今年は雨が多く、今までに見たこともない大きなカタツムリが農場のいたるところでみられる。ここの住民にしてみれば、特に目新しいものではないそうだが、私にとっては初めて見る巨大なカタツムリだ。KIANの手と比べてわかるように直径7cmほどで、このタイプのカタツムリは食用になるそうだ。たぶん、フランス料理-エスカルゴの材料だろう。タガログ語で「スソ」というそうだ。
ちょっと長めで、海によくいる巻貝の格好をしたのがいたが、模様もきれいで、これがカタツムリの一種とは信じがたいほどだ。所詮、海にいる貝も、これらのカタツムリも同じ仲間なのだろうから、海には直径が数十センチの大きさのものもいるし、こんなカタツムリが地上にいても不思議ではない。しかし、殻を形作るための、これだけのカルシームを、地上で草を食べるだけで摂取することができるのだろうか。中から顔を出すと、それはしっかりとカタツムリだ。ベランダで飼おうと、アロエの鉢に置いたのだが、翌日にはいなくなっていた。アロエは口に合わないようだ。
前から存在を知っていたのが、このカタツムリで、一番ポピュラーなやつだ。観葉植物の植え込みから5~6匹も見つかった。
このカタツムリが、玄関の前庭に植わっているサボテンの木を台無しにした。せっかく丹精込めて育ててきたサボテンの木に、5~6匹固まって、サボテンの幹を食い荒らしていたのだ。
サボテンの幹の傷を見て、何か病気にかかったのかといぶかったが、それがカタツムリの食事の跡とすぐにわかった。このままほっておいたら、サボテンは消滅するところだった。ビアンカの協力で、全てのカタツムリを除去して、別の場所に移した。しかし、サボテンがここまで痛んでいたのを、誰も気がつかないというのもふに落ちない。ちなみに息子はサボテンの存在にも気がつかなかったらしい。
こんな巨大なカタツムリをマニラで見ることはあり得ないが、自然の山の中(ジャングル)ならばいくらでもいるのだろう。戦争中フィリピンのジャングルをさまよい続けた日本兵が食料にしたと、容易に想像できる。なにしろフランス料理の材料になるくらいだから、きっとおいしいに違いない。さらに水田や池の中にはタニシがたくさんいるが、これは、フィリピン料理-クホール・サ・ガタ(タニシのココナツミルク煮)として一般に食べられている。