Daily Archives: August 13, 2009


  8月3日(月)、コラソン・アキノ元大統領(通称コーリー)の棺はグリーンヒルからマカティ中心のパセオ・デ・ロハス通りを経て、イントラムロスのマニラ・カテデラル(マニラ大聖堂)に移された。パセオ・デ・ロハス通りとアヤラ通りの交差点にはコーリーの夫のベニグノ・アキノ元上院議員が暗殺された時の銅像が建っているため、わざわざ迂回したのだ。  葬儀の中継のタイトルは「ありがとう(Salamat)、コーリー」だった。これはアキノ大統領が歴代の大統領の様に私利私欲にとらわれること無しに、心から国を憂い、生涯、正義と信念を貫き通したことに対する国民の声だ。   8月4日(火)のテレビはほとんど1日中、告別式の様子を中継していた。その主役は息子のベニグノ・アキノ上院議員と女優で娘のクリス・アキノだ。また、もう一方の歴史上の人物であるイメルダ・マルコス元大統領夫人も姿を見せていた。軍や警察のゼネラル全員、主だった政治家、国中の名士が弔問したが、一般人はマニラ大聖堂を取り囲み、約5時間待ちだったという。コーリーに別れを告げる人の列は朝まで絶える事がなかった。       弔問に現れるかどうか、現れたらアキノ一家が拒否するのではないかと注目されたアロヨだったが、そのようなこともなく、そそくさと祈りを済ませると、たった7分間で教会を離れた。一国の大統領も英雄の前では小さく見えた(もっとも150cmにも満たない小柄な彼女なのではあるが)。アメリカ大統領のオバマもメッセージを送った。  翌5日(水)棺は、21kmはなれたパラニャケ市スーカットのマニラ・メモリアル・パーク移送され埋葬される。この日は国民の祝日となったが、これはコーリーの埋葬に多くの市民が参列し、1986年、マルコスを追いやったエドサ革命が再現されるのを、アロヨが恐れたという話だ。また彼女自身が埋葬にも参加しなかったのは、コーリーは生前、アロヨ大統領の腐敗政治を糾弾していたが、コーリーへの敬愛と回想が渦巻く中で、自分への憎悪が湧き上がる渦中に飛び込む勇気がなかったのだ。(続く)

巨星逝く、コーリー・アキノの死(その2)2009年8月13日


 先日、空港に出迎えに来てほしいという依頼に対して、「JALなどの外国の飛行機が到着する第1ターミナルは出迎えの人と出会うのがきわめて難しいから、空港タクシーのクーポンタクシーかイエロータクシーを使ってホテルに向うのが最も安全で確実」とアドバイスした。  第1ターミナルはターミナルビルを出ると出迎える人や車、タクシーが通過するので、慣れない到着客はそこで出迎えの人を待ってしまう。しかし一般の出迎えの人は特別な許可を取らないと、そこには入ることは出来ず、さらに道路を渡って直進し左右に分かれた斜路をくだらなければならない。そして初めて道路の向かい側に出迎えの人の群れを見ることができるのだ。名札をかかげるという手もあるがお互いに顔を知らないとほとんど出会う術がない。例え知り合いの出迎えでも携帯で位置を確認しながら、無事に出会うまで大変な労力を要する。その間の到着客の不安感は計り知れないものがあるだろう。   お盆休みのせいか3組のゲストがほとんど同時に訪問された。そのうち2組の方がなんとあろう空港タクシーに被害にあってしまったのだ。上記の通りで「出迎えは難しい、空港タクシーが安全で確実」と言った矢先のことだ。金銭被害のみで、たしかに安全、確実にホテルには到着したのだが、このようなことがあるとフィリピンの印象を台無しにするので、当方としては空港の管理者に手紙を書いて善処してもらおうと思っている。 .  ちなみに私が「空港タクシーが間違いない」とアドバイスしたY.Uさんは、その後フィリピン人の知り合いの都合がついて出迎えてもらえることになった。そうしたら、空港で出迎えの人に会えるまで2時間かかってしまい、往生したそうだ。こんな状況の空の玄関では「フィリピンにいらっしゃい」などといえないので、それも含めて空港に善処してほしいと思う。 .  T.Oさんの場合、フィリピン空港専用の第2ターミナルに到着したが、ターミナルビルを出て、インターナショナルとドメスティックの境界にある空港タクシーの案内所にむかった(現在は別の場所に移動しているが、看板はそのままになっているのでわかりにくい)。そこに行って聞いたら、空港のスタッフ(らしき人)がトランシーバーを使って空港タクシーを呼んでくれた。さらに領収書はあとで運転手が渡すということで乗り込んだが、1350ペソを請求された。たかがマカティまでの距離にしては法外で、通常の空港タークシー(クーポンタクシー)なら、440ペソでいけるはずだ。文句をいうと運転手はレンタカーだから高いのだという。しかし、自分は空港タクシーを使うつもりだったのになにか解せない。しかし、2000円足らずのお金で運転手と喧嘩しておかしなことになっても致し方ないので、おとなしく引き下がって支払った。      領収書には1350ペソと書いてあり、さらにその上に550ペソと上書きしてある。本当の値段はよくわからないが、空港スタッフと運転手がグルになって、空港タクシーを捜している到着客にレンタカーを押し付けて法外な料金を騙し取ったことに間違いない。ちなみに領収書に記載されたレンタカー会社の名前は PACIFIC BLUEだった。彼らがその会社と関係があるかどうか定かではないが、税務署に登録された正式な領収書を使っていた。なおクーポンタクシーはボディに青文字で大きく番号がついているので、すぐにわかる。   このレンタカーにはそれがなかったそうなので、正規のクーポンタクシーではない。また、カウンターで車の番号などを記載した紙(クーポン)をくれるので何かあったら後でクレームできる。もしそれがなくてこのような目にあったら、その場で喧嘩しないで車両番号あるいはプレート番号をメモっておくことが重要だ。なお、クーポンタクシーの案内所には行き先ごとの料金表が置いてあるで確かめておこう。ちなみにクーポンタクシーにはメーターがないので、行き先を告げてクーポンに書かれた料金を運転手に支払うが、行き先がそれと異なると追加の料金を支払わされる。(画面をクリックして拡大して見てください)  K.Sさんの場合、第1ターミナルでイエロータクシーを拾ってホテルに向うまでは良かったが、運転手がホテルを見つけることができない。周辺をぐるぐる回ってやっと見つけるまでにゆうに20~30分はかかってしまった。なんとかとどりついてほっとして、料金を聞いたら、4000ペソだという。日本円で8000円になるが、そんなものかと思って支払ってしまった。  これまたとんでもない話で、いくら迷ったとしてもせいぜい400ペソだ。イエロータクシーなら空港からマカティは200~250ペソでくる。一般のタクシーなら100ペソ程度だ。ちなみにイエロータクシーとはまっ黄色なタクシーで空港専用のタクシー。メーターがついていて実際に走行した距離により料金がチャージされるのでメーターを確認して支払おう。ちなみにプレートナンバーはレンタカーのもので、登録はレンタカーとなっているらしい。料金は普通のタクシーの倍位するが、すべて新車で、運転手のマナーもよく、ずるをするようなことは決してない(と思っていたのだが)。この場合も是非プレートナンバーをメモしておいてほしかった。

空港タクシーよ、お前もか 2009年8月13日