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9月3日追記 土曜のピアノレッスンの折にクリークサイドをのぞいてみると、そこかしこで開店の準備をしていた。そこには得意げに9月4日にオープンとの貼り紙があった。一方、通路沿いには大量のごみが出してあったが、あわてて退去する際、部屋に残して行ったごみを処分しているらしい。 4日(月)のオープンのために準備がいそがしい、中はきれいに片付いている 通路イ沿いには大量のゴミ袋がごみ収集車を待っている ドテルテ大統領への抗議の横断幕もはずされてホテルの看板が顔を出し、開店の準備におおわらわだ 高級カラオケ店、ファラオの看板もきれいに磨かれており開店まもないようだ ついに9月9日、ファラオも開店にこぎつけた 8月26日追記 恒例の土曜のピアノ教室のためにマカティスクエアを訪れたが、なんとマカティスクエアの裏手にあるマクドナルドがオープンしているではないか。たったの10日足らずのうちに当局とネゴをして再開にこぎつけたようだ。さすがアメリカの大資本あるいは運営会社が政界にコネがあるのか、やることが早い。 めでたく再開したマクドだが裏手の駐車場は相変わらず立ち入り禁止だ   8月16日(水)、この日は午後3時にキアンをドンボスコでピックアップしてマカティスクエアの音楽教室に連れて行ってピアノのお稽古をする日だ。最近はウオルターマートの地下駐車場は満車で駐車できないことが多く、さらにマカティスクエアとリトル東京の間の道路沿いの駐車場も工事のために閉鎖され、もっぱらリトル東京の裏手、クリークサイドの駐車場に停めるようにしていた。 この日はピアノのお稽古、学校の教科書、それにピアノの楽譜を背負ったキアン この日、どういうわけかクリークサイドの通路沿い、駐車場の反対側にはトラックが隙間なく駐車しており、一台がやっと通過できるスペースしかなかった。空きの駐車場がなくて中ごろまで進んだところで対向車が来て、にっちもさっちも行かなくなってしまった。バックするにしても狭い通路を100mほどバックしなければならない。当方にくれていると駐車場が一台分空いた。しかし、駐車場の反対側には車が駐車していて、車庫入れをするには狭すぎる。警備員の案内で試みたが、私の力量ではどうしようもない。幸い、駐車中の車のドライバーが運転を代わってくれて、うまく駐車させてくれて難を逃れた。 19日、突然の退去を終えて廃墟となったクリークサイド、この狭いところに左側が駐車場、右に路上駐車の車が並び、立ち往生してしまった […]

クリークサイドに突然の退去命令 2017年8月20日 8月26日、9月3日追記


8月30日追記 30日のマニラ新聞によると、ウーバーは29日、LTFRBに一億9千万ペソの罰金と、登録運転手に対しては約3億ペソの補償金を支払い、営業停止処分の解除され、2週間ぶりに営業が再開された。庶民にとっては、これで一安心だ。 8月27日追記 27日のマニラ新聞によると、LTFRB(運輸省陸運事業認可調整委員会)はウーバーに対して、一億9千万ペソの罰金を支払い、さらに所属の全運転手に対して営業停止期間一日当たり約1995万ペソの経済的補償を行えば処分を解除すると通告した。これに対し、ウーバーは一千万ペソの罰金を支払うと申し出ていたので、その差は数十倍に上り、ウーバーがこの通告を受け入れるのかどうかが注目されている。ちなみにウーバーの登録車数は6~7万台に上るそうで、ペナルティは一台あたり3000ペソ、補償金は300ペソで、法外とは言い難い金額だ。 8月15日早朝、日本からコンドミニアムの契約に来られた方のサポートでボニファイシオに出かけるためにジェーンにウーバー(配車アプリ)で車を呼んでもらおうとした。ところがその日の新聞を見るとウーバーに一ヶ月の営業停止命令が出たというニュースがマニラ新聞の一面で報じられていた。ジェーンは別の配車アプリのグラブで呼ぶからと大丈夫と言うので、とにかく外で車を待つことにした。ところが、外ではSRRV申請中の奥さんがたまたま日本から来ていたご主人と必死に携帯をいじくっている。空港に行く前にボニファシオの住居を見に行こうと思っているのだが、一時間待ってもウーバーもグラブも捕まらないという。 注 ちなみにウーバーとはアプリをスマホにダウンロードすることにより、近くを走っている空車が地図上に表示され、自分の居場所と行き先を入力すると値段が表示される。気に入った車をリクエストすると、何分で来ると返事が来る。無線タクシーのようなものだが、自社のタクシーだけではなくて、ウーバーに登録している全ての車が対象となる。一方、この車はタクシーではなくて、一般の車で空いている時間にアルバイトで送迎サービスをしている人達だ。 最近は、運転手がいないので自分で運転して出かけるのだが、どこに行っても駐車場を探すのが一苦労だ。先日も日本大使館でちゃんとお金を払って駐車したのに車を牽引車で持っていかれそうになって、あわてたことがある。この時は駐車係の人が必死に私を探しに来てくれて、事なきを得たのだが(駐車場料金20ペソのところをいつも50ペソ渡しているので、その恩返しをしてもらったのだが、まさに一宿一般の恩義だ)、これからは遠出はタクシーで行くことにした。そこでジェーンにウーバーのアプリをダウンロードして、わたし用に車を呼べるようにして欲しいと頼んだ。一方、これを機会に手持ちのソニーのタブレットにシムカードを入れてスマホを使えるようにして、ウーバー専用に使おうという決意もした。ジェーンは案外すばやくアクションして、自分用にウーバーを使ってみたが、早い、きれい、親切の三拍子そろったサービスと感激していた。 いつ来るかわからない空車タクシーを当てもなく待つなんてことは、すでに時代遅れでウーバーやグラブは生活必需品といっても過言ではない。昔の言葉で言えば、白タクだが、GPSとインターネットそれにスマホという最先端の技術を組み合わせ、しかも空いている車(資源)を有効活用するというすぐれもののビジネス・モデルだ。ソフトバンクの孫さんが中国の配車アプリの会社に数百億円の投資をしたというニュースがしばらく前にあったが、世界的な潮流といえるようだ。一説にはウーバーの企業価値はGM(アメリカ最大の自動車会社)をも上回る600億ドル(6兆円)を越え、空いている車をシェアするという観点から車の必要台数が激減し、世界の自動車産業の未来をゆるがしかねない代物だともいう。民泊という言葉ももてはやされているが、民泊サイトのAirbnbも同じくスマホ時代のホテル業界を揺るがしかねないすぐれもののビジネスモデルだ。 しばらくして、ジェーンもギブアップして、流しのタクシーを拾って行けと連絡してきたが、こんな状況で流しのタクシーがつかまるわけないし、覚悟を決めて自分で運転していくことにした。しかし、ボニファッシのどこなのか、駐車場はどこにあるかなど、必死の覚悟で出発した。コンドの入り口では件の奥さんとすれ違った。窓を開けて聞いてみると、ご主人はなんとかグラブを捕まえたが、ボニファシオはあきらめて空港へ直接向かったとのこと。ならば、私はボニファシオに行くので一緒にどうぞと、期せずして私もカー・シェアリングをやることになった。 久しぶりに訪問したボニファシオは新たに完成した高層ビルが異次元の様相を見せていた ちょっと遅れて目的地に到着して契約は無事に済んで、食事のあと、マカティの建設中の契約物件の下見、それに銀行に寄って、一日の予定を完了した。自分で運転するという選択肢がなかったら一大事だった。電車が4本しかなくて車に頼らざるをえない交通インフラの貧弱なマニラではウーバーやグラブの配車アプリは、まさに交通インフラの要といえるものなっていて、自家用車を減らして交通渋滞を解消する切り札といえるだろう。 LTFRB(運輸省陸運事業認可調整委員会)はタクシーなどの公共交通機関の営業免許を発行する役所だが、その命令に違反したということで営業停止命令を発行したとのこと。一方、グラブは違反をしていないとのことで営業停止を免れたそうだ。ウーバーはきっと上納金の支払いが滞らせたので、当局の怒りを買ったのではないか、あるいは、ウーバーの出資者にはノイノイ・アキノ前大統領の妹の女優、クリス・アキノが名を連ねているためというのが巷のもっぱらのうわさだ。 久々に一ドル51ペソ代をつけて、円も一万円が4600ペソ代に回復して日本人退職者には一息ついた その辺の役所の都合はどうでも良いのだが、命令の翌日、即刻実施というのは庶民を混乱に陥れるだけで、クリークサイドの立ち退き問題(クリークサイドに突然の退去命令)にせよ、どうみても庶民の都合はまったく蚊帳の外いうのが癪にさわるところだ。この辺の政府の姿勢が昨今のペソ安につながっているのではないかという気がしないでもない。ジェーンは黙っていれば、ばれることはない、だからウーバーも使えると豪語していたが、警官がアプリを使って車を呼んで、やって来たら現行犯逮捕をするというのだから、たまったものではない。しかし、一旦ウーバーの利益を被った庶民は黙ってはいないだろう。早期にウーバーが営業を開始できる日を願ってやまない。  

ウーバーに営業停止命令 2017年8月20日  8月27日、30日追記



今年の3月31日を持って、外国の永住権を持つ日本人向けのJRパスの発売が停止されていたが、このほど、条件を変えて復活した、その条件とは、単に永住権を持っているだけではなくて、「在留期間が連続して10年以上であることを確認できる書類で、在外公館で取得したもの等」の提出となっており、まさに海外に生活している日本人であることだ。 日本人向けのJRパスが廃止されたことは、海外で外国人と暮らす日本人にとって、その家族、知人などの外国人を伴って日本を旅行する場合、極めて不便であり、日本旅行を躊躇させるとのクレームが出ていた。これは、より多くの外国人が日本を訪問して欲しいという国策に反する、ということでこの条件をかえての復活につながったものと考えられる。 実は、このJRパスについては裏話がある。昨年の後半、拙著「新・金無し、コネなし、フィリピン暮らし」の執筆に精を指していたころ、このJRパスの海外居住の日本人向には廃止される旨のニュースが入った。下記がその原稿であるが、この本が世に出る頃には日本人向けのJRパスがなくなるということを編集者に告げたところ、躊躇無く没とされた。JRパスの復活に際して、ブログで件の原稿に日の目をみせてやりたい。 ちなみに私は、2003年1月1日にフィリピンに乗り込んで以来、丸14年を越えているので立派にJRパスの資格がある。キアンとジェーンは、前回、マルチ入国ビザを取ったそうだから、飛行機のチケットさえ買えば、いつでも日本にいけるのだ。さしづめクッキー(キアンの妹)が5歳位になったあたりだろうか。 先日の日本旅行では、新幹線は駅で見物しただけだったが、いつかJRパスを駆使して乗り放題の旅をさせてやりたい ◆ジャパン・レール・パス ジャパンレールパス(JRパス)とは7日、14日あるいは21日間、JR 6社の列車に乗り放題の最強のチケットだ(新幹線ののぞみ号とみずほ号を除く全線)。資格は観光目的で入国した外国人(観光目的以外のビザで入国する場合は資格がない)、日本人で外国の永住ビザを有して海外に居住している、あるいは外国人と結婚して海外に居住していることだ。事前に海外で引換証を購入し、日本の駅でJRパスに引き換える(購入から3ヶ月以内)。価格は下記の通り、日系の主な旅行社で扱っている。 種類 グリーン車用 普通車用 区分 おとな こども おとな […]

JRパス(日本人向け)の復活 2017年6月18日


6月2日(金)、早朝、キアンの水泳教室にアテンドしているとき、ジェーンからテキスト・メッセージがはいり、「リゾート・ワールド(マニラ空港第3ターミナルの目の前のホテル街にある大型カジノ)でテロ事件が発生し、37人の死者が出た。だから、キアンをモールなどの人の集まるところに連れて行かないように」との指示があった。事務所に戻ってみると、フィリピン在住の方や日本から問い合わせやお見舞いのメールが入っていた。IS(イスラム国)から犯行声明が出され、最近、観光地といて名高いパラワンにイスラム過激派が潜入したというニュースもあり、テロに間違いないと誰しも思った。イギリスでも矢継ぎ早にテロが発生し、アフガニスタンでも大量の死者が出ている矢先だ。しかも、ドテルテ大統領はミンダナオ地方に戒厳令を発令し、マラウィ市では国軍と過激派の戦闘が続いているさなかだ。 カジノの老舗として安定した収益を上げているリゾートワールド  そうでなくても、保険金目当ての2名の日本人のパラワンでの殺害事件が新聞をにぎわせ、フィリピンのイメージを「危険」の一文字で片付けてしまう風潮が根強い。このテロ事件で、フィリピンはイギリスやフランスのテロ先進国の仲間入りをしたのか、あるいは、アフガニスタンやシリアのように劣悪な治安国家と同列とみなされてしまうのか、などなど、色々な思いが頭をよぎった。一方、キアンはそんなことは関係なく、水泳のレッスンに励んでおり、ここは平和そのものだった。 夏休み最後の日々を水泳教室で練習に励む子供達   事務所に戻ってからは、ちょっとした書類の作成にとりかかって、時間を忘れていたが、ふと時計を見ると午後1時近い。そうだ、キアンのピアノのレッスンの時間をうっかり忘れていた。そこでキアンに声をかけたら、「キャンセル」と声を張り上げた。そこで、テロ騒ぎに乗じて、ピアノ教室の先生に、「パパ・カーネルの命令により、キアンは外出できない、しかし、連絡が遅れたので、今日のレッスンは参加したものとみなして、レッスン料は支払う」と連絡を入れた。実は、翌々日のリサイタルを控えてこの日のレッスンはキアンのピアノ演奏の仕上げをするために大事な日だったのだ。 リゾートワールドのカジノの入り口  翌日の新聞を見ると、犯人は銃を発砲し、一億ペソ相当のチップを盗んで、放火し、5階のホテルの一室で自殺した。37人の死者は逃げ遅れた従業員が大半のようで外国人の死者は数名だった。大統領府、そしてデラロサ国家警察長官は犯人も特定できないうちから「テロではない」と否定して、単なる発砲・放火事件として扱っていた。 カジノの周囲は豪華なモールで日々とが集う  翌々日の新聞では犯人は白人と見られ、防犯カメラが一部始終をたらえていた。犯人は人に向けて発砲はしなかったが、放火により多数の死者をだした。リゾート・ワールドは遺族に100万ペソの見舞金を支払うと発表した。さらに3日後の新聞では、犯人は下財務省職員のフィリピン人男性(42歳)と特定され、容疑者の家族が会見して侘びを入れ、ドテルテ大統領も犠牲者の葬儀に出席し、遺族を弔問し、誠意をしめした。 中庭はヨーロッパの街並みを再現している。この日はハロウィンの催し物が行われていた  これで一件落着、いかにも単なる事件として扱い、容疑者の背後を云々しようという動きもなく、蓋をしてしまったといった感がぬぐえない。事件は、テロとして世界中を駆け巡り、ミンダナオのイスラム過激派との戦闘とあいまってフィリピンのイメージを地に落とし、さらに勃興しつつあるカジノビジネス大打撃を与え、ドテルテ政権そのものを転覆しかねない出来事だった。単なる発砲・放火事件として蓋をしてしまったドテルテ政権に対して、彼が一芝居をうったと、とらえる人も少なくないようだ。  

速報 リゾートワールド襲撃事件 2017年6月5日



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今日のマニラ新聞にナビマニラ(Vol.32 May 1 2017発行)が折り込まれていたが、その後ろから2ページ目に、先日4月4日に発刊された拙著「新・金無し、コネなし、フィリピン暮らし」が紹介されていた。ナビマニラといえば、マニラ新聞が隔週発行しているフリーぺ-パーで、新聞社が発行するだけあって、読み物が充実していて、日刊マニラ新聞とは一味違う情報源となっている。 ナビマニラに掲載された紹介記事  この本の発行元のイカロス出版からホリーウイークあけに宣伝用にと10冊送ってきた。そこで最初に持って行ったのが、PRA(退職庁)で、営業部長のノエルさんは、こっちが驚くほど大喜びで、早速、GM(長官)に報告に行ったが外出中で、秘書にもう一冊預けてきた。所詮彼らは日本語が読めないので、中身はわからないだろうが、日本から来た客に紹介してくれることを期待したい。 そして、その次に持っていったのが、日本人会クリニック、ここは日本人のたまり場でもある。日頃お世話になっている日本人医師に本を紹介したところ、皆が見れるところにおいておきたいが、その前に、自分で読みたいとのこと。その次に行った時は、おおいに楽しんでいると、喜んでくれた。 その次に持っていったのがマニラ新聞でKIANのピアノのレッスンに間に、同じマカティスクエアにある事務所に顔見知りの編集者を訪ねていった(あのパスポート紛失事件の当日だ)。やはり、大変喜んでくれて、その夜、早速メールで、ナビマニラに空きスペースがあったから、この本を紹介してくれるとのことだった。さらに数日後、近所のトロトロレストランでばったり出会って、2時間ほど編集、出版の苦労話を聞かせてもらった。そして翌日、メールで「マニラ新聞でもこの手の本を出版したいと思っていたが、これ以上の本を作ることはできない。ナビマニラ編集の参考書として使わせてほしい」という、編集のプロに最上級の賛辞をいただいた。しかしながら、写真590枚とは、よく数えたものだ。  5月1日発行のナビマニラ フィリピン生活にとって貴重な情報源だ  次にクリニックに行ったおりに、下の階の日本人会に一冊寄贈、早速、図書館においてくれるとのこと、また事務長さんは前の版を読んだことがあるとのことだった。JETROは不在とのことで日本人には会えなかったが、後から、丁寧な礼状がきた。やはり図書館においてもらえるとのこと。 同じ日、最後に持って行ったのが、Primerで、ナビマニラと同じ、月刊のフリーペーパーを発行している。その場にいた日本人に渡して、事務所を後にしたが、その直後、人が飛び出してきて、挨拶をしてきた。Primerのトップで、編集会議を抜け出してきたのだという。Primerは92ページも及ぶ広告満載のフリーペーパーだが、買い物や食事どころなどマニラの生きた情報を提供している。これフリーペーパー以外にも就職ナビなど、セブのフリーペーパー、セブポットと同様、幅広くビジネスを展開している。フィリピン日本人社会の牽引役を果たしているが、さすが、このトップならではと感心した。この一月には正月の読み物として「金無し。。。」を紹介してもらったが、今回は早速、ブログに載せてもらえるとのこと。 最後に持って行ったのが、マガリヤネスの小林歯科、ここも日本人のたまり場だ。小林歯科は「金無し。。。」の193ページで紹介しているが、旧版のこの記事を読んで、小林歯科を訪れる日本人が数多くいるらしい。そのためか、クリニックを訪問するたびに、ご夫婦である二人の小林先生から、深々と頭を下げられて恐縮至極だ。この改訂版を執筆中に、写真の撮影に行ってのだが、奥さんも一緒にとお願いしたが恥ずかしがって決して撮影に応じてはくれなかった。フィリピン人といえば、こんな機会には、だめと断っても写りたがるものなのだが。この日は、スタッフ全員が出てきてうれしそうに本を眺めていた。 一冊の本で、多くの人の注目や賛辞をいただけるということは、本の出版というものがいかに社会貢献をするものだという感慨を新たにしたが、執筆の苦労に十分報われるものだと同時に痛感した。私にとっては最初で最後の本の執筆となろうが、次回、5年後に改訂版を発行するころまでは、現役を続けていたいと思う。その頃はKIANも小学校を終えて、ハイスクールに入学する頃で、新たなフィリピン生活の経験をつんで、改訂版に載せることができるだろう。

「新・金無し、コネなし、フィリピン暮らし」発刊 2017年5月6日


ここ2~3年、マニラ空港(NAIA)へのアクセスは惨憺たるものがあった。距離的には近いのだが、空港周辺の道路は24時間渋滞し、いつ空港へつけるか、あるいは、いつマカティやマニラのホテルにたどり着けるかは神頼みだった。それは南ルソン高速道路の上を走るスカイウエイを空港の第一(国際線)、第2(PAL専用)、第3(セブパシフィックと全日空など)、さらに第4(国内線専用)ターミナルに直結させるための工事が行われてたためだ。同時に空港からマニラ湾の埋立地に計画されているエンターティメントシティにも直結させようとしていた。それがついに完成したのだ。先月通った時は、空港からスカイウエイへの接続だけが未完成だったが、ついに100%の完成をみた。 第3ターミナルと既存のスカイウエイの接続点も完成して、いよいよ全面開通となった(ターミナル3への出口付近)  数年前、スカイウエイに近いターミナル3からマカティまでは15分でいけるという、世界でも一番都心に近い空港と思っていた。しかし、空港スカイウエイの着工で、ターミナル3でさえも渋滞を見ることになった。今回の空港スカイウエイの完成で、すべてのターミナルにマカティから20分程度でいけるようになった。しかも途中、見苦しい街並みを見ること無しにマカティに行けるので、初めてフィリピンを訪れる外国人にとって、フィリピンの印象を格段に向上させることになるだろう。さらにターミナル3からは歩いて対面のニューポートシティにいける歩道橋ができた。 ターミナル3の対面のニューポートシティにはあるいて行ける ターミナル1、2とマニラ湾方面のとの分岐点 マカティからスカイウエイ経由でターミナル3まではたったの20ペソ、そしてその後、ターミナル2,3、さらにエンターティメントシティまでは45ペソと高速料金も格安だ。数十億はかかったろうと思うが、この料金で資金を回収できるのか疑問を感じるが、安いに越したことはない。 スカイウエイからは空港の中が見える 空港からマカティまではこんな景色を眺めながらいくことになる  空港からエンターティメントシティないしマカパガルBLVD(通り)を目指すことになるが出口は、巨大カジノであるCity of Dreamsと完成間近いOKADA Manilaの至近距離にある。これは、それらのカジノから相応の資金が提供されているのではないかと推測される。ちなみにOKADA Manilaは4000億円の巨額投資がなされているそうで、そのピラミッドのような威容には度肝を抜かされる。 マニラ湾岸には巨大カジノCity of […]

空港スカイウエイが完成 2017年4月29日



2011年末の改訂版の発行から5年を経て、内容が一部陳腐化しているので全面的に見直した。また、フィリピン移住目的の多様化に対応して、不動産売買の実務あるいは、お子さんのフィリピンでの就学等についてページを割いた。表紙は、2008年5月発行の初版と同じ黄色い無地で初心に帰った面持ちだ。発行は、4月上旬、新刊は書店に並ぶので、是非、手にとって見て欲しい。   旧版は、フィリピン生活のバイブルとの評価を多方面からいただいたが、新版も同様に座右の書ないしバイブルとして多くの方々に愛用していただくことを願っている。

「新・金無し、コネなし、フィリピン暮らし」の発刊のお知らせ 2017年3月17日


今週末と聞いていたが、少し早まって25日の夜半、ジェーン待望の第2子、クッキーが誕生した。赤ちゃんは自分だけで十分と主張していたキアンも、6歳になって妹の誕生を心待ちにしていた。ここのところ、毎日にように病院に診察に行っていたジェーンが、明日の朝、26日、帝王切開の手術をすることになったと、夜になって弟のボボイにつき添われて病院に向かった。そうしたら、即刻手術となり、無事に出産した。すでに、生まれる準備が始まっていたようだが、陣痛の話はなかった。 . 26日、早朝、10時間、バスに乗ってイザベラからカーネルが駆けつけ、病院に向かい、そのまま、29日の退院まで病院に寝泊りした。イザベル州の警察のトップとして赴任していながら、一週間も重責を放り投げるという本人の覚悟と周囲の理解にフィリピン人亭主の家族への忠誠心を見る思いがした。 . 28日になって、やっと面会を許されて行ってみると、ジェーン本人は元気だが、赤ちゃんは一室に収容されていて、雑菌の侵入を警戒してか、面会を許されず、なんのために出かけていったのか、少々、首をかしげた。お見舞いというよりも、キアンの歯の治療のアポがあったので、その付き添いに駆り出された公算が大きい。 . 病院はVRPメディカルセンターという中規模の私立病院だが、清潔で個室部屋も広くて居心地がよさそうだ。料金もなかなかのもので、普通分娩でも10万ペソ、帝王切開の場合は、20万ペソ程度、とられるらしい。ジェーンはキャンプ・クラミの国家警察の病院なら只だから、そこでお産すると言っていたが、帝王切開の手術が予定されているため、カーネルが不潔だと言って許さなかったらしい。普通庶民は市民病院でお産するが、その場合無料だが、翌日には退院しなければいけない。今回のお産でもジェーンは4日目に退院したが、多分、入院費が嵩むのを危惧したのだろう。カーネルが退院前日ぎりぎりになって、入院費をなんとか用立てることができたらしい。ちなみに、フィリピンの病院では入院治療費を払ってからでないと退院させてもらえないから、入院が長引くたびに入院費がかさんで、利子がつくようなものなので金策に必死とならざるをえないのだ。 小ぎれいな入り口の病院 無事に出産を終え、安堵の笑顔が見える 2本の虫歯を治療するキアン。あのキーンと言う歯をけずる音にも平気で耐えていた  新しい命に会うというのはなんとなくそわそわするが、29日、昼過ぎ、いよいよ対面のときが来た。このときの驚きは、キアンの赤ちゃんに対する対応で、優しく頬をなでていたわり、母親に手を貸して気遣ったり、もはや赤ちゃんを卒業したクヤ(お兄さん)であることを見せ付けていた、ことだ。 妹のクッキーを優しくなでるキアンは、間違いなくクヤ(お兄さん)の面目だ 家族5人になってカーネルの責任もますます重い 帝王切開4日目にしてジェーンはすでに歩いていた クヤ・キアンも妹との面会を喜んでいる […]

クッキー誕生 2016年10月30日



ドテルテ新大統領の信任率が91%と歴代大統領で最高となっている(7月21日)。一方、信任しないは0.2%で実質100%の信任率に近い。その原因は、公約の麻薬撲滅が大統領就任以来、確実に成果を挙げているためと思われる。 大統領就任後、7月5日、空軍の創立記念に参加するためにクラーク空軍基地を訪問した     6月30日の大統領就任前後より、連日のように麻薬密売人の国家警察による殺害のニュースが報じられている。さらに、「違法薬物抜き打ち検査で現職警官9人に陽性反応」(7月5日)、「国家警察幹部5人を違法薬物密売組織に関与していると名指し」(7月6日)、「麻薬王3人(いずれも中国人)の名前公表」(7月8日)、「ニュービリビッド刑務所に警察特殊部隊320人を配置 麻薬取引の取り締まり強化(モンテンルパにある刑務所は22000人の受刑者を収容、麻薬犯罪の温床といわれている)」(7月21日)、「署長、分署長の6割解任 薬物取締りの成績不振で」(7月22日)、と矢継ぎ早に手を打っている。また、ドテルテ大統領は麻薬王の一人と面談し、「証拠を見つけたら殺してやる」と恐喝したそうだ。一方、麻薬王達はドテルテ大統領の首に多額の懸賞金をかけているとも報じられている。 軍と警察を掌握することは大統領としては必須だ たしかに麻薬と犯罪は表裏一体で麻薬撲滅=犯罪の一掃につながるだろう。恋の恨みなどの突発的犯罪は致し方ないが、巷の犯罪は激減するのではないか。そして、近い将来、フィリピン全土の治安が格段に向上するときがくるだろう。そんな夢を実現してくれるだろうと、ドテルテ大統領にほとんど100%の人が期待しているのだ。 ドテルテ大統領は6ヶ月以内に麻薬犯罪を一掃すると宣言している 先日、ルソン島中部、ヌエバエシアにお住まいの退職者の方から、妻の誕生日のケーキを買うために市内に出かけたら、こんな田舎道で大渋滞に出会ったとの話があった。原因は、麻薬密売人が路上で射殺され、その現場に遭遇してしまったのだ。しかも帰りの道も大渋滞で、一日に2回も射殺現場に遭遇したとのこと。さらに近所のバランガイでも同様な事件があり、一体世の中どうなっているのかとびっくりしたが、フィリピン人の妻は、普通のことと平然としていたとのこと。 ドテルテ大統領とトークショーでやりあった人気コメディアンのバイスガンダ。バイスガンダとは副・美という意味だが、巷の副大統領といっても良い存在だ。このトークショーではドテルテ大統領のセンスが光っていたそうだ 「麻薬事件の容疑者殺害 一週間で新たに31人 大統領選以降は計103人に」(7月8日)、「大統領就任以降 首都圏で69人殺害 違法薬物密売容疑で」(7月19日)と、全国的に麻薬密売人の殺害が広がっており、一方「他に552人が逮捕され、約18000人が出頭した」(7月19日)、と報じられている。ドテルテ大統領は6ヶ月以内に違法薬物を撲滅すると宣言しているが、十分達成しそうな勢いだ。 ロブレド副大統領と面会した大統領。前大統領・アキノの回し者のロブレドはドテルテの政敵といっても過言ではない ドテルテ大統領はダバオ市長時代、処刑団を率いてダバオの治安を劇的に改善した、といわれているが、同じ手法をフィリピン全土に展開しているようだ。従来、警察はいったい、庶民の味方なのか敵なのか、警察官自体が犯罪を主導することもあったが、今回は、警察は犯罪者の敵であることを明確に示そうとしており、そのためには、現役警察官であろうとも容赦はしないというものだ。 パパ・カーネル(KIANのお父さん)は善良、正義派の警察幹部だが、かつてぼやいていたことがある。「警官が容疑者を射殺すると、その射殺が正当だったかどうか、一転して警官そのものが殺人の容疑者になってしまう。そのため、事前に発砲を予告したり、何のかやと射殺を正当化するための準備が必要だ。そんな悠長なことをやっていると、犯人が逃走するか、あるいは自分がやられてしまう。瞬時の判断と対応が警察官自身の命を守るためにも必要なのだ」と。 ドテルテ大統領、そして、ドテルテ大統領に指名されたデラ・ロサ国家警察長官が「抵抗したら躊躇なく射殺せよ」と、こんな警察官のジレンマを払拭したに違いない。しかし、ロブレド副大統領は、こんな状況に、「超法規殺人を強く非難」(7月21日)している。 ドテルテ大統領の超法規的殺人を批判するロブレド副大統領 そんなわけで、全国の警察官は、のびのびと麻薬撲滅にまい進しているに違いない。こうなったら、たまらないのは、麻薬の密売人だ。殺されない内にと、18000人が自首したというニュースに、フィリピンではそれほどまでに麻薬がはびこっていたのかと返って感慨深い。確かにシャブという言葉はよく耳にする。最近ではイケメン男優のジェリコが「若いときシャブをやっていた」と告白したそうだ。ジェリコは魚の行商をやっていたのを発掘されたというが、その手の若者がシャブをやっている確立はかなりのものと推定される。国民みんなが、自分が殺されないうちに麻薬から手を洗おうとしているようだ。 […]

ドテルテ大統領の信任率が急上昇 2016年7月23日


いよいよ、ドテルテ新大統領-前ダバオ市長が6月30日、マラカニヤン宮殿での就任式に臨んだ。質素な服で行うと宣言していたが、本人も特注のバロンタガログを着て正装で式に臨み、おごそかな雰囲気で式が執り行われた。アキノ前大統領も式に参加してとりあえずなごやかに政権交代が実現した。 PRAの事務所におかれたTVでは新大統領の就任式の実況中継が行われていた 暴言と毒舌で人気を博したドテルテ新大統領だが、メディアからの攻撃に対して、露骨に憤慨し、「記者連中は、殺されても当然の汚職に手を染めている」と発言した。そのため、内外のメディア関係者から批判を浴びて、大統領就任中は一切の取材に応じないなどの強硬な態度に出て、この日も国営メディアのみが取材を許された。 大統領ともなるとそれなりの風格が出てくる ダバオ市長時代は、私設の「処刑団」を使って超法規的な治安対策を行い、大統領になったらマニラ湾は犯罪者の血で赤く染まるだろうなどと発言していた。だが、いざ大統領に当選したとなると、周囲の諌めもあるのか、この日は「司法手続きを順守し、法律には絶対に従う」と誓い、就任の宣誓式の後の演説も優等生のもので、ダバオ市のお山の大将から脱却しつつあるようだ。 4人の子供達につきそわれて宣誓を行うドテルテ新大統領。ちなみに、後ろに控える長女のサラは父親のあとを継いでダバオ新市長、長男のパオロは副市長となる。71歳にしては小さな娘がいるが、この娘にとって身近なお父さんが大統領になるなんて夢のような話だろう 一方、ロブレド新副大統領は、ケソン市の会場で、別途に就任式を行ったがこれは現行共和国憲法制定(1987年)以来のことらしい。ロブレド副大統領には何の役割を与えられる予定はなく、あくまでもドテルテ大統領なきあとの旧アキノ政権の伏兵としての役割を果たすものと見られている。エストラーダ政権が崩壊してアロヨ副大統領が政権の座についたのが2001年で、このことは大いに現実となりうるのだ。 アキノ前大統領とはなごやかな引継ぎが行われた 副大統領選挙に関しては、僅差で落選したボンボン・マルコス(マルコス元大統領の実子)が公式集計に不正があったとして、異議を申し立てたが、悪あがきとしてロブレド側も問題にしていない。 ニュースキャスターもバロンタガログの正装で司会をしていた  ドテルテ新大統領に指名されたビサヤ次期国軍参謀総長は、イスラム過激派アブサヤフの掃討作戦を実行すると、早々と過激派との対決姿勢を明確にしている。ちなみにビザや次期総長は、かつてアキノ大統領の実家のルイシタ農園で起きた農民のストライキを武力で強制排除するなど、強硬派として知られている。 日本のTVでも就任式の模様が放送された 次期国家警察長官デラロサは元ダバオ警察署長で、ドテルテ元ダバオ市長とは旧知のなかだ。やはり強硬派で、最近の麻薬密売人(容疑者)の警察による射殺が急増しているのも、ドテルテ-デラロサ路線の先取りと思える。 オバマ・アメリカ大統領と習中国・国家主席に挟まれた構図は南シナ海の領有権の行方を揶揄しているのだろうが、日本から見たフィリピンはそんな程度の位置づけでしかないのだろう  

ドテルテ新大統領が就任 2016年7月1日