生活情報


こ とマニラないしマニラ近郊に住んでいる限り、日本食材の入手には事欠かない。マカティを中心に多くの日本食材店がある。また、醤油などの基本的食材 は普通のスーパーで日本食材店よりも安く売っている。野菜等の生鮮食品を輸入しておいているところもある。特に山芋、レンコン、等、当地では手に入 りにくい野菜を置いている。米はフィリピン、中国、アメリカ等でとれた日本米を普通のフィリピン米の2~3倍の値段で売っている。しかし味は今一のようで、高級なフィリピン米のほうがおいしいという人もいる。 味噌、醤油などの調味料、納豆、豆腐、乾燥わかめ、カップヌードル、お茶、等々の定番食材はどこでもおいてある。ウーロン茶や缶コーヒーまであるが、値段は運搬費の分だけ高めで、ざっと計算して、日本の円での値段をペソに置き換えたくらいかなといった感じだ。すなわち、2倍程度するという勘 定だ。 日本食材店の老舗「はっちん」はセイクレッドハート教会の近くにある    あるとき、フィリピン人が和食レストランで食べたコーヒーゼリーがおいしかったというので、日本でグリコ・コーヒーゼリーの素を買ってきてあげると約束した。若いときに良く作って食べた経験があるので、今でもスーパーに行けばあると思い込んでいた。ところが日本のスーパーでいくら探してもない。思えばその若いころから40年近く経過しているのだから、そんなクラッシックな食品がいまどきあろうはずもない。ところが、数年後、フィリピンの日本食材店“はっちん”でそれを見つけたのだ。早速、大量に買い込んでかのフィリピン人にプレゼントしたのは言うまでもない。 「はっちん」に豊富に並ぶ日本野菜と飲み物   私の農場(タバコ市)に泊まりに来られた退職者が、いつも朝はプレイン・ヨーグルトに新鮮な果物を刻んでいれて食べているので、朝食は是非それを出してほしいと依頼さ れた。それで私のアシスタントとメイドにプレイン・ヨーグルトを買ってくるように言いつけたのだが、どうしても見つからないというのだ。隣町のレガ スピ市に行ってもない。それ以来、プレイン・ヨーグルトが気になって、マニラでもスーパーに行くたびにプレイン・ヨーグルトを探すようになった。そ うすると、実にそれがないのだ。日本のスーパーに行けば色々な種類のプレイン・ヨーグルトを150円 […]

豆辞典 日本食材の入手方法


  フィリピンではインターネットの利用はメールのやりとりやウエブサーフィンに限定されいるが、インターネットカフェは街のあちらこちらにあり、若者がゲームに熱中している(最近はFace Book全盛のようで、若者は例外なくFace Bookに夢中だ。2016年追記)。1時間30ペソ程度と安いので、ゲームセンター的役割を果たしているようだ。しかしながられっきとしたインターネットカフェだから、何らかの事情でインターネットを使えないときは、これらインターネットカフェを利用して用を足すことができる。 フィ リピンのインターネットカフェでは日本語でホームページを見ることができるところは限られている。しかしながら、無料ソフトの日本語パックをダウンロー ドしてインストールすると日本語が読めるようになる。しかし、日本語を書き込むことはできないので、英語かローマ字でメールを書かなければならない。添付書類で日本語のファイルを送ることはできるが、ファイル名は英語としなければならない。また、自分のノートパソコンをつないで使うと日本で メールを打つことができる。無料のYahooメールアドレスを持っていると、インターネットにアクセスすることができる限り、世界中どこでもメールが使えて大変便利だ。  タバコ市のネットカフェの内部 インターネットカフェはフィリピンの市と名のついている限りどこにでも複数の店がある。資本が小さくて簡単にビジネスがはじめられるとあって、開業ブームに沸いたためだ。ちなみに私の農場があるがタバコ市でも5軒以上のインターネットカフェが開いている。 下町のエルミタにもネットカフェがある インターネットのプロバイダーはPLDT、Smart、バヤンテル、イースタンテレコム、グローブなどがADSL高速回線のサービスを提供している。家庭では月々1000ペソ程度、事務所でも8000ペソ程度の契約額で十分なスピードのサービスを受けることができる。マニラ市内では、ほとんどどこでも回線を引っ張ることができますが、地方では限られた地域しか引くことはできないので、事前に調べておいたほうが良いと思う。 ケソン市のアラネタモールのネットカフェ 少々遅いことを我慢すれば電話回線でインターネットが利用できる。Goという100ペソのプリペードカードを買ってきて(25時間利用可能)、パソコンを電話回線につないであとはカードの記述にしたがって手続きするだけだ。ただしパソコンにモデムカードが必要なので確認して置いてください。 従来、フィリピン電話回線を引くには申し込んでから数年待ちが普通でしたが、10年ほど前に通信の自由化が行われた結果の劇的な改善が図られ、数日で回線を取得できるようになりました。しかし、街から離れた田舎では電話線そのものがきておらず電話を引けないとことがあるので注意する必要がある。 […]

豆辞典 フィリピンのインターネットカフェ



メトロマニラには3本の高架鉄道が営業されている。一番古いのはLRT(Light Railway Transit)と呼ばれ、北のカラオカンのモニュメント駅から南のバクララン駅までタフト通り、マニラ湾沿いに走る約14kmの路線。二本目はMRT(Metro Railway Transit)と呼ばれ、北のノースアベニュー駅から南のタフト駅まで、エドサ通り沿いに走る約16kmの路線。これらは残りの5kmが完成するとメトロマニラの環状線となる。これに対してLRT2は東のサントラン駅から西のレクト駅まで約12kmを結ぶ路線で、上記環状線のほぼ中央を横断し中央線的役割を果たしている。LRTとLRT2はドレトホセ/レクト駅で、MRTとLRT2はクバオで、MRTとLRTはエドサ/タフト駅で乗り換えることができる。  LRT・MRT路線図 路線図2 MRTブエンディア駅のプラットホームにて   将来、各路線はLRTの北がブラカン方面、南がカビテ方面、LRT2はアンチポロへ延長され、MRTにはパラニャケ、アラバン、ラグナ方面ならびにケソンシティ方面への放射状の路線が計画されている。これらが完成すれば、車にしか頼れなかったメトロマニラへの移動が容易になり、地獄的な交通渋滞が緩和されるものと期待される。 LRT2乗車口 エドサ通りの中央を走るMRT マ ニラ首都圏の主要道路の渋滞は、ご承知の通り、マニラッ子の遅刻の言い訳にも使われるくらい、目的地への到着が全く予測できないほどだ。どこにでも止ま る無数のジープニーもその渋滞に拍車をかけ、とうの昔に限界状態になっている。その解決策がカラーコーディングと呼ばれるプレート番号の末尾番号により […]

豆辞典 高架鉄道、LRTとMRTの乗り方


何でこんなに車が走っているのだろう、しかも、ベンツやBMW等の高級車が、フィリピンて貧乏だったはずじゃないの、というのが、はじめてフィリピンを訪れた人の印象だろう。ロールスロイスとまではいかないにせよ、ベンツ、BMWはもちろん、フォード・エクスペディション等の大型SUV、果てはポルシェまで当たり前に走っている。日本のトヨタ、日産、ホンダ、マツダ、三菱、スズキ、いすゞ等も車種こそ少ないものの、例えばホンダでいえば、フィットから始まって、シティ、シビック、アコードそしてCRVがやたらと走っている。これらの価格は日本より少々高めで、ちなみにCRVの4WDで400万円近いのだが、新車もあっという間に広がる。新車の率は日本より上ではないかと思うくらいだ。さらにSUVではなんとBMW、ボルボ、ワーゲン、ベンツ、ローバー等があたりまえのように走っている。しかもこれらの車の値段は優に500万ペソ、1400万円を越えるのだ。 ベンツの新車 これはベンツ系のスマート ベンツのSUV カラフルなフォード・エクスペディション 私のあこがれのBMWミニ BMWのSUV クライスラーJEEPの新型車種 日本車の生産は現地組み立てが主流だが、最近ではフィリピンではカローラを生産し、タイでSUVのフォーチュナーを生産して交互に輸入しあっているようだ。組み立て工場はマニラの南、ラグナの関税特別区の工業団地に集中している。昨年当たりまでは日本の価格とほとんど同じだったのだが、最近のペソ高のために、2~3割、高くなっているようだ。また全くの完成輸入車は税金のため本国の2倍程度するようで、上記ヨーロッパ製のSUVは日本車の3~4倍位の値段がする。それでも買い手は豊富にいるようで、ちなみに最近モデルチェンジをしたホンダCRVは引渡しまで4ヶ月待ちだというのだから驚きだ。 ホンダ・フィットは現地名でジャズという ホンダ シビック 新型CRVは4ヶ月待ちの人気 ホンダ・アコードは高級車の部類に入る ホンダ・パイロットはアメリカ製、260万ペソ、700万円 フィリピンで中古車を買う場合、その高さにびっくりする。5年落ちでも、新車の3分の1から4分の1はする。だから、日本からほとんど只同様で仕入れて、フィリピンに運び、ハンドルを左に付け替えて売っても、まだ利益が出るということだ。しかも日本車(日本で組み立てた車)は品質がいいと人気なのだ。しかし、フィリピンで中古車を買う場合、気をつけなければいけないことは、純正の部品が安物に交換されている可能性が大きいことだ。できればディーラーでなくて知り合いのユーザーから買ったほうがいいといわれている。 […]

豆辞典 車の買い方



私は歯が具合悪いといえば、いつも小林歯科医の面倒になる。フィリピンの歯医者については偏見を持っていて、怖くて診てもらう気になれないのだ。フィリピンに来た当初、前歯2本を入れ歯にしているGRO(カラオケのホステスさん)によく遭遇した。そのため、フィリピンでは歯を良く磨かないのだろうか、だから前歯が入れ歯にしてしまっている若い子が多いのかだろうか、と不思議に思っていた。しかしながら、色々聞いてみるとファッションであって、子供のころ健康な歯を抜いて入れ歯にするのがはやったのだというのだ。わけのわからぬ子供が考えそうなことだが、それを、はいそうですかと言って、その子の将来も考えずに健康な歯を抜いてしまうなんて、歯医者の風上にも置いておけない。というわけで、私はフィリピンの歯医者が嫌いなのだ。 小林歯科と歯科技工学校の正面 さらに、ドライバーに歯がまばらなものがいた。わけを聞くと歯が痛いから抜いてしまったというのだ。痛いと抜いてしまうのがもっとも簡単な治療だというのだ。ちなみに医療保険も、歯の治療は抜歯しか認められていないそうだ。虫歯ができたからといって、神経を抜いて治療して詰め物をするとか、かぶせるなんてことはまれのようだ。抜くことしか脳のないような歯医者に行けるものかというのが正直な心境だ。そうなると、小林歯科しか頼るところはないことになる。 小林歯科医 小林さんのいいところは通う回数が少なくて、一辺に日本の1か月分くらいの治療をやってくれることだ。忙しいビジネスマンには大助かりだ。だから、どんな治療でも2~3回通えば終わってしまう。私が1990年にかなり大規模な治療をやって貰った時、夕方5時から夜11時まで、6時間も私一人につきっきりでやってもらえた。その治療以来、17年たった今でも、何の不具合もない。保険もきくし(ただし、いったん立替払いをして、後日、自分で日本の役所に求償手続きをする必要がある)、歯の治療はフィリピンに限るというのが、私の印象だ。たとえ、日本から飛行機でやって来たとしても安くつくと思う。 小林先生(クリニックにて) マガリヤネスビリッジのMaga Center 4階にクリニックはあるが、TATAIという歯科技工士学校も併設していて、治療の傍ら、技工士の育成に励んでいる。そもそも小林先生は歯科技工士と歯医者の両方の免許をもっていて、自分の患者の治療、歯型取り、製作、取り付け、とすべてを一人でこなし、世界でもなかなかいない人だそうだ。また、奥さんも歯医者さんで小林先生のよきパートナーとして公私に小林先生をサポートしている。 歯科技工のトレーニングを受ける生徒 歯科技工の講義を受ける生徒 私が、初めてお世話になったころは、奥さんは毎年のように妊娠していて、立て続けに5人のお子さんを作っていた。それが、18年たった今、皆、日本語、英語、タガログ語の三ヶ国語を母国語のように操る立派な国際人に育ち、上の二人は歯医者をつぐそうで、さらにお孫さんまでできている。 小林さんの長男も歯科医兼技工士として働いている なお、小林先生は歯医者として活躍するともに、フィリピンに在住する日本人の古株的存在としてゴルフの会など色々活躍している。電話:02-854-3800、携帯:0919-430-9932

雑記帳 いつも頼りになるのが小林歯科


昨年、2006年12月1日、超大型台風レミンによりマニラの南500kmの私の田舎、ビコール地方アルバイ県は壊滅的な被害を受けた。特にマヨン火山の噴火で中腹にたまっていた土石が強い雨で一気に流され、川沿いの民家のほとんどは土石流に押し流され、1000人 をこえる人が亡くなるという大惨事となった。フィリピンの東方沖は台風のゆりかごといわれ、台風が生まれるところだ。ここでゆっくり育った台風が、 そろりそろりと北上し、台湾、日本等を襲うのだ。台風の発生は多くはセブの北側で、その南のミンダナオには台風は一切やってこないとされている。     国道が土石流で埋もれ、皆ひたすら歩くしかない 土石流で屋根まで埋まった家 2004年5月、ビコールの農場に住んでいた時、中規模の台風がやってきだ。朝から吹き始めた風は昼になっても止まらず、雨は完全に横に降り、椰子の木は気が狂ったように長い葉を真横にたなびかせ震わせていた。夕方になって風は止まったが、なんと12時間も強い風が吹き続いたのだ。フィリピンにやってくる台風はなにしろのろいのが特徴だ。生まれたばかりだから、まるで時速5~10km、歩くほどの早さだ。そのため、台風はほとんど一箇所にとどまっているようで、行き先もよたよたと定まらない、迷走台風だ。 台風レミンで屋根が吹き飛ばされた我が家 従って、フィリピンでの台風の予測は全然当たらない。大型台風が来るからといってマラカニアン(大統領府が置かれているところ)の おふれで学校も役所も全部休んでしまったのに、一滴の雨もふらないなどということがままある。私も、前日台風が来るというのでPRAは午後から休みになったも のの、翌日出勤したら事務所の鍵がしまったままで誰もおらず、退職者との約束はあるし、ドアーの前で途方にくれたことがある。となりの民間の事務所は やっているわけで、警備員に聞いたところ、台風で役所は休みだというのだ。外は雨も風もないじゃないかといってみたところで、マラカニアンの決定だから、私が騒いで見たところで始まらない。それより、そのニュースを早めに聞いてさっさと家で昼寝でもしていたほうがお利口さんだろう。 川沿いのスコーター、これで水が出たらひとたまりもない そんなわけでフィリピンではいつも台風に翻弄される。駐在員時代の1994年、 新築の事務所ビルが出来上がった翌月、10月にマニラを台風がおそった。私の住んでいたアヤラ・アラバン・ビリッジの中のアカシヤの木が軒並み倒れ、道路 […]

豆辞典 フィリピンの台風被害



日本の健康保険がフィリピンで使えるのか、という問い合わせを良く受ける。こたえはYesであり、Noで もある。正確には、海外で治療を受けた場合、いったん治療費を自分で支払い、それを日本で保険事務所に求償することにより還付が受けられる、ということだ。還付金額は同 等の治療を日本で受けた場合の点数を基準に算定され、実際に海外でかかった費用は関係ない。申請に必要な書類は医師の診断書、治療の明細、領収書等だが、最寄りの市役所に和英のフォームが用意されているので、事前に入手しておくことをお勧めする。 フィリピンの医療費は日本に比べれば物価水準どおり5分の1程度だ。しかし、日本人クリニックに行ってもやたら高いし(普段は自己負担分しか払っていないせいもあるが)、ちょっと厄介な病気になると、必ずマカティメディカルを勧められ(日本人クリニックの女医さんの旦那がマカティメディカルにいるためではないかと思うが)、このマカティメディカルがフィリピンで医療費が一番高い病院で、日本で治療したのと大差のない治療費を要求される。従って、フィリピンの医療費は日本と変わらないとレポートされるゆえんだ。 し かしながら、健康保険の求償はめんどうだし、医師に書類を作成してもらうのも無料とは限らない。軽い病気であれば自己負担の兼ね合いもあって、実質ほ とんど戻ってこないこともある。しかし、大病をして入院というような事態になったときは大変有効となるはずだ。一方、大病にかかって、多額の現金が 必要となると、それを立て替えるのが困難になる事態もおきえる。その場合は、フィリピンの医療保険に入っておくという手がある。最高支払い額、25万ドルの医療保険が年間、千ドルくらいで入れる。クリニックは限定されるが、キャッシュレスの治療サービスも受けることができる。ブルークロス等が扱っているが、この保険の欠点は民間の保険であるために、年齢があがるとそれにつれて保険料が幾何級数的に上がっていくことだ。 たとえば、最大保障額25万ドルのベーシックな医療保険に対する年間保険料が、51歳~65歳は1000ドル程度であるものが、71~75歳で5000ドル、81~85歳で約1万ドル、96~100歳では3万ドルとなっている。これは純粋な確率計算から来たものと推定されるが、民間だから、日本の健康保険のように赤字というわけには行かないのだ。しかし65歳までであれば、日本の健康保険よりはるかに安いので、日本から住民票を抜いて健康保険を止めて、これらの医療保険に入っている方もある。詳細は下記にコンタクトしてほしい。 www.bluecross.com.ph 高齢になるとこの医療保険では保険料がたまらない。ある70過ぎの人は、もしがんなどの大病になったらすぐに日本に帰って、住民票を復帰して健康保険にはいれば翌日からでも保険が利く、といっていた。どんな保険でも既往症があると入れないが、健康保険は国民皆保険で既往症も関係ないわけだから、うまい方法だと思う。しかし敵もさるもので、不払いの保険料を過去にさかのぼって支払う必要があるらしい。 フィリピンでの命の値段をご存知だろうか。せいぜい、5万から10万ペソだ。交通事故で人を殺してしまっても、その程度のお金で話が済んでしまうのだ。逆に、自分が交通事故にあって死んだとしたら、その程度しか支払われないということになる。任意自動車保険の対人もせいぜい、15万ペソ程度に設定されている(その任意保険に入っている人もほとんどいないようだが)。従って、フィリピンに生活する限り海外傷害保険は必須だ。フィリピンの保険では上限が低すぎて問題にならない。なお、クレジットカードに海外旅行者障害保険がついているが、有効期限は出国から3ヶ月程度なので気をつけてほしい。

豆辞典 フィリピンの医療保険事情


フィリピンで生活するとなるとまず必要となるのが銀行口座だ。ところがこの銀行口座を開くのが案外厄介で、誰でも開けるわけではない。一般のフィリピン人に対しても、2通の身分を証明できるもの(ID、Identification) が必要となっており、また、その身分証明は、免許証、会社のID、 学生証、パスポート、年金手帳等などで、写真と署名が示されているものに限定される。要はきちんとした会社に勤めて、年金に加入していればいいのですが、失業 率の高いフィリピンではこの難関を突破するのは容易ではない。だから、フィリピンに会社を持っている場合、社員としてIDを有料で発行するようなビジネスが成立するくらいだ。 我々 日本人とても同様ないしそれ以上だ。パスポートしか持たない旅行者は銀行口座を開設することはできない。考えてみれば、なぜ旅行者が現地の口座を必要とするのか、マ ネーロンダリング等の悪さをたくらんでいない限り銀行口座などは必要ないないわけで、理屈が通っている。外国人が銀行口座を開設するためには、退職ビザ、クォータ ビザ、配偶者ビザ、投資家ビザ(9d)、ワークビザ(9g)等の長期滞在ビザを持ちかつその証としてのACR(Alien Certificate of Registration)も提示しなければならない。フィリピン退職庁(PRA)は退職ビザの発行と同時にPRA退職者プログラムメンバーとしてのIDを発行し、退職者の利便に供している。 さらにメトロバンク、BDOなどの大手銀行ではフィリピンに住所を持っており、さらにそれを証明する電気料金などの請求書を提示しなければならないなど、年を追うごとに厳しくなっている。 退職者ビザを申請する場合、まず、はじめに2万ドルないし5万ドルのお金をPRAに 指定された銀行に日本から送金し、入国後、ドル建て定期預金を開設しなければならない。口座を開かなければ送金できないし、ビザを取らなければ口座を開 設できない、という鶏と卵のような関係だ。しかし、この場合、退職ビザを取得するための送金という場合に限って、PRAから紹介状をもらえば、事前に口座開設を行うことができる。 […]

豆辞典 銀行口座の開設は至難の業



マ ニラ新聞はフィリピンで発行されている唯一の日本語新聞だ。日経や読売新聞等も読むことはできるが、これらは日本で編集され、香港等で印刷されている もので、フィリピンのニュースは特に扱っていない。マニラ新聞の一面はフィリピンのニュースで、タガログ語ができないためにフィリピンのメディアか ら遠ざかっている我々にとっては、フィリピンのニュースを知る唯一の方法だ。2~6面では日本のニュースを見ることができる。野球や相撲の結果などが楽しみだが、この方はNHKワールドのニュースで見てしまっているので、新鮮味が落ちる。最後の7~8面はどういうわけか英語で日本や世界のニュースを英語で伝えているが、私はここを全く読まない(読めない)。しかし、同居しているフィリピン人にとっては重宝だろう。 日刊マニラ新聞のロゴ   マニラ新聞でもっとも貴重なのが、レストラン、カラオケ、マッサージなどの広告だ。これを今夜の予定の糧にしている人も多いと思う。また、日本行きの飛行機の時刻表やNHKワールドの番組表も大変役に立つ。県人会の広告が載っているのも、いかにも外国の小さな日本人社会の情報誌だなと思う。 マニラの情報で満杯の3行広告   マニラ新聞の事務所はマカティ市ジュピター通りのMontivar Building の4階にあります(現在はマカティ市役所の近くに移動している)。また、このビルの2階にはカルチャーセンターがあり、たくさんの蔵書と最新の雑誌を楽しむことができる。また、いくつかの日系のNPOの事務所があり、日本人のたまり場、あるいは情報交換の場として機能している。また喫茶コーナーがあり、飲み物と簡単な食事がとれる。 テナントの案内板  マニラ新聞の価格は、1ヶ月契約で1300ペソ、3ヶ月で3300ペソ、6ヶ月で5700ペソ、1年で10500ペソとなっている。セブやダバオでも購読できるがが、その他の地方では郵送代が加算される。毎日では大変な額になってしまうので1週間分をまとめて送ってくれるサービスもある(現在はインターネットで閲覧できるが有料)。 カルチャセンターの入り口 カルチャーセンターの内部  マ […]

豆辞典 フィリピンの情報はマニラ新聞で


フィリピンの水道水は比較的きれいで安全と言われている。しかしながら1990年代からミネラルウオーターが隆盛となり、水は買って飲むものという習慣が定着してきた。さらに街の至るところに水道水を浄化して販売する店がオープンし、20リットル入りのボトルを中身だけなら50ペ ソで売っている。しかも事務所には無料で温水と冷水が作れる装置を貸し出し、配達もしてくれるので、水道水をそのまま飲んだり、沸かして滅菌して冷やすなど、面倒く さいことをする人はいなくなった。一時はこの水の浄化ビジネスをやるのがブームになったが、もはや過当競争を経て選別の段階にあるようだ。 浄化飲料水を売る店 浄化水が入ったボトル、一本50ペソ(中身だけ)   マニラの水がなぜ汚いのかあるいは心配する必要があるのか、ということについてマニラ日本人クリニックの医師(1990年ごろ駐在)が、 面白い分析を披露してくれた。上水道というものはそもそも、浄水場で圧力をかけて配水するものであり、水道管の中は圧がかかっている、しかしながら、マ ニラは水不足のために、各ビリッジにはポンプが備え付けられていて、水を自分のところに引き込んでいる、従って、配水管の中は負圧になっていて、水道水の みならず、水道管の周囲の下水まで吸い込んでしまっている、だから、もともときれいな水でも汚染されることが多いのだ、ということだそうだ。これは由々 しき問題で、伝染病の蔓延にもつながりかねない。従って、この浄水ビジネスは理にかなったものかとも思う。 アルカリイオン水を売り物にした店  ミネラルウオーターと並んでフィリピンのスーパーに並べられているものの中に、Distilled Water(蒸留水)が ある。日本では見かけないと思うが、蒸留水だからほぼ純粋な水だ。純粋だから安全とのキャッチフレーズだが、私は意見を異にする。人は水から多くのミネ […]

豆辞典 珍商売 浄化飲料水の販売