Daily Archives: August 4, 2010


フレンドシップツアー、岩崎さんの「岩ちゃん日記」のメール・マガジンの呼びかけで、格安コレヒドールツアーに参加した。通常、昼食込みで2000ペソ程度かかるのが、たったの1000ペソで観光することができた。マニラ湾に浮かぶおたまじゃくしの形をしたコレヒドール島はマニラの重要な戦略上の拠点で、スペイン時代からマニラを守ってきた。また、太平洋戦争の激戦地としても有名なところで、現在も人は住まず、史跡として当時の様相を残している。 コレヒドール行きのフェリーはマニラ湾の埋立地、Cultural Center of the Philippines(フィリピン文化センター)のそば、マニラヨットクラブの港内、香港から運んできたという海に浮かぶ中華レストラン「ジャンボ・キングダム」(右下写真)の隣から出港する。  この付近はあちらこちらに大きな広場があり、早朝には多くの人がインストラクターに従って、集団でエアロビクスをやっている。どういうわけかそこにはセクシーな若い女性はおらず、太目のおば様やおじ様ばかりだ。若い人はもっぱら夜のエクササイズに忙しいのだろうか。また、岸壁に沿って釣り人も多く目にするが、こんな汚い海の魚を釣って食用にするつもりなのだろうかと、気にかかる。   コレヒドール行きのボートは120人乗りが2艘、日本製で時速40kmくらいは出るだろうか、なかなか快適な1時間程度の船旅だ。2名の女性乗り組み員が軽食や飲み物を提供しているが、ちょっと高めだ。 島に着くと、昔、実際の走っていたという軌道列車を模したバスで案内してくれる。日本人は1号車、その他は5号車というので、てっきり日本語を喋るガイドがいるのかと思ったら、今日は休みで、かなりブロークンな英語を喋るガイドが付き添った。一緒に参加した日本の某女学院の中高の生徒さんに同行した日本語を喋るガイドさんが通訳していたが、途中で面倒になったのか止めてしまった。  コレヒドール島は観光史跡ということで人は住んでいない。だから、とてもきれいに整備されている。ホテルやビーチコッテージもあるので家族連れでしばらくのんびりするのもいいかもしれない。  はじめにお目にかかる史跡がバラックと呼ばれる兵舎跡だ。鉄筋コンクリート製だが爆撃や樹木が絡み付いて、建設から100年くらいたった今では柱と梁くらいしか残っていない。それもここかしこで崩れ落ちている。バラックといえば日本ではにわか作りのぼろ家をさすが本来の意味は兵舎という意味らしい。 コレヒドール観光の目玉は島中に配置された大砲だ。1900年代初頭、すなわち明治から大正にかけて、作られたそうだが、衝撃を吸収する装置(ショックアブソーバー)など、なかなかモダンな感じがする。ガイドはこれらの大砲のことをガンと呼んでいたが、本来はカノン(Cannon)が正しいのではないかと思ったが、あとで辞書を調べたら、現在ではガンというのが普通らしい。  さらにこの場所をバッテリー(Battery)と呼んでいた。電池じゃあるまいし、と思ってやはり辞書を調べたら、砲台という意味だった。電池との関連から電気(エネルギーないし火薬)をためる場所、すなわち弾薬庫と類推したのだがそうではなかった。これら砲台は島の中に20箇所程度あるようだが、それぞれの砲台には弾薬庫が隣接しており、厚い土で覆われて、空から爆撃されても被害を受けないようになっている。  30cm長距離砲の迫力はなかなかのものだ。大砲にはあちらこちらに銃撃の跡があり、襲撃の激しさを物語っている。ちなみにこの大砲は350発が限界で、その度に砲身を交換しなければならないそうだ。砲身は工場に運ばれ中のらせん状の溝を掘りなおして再び使われるそうだ。 マイル・ロング・バラックと名づけられた兵舎。実際、1マイル(1.6km)はないものの500m位の長さの建物だ。ここには数千人の兵士が暮らしていたのだろう。 […]

コレヒドール島訪問 2010年8月4日