退職者の依頼でいくつかのマカティのコンドミアムを調査した。相場など昨今のコンドミニアム事情の把握の参考になれば幸いだ。ただし、今回はフィリピン、マニラ、そしてマカティの中心と、住居費がもっとも高いところの紹介であって、マカティの中心を外れれば、半値あるいはそれ以下で充分安全な住居を確保できる。さらに、地方に行けば、そのまた半値でも住居の確保は可能だ。 グリーンベルトに隣接するレガスピ・ビレッジはグロリエッタ・ショッピングモールやグリーンベルトのレストラン街に近く、都会派には絶好の環境を提供している。特にアヤラ・コーポレーションが開発している超高級コンドミニアム、レジデンス・グリーンベルト三棟(写真下)の完成が間近となり、ここに住むことがステイタスにもなりつつある。 レガスピ・ビレッジのBSAタワーはシャングリラ・ホテルやグロリエッタを眼下に臨み、すばらしい眺望だ。フル・ファーニッシュ(家具つき)1ベッドルーム69m2(駐車場無し)で、6.9 百万ペソ、平米10万ペソになる。築10年近い物件なので、新築なら13~4万ペソ/m2はするだろう。 同じくレガスピ・ビレッジのグリーンベルト・パーク・プレイス。1ベッドルーム、42m2(駐車場付)、築3年、セミ・ファーニッシュ(一部家具付)、 5.5百万ペソ、平米13万ペソ/m2だ。この狭さで550万ペソをするとは驚きだった、一昔前なら、せいぜい半分の300万ペソは行かなかったと思う。どうもアヤラのレジデンスが相場を引き上げてしまったのだろう。ちなみにレジデンスは完成時で17~8万ペソ/m2するというから一昔前の倍以上だ。 レガスピ・ビレッジから北へ少し行ったところがサルセド・ビレッジだ。こちらはショッピングモールやグリーンベルトから少々離れており、オフィスビルが多いエリアで居住という点ではレガスピ・ビレッジが優れている。 ザ・ピークのペントハウスは、2ベッドルーム、100m2と大きめで、フル・ファーニッシュで8百万ペソ、平米8万ペソだ。築20年ということで、この値段なのだろうが、この地区のコンドミニアムは120平米前後で大体8百万ペソ程度だった(ただし、家具なし)。こっちの不動産価格はあまり高騰していないようだ。 マカティの中心街の外周を走るパソンタモ通り、パサイロードあるいはブエンディア通り沿いに新しいコンドミニアムが建設されていることは、前にも紹介した。数年前に完成した、パソンタモとブエンディアの交差点に近い、オリエンタル・ガーデンのペントハウスを見学したが、大きくて高額なために売れ残っているようだ。すでに夜になっていたが、その夜景の美しさに驚嘆した。 このペントハウスには40m2程度のテラスがついており、ガーデニングも楽しめる。メゾネットになっていて、1階はリビング、ダイニング、台所の供用部分、2階がファミリールームやベッドルームのプライベイトゾーンになっている。2ベッドルーム、200m2、フル・ファーニッシュ、17.5百万ペソ、約9万ペソ/m2だ。マカティの中心街をはずれるだけ安めのようだ。日本であれば、数億する物件であろうが、それが3500万円という日本のざらにあるマンション程度のお金で買えるとあって、退職者は深いため息をついていた。 […]