Yearly Archives: 2020


キアンのレゴへの執心と息子のアドバイス、さらにヤフーメールのニュースで、レゴの組みたてが子供ばかりではなくて、コロナ禍のおり、自宅で遊べる大人の趣味として、ブームになっているとの記事を読んだ。そこではランボルギーニ「シアン」が紹介されており、ブロック数が3691個、対象年齢が18歳以上、ただし価格は5万円程度とまさに大人向けだ。毎日挑戦しても一週間、ゆっくりやったら一月程度はかかるだろうか。まさに、暇つぶしと脳の活性化にはうってつけだ。参照ブログ 待望のレゴが到着した 2020年9月2日 そんなわけで、まずは、ニッサンGTR、2000ペソ(純正品、ブロック数298個)をオンライン・ショッピングのShopeeに注文した。2~3日で配達されたが、キアンとの共同作業で、たったの2時間で終わってしまった。レゴ・マスターを自認するキアンの役割は私の指導員ということなのだが、私の隣で、口や手を出して、うるさくて仕方が無い。よほど私がのろまにうつるのだろう。それで、交代に組み立てることにしたら、そのスピードに舌をまいた。一体、考えているのだろうかと思うくらい、ブロック探しと、組み立てが、解説書を見ながら、同時並行して進んで、瞬く間に組みあがる。私の数倍の早さだ。 この原因は、どうもピアノのレッスンにあるようだ。楽譜を見ながら、鍵盤をたたいて、音をきいて補正するという作業を、連続かつ高速で脳をフル回転させなければならないピアノのレッスンの賜物なのだ。いわゆる頭の回転の速い子に育ってきているということなのだが、これはまさに思惑とおりだと、一人ほくそ笑んだ。 次にオーダーしたのが、Compatible(相当)と書いてある中国製の模造品だ。模造品は純正品に比べてとにかく価格が安い。三分の一から五分の一程度、しかもほとんどのレゴ製品のコピーがある。見てくれは同じだが、キアンは部品が足りないなど質がおちるので、きらいだと言って、興味を示さない。しかし、金を出す私に身になってみれば、この価格は魅力で、多少のことなら我慢できる。とにかく試してみて、だめなら純正品で行くということで決めた。 そういうことで、少しグレードの高いスポーツカー、ブロック数728個、価格1383ペソの模造品を注文した。しかし、中国から取り寄せるということで、2週間以上かかってしまい、その間の場がもてない。そのため、キアンの勧めで純正品も試しに買うことにした。たまたまハーレーダビッドソン(ブロック数1023個)が通常、1万ペソが6400ペソ(40%引き)で出ていたので、飛びついた。こちらはマニラに在庫があるので、2~3日で到着する。さらに、パパ・カーネルの愛車、Toyota FJ クルーザー(1631ペソ、ブロック数999個)の模造品を見つけたので、合わせて注文したが、これも2週間かかる。どうも模造品は、マニラにおいておくと当局に根こそぎ没収される恐れがあるので、マニラには置いていないのだろう。 模造品のスポーツカーと純正品のハーレーダビッドソンがほぼ同時に配達されたのだが、キアンのたっての願いで純正品のハーレーダビッドソンから組み立てを開始した。ステップごとに私とキアンで交代で組み立てたのだが、対象年齢は16歳となってはいるが、10歳のキアンはやる気満々で、待っている間もすぐに口と手を出してくる。ちょっと別件の仕事が入ったので、その間、キアンにやらせておくと、瞬く間に進んでしまい、私というよりほとんどキアンが組み立てたと言えるほどだ。途中、3回ほどつまづいたが、私と共同でなんとか克服して、一日2~3時間、3日ほどで組み立てが完成し、キアンは大満足だ。 次に挑戦したのが模造品のスポーツカーだ。これについては、キアンは、はなから全く興味を示さず、応援を頼んでもそっぽを向いている。まず、ブロックが組み立ての順序に小分けしていないで、ごそっとまとまっている。そのため、ブロックを探すのに手間がかかるので、ブロックを、形、大きさ、色等で仕分けして、プラスティックのトレイに分類した。この作業が、面倒だとキアンは参加しない。こうしておけば、組み立て中にブロック探しに時間が節約できると言っても、組み立てに直接寄与しないせいか、やる意義を見出すことができないようだ。 先日の「チコちゃんは知っている」でやっていたのが、何故学校で数学を習うのか、という興味深い話をしていた。四則演算、分数、小数点等の小学校で習う算数は生活に必要な計算能力を養うものだ。しかし、中学校からの数学、方程式、因数分解、微分積分、、、が社会に出て役立つのは一部の専門家でしかない。しかし、チコちゃんは、論理的な思考や行動を養うのに大いに役立っているのだと言う。このレゴ・ブロックを同じ種類ごとに分類するという作業は、チコちゃんによると因数分解の応用で、数学を通じて得た論理思考だというのだ。 多くのフィリピン人は、小学校の四則演算、分数・小数点でつまずいて、ハイスクール卒業までのあいだ、数学には目を閉じてそっぽを向いてすごす。現代社会では四則演算は計算機がやってくれるし、数学なんぞ労力をそぐ必要ないと思っているらしい、というか、数学などはちんぷんかんぷんで手に負えないのだ。しかし、これこそが、フィリピン人と付き合っていて、その発想になにか違和感を感じる原因ではないか。数学を避けて生きているために、論理的思考が未熟なのに違いない。要は、井戸端会議的発想でことを進めようとする人が多いのだろう。 レゴに話題を戻すと、模造品のスポーツカーはキアンがそっぽを向いているために単独で挑んだ。キアンのようにレゴ・マスターでない私は、じっくりと、ありあまる時間をかけながら進めて、それなりに楽しかった。まず、出くわしたのが、足りないブロックがあったことだ。これは、ダンボールに一箱も溜まっているブロック群から探して事なきをえた。 次の問題は、ドアやフロントグリルなどのパーツを組み立て終わって、本体に取り付けるときに、強く押すと、他の部分が外れてしまったり、組み立てたパーツからブロックが外れたりして、後戻りが頻発し始めたことだ。順番に組み立てきて、それが壊れると、元からやり直さないと訳がわからない。そのため、一つの作業を10回以上繰りかえさなければならない羽目に陥った。インターネットで調べてみると、この辺がレゴがレゴであるゆえんであって、純正品はこういう見えない部分に金をかけているから高いのだそうだ。 そうなると、楽しいというより、苦痛であって、なんとか最後までたどり着いたものの、ぼろぼろとブロックがこぼれ落ちる始末で、苛立つことこの上ない。キアンにもダダのいらつき具合は尋常でないと評された。脳の活性化、認知症予防、暇つぶし、キアンへのプレゼントなど、一石3鳥、4鳥を目論んで始めたものの、このいらつきで脳が損傷され、キアンとの関係にも傷が入るのではないかという気がしてきた。 […]

レゴの組み立てに挑戦 2020年9月27日


封鎖が6ヶ月に差し掛かった9月はじめ、いよいよスマホ(ソニーエクスぺリア)使い物にならなくなってきた。私には物足りない、たった2年と9ヶ月の寿命だった。コロナ封鎖で外出ができない私は、息子に頼んで修理に出したのだが、「リセットしないとどうしようもない、リセットしたら、全てのデータは消失する」と言われて修理をあきらめた。参照ブログ「ついにスマホを買いました 2017年11月28日    主な不具合は①音声通話ができない(ラインやメッセンジャーでの通話はマイク付イヤホンで可能。電話嫌いの私には返って好都合なのだが、ロードできないのは不便だ)。②電池の消耗が激しくて夜間、スタンバイで使っていないのに30%くらい消費してしまう。③画面の端にあるAやPの文字の入力がきわめて難しい。④画面が頻繁にスタック/フリーズしてスタンバイ用On/Offを繰り返さなければ前に進めない。この④が決め手となって買い替えることにした。 因みにノキアの旧型携帯は、裏蓋がなくなったり、満身創痍ながらも健在で、スマホの通話機能が故障していることもあって音声通話用に使用中だ。こちらは、何の不具合もなく、スマホが故障したり、無くしたりしたとき、緊急用に維持しておく必要がある。フィリピン人とコンタクトをとるためにはなんら不自由もないし、小さくて軽いノキアは永久保存となるのだろう。 機種の選定については、使い慣れたソニーにしたいのだが、昨年、ソニーはフィリピン市場から撤退してしまって、市場に出回っていない。息子に相談したら、中国のショップから取り寄せることができて、価格も16000ペソで、前のスマホと同程度ということで即決した。機種が違うと、同じアンドロイドだとしてもデータの互換性や操作が異なって、簡単に使いこなすことが出来ないと踏んだのだ。 ソニー・エクスペリアのウエブ・サイトによると、すでに新しい機器が発売されていて、複数のレンズや防水機能付など、良いこと尽くめなのだが、私として、今使っているものと同じなのが一番だ。防水機能は良いとしても新しい機能は、私には猫に小判だ。 2週間ほどして到着したが、息子に頼んで、主要なアプリ、GoogleやYahoo、LINEやMessenger、銀行のオンラインバンキングを設定してもらった。スケジュール表のデータもシンクロしていて、旧スマホが、そのまま新スマホに入れ替わったごとくほとんど元の状態になった。さらにシムやSDを移設したら、そのまま使えて、もちろん旧スマホの故障はすべて解決した。 息子によると、裏蓋に隙間があって開けた気配がある。本体をいじくったら証拠が残るので、電池を代替品に交換したのではないか、そのせいか、こころなしか電池の消耗が早いと報告があった。仮にそうだとして、証拠を見つけてクレームしたとしても徒労に終わると思うし、電池は消耗品なので、泣き寝入りすることにした。中国となると、どうしてもそんな疑りを持ちたくなる。 因みに、旧スマホを修理に出すと、4~5千ペソかかってしまうということなので、取り止めて、後釜として予定していたママ・ジェーンの14歳の姪にはその修理代で新品を買ってやることにした。コロナの影響で行なわれるオンライン授業にどうしても必要なのだそうだ。なお、旧スマホは少なくともゲーム機としては使えそうなので、キアンのアドバイスに基づいて、将来末っ子のココがゲームに目覚めたら譲ることにした。

携帯を買い替えました 2020年9月21日



クッキーが小型の I Padを落として壊してしまって、パパ・カーネルが大きめの I Padを持って帰って、修理の間ということで、貸し与えた、らしい。翌日、外出中のママ・ジェーンから、このI Padを私が預かっておいて欲しいとのメッセージが入った。カバーがないので、クッキーが落として壊してしまうことを恐れたのだ。そのとき、クッキーはオンライレッスン中だったので、I Padを彼らの部屋から持ち出して、私の部屋においておいた。 レッスンを終えたクッキーはI Padを探して、私の部屋にあるのを見つけて、返せと要求したが、私は、断固として求めの応じなかった。過去、キアンのソニータブレットを投げつけて修理不能とし、最近は、自分のI padも壊した前科があるので、パパ・カーネルのカバー無しのI Padもみじめな運命をたどるのは、目に見えている。しかし、ママ・ジェーンも出かけて相手にするものがいないクッキーにとってI padだけが友であり、執拗にI Padを返せと私を責める。 面倒くさいので、戻ってきたママ・ジェーンにI Padを渡そうとしたら、クッキーの怒りは頂点に達していて、すでにパパ・カーネルに告訴していたのだ。そして私がお世辞に顔を近づけるとすかさず張り手が飛んできて、危うくパンチを食らうところだった。顔つきも真剣で、冗談で手を出しているとは思えない。 […]

クッキーが怒った 2020年9月16日


月末までの防疫隔離措置(GCQ)も早、半分が経過して、感染の平坦化(それでも日本の10倍に近い4000人/日前後)により、10月からは、首都圏も最もゆるい規制のMGCQに緩和されるとの希望的観測が流れている。SRRVを保有している退職者の方々も、フィリピンへ戻れる日を首を長くして待ち望んでいる。さらに、ID更新や、痺れを切らしてSRRVの取消を希望する方々の問い合わせが増加している。この調子であれば、隔離措置緩和後のビジネスも無事に回復できそうだ。 ところで私自身の体調管理のための必須食品である、豆乳、味噌、納豆などの大豆製品が入手困難となってきている。豆乳は、封鎖の当初からなくて、牛乳で作ったヨーグルトで代用してきたが、便通が今一だ。納豆は1ヶ月近く入手できなくなってしまったが、簡単に代用品がみつからない。味噌汁には乾燥椎茸とワカメ、それにコンニャクと、植物繊維をたっぷり入れて3食、まるで主食のように食していたが、味噌まで、品切れの状況だ。参考ブログ「自己流精進料理(朝食)の紹介 2018年9月2日」 この三すくみの状況に対して、助け舟になりそうなのが緑豆(モンゴ)だ。先日、「試してガッテン」で紹介していたのが、小豆(アズキ)が便秘の特効薬だというのだ。とある筋肉女子がアズキで美ボディを維持しているそうで、大豆とは基本的に異なる成分であるものの、その効能は並び称することができるほどの健康食品だというのだ。しかし、フィリピンで小豆を入手するのは容易なことではない。小豆の煮豆の缶詰くらいのもので、常食というわけには行きそうもない。 そこで思いついたのが緑豆(モンゴ)だ。緑色で見た目は小豆を小さめにしたもので、フィリピンではモンゴとマロンガイ(モリンガ)のスープ(ギニサンモンゴ)や、砂糖を混ぜてあんこのようにして食する極めて一般的な食材だ。色は違えど、小豆と似ているので同類であろうとにらんだ。そして、インターネットで調べてみると、やはり小豆と同属で、緑豆と称し日本では主にもやしの原料ととして使用されるだけだが、効能は薬膳や漢方の生薬として使われほど、極わめつきの健康食品であることが分かった。それで毎朝、茶碗半分ぐらいを納豆と味噌汁の代用として食することにした。それに入手が容易な発酵食品の雄、キムチを加えることにした。 豆乳についてはママ・ジェーンの協力を得て、自家製豆乳を復活することにした。かつて、農場に住まっていたころ、自家製豆乳は常食していたので、作り方については熟知しているつもりだ。それを今回は豆乳ヨーグルトに加工して食するつもりだ。ママ・ジェーンが快く自家製豆乳に動いたのは、豆腐が好物で、ダイエットに効果的であることを承知しているせいだ。ちなみに農場で豆乳を常食していたのは、豆腐作りを目指していたのだが、一度として成功することはなく、どうせ同じだと、毎日、豆乳を飲んでいた。自家製納豆も挑戦したのだが、これも成功しなかった。豆乳メーカーや納豆メーカーを日本から持ち込んだのだが、すぐに壊れて、ほとんど役に立たず、手作りがもっとも確実とも悟った。 台所で大豆を発見した時は、良くぞと思ったのだが、いつまでたっても豆乳を作る様子がない。聞いてみると、ミキサーが壊れていて、ミキサーを買うのが先決だという。ミキサーなどは1000ペソも出せば、買えるので、豆と一緒に買ってくればいいと思うのだが、やることがちぐはぐだ。問いただしてみると、過去、何台も安物のミキサーを買って、ことごとく壊れてしまった。今回は万単位の日本製のヘビーデューティのミキサーを買うと張り切っている。どうも、一家総出で豆乳を食するつもりのようだ。 モンゴを数日食したあと、さてその効果は、いかがと、ことに臨んでみたが、今まで、長めのバナナ状であったものが、とぐろを巻いている。ということは、能書きどおりに水分が補給されて柔らかくなっているのだ。しかも量が半端でないのも筋肉女子の報告どおりだ。しかし、量が量だけにトイレが再び詰まってしまったので、100%の解決にはいたっていないが、今後が楽しみだ。参考ブログ「コロナ戦争番外編(ウンチとの格闘)2020年6月6日」 もう一つ「試してガッテン」のお世話になっているのが、夜間の頻尿だ。夜中に3~4回、目が覚めてトイレに行くのが習慣になっていた。この原因は、加齢による足の筋肉の衰えで、昼間、血流が足に溜まって、それが夜間、横になっていることで、上がってきて尿になるというのだ。いわゆるむくみなのだが、自覚症状はないが、確かに3~4回分の尿がどこに隠れいたのか不思議ではあった。その解決策が、昼間、弾性ストッキングをはいて血流を足にためないことだという、目からうろこの智恵だった。早速、日本から弾性ストッキングを取り寄せて使用しているが、夜尿は確かに1~2回に減っているようだ。

モンゴ(Mongo-緑豆)は快便の特効薬となるか 2020年9月14日



予測どおり、マニラ首都圏は9月末まで現状維持(GCQ)となった。ある程度の社会経済活動は継続するものの、私にとっての一番の関心事である高齢者の外出禁止は継続し、さらに外国人の入国禁止についての音沙汰もない。これがいつまで続くのか、ワクチンが普及するまでとの話があるが、それがいつになるのか、誰も確定的なことは予測・約束できない。 現状維持と一口で片付けられてはたまらないのがこの防疫隔離措置(封鎖)により職=生きる糧を失った人々だ。国も何の援助も出来ないというのだから、どうやって生きていけばいいというのだろうか。GCQで限定的に社会経済活動が可能となっていたとしても焼け石に水だ。 私にとっても外国人の入国禁止、高齢者の外出禁止、官庁の限定的運営は、三重苦で、上記の失業者の一翼をなしているわけだが、何よりもつらいのがやることがないことだ。さらに、これがいつまで、続くのがわからないとなると、他山の石と眺めているわけにもいかず、不安がつのる一方だ。 ところで、そんな外界の出来事には、あまり興味のないキアンがShopeeとかいうオンライン・ショッピングのサイトを開けて、スペース・シャトルのレゴが欲しいと盛んにモーションをかけてくる。よく調べてみるとクレジット・カードかデビット・カードでの支払が可能だという。クレジット・カードや自分のデビットカード(兼ATMカード)はスキミング詐欺でやられる恐れがあり躊躇されるのだが、新生銀行のGAICAカードならば使用する額だけ都度チャージしておけばいいので、被害は、チャージした額に限定されるので心配がない。しかも、たったの数百円の買い物でも、日本から直ちにE-メールで引き出しの報告が来て、残高もチェックできるので、安心だ。これでコロナ封鎖で自宅にいても自由に買い物ができることになり便利この上ないのだが、おかげでキアンの買い物癖が復活してしまった。コロナの影響もあって世の中はオンライ・ショッピングが買い物の主流になりつつあるようだが、外出もままならない状況では、現金主義の私も遅ればせながら、その波に乗らざるを得なくなってしまったようだ。 今回はスペース・シャトルのレゴ(2300ペソ)をねだられたわけだが、3月31日の10歳の誕生日にはコロナ封鎖に突入しており、何もプレゼントできなかったので、その見返りとしてよしとした。そうなると、9月誕生のリオ(近所に住む孫)と10月誕生の妹のクッキーも買ってやらないと納得してもらえない。しかし、ママ・ジェーンの事前了解を取り付けておかないと、あとから何を言い出すかわからないので、メッセージで打診したものの、返事がなく、”バハラカ(勝手にして)”なのかと念を押すと、ようやく”うん”との答えだった。日本なら、うれしそうにありがとうと礼を言われるはずなのだが、どうも恩を着せられるのが嫌らしい。 そういうわけで3個で5000ペソの出費となったわけだが、4日後の27日に到着すると告げられたキアンの待ちわびる様は尋常ではなかった。そして到着の日がやってきた。午後一で来たのだが、配達物は半日以上天日にさらして、消毒してからでないと家に入れることはまかりならぬというママ・ジェーンのお達しがある。コロナウイルスで汚染しているかもしれないというわけで、キアンが夕方開けていいかときくと、明日の朝にしろと、言われた。翌朝になると昼過ぎといわれ、さらに午後、3時にママ・ジェーン自らに厳かに封をあけ、消毒をして、いよいよ子供達に手渡された。 キアンの至福の時も一時間と続かずあっという間に組み立てを終わってしまったが、そのあと、クッキーの分の袋を開けてキアンが組み立ててやろうとした。しかし、クッキーは、その申し出を断って、自らがチャレンジするという言って、キアンにさわらせない。4歳前のクッキーにはまだ無理なのだが、それでも、自分が買い与えられたということに大いなるほこりをもっているようで、付属の箱に部品を入れて後生大事に持ち歩いている。過去に私がキアンに買ってやったレゴの山を見て、「世の中不公平だ」と嘆いていたクッキーにとっては、私からのプレゼントがよほどうれしいらしい。今回もキアンだけにしか買わなかったら、一生恨まれるところだった。 キアンは、その日、翌日、翌々日と携帯の使用をママ・ジェーンに禁止された。あたかも、レゴをもらった喜びに対してのお返しで、何でも思い通りになったら大間違いという甘えへの戒めなのだろう。おかげで時間を持て余したキアンの次のレゴ獲得への執念はすさまじく、Shopeeのサイトを食い入るように眺めて、物色している。次のターゲットはクリスマス・プレゼントというわけだ。 3歳間近のリオにはレゴの組み立ては無理で、そこでパパ(私の息子) の出番となるのだが、彼の子供の頃はスマホもなくて、プラモデルとレゴで育ったと豪語するくらいで、自信はある。その彼が、今時のレゴは、とても精密で、1980年代のレゴとは似ても似つかない、これならは大人の趣味としても十分通用すると感心していた(よほど組み立てに苦労したらしい)。私も認知症予防に挑戦してみるのも良いかもしれないが、チェスと同じようにきっとキアンにはかなわないだろう。世代は交代していくのが世の常というものだ。

待望のレゴが到着した 2020年9月2日


フィリピンは、連日5000人前後の新規感染者が発生し、合計で20万人を越える感染者数は東南アジア最大という不名誉な記録を達成してしまった。アンケートによると、失業中という回答は45.5%と、なんと二人に一人は失業中で、しかも国家の支援も受けられない状況だ。これでは、悪事を働いてまでも生きる糧を手にしようとする輩が増えて、治安の悪化していくのは必須だ。その辺を考慮しためか、8月19日から、首都圏はMECQからGCQへと隔離規制が緩和されたものの、経済の復興には程遠い。そんな折、フィルヘルス(国民健康保)の大規模な汚職が発覚しフィルヘルスの総裁が辞職に追い込まれ、スルー州のホロ島では爆破テロで死傷者は90人を越え、さらにバタンガス港では海上武装強盗事件(海賊)が発生するなど、8月初めにの日本人老女強盗殺人事件とあいまって治安の悪化を印象づけるニュースが流れている。 さらに、学校の再開は8月24日の予定が、オンライン授業の準備不足という理由で10月5日に延期された。しかも、440校もの私立校が生徒の不足から休校に追い込まれた(全国で私立校は14,435校というから幼稚園などが大多数なのであろうが)。これは、保護者の収入がコロナ封鎖により減少して私立校から公立校へ転校したためだそうだが(因みに公立校の授業料は無料)、まさに経済の停滞は貧困層の食料だけではなくて幅広く国民経済を蝕んでおり、まさに国家存亡の危機ともいえそうだ。 現状のマニラ首都圏の隔離措置、GCQの期限は8月31日で来週の月曜までだが、果たしてその先はどうなるのか。ドテルテ大統領の決断次第だが、新規感染者の数は一向に収まりを見せず、一方、治安の悪化や国民の経済状況はますます蝕まれる状況で、まさにコロナをとるか、経済をとるかの瀬戸際に追い詰められている。しかし、一番望まれる外国人の渡航許可については世界的にますます感染が拡大する中で、絶望的とおもわれる。また、せめて高齢者(私を含む)の外出を許可して欲しいのだが、その場合、現状のGCQが地方並みのMGCQ緩和される必要があるが、それも絶望的であろうか。 こんな折、私の部屋のエアコンが故障してしまった。機械そのものは動くのだが、リモートで操作できない。手動のスイッチもないので、そのまま、つけっぱなしにするしかない。しかし、昼間は部屋にいないし、寝る時はあまり使わないので、電気代がもったいない。それでブレーカーのスイッチを切って消すことにした。つける時もブレーカー頼りだ。早速、業者に依頼して修理したが、数日後にまた故障してしまった。再度、修理したのだが、今度は「普段私が、27度に設定しているのが高すぎるので、22度以下にして使え」と言う。それでは寒すぎると言うと、オンオフを繰り返せというのだ。そうしないと、中のマザーボードが焼けてしまうと、訳のわからない理由で、私の使い方のせいにされてしまった。 仕方がないので、22度で使ってみたのだが、その日の内にまた故障してしまった。そうなると、業者はマザーボードを取り寄せて交換しなければならないのでエアコンは1ヶ月使えない、ブレーカーでのオンオフはコンプレッサーが壊れるので、不可と最後通牒を突きつけられた。ママ・ジェーンは空いている子供部屋で過ごせとか、いつになく気を使っていたが、「この時期(雨季)ならばエアコン無しでも大丈夫」とつい豪語してしまった。 エアコンがないとなると、保育所と化していた部屋には誰も寄り付かなくなった。雨模様の日はいいのだが、天気の良い日は、日当りのよい私の部屋はかなりの暑さになっていて、夜になっても30度以下になることはない。私の子供の頃は、もちろんエアコンなど無いわけで、耐えられないことはないのだが、南国育ちで暑さに慣れているはずのキアン達にはエアコン無しでは耐えられないようだ。 2日ほど、寝苦しい夜をすごしたのだが、3日目に件の業者が姿を現して、修理して行った。きっとマザーボードとやらの在庫があったのだろう。隔離措置で外出も出来ず、エアコンも無しとなると、二重苦で、この上さらにインターネットがなくなったら三重苦となって、私にとっての生きる術を失ってしまうことになるところだった。

エアコンが壊れてしまった 2020年8月27日



8月4日から始まった防疫隔離措置(MECQ)は19日から元のGCQに緩和された。8月1日からGCQの延期、4日からMECQへの再強化、そして19日からGCQへの再緩和へのめまぐるしい変化は、行政の迷いの表れだ。こちら立てればあちら立たずで、ドテルテ大統領も苦渋の選択の繰り返しだったのだろう。 GCQからMECQの規制強化は公共交通機関の運行停止、レストランの店内飲食の禁止、さらに諸官庁の業務停止と、6月1日のGCQへの規制緩和により、動きはじめていた経済活動を再度停止するものだった。これは、ジプニードライバー、トライシクルドライバー等の運転手、レストランのウエイトレスら、貧困層の職を奪い、諸官庁の業務停止は経済活動の首を絞めるものだった。コロナ感染の増大による医療崩壊の危惧が、8月4日の規制強化の原因だったそうだが、今度は経済、そして庶民の生活の糧を奪い、はるかに多くの被害者を発生させることになってしまった。 防疫隔離措置(封鎖)も5ヶ月も継続してしまうと、感染拡大防止という大義名分よりも、経済そして庶民の生きる糧を奪うという側面が大きくなって、もはや庶民、経済界の同意を得ることが出来なくなってしまっている。しかもそれを補填する金が国庫にないとすると、感染拡大か庶民の餓死/暴動のどちらを取るかの選択肢になってしまう。 そこでタイミングよく宣伝されているのがロシアをはじめとするワクチン開発で、すでに成功した、成功間近と騒がれている。これは医療関係者も庶民、経済界にとっても希望の光を与えている。これが効果のあるものだとすると、すべてが丸く収まり、外国人旅行者もワクチン接種により、自由に渡航できるとすれば、私のビジネスも復活する。そうとなれば、後、2~3ヶ月は我慢のしようもあるというものだ。 相変わらず在宅隔離を強いられている子供達に事件が起った。とるにとらない些細なことがきっかけなのだが、キアンにとって人生初の怒りの原因に発展してしまった。そのとき、キアンは怒りに30分以上、体の震えが止まらず、私も一体何がキアンに起きているのかわからず、聞いてみると「Angry 怒り」と震えながら答えた。怒りに震えるという言葉があるが、私にとっても初めて見る光景だった。キアンにとっても生まれてはじめての経験だったという。 事の起りは、キアンが部屋にいるクッキーにランチタイムを知らせたことだ。その声に寝ていたココが起きてしまった。そのことを子守役のマミー・ソンがキアンをたしなめた。キアンは、「ココが寝ていたことを知らなかった」と言い訳を言ったのだが、マミー・ソンはそれを「I don’t care、そんなこと知るか」と聞き損ったらしい。それでマミー・ソンに火がついてキアンに罵声を浴びせかけた。キアンがいくら言い訳してもその罵声は止まらず、キアンは見る見るうちに表情を変え震えだしたのだ。 その時は状況をよく把握できなかったのだが、後で聞いてみるとマミー・ソンの罵声は以下のようなもので、キアンには耐え難い屈辱だったようだ。「ダダ(私のこと)の前では、なんでお前は、生意気なことをいうんだ」「ママに言いつけてやる」「携帯の使用を禁止する」など、普段でも大声で子供達をつまらぬことで叱りつけているのだが、火がついているときのマミー・ソンの罵声は強烈なものがあった。キアンは、何の罪を犯したわけでもないのに、マミーソンはキアンの言い訳に耳を貸さず、キアンを怒鳴り続けたことに対して、キアンはプライドをいたく傷つけられ、それが怒りに繋がったようだ。人間、例え子供であろうとその日の糧を得るのに汲々としているもスコーターの人間だとしても、それなりのプライドがあって、それを傷つけられると怒りに繋がって暴力事件に発展する。決して公の場で人を侮辱してはいけない、というのはフィリピンばかりでなく人類共通の教訓だとおもう。 私は、怒りで震えるキアンを部屋に連れて行ってなだめることしか出来なかった。しかし、たかがキアンの呼び声でココがおきたとしても、マミー・ソンがなにもそこまで熱くなることはあるまいと思うのだが、ママ・ジェーンの叔母であるためか、ママ・ジェーンに輪をかけたような勢いだった。両親にに怒られるならばまだしも大叔母にどやされてキアンとしても我慢できないものがあったようだ。相手が同級生だったとしたら、きっと殴りかかっていただろう。 私は生涯、子供時代を含めて、暴力的喧嘩というものをしたことがない。したがって、怒りで体が震えるという経験もない。比較的穏やかな性格で、せいぜい妻と口げんかをするくらいだった。しかし、普段は優しさの権化みたいな10歳の子供ーキアンが体が震えるまで怒るということはちょっと信じ難い事件であった。因みにマミー・ソンはママ・ジェーンに言いつけるといっていたが、それはさすがになかったようだ。なんと言ってもキアンにとって一番恐ろしいのはママ・ジェーンなのだ。しかし、子供達は外出禁止で外へ出られず、ただでさえストレスが溜まっているときに、大の大人が赤ん坊が起きたくらいで大騒ぎをしなくてもいいと思うのだが。

キアンが怒りで震えが止らなくなった 2020年8月22日


いよいよ防疫隔離措置の規制(現状MECQ)の期限(18日)が近づいて、果たして緩和されるのか(GCQへ)、さらに強化されるのか(ECQへ)世間は興味しんしんだ。医療関係者は、新規感染者が6000人を超え、高止まりしている現状から規制強化を訴え、経済界は、このままではコロナに感染する心配よりも、5ヶ月に及ぶ隔離措置により、経済が破綻して職を失い生きる術を失う者が膨大となり、果ては国家経済の破綻を招くことになると、規制緩和を主張している。 確かに5ヶ月もの間、収入の道を絶たれ、これがいつまで続くのかと思うと、感染は自己責任として扱って、いい加減に行政は口を挟んで欲しくないという気持ちがわいてくる。国に支援する金が無いとなれば、貧しい人々が他人の富みを奪ってまでも生き延びようとするのは当然の成り行きで、それを防止するための警察そして軍隊の出動で内乱状態になったとしてもおかしくない。それならいっそ、隔離措置をやめてしまったほうが、はるかに得策だというわけだ。何しろ5ヶ月はあまりにも長すぎる。 一方、最近、フィリピン人の外国人配偶者の入国に当たって、事前に入国ビザが必要である旨の通知が発表された。従来は、フィリピン人の配偶者であればビザ無しで入国を許されたものが、事前にビザを取得せよ、ということだ。参照 入管Press Release(8.08)。しかし、そこには「Appropriate Visa-適切なビザ」となっていて、具体的な記述がない。今まで、Permanent Visa とかLong Term Visaとか表現が使われて、果たしてSRRVは含まれるのかといつも議論が沸騰したが、今回もSRRVが含まれるのか不明で、PRAに聞いて見ても返事をもらえない。 さらに入管の内部資料を入手してみると(外部秘となっているために添付できませんのでご了解願います)、SRRVは認められるものの、今度は「Foreign nationals exempted under FSC No.360‐2020 […]

トランプゲームは防疫隔離措置克服の切り札となるのか 2020年8月16日



8月3日(月)早朝、防疫隔離措置が4日よりMECQに再強化されるというショッキングなニュースが流れた。おりしも4日(火)にPRAとのアポが、2週かがかりでやっと取れて、ID更新など数件の案件を処理する予定だった。MECQになれば、PRAは閉鎖され、当面案件の処理はできなくなる。それらを3日(月)のうちに処理しようとPRA内部にコンタクトを取って、朝からてんやわんやでなんとか終わらせることができた。 翌日(4日)PRAと入管の通達を手に入れたが(PRA通達8.3、入管通達8.3参照)、案の定、最低限の業務以外については、早々と機能停止を決め込んでいる。一応、18日までとは期限を区切っているが、政府の通達に従ったものでしかなく、政府は、この先も延期、あるいはさらにECQに規制をより強化するかもしれない。とにかく、毎日、新規感染者が4000、5000、6000人とうなぎのぼりなのだ。この点は日本と状況が同じで、医療関係者も医療崩壊を引き起こすと声を大にして大統領を突き上げている。一方、大統領も国には食糧支援を実施する金もないと、宣言しており、MECQではレストランでの飲食の禁止、公共交通機関の停止など、それらに従事する大量の貧困層が再び職を失い、生き延びる術を無くしてしまうだろう。 貧困層でなくても、すでに5ヶ月間の操業を制限されてきたビジネス界も、もはや限界で、この先、どれだけ続くかわからない隔離措置に嫌気をさして、廃業という選択肢を選ぶ企業も出はじめている。例えば、子供達の天国キッザニアが廃業を決断したが、ここでも大量の失業者が発生して生きて行く術を失った。私のビジネスも同じで、永住ビザの代行業にとって外国人が入国できず、PRAや入管が閉鎖してしまったら、ビジネスのネタが消滅してしまう。2~3ヶ月で状況が改善するものと期待していたものが、すでに5ヶ月たってしまったが、この先、いつまで続くかわからない状況では、まさにこの世の末だ。 そんなフィリピンの状況を象徴するような事件が発生した。3日朝、MECQへの規制強化でバタバタしている折に、マニラ新聞で報道されたのが、ラグナ州、カブヤオで一人住まいの日本人老女(82歳)が強盗に殺された事件だ。手足を縛られ、猿轡をされて絞め殺されたという悲惨なものだが、日本のニュースでも流されてフィリピンの治安の悪化を印象付けた。遠因がコロナ隔離措置があるのか、いつでも起りうるもの盗りなのかは定かではないが、封鎖で食い詰めた貧困層が富裕層から収奪するという混沌の世界に突入してしまうのではないかと一抹の不安がよぎる。 さらに5日(昨日水曜)のテレビではレバノンのベイルートで、まるで核爆発のような大規模な爆発が発生したことが報道されていた。タガログ語のニュースなので、よく様子がわからず、核爆弾でも投下したかのような巨大なキノコ雲の映像が流され、すわ、第3次世界大戦かと勘違いしそうになった。肥料の原料になる硝酸アンモニウムが大量に貯蔵されていて、何らかの原因(過失あるいはテロ)で爆発したそうだ。核爆発でなかったものの、被害は惨憺たる有様で、当地の人にとっては、この世の終わりと思ったに違いない。 先月の熊本の水害もすさまじいものがあったが、コロナで動きがとれない状況の災害で、まさに、この世の末がやってくるのかと思わせる一週間だった。8月1日からは隔離措置の緩和で、農場に疎開してゆっくりと長丁場に備えようと思っていたのだが、とんでもない8月が始まってしまった。

果たして、この世の末(End of the World)がやってくるのか 2020年8月6日


7月16日政府通達で「長期ビザ保有者のフィリピン入国を許可する」というニュースが流れ、多くのメディア、ユーチューブ等がこぞってとりあげた。私もローカル新聞の報道を目にして「遂にやった」と思ったが、正式な通達を目にするまで、ニュースを広げることを控えていた。そして通達を手して良く見ると「長期ビザとは移民ビザの13ビザ」と記載されていた。13ビザとはクオータビザや13a婚姻ビザをさすもので、9gワーキングビザ、SRRVなどの一般的な長期ビザを含まず、ごく限定されたビザをさす。そもそもこれらを長期ビザといっぱひとからげに呼ぶことは間違いであり、通達を読んだ人々が全ての長期ビザと解釈することは容易に想像できる。メディアやユーチューブの発行者もそう思ったに違いない。 その後、大使館からも報道されたが通達を翻訳しただけで、具体的にどのビザが含まれているのか、解説がない。その他の雑誌の記事を見ても大使館の情報の再掲載に留まる。要は一般の人がわかるように解説してあるのは、私のホームページ以外にみあたらないのだ。さらに入国に当たっては隔離施設とPCR検査の予約を独力で行なうこととあり、一体どうしたらいいのやら一般人には皆目見当がつかない。そのため、通達の真意を確かめるために多くの人から質問が私にもあったが、旅行社やフィリピン大使館はこの通達の要求にどうしたら良いのか説明するためにてんやわんやで、混乱のまま8月1日を迎えるのではないだろうか。 先日、歯医者に行くために久しぶりに外出したが、それから数日して、倦怠感に襲われ、半日も机に向うとげんなりしてしまった。しかし、熱は36度台の微熱程度で咳も全くない。ひょっとしてコロナとも思ったが、その後も熱も咳もなくてコロナと迷っているうちに、一週間程度で倦怠感がなくなった。ひょっとすると、これは無症状のコロナで、あっという間に直ってしまったのかという気もしている。そうであるとするとこれで抗体を獲得してもはやコロナに罹患しない天然のワクチン接種ということになったのかもしれない。こんな形で、抗体獲得者が増えて、コロナが自然消滅するのが理想的と淡い期待をいだきたくもなる。 キアンの大好きなキッザニアが閉鎖されるというニュースが流れたが、果たしてドリームプレイはどうなるのだろう。このままコロナ封鎖がさまざまなレベルで継続すると、経済・社会活動が停止して、世の中真っ暗になって、まさに「End of the World」がやってきて、コロナ怖さに為政者が国を滅ぼしてしまうという結果になるかもしれない。ブラジルの大統領がコロナなんぞはインフルエンザのようなものだと言ったそうだが、もしかしてそれが正解かもしれない。日本の為政者も緊急事態宣言の発令を躊躇しているがそんなジレンマがあるのだろう。 ところで、キアンのオンライン授業がやっとはじまった。ドテルテ大統領の話によると、ワクチンが出来るまで、対面授業は来年あたりになるだろうということなので、あと半年も自宅待機では学業への影響は計り知れない。学校としても授業料を取ることが出来ず、私立校は倒産の憂き目にあってしまうから、先生方もいつまでものんびりしているわけにはいかない。そのためキアンは朝の7時から11時半までラップトップにかじりついており、やっとニューノーマルの体制になったわけだ。 一方、クッキーも3歳と9ヶ月、本来ならば幼稚園に通っているところだ。そのため、ここ2ヶ月間、私にお鉢が回ってきて、ABCマウスというオンライン教材で、毎日レッスンをしている。しかし、お絵合わせ(ジグソーパズル)やお絵書きに歌など、遊び相手で退屈で仕方がない。しかもクッキーは強情で自分の思い通りに行かないと私からマウスをとりあげて勝手にクリックして、気に入ったところでブレーキしていつまでも遊んでいるので、私の手におえない。しかも私のパソコンを占領しているので、机の前でぼんやりしているしかない。 そこでママ・ジェーンが白羽の矢を立てたのがメイ先生だ。キアンの通っていた幼稚園の先生でキアンの家庭教師でもあり、キアンの英語の恩師といえる存在だ。しかし、メイ先生は現在スペイン在住で、本来ならばありえない話だが、クッキーのレッスンをオンラインで引き受けることになった。まさにニューノーマルで地球の裏側のスペインからレッスンを受けるということが現実になっていているのだ。 コロナ封鎖前、キアンの家庭教師をしていたドンボスコの先生ラニョラ女史にクッキーも一緒に面倒を見てもらうべくレッスンを開始したのだが、数回にしてクッキーのヤンチャぶりにギブアップした経緯がある。メイ先生は幼児教育のベテランなのでやり遂げるに違いないと期待しているのだが、ちなみにママ・ジェーンは、はなからギブアップしている。

キアンのオンライン授業とクッキーのオンライン家庭教師が始まった2020年7月26日