Daily Archives: May 14, 2011


 ルソン島の尻尾の先端にあるビコール地方、ソルスゴン県、ドンソールはホエール・ウオッチングで有名な所だ。ホエール(Whale、鯨)といっても、ここで見ることができるのは、Whale Shark(ジンベエザメ、タガログ語ではButanding)で正確にはシャーク・ウオッチングだ。しかし、ジンベエザメはご承知の通りまるで鯨のように大きくておとなしく、優雅に泳ぐ地球上最大の魚は一見に値する。  農場のあるタバコ市からレガスピ市を経由して、南へ約2時間、ゆったりした田舎の景色を眺めながらのドライブを楽しんだ後、ようやくソルスゴンのドンソールに到着する。ソルスゴンはブルサン火山の噴火で時折ニュースになるが、普段は知る人ぞ知るサマール/レイテへの通り道でしかない。ただし、温泉などが豊富なリゾート地帯でもある。  ドンソールの街を過ぎて5kmほど行くと、一目で分かるリゾート地帯にでる。その中央あたり、ツーリスト・センターでホエール・ウオッチングを受け付けている。ホリー・ウイーク中のせいか、周囲は白人の姿が目立つ。外国人が訪れるためか、施設が清潔で、フィリピンらしい混沌がここでは見られない。  そこではシュノーケルでもぐることもできるが、器具を使っての潜水は禁止、ジンベエザメに触ることも許されない。彼らはこの地方の宝で大事に保護されているのだ。連れのフィリピン人に料金を聞かせてみたら、外国人が一人300ペソ、フィリピン人は一人100ペソだという。船で30分くらい沖へ行くそうできわめてリーゾナブルな価格だ(と思った)。さらに私は退職ビザを持っているのでフィリピンの住人(Resident)だと交渉したら、100ペソになった。しめて600ペソ足らずだ。それで料金を払おうとしたら、請求書の頭に3500ペソという数字がある。聞いてみると貸切の船代だという。件の300ペソは登録料(Registration Fee)だとうそぶく。たった30分の船旅で3500ペソはいかにも高い。この程度の船であれば丸一日分の料金だ。 それでは乗り合いはないのかと聞くと、6人のりで、一人頭600ペソ弱だという。それにしようと決めて、出航時間を聞くと4時間後だという。なんとも馬鹿にした話で、われわれ「金なし...」組みには、それだけ払って魚を見る勇気がない。したがって、今回は下見ということで、次回スポンサー付で来ようということになった。魚を見るために金をはたくのは外国人がほとんどだから、価格も外国人価格となっているようだ。さらに、昼も近いので隣のレストランで食事を取ったが、マニラ以上の値段だった。これも外国人価格のようだ。 ドンソールへの帰り道、この付近は低地で湿地が広がっている。南国の湿地で育つのが下の写真のニッパ椰子だ。幹がなくて葉だけの椰子で、屋根材として使われ、いわゆるニッパ・ハットの原料となる。

ホエール・ウオッチング挑戦 2011年5月14日


 KIANの誕生日は3月31日の年度末なのだが、ホリーウイークにタバコ市に帰郷した折に近所のかたがたを招待して、再度誕生会を催した。主催者である ジェーンによると先日のパーティは内輪のささやかなパーティだったとのこと。今回の誕生会はご近所のほかに、スコーターから100人近い子供達を招待し て、総勢150人のゲストによる盛大なものだった。 フィリピン一の問屋街デビソリアで買い集めた招待客(スコーターの子供達)へのプレゼント、一個10円、20円の品物が部屋中に並んでいる。さらに、こ の日、農場の2匹の子豚がいけにえとなったが、KIANにとっては知るすべもない。一匹はフィエスタとパーティには欠かせないレチョン、もう一匹はアドボ (しょうゆ味に煮付け)だ。  料理の準備は前日から始められ、ジェーンの姪の娘達はひたすら大量のチーズロール(棒状に切ったチーズを春巻きの皮で巻いて油で揚げたもの)を作ってい る。そしてパーティには欠かせない甘いスパゲッティ、ホッ・トドッグ(ソーセージ)、サンドイッチと続く。どれも安い食材で手作りだから、150人で食材 費はせいぜい、1万ペソ程度だろうか。それにギフト代やピエロの司会とやらで、しめて3万ペソ程度のバジェットで済んだようだ。たったの3万ペソと思うか もしれないが、これでも庶民にとっては大変豪勢なパーティなのだ。  スコーターから招待された子供達は行儀良くいすに座って出番を待つ。もちろん狙いは食べ放題の食事と、大量のお土産だ。ちなみにご馳走やお土産をやるの は誕生日を迎えた本人で、招待客は「Happy Birthday to you」の一言のお返しをするだけで十分なのだ。 […]

KIANの誕生会 パート2 2011年5月14日



 今年は4月18日の週がホリー・ウイークで、22日(金)が目玉のGood Friday、キリストが磔にされた日で、それにちなんで人々は行列を行う。地方によっては本当の十字架を背負って歩いたり、体中を紐でたたいで血を流し たりして、キリストの苦難を自ら体験しようとしているのだ。  この日、ほとんどの人はふるさとへ帰り、故郷で行列に参加する。そのため、マニラは空っぽになる一方、田舎は人々であふれかえる。前日の木曜日は Maundy Thursdayで山車の準備や行列の練習で忙しい。バランガイごとに自警団を組織して警戒に当たっているが、カメラを向けると皆が並んでポーズを取って くれた。  いよいよ行列が始まるというので、その通り道に出てみると、見物目当ての人だかりだ。それぞれが見やすいところに陣取って、行列を待っている。  6時半ごろ、陽がかげってくると、いよいよ行列の第一陣がやってきた。白い衣装に実を固めたハイスクールの生徒が行儀良く並んで歩いてきた。その後には格式ばった街の長老が続く。山車が通り過ぎた後は、良くこれほどの人がと思うほど歩いてくる。   道端で見物していた人も自分のバランガイの行列が来ると、そのまま列に入り込む。要は誰でも好きなときに行列に参加できるのだ。暗くなってくると当方もさ すがに立ち疲れ、引き上げることにした。しかし、道路は立錐の余地もない。一計を案じて、行列に加わり、歩いていくことにした。そして途中で行列から離れ てジェーンの実家へと向かった。奇しくも息子とともにホリーウイークの行列に参加することになってしまったのだ。  実家に着くとKIANが熱を出していて休んでいた。これから教会へ連れていくのだというが、翌日の誕生会を控えて大事を取って、皆で帰ることになった。KIANにとっては連日の催し物で、疲労がたまっていたのだと思う。  

ホリーウイークの行列に参加 2011年5月14日