Yearly Archives: 2021


SRRV(退職ビザ)のEED(入国制限免除証明書)の提出義務が6月早々解除されて、晴れて、日本訪問あるいは帰国するSRRV 保有者が一気に増加している。これで、入国制限がかかっていいるのは、9a(ツーリストビザ)だけとなった。先日、フィリピン入国に当たって準備について報告したが、今回は、日本入国の体験記を福井淳一さんの協力を得て掲載することができた。 出国前の事前準備:フィリピン出発前に、準備するものは、航空券、Travel Pass(SRRV保有者のみ)、厚生労働省・検疫所指定の陰性証明書、スマホ、アプリダウンロード、質問票(ネット上)、誓約書(事前準備もしくは機内、日本の空港にて)、日本の空港から自宅までの交通手段確保、日本国内連絡先(電話番号)、緊急連絡先(電話番号)。 TRAVEL PASS:PRAが発効するTravel Passは、一週間前となっているが、予定が確定したら早めに手配するのが安心だ。https://ssrvm.pra.gov.ph/ 陰性証明:陰性証明の要件は、厚生省のサイト参照。陰性証明の準備はジャパンヘルプデスクに依頼するのが安心。日本政府の情報を常にアップデートしているので間違いがない。 日本のフォーマットに訳した陰性証明が必要なので。陰性証明の記載漏れで入国できない事例がある。実際に入国してから、72時間以内の陰性証明かをチェックされた。ジャパンヘルプデスクは、陰性証明を取る時間も考えて検査時期を教えてくれる。フライト時間を伝えて、ベストのタイミングを提案してくれる。私の場合は7月3日なので、6月30日の午後はどうですかと提案してくれた。出国してから72時間以内で、遅すぎず早すぎずベストだった。私の時は、マカティメディカルとセントルークスでの検査のみ対応していた。 質問表:厚労省のサイト(2)から最新情報を常にチェックすること。厚労省のサイトに質問表があるので、出国前に回答すること。回答し終えるとQRコードが出るので、それを携帯のカメラでスクリーンショットを取っておくこと。PALのカウンターと入国の際にQRコードを見せる必要がある アプリ:スマホを準備して所定のアプリをインストールしておくこと。厚労省が必要なアプリを指示しているのでチェックしてダウンロード。入国後でも出来るが、事前にダウンロードしえおくとスムーズにプロセスが進む。PALの場合は、出国の際にアプリをダウンロードしているかをチェックされた。 日本入国:関空から入国。到着した人が少なかったから検査や手続き、10カ所くらいのチェックポイントがあったが、意外と早かった。到着してからホテルに着くまで3時間位。入管に着くまでに2時間位(検査結果があるためだろうと推察する)。唾液のPCR検査があり、唾液が出ない人には鼻での検査で、無料だった。 誓約書:チェックポイントで立ったり座ったりを繰り返すから、手荷物を少なくすること。クリアファイルを数枚と、それを入れておく手さげ袋があると便利。手提げ袋があるとクリアファイルの出し入れに便利。手にクリアファイルを持っているとけっこう大変。クリアファイルには提出用の各種書類を入れておく。その他、誓約書の提出等があるが、妻が対応して簡単に済んだ。 検疫隔離:3日間のホテル隔離が義務付けられている。ホテルは日本政府が手配するので、どこのホテルに連れていかれるのかはその時になるまで分からない。私たちの場合は、関空近くの日航ホテルで、空港から専用のバスで行き、全て無料だった(フィリピンとは大違いで感激)。ホテルは快適。食事も良し。カップが限られているので食器用洗剤とスポンジ、暖かい飲み物、キッチンペーパーがあると良い。ちなみに酒は厳禁、食べ物は結構充実していた。 自主隔離:三日間のホテル隔離後の11日間の自主隔離(合計で2週間)は、1日1回メールの返信、現在地を報告する〝今ここ(アプリ)〟連絡が1日2~3回、3日に一回くらいテレビ電話がかかってくる。テレビ電話では背景と家族を見せるように要求される。近所の散歩や食材の調達は認められているが、遠出をすると滞在場所から離れているのがばれてしまう。結構チェックは厳しい印象。それでも自由はある(フィリピンよりも(笑))。自主隔離は、自宅でも可能だが、滞在先を事前に報告する必要がある。空港からの交通手段は、公共交通機関が使えないので、ハイヤーをホテル隔離期間中に予約し。これは有料で、日航ホテルに直接ハイヤーに来てもらい、帰宅した。 ワクチン接種:日本政府は、海外在住の日本人で、現地でのコロナ・ワクチン接種に不安を持っている日本人に対して、3日間のホテル隔離後、空港でワクチン接種のサービスを行なっているので、該当・希望者は緊急大使館情報(2021.07.17)を参照してほしい。

フィリピン出国/日本入国体験記2021年7月18日


6月3日、SRRV保有者のフィリピン入国に際して、従来要求されてきたフィリピン外務省発行のEED(Entry Exemption Document、入国制限免除書類)の事前取得が不要となった。EEDはPRA/DTI(観光省)経由でDFA(外務省)より、発行されるもので、ビジネス上のよんどころない事情、あるいは人道上の理由がある場合に発行されるものとされている。しかし、私自身、それが発行されたという話は耳にすることはなく、実質的にSRRV保有者の入国制限を継続する以外のなにものでもなかった。 いよいよSRRV保有者の入国が可能となったことで、ビザ以外の入国のための要件がどうなのか、にわかに取り沙汰され始めたので、経験者にヒアリングして整理してみた。 現在、空港で30日間有効の入国ビザ(9a)は発行されていないので、事前にいずれかのビザを取得している場合のみ、入国が可能。なお、期限切れのビザやACR-Iカードについては、救済措置があるので要注意。 事前準備としては、パスポート(有効なVisaスタンプの押されているもの)、ACR-Iカード(SRRVの場合はPRA会員カード)、航空券。ここまでは当たり前だが、他にPCR検査の予約と隔離ホテルの予約が必要だ。 ただし、9a(ツーリストビザ)の場合はフィリピン外務省(DFA)発行のEED(Entry Exemption Document、入国制限免除書類)を入国時に提示する必要がある。 また、SRRV保有者でフィリピン在住者はフィリピン出国前にPRAからトラベルパスの取得が必要で、フィリピン再入国後、3日以内にPRAに報告する義務がある。 下記のフィリピン大使館のホームページに各種ビザ保有者に関しての必要事項が記載されているが、SRRV保有者は、”lX”を参照して欲しい。 コミュニティ隔離下における外国人のフィリピン入国のためのビザ申請書類-フィリピン大使館 フィリピンに入国する際の手続きについて‐フィリピン大使館 PCR検査予約の登録について、フィリピン航空を利用する場合は、このサイトにアクセスする。 フィリピン航空以外は、ここにアクセスしてください。 […]

フィリピン入国について 2021年7月11日



3
年明け、感染状況が落ち着いてきて、外国人の入国が緩和され、2021年2月16日より基本的に有効なビザを保有している外国人の入国が可能となった。マニラ首都圏のコロナ隔離措置もGCQからMGCQへと緩和されるものと期待され、いよいよ庶民の生活が戻ってくるものと胸がふくらんだ。ちなみにフィリピンのコロナ隔離措置は4段階に分類され、一番厳しいのがECQ(Enhanced Community Quarantine)で、以下 MECQ(Modified CQ)、GCQ(General CQ)、 MGCQ(Modified CQ)でMGCQにいたって、かなり自由な行動が可能となる。ちなみに上から3番目のGCQあたりが、日本の緊急事態宣言に相当し、一番厳しいECQにいたると、いわゆる封鎖(ロックダウン)であり、ほとんどすべての経済、社会活動が停止され、庶民は自宅に軟禁、街はゴーストタウンと化す。 しかし、結局、いまだ時期尚早ということで、3月1日からのコロナ隔離措置はGCQが維持されることになったが、昨年の3月15日から始まったコロナ隔離措置(ECQ=封鎖、ロックダウン)以来、一周年を迎えることとなった。ところが3月後半になって、首都圏を中心に新規感染者が急増してフィリピン全体で毎日1万人を超える状況となり、3月22日、一部例外を除いてフィリピン人を含む外国からの入国を一ヶ月間禁止、さらに4月4日から11日までの一週間、首都圏はECQが発令された。まさに、一年前の封鎖(ロックダウン)に逆戻りしてしまったわけだが、欧米ではワクチンの接種され始めた状況で、規制緩和の期待が大きかっただけに、庶民の落胆は大きいものがあった。しかし、ドテルテ大統領の強力な指導力のたまものか、暴動のような社会不安には至らなかった。 このままでは経済、庶民生活がなりたたず、コロナ感染による死亡よりも餓死者のほうが多くなるという経済界の圧力のせいか、その後、4月12日からはMECQへと一段階、緩和され、5月1日からはフィリピン人はもとより外国人の入国も有効なビザを保有している限り可能となった(ただし、SRRVと9aビザおいては外務省からの入国許可書-EEDが必要)。感染者数も減少傾向を見せており、ワクチン接種も開始されたので、コロナ規制もMECQからGCQさらにはMGCQへ緩和され(その後、5月15日からGCQに緩和された)、外国人の入国も、従来のようにビザ無しで自由に行き来できるようになることが期待されるところだ。しかし、インド変異種の拡大も報じられているので、まだまだ予断は許されない。 封鎖一周年などと浮かれていた3月20日過ぎ、首都圏の感染が急拡大していたおり、同居人のママ・ジェーンから陽性だったと告げられた。我が家では唯一彼女が買い物などの外出可能で、他の者はこの一年、クリニック以外は外出できない、まさに自宅軟禁状態だった。ウイルスの感染源は彼女か、あるいは郵便物か食材等の配達人のいずれかだ。直後、私は具合が悪くなり、キアン(10才)は高熱、二人のメイドのうち一人は2週間ほど入院するはめになった。検査の結果は、国家警察幹部のご主人が陰性だった他は、全員陽性、ただしクッキー(4才)とココ(1才)の幼児二人と二十歳のメイドは無症状だった。キアンの高熱は一日で下がり、ジェーンもほとんど無症状だったが、市役所の指示にしたがって一週間ほど部屋にこもって自主隔離をした。ジェーンが隔離で、メイド一人が入院で家事戦線を離脱、残されたメイド一人が幼児二人と寝たきりの私の世話、そして家事全般をこなさなければならないという、まさに、ジェーンの戦線復帰までの一週間は家事崩壊の危機だった。 問題は、高齢者の私なのだが、熱はないが、トイレに行くだけで息が切れて、横になっていても呼吸が今一難しい、まさに肺炎の症状だ。嗅覚や味覚は正常だが、食欲がなく、上向きでベッドに横たわっているしか術がない。医者には往診してもらったのだが、取りあえず自宅で療養して重症化するようだったら入院するよう告げられた。しかし、マニラの主要病院のベッドは満杯で、数十人の順番待ちがあり、入院することさえままならない、まさに医療崩壊の状態のようだ。さらに、なんとか入院できたとしても保険制度がお粗末なフィリピンでは、症状により入院費は数十万ペソから数百万ペソの自己負担で、コロナよりも返って恐ろしい。 幸い3週間程度で症状も治まって、検査も陰性となった。しかし、家の階段の上り下りも息が切れ、ほとんど体力がなくなっている。いわゆるコロナ後遺症で、この状態が回復するには数ヶ月かかるそうだが、さらに2週間養生して、一日、1~2時間の在宅執務が可能となとなった。しかし、コロナ後遺症で血栓が出来やすくなっており、無理をすると脳梗塞や心筋梗塞などの致命傷になりかねないと、経験者の退職者からアドバイスを受けた。血栓の原因となるのは、長時間椅子に座っての執務なので、最長一時間程度に限定する必要があるそうだ。しかし、体力が回復するにつれ、つい執務をしたくなるのを、思いとどめて、休む/怠けるというのも辛いところではある。ちなみに、この一ヶ月あまりで10kgほど痩せてガリガリになってしまった。 5月に入って外国人への無料ワクチン接種も可能と報じられた直後に、市役所からワクチン接種の案内メッセージが携帯に届いた。場所と時間が指定されていて、その時刻に行って見ると、多くの高齢者が並んでいたが、一時間半程度で接種をすませた。日本のように予約もへったくれもない、事前の登録と身分証明書を提示するだけのファースト・カム・ファースト・サービスだ。日本もフィリピンのように、予約など、いっそ無くしてしまえば、予約殺到の混乱も起きないはずだ。また、心配していた外国人であることも関係なかったが、もっとも、外国人であろうがなかろうが、同じく感染源になるのだから除外するとしたら、まさに本末転倒というものだ。 接種会場にはマカティ市では「2万人が接種済み」という横断幕が掲げられていたが、接種を進めることが市の最重要課題となっているようで、職員は皆、熱心だった。ジェーンによると、私が受けたワクチンはロシア製のスプートニクで数日前に届いたばかりのものだそうだ。効果が50%程度といわれている中国製でなくてほっとしたが、因みに接種に当たって、当方がワクチンを選択する権利はない。 […]

コロナに感染してしまいました 2021年5月13日掲載、6月7日、13日追記


1
東日本大震災から明日で10年を経ようとして、日本のTVは、その話題で持ちきりだ。一方、マニラ・コロナ封鎖は15日で一年を迎えようとしている。この封鎖で開店休業となって時間をもてあまし、キアンの算数の家庭教師をかって出た。あれから一年近い歳月、ほとんど毎日一時間ほどのレッスンで、ようやくキアンがオンラインテストで満点を取って結果を出してくれたのだ。キアンの喜びようは尋常ではなかったが、それよりも、私自身、よくここまで我慢してやってきたものだと、自分を褒めてやりたくなるほどの感激だった。今年に入ってから、コロナ/PRA/SRRV関連以外にブログのトピックになるような話題はなくて、すっかりご無沙汰していたのだが、ようやく筆を執る気になるニュースだった。参照ブログ「封鎖中はキアンの家庭教師に再就職 2020年4月25日」 昨年、キアンの算数レッスンを開始した当初、九九が完璧でないこと、一桁の+-に指を使うことなど、小学校低学年での算数学習の基礎がなっていないことに気がついた。これは、3年前に私自身が教えることをギブアップしてしまって、家庭教師に任せてしまったのが原因だ。今更、後悔しても始まらないし、もはや手遅れだが、いまや四則演算は計算機がやってくれる時代なのでおおきなハンディになることもないだろう。 4年生の教科書が学校においてあって、封鎖で取りに行けないので、Beastというオンライン算数問題集でレッスンをはじめた。4年生の復習を主に行なったのだが、オンラインなのと、式や計算を紙に書いてやる習慣が不十分なので、暗算で出来ないと、すぐにギブアップして、思いつくままに適当に回答してしまう。キアンは、学校の試験は四択(a,b,c,d)だから、でたらめに選んでも25%は正解となることを知っているのだ。 そこでしつこくしつけたのが、まずは式を紙に書け、そして計算の手順を書いて、回答を導け、決して暗算を頼りにするな、である。一桁の四則演算も暗算でろくすっぽ出来ないくせに、文章問題を暗算でこなすなんて10年早い。また3桁以上の計算になると、きちんと紙に書いて計算できないので、位取りが混乱してしまって、正解を導くことができない。 ここ数ヶ月はキアンが大きらいという分数に挑戦した。足し算引き算に必要な通分や計算結果の約分、私自身、算数に関わる英語がわからないので、その概念を教えるのに苦労した。教科書には詳しく概念を教えてあるのだろうが、その教科書がないので、どうにもならない。 そして分数の掛け算・割り算に進むと、何故、割り算は分母と分子をひっくり返して掛け算をすれば良いのか、なかなか覚えてくれない。その時はテクニックとして覚えても、次の問題に移ると、掛け算も割り算も同じになってしまう。私としても、これは繰り返して叩き込まなければならないと覚悟して臨むのだが、つい、アホかと声を荒げてしまう。 そうなるとキアンは萎縮してしまって、ちんぷんかんぷんになってしまう。これを脳みそという言葉の連想からみそスープと名づけ、脳みそがみそスープになると、キアンは思考が停止してしまうだ。 キアンの勉強の敵はクッキーだ。遠慮という言葉を知らないクッキーは算数レッスン中でも平気で、キアンの邪魔をする。時には、私がキアンが算数のレッスンを行なうことを拒否する。強引にやったとしても周囲で大騒ぎするのでキアンの脳はみそスープになって意味がない。 ママ・ジェーンは「クッキーがいたくらいで気が散って勉強ができないなんてことは許されない」と精神論を唱えて、クッキーの邪魔立てを放任した。最近は、さすがにクッキーの邪魔立てがどんなものか、身を持って知ることになり、キアンがオンラインスクールや算数レッスンでしているときは邪魔をしないようにクッキーを注意するが、それにさえ歯向かうクッキーなのだ。 そんなわけで、家庭内で孤立気味のクッキーはパパカーネルが帰宅してハグをしようとすると、「ウイルスがいるから、まずはシャワーを浴びて来い」と怒鳴る。さすがカーネルは冷静にクッキーに従うが、私ならはったおしているところだ。 一方、1歳と4ヶ月目を迎えたココは、部屋をヨチヨチと走り回って、周囲の喝采を浴びる人気者だ。私の部屋を訪れるのが大好きで、ひとしきり私の周りのものを投げ散らかして遊んでゆく。しかし、それにクッキーが加わると、わざと叫び声を挙げたり、他人が嫌がることをやる、典型的な嫌われ者役で、私の顔はしかめっ面のままだ。それに対して、クッキーは”I don’t like your […]

コロナ封鎖下、苦節一年、キアンの快挙 2021年3月10日



2月末、マニラ首都圏は現状の封鎖措置(GCQ)が3月末まで延長されることが発令された。誠に残念ではあるもののワクチン接種も開始されていない状況ではやむなしとの声が多数だ。これで、めでたく(?)封鎖措置も一周年となり、高齢者と子供達にとっての外出禁止措置による自宅軟禁状態が2年目を迎えることになった。 一方、2月4日に発令され政府通達(IATF No. 98)による「外国人の入国緩和措置」については、いつもながらとは言え不明瞭な記述で大いなる混乱を呼び起こし、その後、PRAは、その対応に追われることになる。以下、通達の原文そのままを掲載する。 B. 1. Beginning February 16, 2021, the following shall be included/added […]

PRAの正念場そして退職者の試練 2021年3月6日


年末のコロナをめぐる動きはめまぐるしいものがあった。12月17日には、「その日以降に出国した9Gビザ(就労ビザ)保持者は、再入国が許される」という通達が発令された。すでに入国が許可されていたSIRV(投資家ビザ)、47a2(Pezaビザ)、9d(業務査証)等の業務関係のビザの総仕上げといったものだったが、「その日以降に出国したものに限る」という、なんとも解せない条件付で、現在、9gビザで再入国を心待ちにしている外国人にはなんとも不公平な決定だった。しかし、次はSRRVそして9a(ツーリストビザ)の番だと、いよいよ外国人の入国禁止措置が解除されるときが近いと期待させるものだった。 フィリピンの感染者数は全国で1000人/日を割り始めて、徐々に収束の兆しを見せているものの、ヨーロッパをはじめとする世界の感染者は第一波をはるかに上回る感染者数となっており、再封鎖という処置をとり始めている。日本の感染者数もうなぎのぼりで、至近では、ついに6000人を超え、フィリピンの6倍という数値になった。そのため、再度、緊急事態宣言が発出される見込みとなっている。 そんな状況で、9gビザ保持者の入国緩和措置から2週間もたたない12月29日には、日本、アメリカを含む主要な国々(20カ国、その後28カ国に増加)発/経由の一切の外国人の入国を禁止するという、一気に最悪の封鎖ともいえる規制が発令された。これは、イギリスに端を発するコロナウイルスの変異株の発生に対する水際対策だが、日本でも、ほぼ同様の規制が実施されている。さらに同日、首都圏の現状の規制(GCQ)を1月31日まで継続するという決定がなされ、ついに2年越しの自宅軟禁となってしまった。いつまでコロナと付き合わなければならないのか、気が重くなるが、ワクチンの接種も始まっているので、早期に、コロナを封じ込めるところまで到って欲しいものだ。 そんなおり、24日(木)のクリスマスイブから27日(日)までパパ・カーネルの休みが取れるので、一同タガイタイに疎開することになった。誰もいなくなったマニラの家に私一人がすごすことも出来ないので、車の中だけに留まって外に出ないという条件で同行させてもらうことになった。私にとってみれば、タガイタイに行っても、違いは、せいぜいビリッジの中の散歩ができるだけで、テレビもパソコンもないので、時間をもてあまして、やることはキアンとのトランプ遊びしかなく、気は進まないが、しぶしぶと言ったところではある。タガイタイ訪問がようやく実現した 2020年11月23日 クリスマスイブは、キアン念願のバーベキューで、急遽出署していたパパ・カーネルも戻って来て、それなりのクリスマスイブとなった。問題は、クリスマスのあと、正月明けまでタガイタイに滞在するとママ・ジェーンが言い始めたことだ。クリスマスの4連休のあと、28(月)、29日(火)の2日間を挟んで30日(水)から翌年の3日(日)で5連休となる。役所は、ほとんどの職員がクリスマスの4連休と年末年始の5連休をつなげて11連休をとってしまうので、機能していない。したがって、あえてマニラに戻る必要性はないと言う訳だ。 当方としては、携帯で最小限のコミュニケーションを取れるものの、やりかけの仕事もあって、そう簡単に「はい」と言うわけにはいかない。しかし、時節柄、急ぎの仕事もさほどなくて、調整可能と踏んだ。しかし、さらに一週間タガイタイに滞在するとしてもどうやってすごすのかが問題だ。一方、知らぬ間に小さなテレビを持ってきてあったので、インターネットTVの機器をマニラから持ってきて、日本のテレビを見れるようにするという条件で、OKとした。インターネットTVを設置しました 2020年11月2日 どうやってインターネットTVの機器を持ってくるかが問題で、同行したボボイ(ママ・ジェーンの弟)に運転してもらって、マニラに取りに行くことを考えていた。しかし、それに対してはジェーンからコメントが入った。年末年始はパパ・カーネルは多忙なため不在だ、そして、私がボボイと車を使って半日留守にしたら、車も男手も無しで、女・子供だけでは、不安だというのだ。一方、パパ・カーネルはマニラの首都圏警察署にいるので、彼ないし彼のボディガードが機器を取りに行ってくれるということで落着した。 また、新年早々のイベントである、1月4日(月)に到着予定のボルテスVの受取に立ち会えない恐れもあるので、対面のメイドさんにも受け取りを依頼した。3日間の滞在が10日を越えるとなると、何かと段取りが大変なのだ。ボルテスV(ファイブ)の話題 2020年11月28日 子供達の日々の楽しみは、マニラでは出来なかった散歩だ。天気が良いと、さすがに暑いので、早朝か日が陰る夕方が絶好だ。曇り空ならいつでもいいのだが、涼しいを通り越して寒いと感じることさえある。因みにエアコンはマスターベッドルームにあるだけだが、夜間、エアコンが欲しいと感じたことはない。ただし、なんとなく湿っぽさを感じることが多い。 散歩の楽しみは、意匠をこった豪邸や塀際の花々を眺めることだ。このビレッジには有名人も多く別荘を持っているそうで、目を見張るような豪邸が建ち並んでいる。夜になるとクリスマス・イルミネーションが美しいだろうが、子連れで夜遊びは憚れるところだ。 因みにビリッジは、丘陵地帯にあるので、坂が多い。キアンの体重は50kgに達してしまっているので、帰りに急坂に通りかかると、ぜいぜいと息を切らし始め、音を上げて、後ろから押してくれとせがむ。私としても、一昨年の肺炎での入院以来、激しい運動が苦手になっており、さらにここ9ヶ月を超える自宅軟禁で体がなまっており、ほんの30分程度の散歩でも息があがるという、ていたらく。お互い様なので、私はキアンに手を引いてくれとせがむ。 無事にインタネットTVの機器を手に入れて、日本のTV(NHK、BS、民放)が現在と過去の番組が見放題となり、これで時間がつぶせると喜んだ。しかし、それを邪魔する敵が現れた。うまく映らないのでキアンの助けを頼んだのが間違いで、キアンは、機器の使い方をいろいろトライしてユーチューブを見つけだして、チャンネル権を奪われてしまったのだ。 そして、さらに現れた敵がクッキーだ。客が来るからということで、ゲスト・ルームを追われて、地下にある部屋(斜面に建てられているので地下といっても前面にはパイナップル畑が広がっている)に移ったのだが、そこにGlobe […]

クリスマス、年末年始は、タガイタイに疎開2021年1月7日