Daily Archives: February 6, 2009


 メトロマニラには3本の高架鉄道(LRT1、LRT2、MRT)が走っているが、エドサ通り北側の部分、ノース・アベニュー駅~マニラの北、モニュメント駅の間が未着工で、慢性的な道路渋滞が庶民を苦しめている。ところが昨年の後半から橋脚工事が急ピッチで進められ、環状線が完成するのもそう遠い将来ではないだろう。環状線が完成するとメトロマニラの足が格段に便利になるものと期待される。 この高架鉄道は一本の足に梁を置き、その間を桁でつなぐという極オーソドックスなものだが、障害物をよけ、平面を維持するために橋脚の高さは大きく変化する。  下の写真は運行中の3本の高架鉄道の路線図で、MRT(Mass Railway Transit、青い線 )は、現状では終点のタフト駅からノースアベニュー駅までエドサ通り沿い、メトロマニラの東側を走っている。   LRT1(Light Railway Transit、黄色い線)は一番古い線でマニラの西側、バクララン駅からモニュメント駅までタフト通り沿いを走る。このノースアベニュー駅ととモニュメント駅がつながるというわけだ。さらにもう一本運行されているのがLRT2(紫色の線)でメトロマニラを横断する線でMRTとはクバオ駅/アラネタ駅、 LRT1 とはレクト駅/ドレテオ・ホセ駅で乗り換えることができる。  下の写真はLRT1の終点のバクララン駅とモニュメント駅だ。両駅とも庶民の買い物どころとなっており、いつも人でごった返している。  下の写真はMRTの終点のノースアベニュー駅。左はLRT2のレクト駅からLRT1のドレテオ・ホセ駅への乗り換え通路だ。  下の写真はMRTとLRT2の交差する部分でかなりの高さとなっている。右はMRTとサウス・スーパー・ハイウエイが交差するマガリアネス駅付近で、エドサ通りとハイウエイの交差点でもあり、4重の複雑な立体構造となっている。   […]

メトロマニラ高架鉄道の建設状況2009年2月6日


 日本でもフィリピンでも最近はオムツを干しているという景色を見ることは無くなった。ほとんどが使い捨ての紙おむつを使っているせいだ。一回使っただけで捨ててしまうというのはいかにももったいない。それに使っている紙の量も相当のものだ。  この紙おむつを一個作るのにどれだけの木材も必要とするのだろうか。木を大量に切って一回使って焼却してしまうなんて、地球温暖化を進める元凶だと思う。そもそも紙おむつなど無くても昔ながらの木綿の生地でやれば何度でも洗って再利用ができるのだ。フィリピンでは子供のしつけに熱心ではないから、2~3歳になってもオムツをしている。一日3枚x365日x3年間=3285枚の紙おむつが一人当たり消費されることになる。このために何トンの材木が必要で、何トンの二酸化炭素が発生することになるのだろうか。  一方、2歳になる子供に母乳をあげている母親が知り合いにいる。びっくりして聞いてみるとフィリピンでは当たり前という。さらに幼稚園に行ってもほ乳瓶でミルクを飲むのが普通だそうだ。日本ならば6ヶ月位から離乳食を取り始め、1歳位でミルクはやめているはずだ。3~5歳になってもミルクから主な栄養を取るなんて子供のために良いはずが無い。米や肉・魚そして野菜などを良く噛んで食べて栄養をとることにより始めて健全な成長が図れるのだ。  お金が無いことを象徴する表現に「ミルクもオムツも買うお金がない」という言葉を耳にするが、上記の背景を見ると「馬鹿にするな」といいたくなる。子供のしつけを怠って3歳にもなってミルクを飲んでオムツを使っている。しかもお金のかかる粉ミルクと紙おむつだ。それでお金が足りないなどとは言語道断だ。「子供のため」といえばおおいに同情を買ってなんでも通るのがフィリピンだが、これだけは許せない。実は子供のためではなくて、母親の怠慢のせいなのだ。普通の食事をしていればはるかに少ない費用で栄養はとれるはずだ。  しかも紙おむつは水分をよく吸収するので、おしっこをしても気持ちが悪くないそうだ。だから、平気でおしっこを垂れ流し、コントロールすることを憶えにくい。そのためいつまで経ってもオムツ離れしないのだ。3歳になってもおしっこをコントロールできない子供なんて将来が危ぶまれるというものだ。もっとも介護用オムツや忙しい母親の手間を省くという観点ではこの紙おむつも多いに利用価値はあると思う。  話は違うが、フィリピンの米作りは堆肥を使わない。すべて化学肥料だ。ワラや籾殻は燃やすか捨ててしまう。堆肥などの有機肥料は畑を肥やしおいしい作物をつくるために必須だと思うのだが。さらに養鶏・養豚やテラピアの養殖などにも配合飼料を使う。この飼料が案外高くて、売値のほとんどを占めてしまう。昔、農家の人が豚の飼料に残飯を集めていたのを覚えているが、フィリピンではそんな面倒くさいことはしない。残飯は捨て、鶏や豚の糞もただごみとして捨てるだけだ。農場では、ワラやもみ、鶏や豚の糞は貴重な資源だと思うが、ひたすら廃棄物として処理される。  紙おむつや粉ミルクそして肥料や飼料、その共通点は何か。すべてお金持ちの経営する大企業の製品だ。テレビなどでも盛んに宣伝され、それを使わないと時代に取り残されていると錯覚してしまうのだろうか。だから3度の食事もままならないのに、粉ミルクと紙おむつを買って子供に与え、農家は借金をして肥料や飼料を買い、収穫のほとんどを借金の返済にあてることになる。だからフィリピンでは、金持ちはますます金持ちになり、貧乏人はいつまでたっても貧乏なのだ。

ダイアッパー(紙おむつ)に苦言2009年2月6日