フィリピン流恋の手ほどき(その2)2012年3月17日


 先日、フィリピンになじみの深いまだ30代の若い方から聞いた話だ。この方は既婚だが、フィリピンにガールフレンドがいた。しかし、相手が本気になって、日本にまで電話を掛けまくってくるので、手を焼いた。それで20万ペソの現金を手切れ金として渡して、別れ話をした。これだけあれば何かビジネスをはじめて自活していけるだろうとの思いやりだ。

 これが大間違いだ。フィリピンでの別れ方は一切のコミュニケーションを絶つ、それだけだ。別れたい女に金をやる輩はおらず、泥棒に追い銭くらいに思っている。たとえ妊娠させてしまっても面倒を見たくないと、雲隠れする男はごまんといて、花街の身の上話のネタを提供しているくらいだ。別れようとしている女にこんな優しさを見せたら、それこそもっと惚れてくれというのと同じで、相手の心をわしずかみにするようなものだ。

CIMG1725s-4某ホテルで見かけた花嫁。離婚という制度がないフィリピンでは正式な結婚にこぎつけるのは中々容易なことではない。

 確かに、日本人がカラオケのGRO(ホステス)と仲良くなって彼女の身の上話を聞くと、同情して色々金銭的面倒を見てやりたくなる。さらにハイスクールも出たか出ないでは将来もないと、学校に行かせてやろうと、なんとも優しいのが日本のおじ様族だ。しかし、この若いみそらで、はげおやじの相手をしてくれるなんて、金が目当てとわかっていても、なんとかしてやりたくなるのが日本人だ。しかし、彼女達は生活の糧のために金が必要なのは当たり前としても、そんなはげおやじを本気になって愛してしまうところが恐ろしいともいえるのだが。

CIMG1746s-1KIANのいとこのハイスクール4人組。彼女達の話題といえば恋愛、白馬に乗った騎士が現れるのを心待ちにしている。しかし、そのほとんどが覆面を被ったおおかみで、そんな輩から娘を守ろうとする父親との攻防が絶えない

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フィリピン流恋の手ほどきは、狙った獲物は逃さない、執拗に愛を告げて、熱くなったハートを花束で駄目押し。KIANはすでにその辺を心得ているようだ

ところで、当事者が既婚者であろうが独身であろうが、フィリピンには恋の手管の定石がある。

 ①相手をみそめたら、まずはメール攻勢。思いっきり甘い言葉を連発して口説かなければならない。I miss you Did you eat alreadyGood nightI love youTake care、などと一日最低10回くらいはメールを送って誠意の限りを尽くす。とあるフィリピ流恋のベテランの方が話していたが、「フィリピンで恋をするならタガログ語を覚えなきゃ」と、できればタガログ語を交えたメールが効果的だ

 ②めでたくはじめてのデートにこぎつけたら、相手は必ず友人を連れてくる。はじめから男と、二人だけで会うなんて、とてもはしたないことなのだ。また、約束の時間には決して現れず、30分は遅れてくるのがルールだ

 ③友人の品定めも無事に合格したら、次のステップは両親との面会だ。特に母親の許可がなければ、お付き合いは許されない。時には年下の父や母に会うというはめになり、極めて照れくさいが、恋のためには通らねばならない試練だ

 ④そしてはじめて二人だけのデート。そこから先はあなたの腕次第だが、相手を満足させるコツはあくまでも腹いっぱい食べさせて、そして家族へのお土産までテイクアウトして持たせることだ。フィリピンでは満腹=満足なのだ

 2013年1月3日追記

 さらにフィリピーナとの恋を成就するためには大事なことが二つある。一つは体を「清潔」に保つこと、口臭や体臭などがあったら、一発でおしまいだ。

毎朝シャワーを浴びて、服も洗濯した清潔なものにかえる。汗をかいたら、その都度、シャワーを浴びて服を変える

食後、毎度歯を磨いて口内を清潔に保ち、口臭を根絶する

おならは決して人前ではしない。トイレで行儀よく放つこと

 もう一つは「やさしい」こと。日本人には中々苦手だが、フィリピーノの女の扱い方を観察して見習ってほしい。我々からきざに見えるが、特に外では女性はクイーンとして扱わなければだめだ。

部屋からの出入りは、女性から、レストランのテーブルに座るのは女性から

常に自分は愛されているのだと、感じさせること、「さよなら」や「お休み」のあとに I Love Youは必須

バレンタインには赤いバラの花束を贈る、その他、誕生日やなにかにつけてプレゼントをあげること

CIMG9255s-4サツマイモのことをタガログ語でカモテというが、日本ほどの甘みはなくてあっさりしている。このカモテは中が黄色でとてもおいしい。彼女を射止めるのにカモテというわけには行かないが、焼肉やビザが受けるだろう

 ところで、めでたく恋を成就して彼女をゲットしたら、下記の鉄則を覚悟しておかなければならない。たとえ、二周りあるいは三周りも年下の相手でも同じだ。

フィリピーナのやきもちは半端ではない。本命を仕留めたら浮気はご法度。花街からは足を洗おう

恋人あるいは夫婦となったら、かかあ殿下は当たりまえ、レディファーストに心がけること

結婚したら財産はすべて夫婦共有となる(厳密には結婚後取得した資産で、それをConjugal Propertyという)

結婚は家族同士が行うもの、金のある者が配偶者の親族を養うことは当然の責務となる

あなたはこの鉄則に耐えることができるだろうか。それが無理ならほどほどにしておくことだ。花街にはよいしょしてくれる子達がいくらでもいるのだから。

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