Daily Archives: December 29, 2012


まるで、雨季まっただ中の農場は、連日、一日中で、時折晴れ間がさす程度だ。20日の訪問以来、、まだ一度もマヨン火山の姿を拝めることができていない。28日はちょっと晴れ間が出て、完全ではないが、マヨンを眺めることができた。 マヨン火山の中腹に生えている、玄関前の庭に植えたシダの木は、屋根に届くほどの大きさに育っている。やはり日影が好みと見えて、表の庭に植えたのとは、段違いだ。  マニラで買ったパパイヤの種をまいたら、実をつけるまで成長した。地元の大型のパパイヤと違って、小粒で丸く、とてもおいしいそうだ。残念ながら、私はまだ食する機会がないが。 裏庭には知らぬ間にカカオ(チョコレートの原料)の木が育って、実をつけるまで成長している。 先日買い求めた地鶏のカビアーは養鶏場を元気に走り回っている。もうすぐここに黒豚を放す予定だが、一緒に仲良くやってくれるだろうかと、気にかかる。 どこからか捕まえてきた野生のアヒル。すなわち鴨。アヒルに比べて大分小さい。 黒豚の飼育が本格的になったら、一般の食用豚の飼育は中止しようと考えている。人工飼料だけしか食べず、野外に出して雨にあてると死んでしまうというのでは、大規模な養鶏場で大量生産される45日と何の変りもない。 一方、黒豚は、自然飼育が可能で、餌も広範囲なものを食べるそうで、農場の期待の星だ。最初は、2頭のつがいだけだが、早くたくさん子供を作って、カビアーと一緒に放牧場を埋め尽くしてほしいと思っている。 農場には3頭の牛がいる。毎日草を食べているだけだが、それなりに農場の草取りには寄与している。黒い牛は、一番若い牛で、まだ角が生えていない。 農場でいち早く実をつけ始めたランカ(ジャックフルーツ)。栽培はとても簡単で、大きいものは子供の体重ほどもある実をつける。未熟の実は野菜としても活用され、利用価値の高い果物だ。写真のもので直径40cmほどもある。 10年ほど前に100本ほど植えたココナッツは、成長してたわわに実をつけている。ココナッツは捨てるものがないというほど、有用な植物で、南の民は、コメとココナッツで数万年の年月を生きてきたのだと思う。コメの作れないところは、フィリピン中がココナッツ・ファームとなっている。 農場には、闘鶏が10羽ほどいるが、その戦いの本能はすさまじく、フィリピン最大の娯楽=賭け、の対象となっている。田舎ではどの家の庭でも闘鶏を飼っていて、休みごとに殿方の慰みとなっている。テキサスと呼ばれる輸入品種はつがいで一万ペソもするそうだ。その勇壮な姿は、威厳さえ感じるが、さらに闘鶏の顔を拡大してみると、その精悍な顔つきに驚く。真っ赤な顔に大きなとさか。われわれ哺乳類にはあり得ない顔つきだ。鳥は、恐竜を祖先とするといわれているが、さすがに、かつて地球を席巻しただけのことはある。 最後に登場したのが、馬のジンポだ。農場の開設以来いるから、10年近くになる。これが、最近脱走して、息子が丹精込めて作っていたパパイヤの木を根こそぎ食ってしまった。息子は激怒して、こんな役立たずの馬は売ってしまえと息巻く。ジェーンに相談したら、10年間もの間、農場の草を食べて、すなわち草取りをして、農場の美観の維持にに貢献してきた。というわけで、ジンポは命拾いをして、相変わらず草むしりに精を出すことになった。

師走の農場風景 2012年12月29日


今日は、パパとママが弟のボボイとその子供達を連れて出かけた。KIANをおいて出かけるということは、なにか重要な用事があるらしい。おいてきぼりを食ったKIANは、私に抱かれながら足をばたばたやって、泣き叫ぶ。私が事前に農場に連れて行って、知らぬ間に出かけようという作戦だったが、タイミングが悪く、車が出て行くのをKIANに見つかってしまったのだ。 無理やり農場に連れて行こうとしたら、ダニーがココナッツの実(ブコ)をとっているところに遭遇した。KIANは機嫌をなおして、ブコの収穫を物珍しそうに見つめる。早速、割ってココナツジュースを味わって、中の柔らかい果肉を賞味した。KIANが手をつけることはなかったが、このブコ・ジュースはほのかな甘みがあって、なかなかの美味だ。クリスマスの準備のためにダニーはマム・ジェーンから60個のブコを農場から調達するように指示されたそうだ。このブコの果肉を削り取って、スイーツを作るのが、クリスマスの恒例なのだ。 テラピアと鯉の養漁場で餌やりをして、次は養豚場。タロー(番犬)がいるので、KIANは中に入るのをためらっていたが、私が抱きかかえて中に入った。姉のキムは初めて養豚場を訪れたようで、KIANよりも、ものめずらしそうに眺めていた。  汚れた長靴を洗うようキムに要求するKIAN。きれい好きなKIANだが、それよりも水遊びが大好きなのだ。長靴の中にまでいっぱいに水を入れて遊んでいた。昼寝中の母豚とツーショット。しかし、この後、決して近づこうとはしなかった。さすがのKIANも自分の体重の10倍もあろう大きな豚に恐れをなしているようだ。         雨が降り始めると、両手を広げ、大きく口をあけて雨を飲みこもうとするKIAN。自然の恵みを一身に受けようとしているかのようだ。養豚場からの帰り道、歩くのが疲れたのか、キムに抱かれてツーショット。 養漁場の脇には従来のバハイ・クボ(農家の家)を改築して、マミー(ジェーンの母親)の姉さんが住んでいる。雨が強くなったのでダニーも雨宿りをしていた。おばあさんが呼び寄せると「アヤオ-いや」とはっきりと拒否反応を示した。KIANはおばあさんがあまり好きでないようだ。 そこで再び、強い雨が降り始めたが、KIANはうれしそうに外に飛び出る。養魚池の水面でわかるようにかなり強い雨だが、KIANはものともしない。   さすがのキムも疲れ果てて、KIANをおろそうとすると、いやいやをして抵抗するKIAN。ハウスに戻ると、ママがいないのを思い出して、泣きそうになるKIAN。 しかし、そんな時のとっておきの手が水浴びだ。雨にぬれた後は、どういうわけか水浴びをしなければならないようだが、KIANはママのことを忘れて大はしゃぎだ。

KIANの農場散策 2012年12月29日