Yearly Archives: 2014


当社は2台の車を使って、退職者のサービスを行っているが、2台ないと毎日のサービスができないのだ。すなわちナンバー・コーディングという厄介なルールで、平日の一日は車が使えないのだ。一台はもっぱらジェーンの旦那のカーネルが使っているのだが、彼の場合は、国家警察の幹部なのでナンバー・コーディングも関係なくいつでも乗れる役得がある。 シニア・シチズンシップのおこぼれで、マカティ市内に限って、私が乗っているときだけは、このナンバーコーディングからは免除される恩恵によくしている。ただし、日本大使館や空港へ行くときなどはパサイ市になるので、使うことはできない。ホンダのCRVを使っていたときは、末尾番号が1と2で2台とも月曜に乗れないという馬鹿馬鹿しい状況にあったこともある。 そんなわけで、退職者のサービスに欠かせない車だが、持ち主のジェーンがそろそろ新車のSUVに替えたいと、これらの車を売りたがっている。希望売買価格はともに85万ペソだ。私としては、ナンバー・コーディングが適用されないPNP(国家警察)のナンバー・プレートをつけてほしいと願うのだが。一方、カーネルは当面タクシー通いとなるのだろうか。 三菱モンテーロ 3列シートで7人乗り、後部座席はフラットになり、多人数、多荷物、道路冠水時などには威力を発揮する。年式は2010年、走行キロ数は約55000km 三菱ランサー スポーティセダンタイプ、5人乗り。年式は2013年、走行距離は18700km足らず、ほとんど新車に近い

車売りたし 2014年10月19日


KIANが今の幼稚園に通い始めては半年、今日は、待望の学芸会だ。この日は、それぞれの幼児が外国の衣装をつけるよう義務付けられているが、はじめはKIANに日本が割り当てられた。そのため、急遽、和服を調達するよう頼まれたが、そう容易なことではない。日本の妻にでも頼んでEMSで送ってもらうことが考えていたら、突如としてアメリカに変更になったという。そのため、ジェーンは知り合いから背広を借りたのだが、大きすぎて合わない。そのため、結婚式であつらえた警官の制服で間に合わせることにした。 学芸会の出番を待っている間。恒例の記念撮影。KIANは、いつもうれしそうにはしゃいでいる。観客席には、両親とおばあちゃん、それに私と、3世代が集う。 国立マカティ大学の会場に行ってみると、確かに子供達は、割り当てられた世界各国の衣装を着けて学芸会に臨んでいた。皆それぞれかなり凝った衣装を着けていたが、間違いなく、この日のためにあつらえたものに違いない。皆、数千ペソのお金をかけた模様だが、KIANは一銭もかけなかったと、ジェーンはうそぶいていた。 いよいよ本番だ。舞台の前にはアイパッドを掲げ、わが子の晴れ舞台を撮影しようと親ばかが並んでいるが、この光景は、どこの国も一緒のようだ。 子供達が舞台に勢ぞろいすると、両親たちも起立して、国家斉唱だ。そして、その後、それぞれのクラスに分かれて、にわか仕込みの踊りを披露。KIANは踊りには大いなる才能を持っているのだが、舞台の前で指導する先生に習って体を動かすとなると、どうも苦手のようで、なかなか先生の動きについて行けない。KIAN、4歳のお披露目、あるいは試練だ。彼は、なまじ、教えないで、音楽を流して、即興で演技させたほうが、はるかに才能を発揮できる。まるで、日本のラジオ体操のように皆に、一斉に同じ動きをさせるというのは、それぞれの創造性をそいでしまうようで、いかがなものかと思う。 KIANは気が散って、舞台の前で手本を示す先生に目が行っていない。必死にカメラを構える私やパパ・カーネルを探しているようだ。 ほんの、2時間ほどの学芸会を終えて、楽屋での記念撮影にほっとしたKIAN。アメリカの旗をもらって、愛想を振りまく。両親とおばあちゃんとの記念撮影も無事に終えた。実を言うと、KIANの演技の後も他の幼児たちの演技が続いていたのだが、わが子の晴れ姿を見たら、もう用事はないと、さっさと皆で退出してしまったのだ。 アメリカ国旗をかざして、おどけるKIAN。3世代がそろって、幼稚園の行事に参加するのはフィリピンでは当たり前。田舎から出てきたおばあちゃんは、もしかしたら、わざわざこのために遠路はるばるやってきたのかもしれない。 会場のある国立マカティ大学はボニファシオ・グローバルシティ(タギッグ市の一部)を挟んでマカティ市とは反対側にある。しかし、ここもマカティ市の一部なのだ。要はグローバルシティはマカティ市の中に首を突き出したようななっていて、周囲はほとんどマカティ市だ。だから、マカティ市がグローバルシティはマカティ市の一部であると主張するのは良く、理解できる。ちなみにマカティ大学はさながら東京都立大学のような位置づけだそうで、かなり大きな大学だ。通りすぎる学生は何故か私に「おはようございます」などと日本語で声をかけていった。きっと日本語を学んでいる学生なのだろう。 マカティ中心部から、車でグローバルシティを越えて、30分以上走るので、私は、今まで国立マカティ大学の存在を知らなかった。なかなか立派な大学だった。

KIANの学芸会 2014年10月18日



我が家があるマカティ、サンアントニオビレッジから歩いて5分くらいのところに日本食材店の老舗「はっちん」がある(カマゴンとセイクレッドハート通りの角の近く)。週に一度くらいは、私の朝食用に納豆や地鶏の卵などを買いに行くのだが、この日、久々に生うにがたくさん置いてあった。10cmx12cmx4cmくらいのタッパーにいっぱい詰まって、450ペソ。これはとばかりに買い求めた。良くみると、サーモンの刺身(120ペソ/100g)、マグロ、イカ、など刺身の具が色々おいてある。さらに奥には冷凍のしめさばなどもあり、まさに5点船盛りができそうだ。さらに塩サバも買い求めて、〆て1500ペソ。5点盛り、サバ塩焼き、うに丼、これを4~5人で食べると、おなじみのサイカの半分ぐらいで出費で済みそうだ。ジェーンは、もうサイカからのTake Outはいらない、これで十分と言っていた。 田舎からやってきているKIANのおばあさん(ジェーンのお母さん)も加えて、KIANの学芸会の後、サイカで食事。注文した料理は、刺身、サバ塩焼きなど、純日本料理ばかりだ。 はっちんに並んでいる刺身の材料。100gあたり100ペソはkg1000ペソになり、破格の値段だが、生で食べるためには必要なコストだ。 ここには海苔巻き弁当などもおいてあって他の日本食材店とは一線を画す。 我が家では、ジェーンが刺身大好きで、とりわけ、ウニとしめ鯖には目がない。カーネルは、毎回決まってサバの塩焼き定食だ。最近はキムも加わって、従来のビーフ鉄板焼きからサーモンの刺身、あるいはサバ塩焼きに乗り換えた。私は、もっぱら海鮮チラシ寿司だが、畑や海から取れたものをそのまま生で食べるのが一番と聞いているので、まさに、我が家の健康食のスターだ。 ちょっと多すぎて刺身で食べるだけでは終わらない。そのため、うに丼にしてたっぷり味わった。このうに丼を食べたキムが翌日、下痢に悩まされた。私はなんともないので、ウニの責任ではないと思うのだが、はじめて食べた大量のウニに胃がびっくりしてしまったのだろう。 ご存知の方もあると思うが、フィリピンではウニを日本に輸出している。だから、はっちんでウニがこんなに安く売っている。大分前にフィリピン人の友人とはっちんを訪れたら、ウニがあると感激していた。彼はウニが大好きなのだがなかなか手に入らないので、それ以来、はっちんを頻繁に訪れているとのこと。まさにウニ中毒なのだそうだ。 フィリピンのウニは、馬糞ウニというウニから採る。素手で持っても痛くない、とげの短いウニで、熱帯の海の2~3mの深さにいくらでもいる。昔、ポリリオ島に出かけた折、これをバケツにいっぱいとって、ホテルでさばいて、同行した日本人に振舞ったことがある。実が柔らかくて、採るのが非常に難しくて、小さなおわんに半分くらいしか採れなかったが、採れたてのウニの味は格別だった。

我が家はお刺身ブーム 2014年10月18日


将来、フィリピンに永住することを計画している日本人ご夫婦のマニラ案内を行った。さらにこの日は、今後、日本人ゲストの送迎や案内を手伝ってもらえるというお若い退職者を見習いとして同行してもらった。 マニラツアーの順序は下記の通りだ。このうち当たり前の観光コースは、イントラムロスだけで、あとは、私が選んだマニラの見所だ。庶民の町キアポから最新鋭の都市、グローバルシティまで、マニラの上から下まで満喫できるコースと自負している。同行した若い退職者もイントラムロス以外は、すべてはじめての訪問だと、大いに満喫していた。 ① カーティマール・マーケット;パサイシティ、リベルタッド/ブエンジアの交差点近くにあるウエットマーケットは、普通の庶民の台所だが、外国人の買い物客が多く、エビやカニなどの高級食材や細めのきゅうりなど他では手に入らない食材が並んでいる。また、日本食材店が3軒あるほか、100軒ほどのペットショップがたち並ぶウエットマーケットの雄だ。 ② イントラムロス;マニラ観光のメッカ、世界遺産のサンアガスティン教会、スペイン統治時代の旧家、カーサマニラ、それにサンチャゴ要塞などが定番の見所だ。特に、土日に行くと、教会で結婚式に出くわすことが多い。 ③ キアポ;フィリピン随一といわれ、庶民の信仰を集めるブラック・ナザレ(キリスト像)を祭る。参道は屋台で埋め尽くされ、教会の中はいつでも人であふれる。1月9日のフィエスタには100万人の信者がブラック・ナザレに触ろうと押し寄せ、死者も出るくらいだ。 ④ チャイナタウン;サンタクルス教会とビノンド教会を結ぶ、オンピン通りには金屋が立ち並ぶ。旧正月には獅子舞と龍の舞が練り歩き、爆竹が鳴り響く。川沿いの、安くてうまい中華屋台が穴場だ。 ⑤ グリーンヒル;掘り出し物のメッカ、数百の一坪ショップが立ち並び、バッグ、靴、時計、衣類などのブランド品(ただしコピー商品)で、埋め尽くされる。冷房の効いた屋内にあるので、ゆっくり買い物を楽しめる。この日の最大の見ものだった。 ⑥ ボニファシオ・グローバルシティ(アメリカン・セメタリー);2000年代に建設が始まった新興都市で、いずれは、マカティをしのぐ経済の中心になる勢いだ。その一角に、陸軍基地の時代からひっそりとあるのがアメリカンセメタリー、訪れる人もまばらだが、新興のビルとのコントラストが、マニラで、一番美しい景観を作っている。 ⑦ ダスマリニャス・ビレッジ;マカティの東に広がる超高級住宅街。マカティは、このほかに、フォルベスパーク、ウルダネッタ、ベルエアー、サンロレンソーなどの高級住宅街に囲まれているが、そこには、小さな学校ほどもあるような邸宅が数千軒並んでいる。 ⑧ アラバン;マニラ南方の住宅街。外国人が多く住み、パラニャケ、ラスピニャスなどとともに首都圏のベッドタウンを形成し、Sky Way開通により都心部へのアクセスが良くなっている。しかし、最近はかなりの交通渋滞が日常的になっているのが難点だ。 ⑨ニューポートシティ;ターミナル3の前面、元海軍基地のビラモールの一部をメガワールド社が開発したコンドミニアム街。マキシム、マリオットなどの高級ホテルも開業しており、Resort Worldという最高級カジノもある。 ⑩ グリーンベルト;マカティのど真ん中、都会のオアシス。庭園に面した屋外のテーブルに世界各国の人々が集う。ツアーの最後を飾るのにふさわしい。 カーティマール・マーケットでは、お米の平均的値段がキロ50ペソ(125円)くらいになっていた。かつて、日本の十分の一、最近は5分の一、そして、今は、円安も手伝って3分の一くらいだろうか。比較的、朝が早かったので、魚も豊富においてあった。 […]

マニラ観光の目玉、グリーンヒルが空っぽに 2014年10月12日



先日、退職ビザ(SRRV)を保有する若い退職者から、「入管のホームページによると、フィリピンに在住するすべての外国人はSSRN(Special Security Registration Number)を取得するよう義務付けられたとのことだが、SRRV保有者も該当するのか?」という問い合わせがあった。 早速、入管のホームページ(http://www.immigration.gov.ph/)にアクセスしてみたが、たしかに、そのようなアナウンスがある。隅から隅まで読んでみたが、SRRV保有者は免除されているという記述はない。しかし、ページの右下の隅に、「Exemption(免除」という欄があり、「法律によって免除されているもの」、という記述があり、SRRVがそれに該当するのかもしれない、ということが読み取れた。 クリックして拡大してみてください これは、PRAに聞いてみるより他に方法はないと、翌日早速、PRAに出向いた折に受付のミッシェルにに聞いてみた。彼女は、早速、件のアナウンスの紙を取り出して、SRRVは上記の「法律で免除されたもの」に該当すると、教えてくれた。一体、どの法律で免除されているのか、わからないが、RPAがそういうのだから、間違いはないであろう。しかしながら、ここに、「SRRVなどは免除」とはっきり記述されていれば、悩むことはないのに、なんとも不親切なことだ。 さらに、「ACR I-Cardの保有者」あるいは「滞在が59日を越えないツーリスト」も対象外となっている。このことは、すべての外国人というよりも、ACR(Alian Certification of Registratioー外国人登録証)を保有せず、59日以上滞在してる外国人、すなわち短期滞在ビザ(9a)で延長を繰り返して滞在している一部の外国人が対象のようだ。(ちなみにACRはSRRVやSIRVなど以外の長期ビザを保有している外国人はその取得が義務付けられている) そうなると、すべて外国人というよりも、長期ビザを保有せず、フィリピンに長期(60日以上)滞在している、ごく一部の外国人が対象となっているようだ。見出しに「ALL FOREIGN NATIONALS」となっているのは、まるで脅し文句のようで、なんとも人騒がせな話だ。   […]

SSRNの取得が義務付けられた? 2014年10月12日 


メトロマニラの周辺の各県(北はブラカン、リザール、南はラグナ、カビテ、バタンガス)あるいは郊外の各市(北はケソン、バレンツエラ、マリキナ、パシッグ等、南はパラニャケ、ラスピニャス、ムンティンルパなど)の住宅地から都心部(マカティ、マニラ、ボニファシオ、オルテガスなど)へ向かう道路の、朝夕のラッシュは、まさに通勤地獄ともいえる渋滞で、毎日の往復に3~4時間を通勤に費やす人々はざらだ。 人々は、ジープ、バス、UVエクスプレス(始点と終点が決まっている中距離小型バン)、などの車を乗り継いで、家路に着くが、帰り着くころにはくたくたで、夕食を終えて、一眠りすると、もう朝の出勤が待っている。カビテ方面の玄関口のロハス・ブルバード沿いのバクラランでは、毎日、いつ来るのか、乗れるかどうかもわからないバスを待ち続ける人々の姿は、まさに悲惨だ。最近、首都圏のスコーターの撤去作業が進んでいるが、住民はカビテ県などに作られた低所得者住宅に強制的に移住させられている。これらの人々も、生活の糧を得るために、毎日、首都圏に通うわけで、渋滞に拍車をかけている。 その切り札的存在がLRTなどの鉄道だが、現状、マニラ湾沿いのLRT1、エドサ沿いのMRT(LRT1とMRTで環状線となっている)、メトロマニラを横断するLRT2の3本の高架鉄道、さらに、メトロマニラを縦断するPNR(国鉄)だけでは、もはや焼け石に水だ。最近は事故や、車両不足によるラッシュ時の超過密状況に、返ってLRT/MRTを敬遠する気配もあるくらいだ。参考ブログ「メトロマニラ高架鉄道の建設状況(その3)2009年7月27日」参照 高架鉄道路線計画図(クリックして拡大してみてください) これに対して、MRT4(ケソン方面)、NR(メトロマニラ縦断)、MRT6(パラニャケ、カビテ方面)が計画されているが、このほど、ようやく、MRT6(LRT1の南部延伸事業)の工事契約がアヤラと香港の会社の合弁会社に649億ペソで発注された。これで数年後にはバクラランを起点とするカビテ方面の通勤事情が飛躍的に改善されるものと期待される。 マニラ湾沿いのLRT1の南側の終点、バクララン駅の周辺は高架の下に衣類や靴の屋台が所狭しと並んでいる。ここは、庶民の買い物所の南の横綱で、無数の一坪ショップが軒を連ねる。カビテ方面の新線MRT6はここから始まる。 一方、メトロマニラの南に位置するもう一つのベッドタウンのラグナ県方面はPNR(国鉄)が奇跡の復活を遂げたが、車両の増強による運輸能力の増強が期待されるところだ。参考ブログ「国鉄(PNR)の復活 2010年10月25日」参照。 奇跡の復活をとげたPNR(国鉄)の駅には人が列をなしている。線路周辺のスコーター(スラム)も姿を消した。一応、鉄道としての機能を果たしているものの、車両が極端にすくなくて、SLEX(南ルソン高速道路)の地獄の渋滞を救う役割は果たしているとは言いがたい。 新聞によると、既存の高架鉄道の拡充だけでは、首都圏の交通網の改善は、望めず、地下鉄の建設が必須と、JAICAが進言したそうだ。しかし、私は、この地下鉄案に疑問がある。 メトロマニラの地盤は泥岩ともいえる、きわめて固い地層でできており、その証拠にコンドミニアムの建設などで基礎杭の工事を見かけることはない。都会のど真ん中でダイナマイトを使うわけにも行かず、こんなところで、トンネルを掘るのは、最新の技術を持ってしてもきわめて困難であろう。また、たとえ可能であってもかなりのコスト高となるだろう。 高架鉄道の乗車賃は、ジープなどとの比較から政策的に決まっており、15ペソ(35円)程度に抑えられ、政府は毎年大きな赤字を補填している。ODAなどが巨額の援助をしたとしても、その返済にこの国の経済がおかしくなってしまうだろう。街の景観を汚すかも知れないが、フィリピンではコストが比較的かからない高架鉄道が適している。 マニラ湾沿いの一番古い高架鉄道(LRT1)とエドサ沿いのMRTは北のエドサ通り沿いの東西の線が完成して、環状線をなしている。これらの車両は、ほとんど同サイズで、モノレールといった風情で、車内も狭苦しい。しかも、3両編成では、朝夕のラッシュにはすし詰め状態が発生する。   最新鋭のLRT2(メトロマニラ横断高架鉄道)の車両は、LRT1、MRTよりも大きめで、車内も大分ゆったりしている。 […]

念願のLRT1の延長工事が着工へ(カビテ方面)2014年10月5日



フィリピンはサリサリ(何でもあり)とハロハロ(ごちゃ混ぜ)の文化といわれるくらい、フィリピン人にとってサリサリ(ストアー)は、なくてはならない庶民の味方だ。サリサリの売りは、日常生活に必要なもの、特に食品は何でもそろっていること。しかも、その日暮しの庶民が買えるように、最小単位でばら売りする。その最たるものが、タバコの一本売り、そして携帯のロードをペソ単位でチャージすることだ。さらに、24時間営業のサリサリもあり、まさにコンビニエント・ストアーの元祖的存在だ。 サリサリと並んで庶民の味方となっているのが、トロトロ(レストラン)で、フィリピン人好みの食事を格安で提供している。ちなみに、トロトロとは指し示すという意味で、並べられたおかずを指でさして買うことから、この名前がついている。 我が家のあるプライム・シティ・コンドミニアムの前のセント・ポール通りに出てみると、左右100mくらいの間に、約10軒のサリサリとトロトロがあり、どこも繁盛している。目の前がPhinesという24時間営業のパン屋さん兼サリサリ、その右は、サリサリ兼トロトロで、いつも人であふれている。ここの看板娘は双子のオカマで、カメラを向けると恥ずかしがって店の奥に逃げ込んでしまった。 セント・ポール通りを右に行くと、いくつかのトロトロに先に24時間営業のサリサリがある。店員はビコール出身だが、一度、農場のあるタバコの市街地でばったり出会って、こちらに微笑みかけてきた。数秒後、それが件のサリサリの店員とわかって、微笑を返すことができた。 私は、毎日最低5回は、このサリサリに足を運ぶ。目的はタバコの一本買いだ。箱で買うと、つい吸いすぎて、喉が痛む。そこで、禁煙ではなくて節煙のために、タバコを箱で買うことはやめた。事務所で仕事をしていて、タバコが吸いたくなったら、サリサリまで行ってタバコを一本買って、吸う。そうなると、なかなか本数が行かない。一日、2~3本でおさまることさえある。ちなみにタバコ一本の値段は4~5ペソ(10円強)で、一昔前に比べて倍くらいに値上がりしている。 小銭がないので、10本入りの箱を35ペソ(80円)で買い求めたら、店の子が、「今日は威勢がいいのね」という顔をして、目を丸くしていた。てっきり私がタバコを箱で買えない、困窮日本人かなにかとでも思っているらしい。フィリピン人は弱いもの、困っている人の味方だから、返って親しみを覚えているらしい。 ご他聞にもれず、糖尿病の予備軍の私の課題は、食事と運動だ。おかずは魚中心、毎日納豆を欠かさず、ご飯控えめの腹七分、それは、ほぼ達成している。一方、運動のほうは、ジムもトライしたが、ベルトの上をひたすら歩くような無機質な行動は耐え難く、三日坊主だった。かといって、散歩するにはマニラの町は環境がよろしくない。最近、なにか足の衰えを感じて、このままではいかんと思い悩んでいた。 しかし、タバコの一本買いの習慣が、思わぬ効用があることに気がついた。 私の部屋は3階にあるが、ビールを飲んで、タバコが吸いたくなると、わざわざサリサリまでタ バコを買いに行かなければならない。階段を下りて、セントポール通りに出て、サリサリまで、約250m、往復、約500mの道のりだ。それを一日、5回やっ たとすると、2.5km、約30分、4000歩くらい歩いていることになる。これに、仕事で出かけたときの歩数も加えると一日5000歩はくだらない。1万歩までは達しないものの、50%とは、まんざらでもない。 タバコが増えるのは健康に良くないが、それによって運動量が増すというプラスの効用もあることになる。まさに、株の信用取引のようなリスクヘッジになるというわけだ。

サリサリ・ストアの思いがけない効用 2014年9月28日


ちょっと古い話題になるが、相棒のジェーンが結婚式の祝いに知人からマヨン火山とレガスピ市を眺望できる高台の土地を譲り受けた。その土地の視察に、一家そろって出かけていった。前面、東側にレガスピ市全貌、北はマヨン火山の雄姿、西は、延々と広がるココナツ林、まさに八方が絶景に囲まれる。 場所は、レガスピー空港から、車で10分足らず、レガスピ市役所の裏手を5分ほど登ったところにある。一方、マヨン火山からは20kmくらい離れているので、噴火の影響を直接受けることはない。逆に、噴火のときは、さぞかし勇壮な景色が堪能できるのではないかと、期待される。まさに現在(2014年9月27日)、マヨン火山の噴火警報が出ているが、この付近のリゾートには外国人観光客が殺到しているに違いない。参考ブログ「すわ、マヨン火山が噴火した? 2013年5月11日」参照。 土地は、斜面のままで造成されていないが、後々、手を入れて、退職者の方の住宅の建設や、展望レストラン/バーを開きたいと、ジェーンは、夢見る。特に夜景は見事で、街の恋人たちの絶好のたまり場になるのではないかと期待している。 この日は快晴に恵まれ、レガスピ市、そしてマヨンが一望に見渡せた。マヨンの反対側にある農場は、マヨンの裾野にあるために、裾野が海までつながっているマヨンの、こんな姿は拝めない。   裏手は、延々と続く樹海、これもまた絶景だ。その樹海を背景にして、ジェーンとKIANがポーズをとる 至近距離に、かなり大型の展望レストランがオープンしていた。そこで早速の撮影会が行われた。このリゾートはオーナーの信仰のため、アルコール類は一切出さないそうだ。これだけの施設を整えながら、アルコールがないなんて、せいぜい子供達の遊び場くらいにしかならないだろう。そこで、ほくそ笑んだのがジェーンだ。将来、開こうと思っている恋人たちのたまり場の競合相手となりえないからだ。 夜が暮れるのを待って、再び、現場を訪れた。写真ではなかなか表現できないが、レガスピ市の夜景は、ムード満点だった。 この日、農場のあるタバコ市は、丁度、フィエスタ(お祭り)で、交通を遮断してパレードが行われていた。しばし、動きが取れなかったが、これ幸いとシャッターを押し続けた。左の写真の中央はおかま、しっかりとパレードの先頭を務めていた。 フィリピン女性は、プールや海で泳ぐ時、T-シャツを着たまま泳いで、肌を見せることを嫌うが、こんなパレードとなると大胆に肌を露出することをも厭わない。

マヨン火山とレガスピ市の眺望 2014年9月27日



9月19日(金)、早朝、屋根をたたきつける雨音で夜中に目が覚めた。台風マリオ(16号は)ルソン島の北部を通過するということで、心配はしていなかったのだが、台風と季節風があいまって、首都圏に記録的豪雨をもたらせたものだ。 この日は、マニラ湾に近い下町のマニラ市マラテにご家族で宿泊中のゲストを昼ごろ空港に送る予定だった。しかし、マラテに向かう途中、ブエンディ通りやタフト通りがすでに冠水して通行できないというラジオの情報があり、運転手だけでは、いざというときの判断と連絡がができないので、私も同行することにして、家を出た。ちなみに、我が家があるマカティ市のサンアントニオビレッジ付近はめったなことでは道路冠水はしない。我が家、Prime City Condoは、さらに1.5mくらい高くなっているので、水の影響は全くない。 しかし、コンドの外のSt. Paul St.に出てみると、わずかだが水が出ている。こんなことは年に一回あるかないかなので、これは、やばいと直感した。早速、思い出しのが、2009年の台風オンドイによる、メトロマニラ全域が水没した時のことだ。この際、過去のブログを読み返してみると、大体、年に一度は、Prime City Condoの外の通り(St. Paul St.)は冠水しているようで、そんなときに限って、ゲストがいて、マニラの洗礼を受けてしまっているようだ。 恒例の洪水で思わぬ5連休 2013年8月25日 大洪水‐頼みの綱は自転車 2012年8月10日 […]

台風マリオ(16号)の影響で首都圏に豪雨 2014年9月21日


おもちゃのレゴは子供のクリエイティブな才能を養う、といううたい文句で、私の子供が幼いころからおもちゃの定番だった。いろいろなブロックを組みたてて、何かを作るという遊びは、子供の創意工夫の能力を呼び覚まし、しかも同じものが何度も繰り返して使えるという優れものだった。今でも、プラモとレゴで育ったと息子は豪語する。 そんなわけでKIANが2歳になって、レゴを飲み込んでしまう恐れがなくなったころから、買い与え始めた。レゴは高いので、数千ペソもするKIANの背丈ほどもある箱だったが、姉のキムでさえもお手上げの難しいものだった。これは私の勇み足で、一個、数センチくらいのブロックがKIANには丁度良くて、買い与えてやった。 レゴ・ムービーは、すべてのキャラクターや乗り物、建物や自然物(水や雲まで)がレゴでできており、それらが画面上で活躍する夢の中の世界だ しかし、KIANは4歳になって、にわかにレゴに興味を抱き始めた。その原因は、多分にレゴムービーという漫画映画による影響が大きく、レゴで作られたアイアンマンやウッディーなどの子供向け映画の主人公を集めるのが趣味になっていたのだ。最近のレゴは、単なるブロックの集合体ではなくて、キャラクターや道具など、ブロックを基本としながらも色々なパーツがそろえられている。それを指示書にしたがって組み立てるだが、それに飽きたら、汎用的パーツとしても利用できる。 マカティスクエアの一階の雑貨ショップあるいは2階のプラモショップには売れ筋のレゴ・ムービーのキャラクターが並んでいる。子供達には人気グッズのようだ 安いものは50ペソないし120ペソ、高いものでは500~800ペソ(右)で子供のおもちゃとしては手ごろな価格だ マカティスクエアの和食レストランでKIANと一緒に昼食をとるのが、毎週土曜日の日課だが、その帰り、私の文房具と日本食、それにKIANのレゴを買うのが欠かせない。キャラクターだけのものが50ペソ、車などがついて120ペソ、この辺がKIANには丁度良い。KIANはこれを一個買ってもらうだけで、上機嫌で帰宅する。 たまには、ちょっと大型の400~800ペソくらいのセットを買うこともあるが、これはKIANの手にあまり、組み立てはいとこのアレクサの役割となる。ちなみに双子の片割れのアレアはレゴには一向に興味を示さない。双子でもずいぶんと違うものだが、皆は、アレクサはトンボイで男なのだという。 KIANのコレクション、レゴのキャラクターはKIANの心を弾ませる。今日は、大き目のレゴの箱を抱えて意気揚々と引き上げるKIAN。KIANのおもちゃ選びに迷いはない。お気に入りを見つけると瞬間的に決断して、Go Homeと繰り返す、気風のよさがとりえだ ちなみに、これらはレゴの模造品で、ほとんどが中国製だ。しかし、レゴのオリジナルは高くて手が出ない。SMのトイキングダムでさえもオリジナルのレゴに混ざって数分の一の値段で、中国製の製品が幅を利かせている。ゲームやキーボードは、我が家では、いまだ普及していないが、当分はレゴがKIANの興味の中心だ。これなら、私の懐も痛まないので、ありがたいところだ。 家に戻ると、その組み立てにしばし夢中となるKIAN。いとこのアレクサがおこぼれというか、ほとんどのレゴを組み立てる KIANお気に入りのアイアンマンのレゴ(左)、今回買ったのはアイアンマンのコレクションキットだ(右)。夕方にはアレクサが組み立てを終えて、部屋に持ってきてくれた

KIANは現在、レゴに夢中 2014年9月14日