熟年男性に生きがいを与え、社会現象ともなった医薬品バイアグラが、特許切れのため、ジェネリック(後発医薬品)が販売されている。従来、一粒、1000ペソ以上していたものが、十分の一程度で買えるそうだ。まさにコンドームと大差のない値段で買えるので、熟年男性にとっては、夜のお供に気軽に使える時代が来たといえる。まさに、バイアグラの販売が第一次セックス革命ならば、これは、第二次セックス革命とも言える出来事だ。Sildenafilというなんとも覚えようもない名前だが、薬屋に行ってバイアグラのジェネリックと言えば通じるだろう。
厳密には、バイアグラと同様、医者の処方箋がないと買えないが、その辺は、大分緩やかのようで、男性薬剤師であれが同病相哀れむといったところで、売ってくれるらしい。女性薬剤師の場合は、このスケベ親父と映るせいかルールを盾にとって、なかなか首をたてに振らない。男性薬剤師がいるときを見計らってまとめ買いするのがよさそうだ。
効き目の方は、名前こそ違え、バイアグラと成分は、全く同じなので、問題はないと、経験者は語る。私も試してみたいが、いまだ、その必要はないし、また、必要とする機会もほとんどないので、人の話をたよりにするしかない。しかし、この薬を必要とする熟年者は意外と多いようで、先日お会いした同年齢の退職者は、これを機に、再度、夜の生活を復活させたいと意気込んでいた。
かわいそうなのは、花街で、バイアグラのまがい物を数百ペソで売りつけていたお兄さん達だ。本物が、同じよう値段で売り出されたとあっては、商売上がったりだ。それを、「Sildenafilはいかがですか。本物ですよ」といったところで振り向く人はいないだろう。逆に本物の薬をそんな形で売っていたら、背に手が回ることは間違いない。