Daily Archives: November 23, 2014


恋も戦いと一緒で、前進、すなわち、それを成就させるための努力は楽しくて、何の苦もないが、恋が破綻して手仕舞いする時は、戦いに負けて退却するのと一緒で大きな苦痛と痛手がともなう。 フィリピンの若者が恋をするとき、男のアタックは強烈で、女心をとろけさせる。特に10代となると、やりたい一心で、身も心をささげる。こんなに愛してくれるならと、女は、なけなしの処女をささげてしまうのだが、それが悲劇のもととなる。フィリピンでは避妊をきらい、堕胎は殺人だから、恋=セックス=妊娠=出産となる。妊娠となると、生涯の愛を誓った件の色男は、手のひらを返したように、トンずらしてしまう。子供を生み育てる使命を神から授かった女は、子供のために、それこそ、身も心もささげなくてはならなくなる。それでも女たちは、子供がいて幸せと感じる。 彼らの別れ方はいたって簡単で、男は女との一切のコミュニケーションを絶つ。携帯電話番号も代えてしまう。なまじ、別れ話を持ち出して女に納得させようとか、手切れ金を渡そうとか、余計なことは考えない。1~2ヶ月もなしのつぶてを続ければ、女もあきらめる。子供がいなければ、女も次の相手を探すから、それで済むのだが、子供を作って、相手の人生を台無しにしてしまったとなると、そうは行かない。どっかでばったり会ったりしたら、ずぶりとやりかえされるから気をつけなければならない。 KIANは、若い女、ヤヤ・ドナ(20歳)とアテ・キム(18歳)に面倒を見てもらって、男冥利につきる これが、日本人だったら、そうはいかない。女を孕ませて、例え、日本に帰ってしまったとしても、NPO法人を名乗る日本人が現れて、あの手この手で、責めて来る。認知していようがしていまいがDNA鑑定なるものがあるから、そう簡単には逃げ通せない。特に、役人や大企業に勤めている場合は、世間体というものがあるから、結局、数百万円レベルのお金で和解となる。もちろん、和解金の半分はNPOの取り分になるのは必定だ。 ならば、大多数のシングルマザーを作り出したはずのフィリピン人の男は何故追及されないのか。それは、いたって簡単な理屈で、幾ら追求したとしても、取るべきものが何もないからなのだ。そんな馬鹿なことに女は時間も金もかけないが、恨みだけは一生続く。 久しぶりにフィリピン人の友人と会うと、ところで、あの娘はどうした、今でもコミニュケーションはあるのか、聞かれる。コミニュケーションがある、すなわち交流、関係が続いているということなのだ。だから、女との別れは、コミニュケーションを絶つ、それにつきる。 ところかまわず姉のアテ・キムとイチャイチャしているKIAN。こうしてKIANは女をくどく手練手管を学ぶのだ 若いみそらをはげ親父にささげて、ある日、「この携帯は使われていません」では、女としても身もふたもない。だから、GRO(フィリピーナホステス)は、大きな魚(熟年日本人男性ないしはげ親父)が針にかかったとたんに、周到な仕掛けをする。それは、一緒に生活するための家を建てようなどと持ちかけるのだ。田舎に両親の土地があるとか、サブディビジョン(団地)の出物があるとか、今の内なら建売が安く買えるとか、あるいは、おじさんが建築屋で安く建築できるとか、様々な有利な話を持ち出して攻めてくる。 はげ親父は、若い彼女との甘い生活を夢見て口元と財布の紐が緩む。退職金の半分程度だから、まあ、いいだろう、これで彼女との絆も深まるだろう、などと、ますます鼻の下を長くする。 しかし、そこに女のしたたかな作戦がある。フィリピンでは、外国人は土地が買えないから、土地付き一戸建ての名義は彼女とならざるをえない。だから、彼女たちは、外人でも所有できるコンドミニアムの購入は決して勧めない。自分名義の家を建てる、あるいは買ってしまったら、例え、ある日突然、携帯が「この携帯は使われていません」とささやいても、にやっとするだけだ。これで、名実ともに家が手に入った、はげ親父なんていないほうがせいせいする、とほくそえむ。彼女から三行半を突きつけられる場合もあるが、そんな時、件のはげ親父は、騙されたと歯軋りするが、それこそ、後の祭りだ。 最近、用意周到に準備した書類で、女のしたたかな作戦を、こなごなに粉砕した賢い退職者がいる。別れの原因は二股かけていた女の方にあるのだが、上述の仕掛けは、しっかりとかけられており、女としては準備万端だった。しかし、その退職者から、PRAの預託金を使用したいという相談が私にあり、女の仕掛けに対して、逆仕掛けをしたのだ。退職者は、半信半疑だったが、そんなこともあろうと、素直に私が作成した書類に彼女の署名を取りつけ、準備万端としたのが功を奏した。 そして、2年後、まさに、そのときが来た。女の二股作戦に業を煮やした退職者は、彼女名義の資産をすべて売却し、始末してしまった。それを知った女は当然、金切り声をあげて抗議したが、後の祭り、退職者の携帯は冷ややかに「この携帯は、使われていません」を繰り返すだけだった。 息子の見送りに一族の子供達がマニラにやってきた。彼らが息子の家族となる日も遠くない その仕掛けの逆仕掛けとは下記だ。 […]

フィリピン流恋の手ほどき(その5 賢い別れ方)2014年11月23日