男女平等、フィリピンが世界第5位に躍進 2013年10月27日


スイスの経済フォーラムは2013年版の「男女格差報告」でフィリピンが世界第5位と発表した。上位、4カ国はすべて北欧諸国で、東南アジアの国としてはダントツ。ちなみに、日本は136か国中、105位だった。

 男女格差と表現すると、当然のように男性に比べて女性が差別されており、その格差が小さいことの順位ということだろう。しかし、世の中、常に男性が上位とは限らない。フィリピンでは、どう見ても女性上位、女性が世の中や家庭を引っ張って行っているのではないかと感じる。

 従って、男女格差というよりも、女性の地位の順位という事なのではないか。そうなると、少なくともフィリピンなどのトップ10の国々は、男性よりも女性のほうが、色々な面で上位にあるということであろう。 

CIMG0430s-4私の住まいがあるバランガイ・サンアントニオのバランガイキャップテンの現職はマミー・ゴーで再選をねらっている

  フィリピンでは、女だてらにとか、女のくせに、などという、言葉は死語だ。上司が女性であることに男性は何の抵抗も示さない。マルコス以降、女性大統領が2人半、男性が2人半で拮抗している(エストラーダは任期途中でアロヨに変わったので0.5人と数えた、一方エストラーダの後継で、かつその次の大統領となったアロヨは1.5人と数えた)。一方、司法長官、最高裁長官など国の主要な役職の多くを女性が占めている。従って、女だからこそ、という言葉が当てはまるだろう。

  銀行の支店長などはほとんどが女性で、PRAなどの役所でも、マネージメントをはじめ、半数が女性だ。職場においては、男女の区別は全く無い。唯一違いがあるとすれば、女性は60日間のマタニティー・リーブ(有給出産休暇)が保障されていることだ。従って、妊娠のための退職という現象はおこらない。それでは子育ては、どうなるのかということだが、フィリピンではママの親、兄弟姉妹、あるいはメイドやヤヤ(子守)が皆で子育てするから、ママが仕事を放棄する必要は無いのだ。もちろん、介護辞職なんてのもない。だから、女性が職場で自由に能力を発揮できる。

CIMG0517s-4そのマミー・ゴーが票田である我がコンドミニアムに選挙活動にやってきた。KIANから花束をプレゼントされて、最大限の感謝の意を示す。右は管理組合長の検事さまだ。

  それでは家庭内ではどうなっているのだろうか。ここでは、紛れも無いかかあ殿下で、フィリピンでは例外なく、妻が家庭を仕切る。家庭内の仕事は料理は夫、洗濯は妻、などと役割が分担されているが、決定権は常に妻にある。そうなると、社会では50:50、家庭内では100:0で女性が有利となると、どちらが上位か、自ずと答えは明らかだ。

CIMG9610s-4ジェーンの結婚式でこの結婚が有効であることの裁定を下した判事、そしてその右はコンドの管理組合の理事長で、二人は法科の同期生だ 

 1990年代にフィリピンでエンジニアリング子会社の運営を担当しており、多くの学生を面接し雇用していたが、日本では男の仕事と思われている土木工学(Civil Engineering)の学生が、フィリピンでは半数以上が女性だったのに驚いた。そいて機械、電気、建築なども少なからず、女性がおり、化学工学においては大多数が女性だった。工学系でさえ、その有様だから、文系では女性が圧倒していることだろうと容易に想像される。ちなみにフィリピンの大学進学率は日本と同等で30%を越えるが、女性のほうが若干高い。

  そんなわけで、 大志をいだく日本女性は、閉塞感のある日本を抜け出して、是非フィリピンに渡って能力を存分に発揮して欲しいと思う。 CIMG0400s-4先日、ダバオに退職者用施設を計画している石野田さん(中央右)をアシストして計画のプレゼンテーションを行った、この時、GM(中央左)他PRAの部長クラスの3名の幹部(両端)が同席したがいずれも女性だった。

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