その他


今年に入ってから、退職ビザを申請する方々の傾向に顕著な違いが出てきている。昨年はフィリピン人の妻を持ち、日本に見切りをつけて妻の国であるフィリピンで暮らそう、という方が目立ったが、本年度は下記の傾向が目立つ。 1. 昭和21~22年生まれの団塊の世代が、いよいよ動きだした。独身ないし単身で第二の人生をフィリピンでやってみようというのだ。奥さんは奥さんで好きに生きて、必ずしもご夫婦でフィリピンに住まおうとするわけでもない。 2.  30代あるいは40代の方で、ある程度の資産を持っている方たちが、夫婦、子供連れで移り住もうとしている。この方々は最低5万ドルを定期預金としなけ ればならないのだから、その年齢でそれだけの余裕の資金があるということだ。そして当然のことながら、フィリピンで何らかのビジネスを模索する。 3. 子育てをフィリピンで経験した駐在員の妻達が、亭主が日本へ帰国してもフィリピンに居残るケース 。   団塊の世代は、いつフィリピンにやって来るかと首を長くしていたところだ。3年前の60歳で動きだすかと思ったら、年金支払いの繰り延べの関係で、実質的 定年が63歳まで延長され、しばし顕著な動きがなかった。戦後の日本を担ってきた団塊の世代の老後の生活の選択肢は海外なのだ。  一方、若い資産家の方々は、日本の経済の先行きに不安を持ち、フィリピンに生活の拠点を移動することにより、自分達の資産ないし生活を防衛しようという考えのようだ。   確かに、小泉政権後の国政をつかさどる首相の在任期間は自民党、民主党合わせて、4人連続して1年に満たなかった。所詮、誰が首相になろうが閉塞された日 本の経済はどうしようもなく、いずれ破綻するのは目に見えている。極最近でもギリシャの国家財政の破綻により、ヨーロッパ中がパニックに陥ったように、国 家でさえ破綻する時代なのだ。アメリカがくしゃみをしたら、日本の経済は肺炎で入院してしまうだろうとさえ言われている。そのアメリカも黒人大統領オバマ […]

退職ビザ申請者の最近の傾向 2010年6月20日


  マニラ周辺では盛んに道路建設が行なわれている。しかし用地買収が難しいマニラ首都圏はご承知の通りの地獄の交通渋滞が日常だ。いくら周辺に立派な道路 をつくってもそれがマニラ首都圏に向う限り糞詰まりでどうしようもない。だからマニラ国際空港など首都機能を近隣に移す計画も進んでいる位だ。  その渋滞に加えて不愉快なのが、道路の舗装面が、がたがたで自動車の乗り心地がいたって悪いことだ。マニラを迂回するEDSA通りは写真のごとく舗装の継 ぎ目が目立つ(画面をクリックして拡大してみてください)。この路面ががたがたなのは、ずばり、コンクリート舗装であることだ。日本ではアスファルト舗装 が主流だが、フィリピンではほとんどコンクリート舗装だ。舗装表面は人力でならすだけで、しかもコンクリートの伸び縮みを吸収するための隙間が必要だか ら、アスファルト舗装に比べてどうしても平坦性に欠ける。ならば何故フィリピンでは道路はコンクリート舗装なのか。  一方、最近できたSCTEX(スービック・クラーク・ターラック高速道)ではアスファルト舗装のすばらしい路面だ。また、NLEX(北ルソン高速道)も平 坦なアスファルト舗装だ。だから熱くてアスファルトが溶けてしまうからコンクリート舗装を使っているという仮説はあたらない。しかし、アスファルト舗装工 事を行なう場合、アスファルトの温度を維持するために、近くにアスファルト・プラントが必要だ。しかし、フィリピンにアスファルト・プラントはほとんどな い。SCTEXやNLEXなど大規模工事であるならば、専用のアスファルト・プラントを作ることも可能だろう。しかし一般の道路では、砂、砂利、セメント を運んで、現場に小さなコンクリートミキサーさえ置けばコンクリート舗装工事が出来てしまう。もちろん、都市部ならばビル建設用のコンクリート混合プラン トがあるから簡単にコンクリートが手に入る。だから舗装はコンクリートにならざるを得ないのだ。  アスファルト舗装は路床、路盤、アスファルト表面舗装の順で建設される。それぞれの厚さや材料は通行料によって異なるが特に路床と路盤をしっかり作ることが命だ。そうでないとアスファルト表層はすぐにがたがたになってしまう。   […]

フィリピンの道路は何故がたがたなのか 2010年4月25日



 アラバンにある児童養護施設を見学に行くおり、久しぶりにSLEX(South Luzon Expressway)を通った。SLEXの上を通るSky Wayはマニラからアラバンを結ぶ第2高速道路として着工されたが、資金不足となり、1998年、半分くらい完成したところで中断。マニラから10kmのビクータンまでで仮オープンしていた。2008年初頭に残りの部分が着工されたが、それからはや2年、大きな進捗を見ることがなかった。   それでも久しぶりに通ってみるとかなり進んでいる。MRTとLRT1との接続工事と比べることは亀のようにのろいが、それでも進んでいるという感じが持てる。なにしろ6車線の道路を作るのだから、MRT/LRTの3倍以上の工事量だ。それにしてもこんなものを作らずに、LRTをアラバンさらにはラグナまで延長したほうがどんなに世のため人のためになるだろうと相変わらず思う。   SLEXのアラバン以降の拡幅工事で、長いこと高速道路とはいえない状況が続き、それが一段落したら、今度はSkywayの建設工事で渋滞し、市民の不興を買っていた。今日は日曜のせいか、あるいは脚注工事がほぼ終わっているためか、渋滞はなかった。しかし、横桁の工事も半分くらい、縦桁となるとまだまだ20~30%程度で、この上に路面となる床版をかぶせて、アラバンまでつながるためには、少なくとも後、4~5年はかかるものと危ぶまれる。    アラバンに近づくと、柱脚が丸くなっているのに気がつく。どうもここから構造が変るらしい。それとも6車線が4車線に減るのだろうか。横桁も今まで、道路方向に作って、その後道路と直角になるよう回転させていたものが、そのままの形で作ろうとしている(写真右)。一体どんな構造になるのか、楽しみだ。しかし、私がマニラにいるうちに開通することはないだろうから、この上を走るチャンスはないかもしれない。

スカイウエイの進捗 2010年1月17日


ラモス大統領の時代、バブルたけなわのころ、インドネシア資本でマカティとアラバンを結ぶサウススーパーハイウエイの上に全長約20km、片側3車線の高速道路、スカイウエイが着工された。フィリピンにも高速道路時代が到来し、マニラの南に広がるパラニャケ、アラバン、そしてラグナの住宅地から通勤するマニラッ子を通勤地獄から開放するものと大いに期待された。 既存の高速道路を2階建てにしたスカイウエイ 現状のハイウエイはマニラの南からの唯一のアクセスとも言える道路で、これを止めることはできない。何故、唯一かというと、この辺の住宅地はビレッジと呼ばれ、しっかりした都市計画もないまま、開発されたので、それぞれのビレッジが塀で地域を囲ってしまい、一般車両が中に入れない、まるでぶどうの房のように一本の道に全ての車両が集まる構造なっているからだ。その幹がハイウエイトいうわけで、マニラに向う全ての車両はこの道路を通過しなければならない。 EDSAとの交差点は4層構造になっている スカイウエイの柱脚は真中に一本、直径3メートル程度のコンクリート製だ。その柱脚を立てた後、道路の進行方向にやはりコンクリート製の桁を作る。そして、交通量の少ない夜中にぐるっと90度回転させて、道路進行方向と直角の桁ができるという寸法だ。そしてその桁と桁の間にプレキャスト製の梁をのせコンクリートスラブを打つという、前代未聞の工法なのだ。同業の私としても興味深く下から工事を眺めていた。 道路沿って桁を作ってから、夜中にぐるっと道路と直角に回転させる ビクータンの終点の仮設出口、渋滞生むネックになっている   ところがバブルがはじけ、急遽マカティから10kmほどのビクータンで建設をストップすることになってしまった。もともと計画にないことから、下を走る高速道路の車線、半分をつぶして入り口と出口を作った。それでもラモス大統領は、その完成を大いに喜んだ。なんとしてでも大統領の任期終了前に開通式をやりたかったそうだ。 スカイウエイは確かに気持ちよく走れるが、こんなにがらがらで投資を回収できるはずもない   さてスカイウエイの開通によってどういう効果があったのか。私の観測は下記の通りです。 1.   100ペソをこえる交通料を払って、たった10kmの区間を利用する人はごくわずか。 2.   […]

雑記帳 スカイウエイの功罪



ファイブシックとはその名の通り、5と6だが、フィリピンでは主にインド系のフィリピン人が商いにしている高利貸しのことを指す。マーケットでは、ボンバイと呼ばれるインド人がバイクに乗っ て店を回っているのをよく見かける。彼らはそれぞれの店から貸した金の返済金を回収しているのだ。彼らは一旦でもお金を貸すと20%の利子をつける。すなわち5借りたら6戻さなければならないから、5-6(Five Six)と呼ぶのだ。たとえば1000ペソ貸すと、毎日40ペソ返済し、一ヵ月後に1200ペ ソ返済することになる。きわめて高い利子だ、商売の仕入れ資金が滞ったような時、その場で審査無しの信用で貸してくれる。このような街金融はきわ めて便利な存在で、毎日の商売の利益から少しずつ返すので、さほど苦にならずに返済が可能だ。まさに、この毎日の割賦返済がこの商売が成り立っている 仕組みなのだ。 街中を走っている、トライシクルも同じような仕組みで成り立っている。サイドカー付のバイクは現金で8万ペソ程度で手に入るが、それをリースにして貸し付けるのだ。借り手はそのバイクを使って商売をして、貸し手に毎日125ペソ程度支払い、それを5年間続けるとバイクは自分のものになる。ガソリン、修理、等すべて借り手の負担だ。これを利子に計算すると年間60%、月々5%程度になる。大変高い利率だが、125ペソという金額はトライシクルを運転していると払える金額で、生活費(200~300ペソ/日)もなんとかまかなえる。生活の手段を与えられることと5年後はトライシクルのオーナーになれるということから、借りて手はいくらでもいる。 さらに街中を走っているタクシーやジープニーもほとんどがバウンダリーという支払いを行ってオーナーから車を借りて営業をしている。車の状態や、時間等で違いうが、600~800ペソ/日程度のバウンダリーを支払って、ガソリン代を負担し、それでも一日、300~500ペ ソ程度の収入になり、生活していくことができる。外資系会社の社員が海外駐在などで小銭がたまると、車一台を買って、タクシーに仕立て、人に営業させて 小使い稼ぎをしたりしている。最近はガソリン代が大幅に上がって日本と大差がなくなったのに、タクシーの初乗りはたったの30ペソ(80円)と日本の10分の一程度でやっていけるのか不思議だ。車の値段もほとんど日本と一緒なのにだ。 話をもどして、ファイブシックスはフィリピン人もやっている。しかし、一見儲かりそうでも、まずはうまくいかないのでまねしてやって見ようなどとは思わないほうがよい。一ヶ月あたり10%の利子をつけ、貸すときはその10%を前取りする。そして毎月利子分10%を支払わせ、元金はまとまった金が入ったとき払わせることとする。100万ペソの元手があると、月々10万ペソ入ることになり、こんなに利回りの良い商売は他にはないだろう。 はじめてしばらくはよくお金が回って好調なのだが、しばらくすると利子の支払いが滞ってくる人が出てくる。もちろん元金も返すはずもない。お金が一回りする3ヶ月位で10%ぐらいが不良債権と化してしまう。利子がどんどんたまっていき、返済金が何倍にもなるともうどうしようもない。担保を取ろうにも家には何もない。強く返済をせまると日本の街金融と同じになってしまい人非人呼ばわりされる。一年も過ぎると半数くらいが不良債権と化してにっちもさっちも行かなくなる。そういうことで元金くらいを何とか回収できたからもう辞めようか、ということになる。借りたまま一回も利子を払わずにチャラになった人は、きっとほくそ笑んでいることだろう。でも1000ペソのお金も返せない可愛そうな人たちなのだが。 この商売のコツは、まず日本人は決して表面に出ないこと。日本人が顔を出すと、金持ち日本人になぜ金を返さなければならないのか、私たちは貧乏なんだから恵んでくれるべきだ、といって、誰もお金を返してくれなくなる。2番 目のコツは、金のない、あるいは返済能力のない人に金は貸すな、だ。ビジネス用には金は貸しても、生活資金としては、金は貸さないことだ。それを突き 詰めていくと銀行のように、保証人だの、担保だの、となってくる。そこまではしなくても、その金が金を生んで返済ができるか、あるいは当座の資金であっ […]

豆辞典 インド人のビジネス ファイブシックス


     OFWとはOversea Filipino Workerの略。あえて翻訳すると海外出稼ぎフィリピン人労働者となる。ご承知のとおり、フィリピン経済はこのOFWに支えられているといえるほど大量のフィリピン人が海外に出かけていって外貨を稼ぎ、せっせと国に残された家族に送金している。 統計によると2006年度現在、海外140カ国に在住するフィリピン人は、永住または長期滞在者、356万人、半年以上の滞在者、380万人、違法滞在者、87万人、合計、823万人の上っている。そして、年間の送金額は128億ドルにおよび、国家予算を凌駕する額だ。単純に平均すると、一人頭、1555ドル(19万円弱)、月当たり130ドル(1万6千円)となります。これはフィリピンでは優に一家族が暮らしていける金額なのです。すなわち家族から一人OFWをだすと、その家族は安泰なのだ。一家族平均5人とすると、4000万人を超え、なんと国民の半分以上がOFWの送金で養われていることになる。 街中至る所にあるOFW送る出すエージェントの事務所  OFWとはもっとも身近なところでジャパユキさん(最近はめっきり数が減ったが、彼女たちもフィリピン経済を支えていたのだ)、船乗り(最近の外国航路の大型船は船長以外ほとんどフィリピン人とのこと)、メード(香港、シンガポールの日曜には街にフィリピン村が出現する)、そして中近東の建設労働者、ホテル、レストランの従業員、等々、フィリピン人労働者は世界の産業を支える貴重な労働資源となっているのだ。 リクルートエージェントの前で朝早くから並ぶOFW志願者 な ぜ、これほどまでにフィリピン人は海外に生活の糧を求めるのだろうか。政治の腐敗、貧困というバックグラウンドはあるとしても、それは東南アジアの各国 に共通なものだ。それは、フィリピンという国が長くスペインそしてアメリカの支配を通じて、東南アジアにありながら西洋的な文化を持っていること、さら に世界で英語を話す国民がアメリカ、イギリスについで3番目であること、に起因している。 フィ リピン人は、先進国、すなわち、アメリカ、カナダ、そして日本等で暮らすことに強い憧れをもっている。残念ながらフィリピンという国へのこだわりは大変 希薄なのだ。しかしながら、これら先進国は、彼らの入国をきびしく制限している。そのため、とりあえず、彼らを受け入れる、外国人労働者がなければ国 […]

豆辞典 フィリピン最大の産業 OFW(海外出稼ぎ労働者)



フィリピンでは会社設立はSEC(Security Exchange Commission)に会社の設立を申請する。通常はCPA(Certified Public Accountant)が経営する公認会計事務所あるいは弁護士事務所に申請手続きを依頼する。会社の規模にもよるが数万ペソで代行してくれる。SECの標準の書類を使用してエクスプレス・レイン(特急窓口)を利用すれば1週間で承認されることになっているが、書類の準備とその他の許可も含めると1ヶ月程度かかるようだ。SECの窓口は主要な地方都市にあるので地元で申請することができる。 しかし、会社設立だけで営業が開始できるわけではない。税務署(BIR、Bureau of Internal Revenue)、営業許可(Mayors Permit)あるいはSSS(厚生年金)、Philihealth(国民健康保険)、Pagibig Fund(住宅資金)などの登録も必要だ。ちなみにBIRの届出では、OR(Official Receipt)の様式の印刷などが必要で、毎月、四半期、通年の各種税金支払いの報告義務がある。Mayors Permitは毎年取得しなければならない。 SECにおいては毎年GIS(Gneneral Information Sheet)の提出が必要で、株式の移動、役員、オフィサーなど主要な会社情報を届け出しなければならない。 […]

暮らし 会社 会社設立申請 


 会社組織としては下記のようなものがあるが、ビジネスを行う場合、通常会社組織(Corporation)とする。 1.個人営業(Single Propiertorship) 個人で事業を行う場合で、DTI(Department Trade and Industries)に届け出るだけで商売ができる。サリサリストアなどが対象となるが、無限責任を負い、税金の上でも不利だ。 2.パートナーシップ(Partnership) サービス業(弁護士事務所、会計事務所等)などに多く摘要され、数人の個人がパートナーを組んで事業を行う場合。パートナーは無限責任を負い、税金上も不利となrう。 3.株式会社(Corporation) 5人以上の個人あるいは会社が株主となって事業を起こす場合に摘要される。ほとんどのビジネスは会社組織で行われる。 4.Assosiation 日本人会等、営利を目的としない親睦組織等に摘要される。 5.Foudation 恵まれない子供の支援等、ボランタリー活動に摘要される。  

暮らし 会社 会社形態 



懲戒解雇 被雇用者の解雇に値する行為に基づいて解雇するもの。解雇のための支払い(Separation Pay)は必要ない。雇用規則に解雇に対する詳細な違反行為を詳細に記述しておく必要がある。 会社理由による解雇 被雇用者の責に起因しない職務の喪失あるいは倒産等による解雇は雇用期間年数に一ヶ月あるいは1/2ヶ月分の給与を乗じた額を支払う必要がある(無税)。 定年退職 定年退職は普通60歳。退職金として勤めた年数に一か月分の退職時給与を乗じた額を退職金として支給する。

暮らし 会社運営ー雇用 解雇


  1. 社会年金(Social Security System、SSS) 日本の国民年金制度に相当するもので雇用主と被雇用者が折半で収める。加入が義務づけられている。   2. 健康保険(Philhealth) 健康保険に相当する。   3. PAG-IBIG FUND 住宅ローンやその他のローンを提供するもので4000ペソ以上の給与を支払っている場合、加入が義務付けられます。   4.掛け金 SSS                Philhealth                  Pagibig […]

会社運営ー雇用 福利厚生