夢中となるKIAN。いとこのアレクサがおこぼれというか、ほとんどのレゴを組み立てる
KIANお気に入りのアイアンマンのレゴ(左)、今回買ったのはアイアンマンのコレクションキットだ(右)。夕方にはアレクサが組み立てを終えて、部屋に持ってきてくれた