Bank of CommerceがPRAに再認定されました 2017年12月16日、12月21日、1月5日追記


2018年1月5日追記:年末クリスマス休日明けの12月27日(水)早速、BOCで、退職者のSRRV申請用預託金の送金口座を開設した。その翌日、ただちに日本から送金して、正月の休み明け、3日(水)には定期預金口座を開設して、4日には無事にSRRV申請が受理されるという離れ業をやってのけた。PRAにとっても、再認定後のBOCを使うのは初めてことなので、受付には再認定が徹底されておらず、すったもんだしたが、結局OKとなった。DBPを使っていたとしたら、とてもではないが出来ない芸当で、申請は2週間ほどずれこんだことだろう。BOCの面目躍如といったところだ。

2017年12月21日追記:たまたまこのタイミングで3年有効のID更新の依頼を受けたが、この方のIDは一年前に失効していた。したがって、4年分有効のID更新を依頼したのだが、PRAは、それを拒否して、銀行移動申請用紙を提出すれば(ただし、いずれBOCが再認定されれば、この申請は無視しても良いとの含みで)、失効分を含めて2年間のIDを発行するとのことだった。その時点では、まだBOCの再認定は周知されていなかったので、とりあえず従来の規則に従わざるをえなかた。しかし、数日前、PRA担当に聞いたところ、BOCの再認定については、すでに周知されたので、残りの2年間のID更新を認めるという話だった。そして、昨日、無事にさらに3年間有効のIDを手に入れることができ、BOCの再認定が実証された。

2014年5月、私がもっぱら退職者の預託金の送金に利用してきたBOC(Bank of Commerce)がPRAの認定を辞退して「PRA預託金を他の銀行に移動しなければならない」という衝撃的ニュースが流れた。銀行移動をしていないと、銀行移動が申請済みであることを条件に一年間のみのID更新は認めるが、それ以降は認めないという措置をとったため、退職者も必死だった。あれから、早、3年半の歳月が流れ、最近は銀行移動の要請が退職者からあることは滅多にないが、200人近い退職者の口座を紹介してきた私にとっては、一大事だった。BOC全体では2000人に達し、当時、銀行移動の申請が殺到し、PRAの担当部門は機能不全に陥った。Bank of Commerce(BOC)がPRAの認定から外れました2014年5月7日(2015年2月13日改定

そして最近、BOC ベル・エアー・ペトロン支店のケイト支店長からは、BOCが再度認定されるようPRAと交渉している...、話はついた...、後はサインを待つだけ...の情報を受け取続け、待ちに待った決定だった。

長年お世話になってきたBank of Commerce Bel-Air Petron 支店は預金者によりそったサービスを提供する家族的な銀行だ

BOCは、国際的な預金利率の低下により、従来と同じ条件では、預託金を預かれば預かるほど赤字になるということで、PRAにMOA(合意書)を見直すよう求めていた。しかし、前のGM(ゼネラル・マネージャー)がそれを認めず、BOCとしては、認定辞退という強攻策に踏み切らざるをえなかった。この時点で大半の銀行は、BOCと同じく認定を辞退したのだが、BDO、Union Bank、PNB (元Allied Bank)は認定を継続していた。これらの銀行は、なんらかの策を弄していたものと推定されるが、BOCはそれを良しとしなかったらしい。

昨年赴任した新しいPRAのGMは必ずしもDBP(Development Bank of the Philippines)のPRA口座で退職者の預託金をあずかることに積極的ではなくて、DBPの利用を停止して、いずれ元へ戻るかもしれないとの噂さえもあった。そんな折、PRA預託金を扱う老舗銀行のBOCとしては、銀行ビジネスとして継続可能な条件をPRAに提示して、なんとしてでも再認定を認めさせようとの交渉を続けていた。

昨年、ピネダ元支店長の後釜として着任したケイトさんは、最近二人目のお子さんを出産する一方、退職者のサービスを再開できることになって大いに張り切っている。まだ30代前半の才女だが、顧客本意のサービスで、他の銀行の支店長とは一線を画している

しかし、DBPの場合は、退職者が事前に自分自身で口座を開く(すなわち、退職者がフィリピンに来て送金前に銀行に顔を出さなければならない)という面倒はなくて、その利便さゆえに、現在、ほとんどの新規申請者はDBPを利用するようになっている。しかし、DBPの場合、PRAの口座であるがゆえに、退職者自身が自分のお金の行くえを把握することが難しく、退職者が不安を感じることも少なくない。特に、送金後、DBPが入金証明をPRAに発行するのに時間がかかって、申請から2~3週間前に送金しなければならないという不便さもある。一方、一般の認定銀行であれば、2~3日でお金が届いて、直ちに定期預金証書の発行にこぎつけることができ、かつ、お金が自分自身の口座に預金されるので安心だ。

早速、12月15日のPRAクリスマスパーティに参加したケイトさん(右)、左が主賓のHon. Wanda Corazon Tulfo-Teo 観光大臣。

BOCが再認定されたということは、大いに歓迎されるが、他の認定銀行のように、事前にフィリピンを訪問して口座を開いて、それから送金の手続きをしなければならない、というのでは利用者は限定されるであろう。そのために、E-メールのやりとりだけで送金用口座が解説できる仕組みを作りあげ、DBPに劣らない便宜が図れるようにした。その結果、従来のように、PRA預託金の振込みと同時に本人名義のドル口座が開かれて生活費や年金などの送金に使え、さらにPRA預託金の定期預金の利子が自動的にその口座に振り込まれるなど、メリットが享受できるようになる。退職者がフィリピンで暮らすためには銀行口座が必須で、退職ビザの取得と同時に銀行口座が開設できるということは、大きなハードルが一つなくなることにもなる。

PRA認定銀行に復帰したとあって営業に余念のないケイトさん(左)、右がパスコのジェーン、中央はPRAの営業課長のMervinさん、ちなみに3人はママ・パパ友で、3人の息子達が同じドンボスコの小2クラスに通っている

ちなみにBOCはサンミゲル配下で、他の大手銀行並みの信頼性がある。一方、BDO、メトロバンク、BPIの大手三羽烏はマネー・ロンダリングがらみの中央銀行の締め付けのせいか、口座の開設、送金など外国人に対しては極端に厳格で、退職者の頭痛の種になっている。その点、ケイトさん率いるBOC、ペトロン・ベル・エアー支店は極めて家庭的で親切で融通が利くので、退職者のサービスに於いて、再びなくてはならない銀行となるだろう。

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