13日の金曜日とバレンタイン・デイ2009年2月15日


 2009年は213日がクリスチャンにとって最も不吉とされる金曜日と重なった。いわゆる13日の金曜だ。しかも翌日の14日はバレンタイン・デイ。 15日は日曜だから、13日は給料日でもあった(ちなみにフィリピンでは15日と月末、月々2回に分けて給与が支払われる)。うれしいやら怖いやらフィリピーノの心は13日の金曜日をどうすごすべきか複雑だった。

 13日の金曜がなぜ不吉なのか定説はないらしい。キリストが貼り付けにされたのが金曜で、最後の晩餐に参加した弟子の数が13であるとか、色々言われるがはっきりしていない。一方バレンタインは有名なカソリックの神父で214日にローマ皇帝の手により殉教したのを悼んだのが、いつしか恋人達や夫婦が愛を深める日となったそうだ。

  日本ではバレンタインといえばチョコレートと相場が決まっており、店頭にはチョコレートが溢れる。しかし、海外では男性が意中の女性に花束を送って、デートに誘うのが一般的だ。この日は意中の男性が赤いバラの花束を持って現れるのを女性は心待ちにする。夫婦やステディな仲では、男性がこの儀式を怠ると大変なことになる。他に女がいるに違いないとか焼餅を焼かれて、一晩中恨みごとを言われるはめになるのだ。

CIMG9736s-4 一方、意中の女性もいない場合は、一晩だけでも意中の人になってあげますと、カラオケ・クラブやナイト・クラブではバレンタイン・デイのスペシャル・ビッグ・ナイトのオンパレードとなる。この日のためにGROGuest Relation Officer、要はホステス)やショーダンサーは特訓をやらされて得意のダンスや歌を披露するのだが、楽しんでいるのは彼女達ではないかと思うくらいノリノリだ。

CIMG9729s-4     バレンタインデイの主役は赤いバラの花束だ。前日位からかなり高騰するそうだが、街の角々ではにわか花屋が出現して、そこそこ繁盛しているようだ。花問屋で数百本まとめて数千ペソ(一本10ペソ以下)で売っているのをしゃれた紙やプラスティックで包んで一本50ペソ~100ペソ程度で売りつける。なかなかおいしい商売のようだが、年に一回の商いでは致し方ない。新聞によると不況のせいから例年の半分程度の価格の花束が売れ筋だったそうだ。

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