携 帯電話など今更取り立てて取り上げる必要もないかと思うが、フィリピンではそのお国柄から、携帯電話をとりまく環境も日本とはかなり違ったものとなっ ている。大きな違いは、フィリピンの携帯電話はほとんどがプリペイド方式であり、事前にプリペードカードによりチャージした分(ロードと呼ぶ)だけ使えることだ。また携帯電話の本体と電話番号が別個になっていて、携帯電話の中に収められたシムカードを交換することにより電話番号はそのままにして電話機本体を 自由に代えることができる。もちろんロードはシムカードに記録されている。したがってスマート、グローブなどの携帯電話会社は携帯本体の販売は行っていない(ただし、日本式のプランという制度もあって、3年契約で携帯本体が無料などという制度もある)。 このため、話している最中にロードがなくたったり、“ロードがないから電話できないので電話してください”という失礼なメール(当地ではデキストと言う)が 来たり、日本ではありえないことが頻発する。また、携帯電話が盗まれるということがたまにあり、一方、携帯電話をなくしたら絶対に出てこない。シ ムカードを交換すれば別の番号で使えるので、売払われてしまうのだ。だから、携帯をなくしてしまったら、すぐにテキストをいれて、1万ペソとかいう法外なお金で買い戻すと伝えると、しっかり戻ってくる。ビジネスマンにとっては、電話番号は命だから仕方がない。 中古機なら1000ペソ程度から買える ロードは基本的にプリペードカードを買って登録する。プリペードカードの値段は100、300、そして500ペソだ。カードの裏をコイン等でこすってカード番号とPIN番号を出し、Globe Telecomであれば223に電話をかけ、引き続き10桁のカード番号と#を入力し、さらに6桁のPIN番号と#を入力すれば登録は終わり。残りのロードを確認するためには、222に電話をすればテキストで返事が来る。自分の携帯のロードを他の携帯に移すこともできる(パサロードと呼ぶ)。したがって、サリサリストアーではロードのばら売りが行われ、毎日その日に必要なロードを10ペソ単位で買っている人が多数いる。 グローブプリペイドカード 裏側、223とダイアルし、6042145862#141477#と入力する テキストは一回1ペソだが、通話料金は6ペソ/分で、かなり割高だ。日本と同様ほとんどのフィリピン人はテキストで会話を行っているが、何か用事があって電話をかけてもらう場合、かかってきたら、いったん切ってかけなおすのが礼儀だ。一方、PLDT(フィリピン長距離電話会社、日本のNTTに相当)の 電話は、固定料金制で、市内電話である限りいくら使っても月々の料金は一定だ。もし、両方が家や事務所にいる場合は固定電話でかけなおすのが普通。 この固定料金制は従量制に変更されつつあるが、この制度のおかげでフィリピンの人は大変長電話だ。だから暇な秘書などは、ほっておくと一日中電話を […]