Daily Archives: June 18, 2006


日本人の大多数がフィリピンは貧しい、貧乏人の国と思っていると思う。しかし、私は、その意見に異を唱えたい。日本に報道されるニュースは悪いニュースばかり、かつてのスモーキーマウンテンや東洋一のスラムと言われるトンドそしてジャパ行きさんはこぞって取材の対象となった。私の知っている限り、フィリピンの姿を比較的正しく描いたのは、“課長島耕作、フィリピン編”くらいだろうか。 確かにフィリピンにはその日の糧にも困る貧乏人がひしめいている。国民の60%は困窮状態にあるともいわれる。しかし、フィリピンの国民の10%を占める上流階級は、フィリピンの富の90%を保有するといわれ、彼らの住む、高級ビレッジはその規模と豪華さで圧倒される。マカティのフォルベスパーク、ダスマリニャス、ウルダネッタ、アラバンのアヤラアラバン、ケソンのニューマニラ、等々の高級ビレッジを覗いてみると、これだけの数の豪邸をいったい誰が保有しているのか、いったいどんな人が住んでいるのか、と首を傾げたくなる。 これらのビレッジは一般の人の入門を禁止しているから、こんな世界があるなんてフィリピン人でさえも知らない人が多い。ビレッジの内部が外に報道されることもない。ビレッジの管理者が報道規制をしているのだろうか、もちろん海外のメディアで報道されたという話は聴いたことがない。 企業の駐在員ということで、このようなビレッジに暮らす機会があったのだが、そこは、まさに外部のフィリピン人社会とは別世界だ。ビレッジといっても、その大きさはゴルフ場がその一部となっているくらいの規模なのだ。高校や大学もビレッジの中にあり、住宅の値段もここの人にとっては天文学的数字だ(1億円~2億円)。 私は、ひょっとするとここに住んでいるような人達が本当のフィリピン人なのではないかと思うことがある。政治、経済、社会すべてをこの人たちが動かしているのだから。ではどういう人たちなのだろうか。頭がよくて品性と人格があり、そして当然金がある。さらにどういうわけか美男美女でもある。彼らは国の状態を憂えるのだが、自分の財産をなげうってまで国を救おうとはしない。なぜなら、このような低賃金で働く多くのフィリピン人があってこそ、彼らの富が維持されるのだから。

雑記帳 フィリピンは、本当に貧乏?


“ジャパ行きさん”効果というか、今、たくさんの日本人がフィリピーナと手を取り合って、フィリピンを訪れている。うら若いフィリピーナを伴って退職者ビザを申請にこられる日本人もいる。そして、当然の結果として、フィリピーナとの結婚という問題がおきてくる。すでに10万カップルが誕生しているそうだが、その一方で、9割が離婚するとも言われている。 “そもそも、フィリピーナとの結婚なんて止めたほうがいい。彼らは金だけが目当てで、家を建てたり、目的を達したらさっさと離婚して根こそぎ財産をもっていかれてしまう。”とアドバイスする人も多くいる。確かにフィリピンの法律では、結婚後に入手した財産は誰が金を出そうが夫婦共有で、離婚となれば折半になる。これが結婚前に手に入れたものにまで及ぶこともあるそうで、やらずぶったくり、合法的泥棒だ。 しかし、男女の仲は計算づくで計れるものではない。特に、フィリピーナは年の差なんて気にしない。10代の女性が60台の男性を本気で愛してしまうのだ。そこに打算がないわけではないだろうが、本当に本気なのだ。となれば、孤独だった日本人男性にとっての女神だ。だから彼女たちの結婚願望を満足させてやらないわけにはいかない。したがって私は結婚賛成派。どうぞ幸せになってくださいと手を合わせる。 しかしながら、フィリピンと日本の文化、慣習の隔たりは大きく、いたるところで摩擦を呼ぶであろうことは容易に想像できる。まがりなりにも国際結婚だ。幾多の難関を乗り越えてぜひその結婚を成就してほしいと思う。特にうまく彼女の家族とも良い人間関係を作り上げて老後を迎えたとき、きっと幸せな生涯を送ることができることと思う。それには、郷にいっては郷に従えという教訓を忘れないで、まず、フィリピン流に物事が考えられるように、自己改革が必要だ。

雑記帳 フィリピーナとの結婚は是か非か?