Daily Archives: January 26, 2014


最近、街を歩いていて目立つのがおでぶちゃんが急増していることだ。「3人寄れば二人はデブ」というのが、知り合いの建築家の女性の言葉で、細身の女子大生を探すのが容易でないぐらいだ。「太っていることは豊かな証拠で、美人の条件」というのがアラブ、そして南太平洋のサモアあたりでもも太目がもてはやされていたと思う。しかし、フィリピンは。そんなはずはなくて、セクシーが良いとされている。ちなみに、最近を話題をさらった、ミスワールドやインターナショナルもセクシーなスリム・ボディだ。いち早く20歳をこえて大人になったデバイン(右から2番目)は見る間に巨漢となってしまった。周囲のいとこ連中は当時まだ、15-6歳なのでセクシーなスリムなボディをしているが、数年もするとデバインの後を追うのだろうか 足がすらっとしてお尻の上がったフィリピーナの後姿はとても魅力的だ。それが最近は、そんな女性を見かけることが少なくなってきたのだ。最近、お世話になっているPRA指定クリニックの担当看護婦がPRAに出入りしているのだが、目も顔も体もまん丸の愛想のいい子だ。PRAから紹介を受けるときに、「あの太目の子?」と聞いたら、「太目ではないチャビー」だという。チャビーとは太くもやせてもいない、その中間という意味らしい。 KIANの出産後、60kgをこえっるまで太ってしまい、出産後、太目が解消するために毎日数時間ジムに通っているジェーンは、世間的には、もはや、やせの領域にはいるらしい。女性の視点では太目にたいしてとても寛容だが、明日はわが身ということなのだろうか。しかし、男性の目としては、依然、ウエストとヒップの比率は7:10の理想を譲るわけには行かない(たとえば、スリーサイズが10:7:10すなわち85cm、60cm、85cmなど)。それが10:10:10(90cm、90cm、90cm)というのでは、ちょっといただけない。ジェーンの同窓生が農場に集まってダンスを披露してくれたが、30代半ばになると、チャビーとは言いがたい女性が大半となる。右のオカマはスリムボディなのだが そもそもフィリピン人は野菜が嫌いで鶏のから揚げや脂身たっぷりのポーク・アドボ(豚肉のしょうゆ煮)、クリスピーパタ(豚足の油揚げ)などが大好きで、朝昼晩と大量の米を食する。さらに午前と午後のミリエンダ(おやつ)にスパゲッティやピザあるいはポテトチップなどのジャンク・フードをのべつ幕なしに食べる。それにコーラなどのソフ・トドリンクがことのほか大好きだ。ジョルビーやマクドナルドを上回る勢いのファースト・フード・チェーンのイナサールの売りは、鶏のバーベキューにお代わり無料のライスだ。 彼らは、おかずのソースをご飯にかけて食べる。そうすれば少ない具でもたくさんで食事ができる。おかずがなければしょうゆをかけて食べることもある。これが少ないコストで最大のエネルギー得て、大家族が生き延びるすべなのだろう。 ジェーンもデバインも女性の視点の標準ではチャビーということになるのであろうが、男性の求める標準では間違いなくオーバーウエイトだ こんな食生活が常識で身についている彼らは、貧しくて、3度の食事もまともにありつけない状況にあってはちょうど良い。しかし、経済の発展に伴う中間層の勃興により、多くの人々が食に不自由しない生活を始めている現在、このような食生活を根本的に変えないかぎり、街がおでぶちゃんだらけになるのは必然だ。  メディアは、相変わらずジャンク・フードやインスタント食品の宣伝に明け暮れ、コンビニの売れ筋もジャンク・フードとソフト・ドリンクが本命だ。国をあげて、早く食の改善に取り組まないと、国を滅ぼすことになりかねない。メタボ予備軍のKIANの食生活も周囲の意識の不足のためか、ジャンク・フードに席巻されつつあることに危機感を抱いている今日この頃だ。             ポッコリとしたおなかを誇らしげに見せるKIAN

3人寄れば二人はおでぶちゃん 2014年1月26日


 こちらで子供の教育のために母子で暮らしている方のご両親が孫の顔を見にやってきた。観光には興味がないというので、ボニファシオ・グローバル・シティとアメリカン・セメタリーで近代フィリピンの勃興を視察、そして、ショッピングをエンジョイしてもらおうと掘り出し物のメッカ、グリーンヒルを案内した。 日本料理の老舗、きんぷらで食事をした後、ちょっと先の入り口から入り、早速値段交渉の決戦に臨んだ。プラダのバッグ、4個、コーチのバッグ5個など、威勢の良い買いっぷりだ。大体、言い値の半分で交渉すればよいと指導しているが、敵も限界に近づくとてこでも値段を下げないので、その辺が折り合いとなる。 先日、私が衝動的に買った5.11ブランドの時計が再びテーブルの上に置かれていた。確か1200ペソで買ったはずだが、値段を聞くと大柄のオカマがなんと4500ペソだという。とんでもないと反応すると瞬く間に値段が下がって、1100ペソ、2個で2200ペソで買うことができた。 そして、一番奥の突き当りを右に折れて、しばらく真珠の装飾品の店を眺め、突き当りを右に折れると再びバッグやかばんの店が並んでいる。そこにはかなりの数の時計屋があり、ショーケースにはいかにも高そうな時計が収まっている。 ブランド名はオーディマ・ピゲとパティック・フィリップ、スイスの最高級腕時計のブランドだが、それに比べるとロレックスやカルティエはただの普及品で、ショーケースに束になって並べられている。ここに陳列されているのは従来のクラシックなものではなくて、いかにも現代的で重厚なデザインだ。         まず、右側のショーケースのHUBLOTという、あまりなじみのないブランドの価格を聞いてみた。そうしたら、2万ペソ(45000円)という答えが返ってきた。45000円といえば、普通に買っても高級腕時計だ。それで、本物かと聞いたら、レプリカ(復刻版)だという。 普通、ショーケースに並んでいるのが、Aクラス呼ばれ、500-1000ペソ程度だ。最近は流行の大型の時計がロレックスやカルティエをしのいでいる。こちらが本気と見て取ると、店の中からケースも持ち出して、AAA(トリプルA)と呼ばれる品物を出してくる。これが2000-3000ペソくらいで、本物と見分けがつかない。だから、このレプリカと呼ばれる品物の2万ペソがいかに破格かわかる。 そして、左のショーケースのオーディマ・ピゲやパティック・フィリップの値段を聞いて、開いた口がふさがらなかった。なんと45000ペソだというのだ。約10万円、私が生涯購入したことのない値段の腕時計だ。これこそ本物かと聞いたら、当然のことではあるが、レプリカという答えが返ってきた。本物なら、300万ペソ(約700万円)だそうだ。700万円といえば、高級車一台分だが、そのレプリカが10万円したとしても不思議ではない。しかし、そんなもの作る人が世界のどこかにいるというのが不思議でならない。たぶん、中の器械まで本物と寸分違わないのだろう。ひょっとしたら本物の横流し品ではないだろうかとさえ思う。 ところで最近、私が成田の空港のガチャガチャ(100円入れてレバーを引くとカプセルに入ったおもちゃが出てくる器械で、数十年前に私の子供たちが夢中になっていたやつ)で買ってきたおもちゃの時計をKIANがうれしそうにしてる。そこで、ショーケースの外に並んだ安物の時計に目をつけた。値段は、最低100ペソから。KIANにおもちゃのような時計はにあわないからカシオのGショックを450ペソにまけてもらって買った。家に持って帰ってきて良く見たら、本物と見分けがつかない精巧な出来だ。アナログとデジタルの両方がちゃんと機能して、ストップウオッチも使える。これまた、本物の横流しではないかと疑いたくなる。

10万円の高級レプリカ腕時計 2014年1月26日