生活情報


退職者の方が入院している関係で、サント・トマス大学(University of Santo Tomas, UST)を訪れる機会があった。USTといえば、1611年に設立されたアジアでも最古の大学で、42000人の学生を有するフィリピン最大の大学でもある。マニラ市内の繁華な場所にある約25ヘクタール(7万5千坪)のゆったりしたキャンパスは学生であふれ、ここには、いかにも大学のキャンパスという雰囲気があった。 構内にあるUST付属病院はUPなどと並んでフィリピン有数の病院だ  UST出身者には、ケソン、オスメニア、ローレル、マカパガル(アロヨ前大統領のお父さん)など、フィリピン共和国の初期の大統領の名が連なる。特にケソンはケソン・シティの名の由来でもある。ちなみにローレルは日本がフィリピンを占領していたときの傀儡政権でもあったので、今では歴史から抹消されて、道路などの名前になっていないので、めったに耳にすることはない。英雄ホセ・リザールもここでも学んでいる(彼は大学を3つ出ているそうだ)。 キャンパス内の道路は広々として学生が自由に闊歩する  ちなみにフィリピンNo.1の大学は、押しも押されぬ国立のフィリピン大学(University of the Philippines、UP)で、全国に10校を有し、学生総数は5万人を超えるが、単独の大学としてはUSTに席をゆずる。中でもケソンシティに500ヘクタール(150万坪)近い広大なキャンパスを構えるなUP Diliman校は旗艦大学として25000人の学生を擁し、幾多の国家的指導者を輩出してきた。  遊歩道にはミリエンダ(おやつ)とるを学生がくつろぐ   フィリピンの歴史に名を残す第10代大統領、マルコス、マニラの大通りの名前でおなじみのRoxas(ロハス)、Quirino(キリノ)は第5代と6代の大統領、そして、現在の副大統領、Binay(ビニャイ)などがUPの出身だ。UPの学生は、国家あるいは社会の指導層になるべくエリート学生の集合体で、その誇りと自信ははなみなみならぬものがある。なんでも一番にならなければ気が済まず、組織の中でトップとなることができないとさっさとやめてしまう。UP出身者ということで、ある程度経験を積みさえすれば、いくらでも転職先はある。 都会のど真ん中に広大な校庭を持ち、学生がスポートを楽しんでいる […]

University of Santo Tomas(UST)に潜入-フィリピンの大学事情 2013年10月27日


フィリピンの、あるいはマニラのコンドミニアムブームはとどまるところを知らぬ勢いで、次々と大型プロジェクトが完工し、入居ないし入居間近となっている。3年近く前に報告したときには、まだ姿を見せていなかったコンドミニアムも、あらかた完成して形を見せ始めている。  今回は、従来のマカティの市街地を囲む、ブエンデ通りの北側、マルガイ通り、あるいはジュピター通りに沿って完工ないし建設中のプロジェクトに着目した。 早朝、ジェットスターの機内からマカティを望む。こんな機会は10年に一度あるかないかだ。手前は超高級住宅街のダスマリニャスビリッジだが、一戸の家の敷地の広さが(1000~2000m2程度)想像できるだろう(写真をクリックして拡大して見てください)     マカティの市街地は北はブエンジア通り、南がパサイロード、東がエドサ通り、西がパソンタモ通りに囲まれた扇型のエリアで、アラヤ・トライアングルを中心にグロリエッタ・グリーンベルトがあるコマーシャル・エリア、サルセドとレガスピのコンドミニアム/オフィスビル街、それにウルダネッタ・ビレッジ(超高級住宅街)の4つのエリアに別れる。この4つのエリアを区分しているのが、アヤラ・アベニュー、マカティ・アベニュー、そしてパセオ・デ・ロハスの3本の道路で、これら7本の道を押さえておけば、マカティの地理は把握できる。 ブエンジア、パソンタモ、パサイ通りはいずれも旧称で、現在はそれぞれヒルプヤット、チノロセス、アラナイツが正式な名称  そして、さらにその周辺は、北にベル・エアー、東にダスマリニャスやフォルベスパーク、そして南はサン・ロレンソーなどのビレッジ(超高級住宅街)が取り囲んでいる。唯一、マニラの街並みに接しているのが、パソンタモ通りの西と、ブエンジア通りの北西だけだが、特に、ブエンジア通りの北を走るマルガイ通り沿い、サン・アントニオ・ビレッジには工場などが多く、まとまった敷地がある。この地上げの必要ない大きな敷地が大型コンドミニアム開発の舞台となっており、まさに従来の扇型のマカティが北へ膨張しつつあるのだ。 マカティの東に開発されたボニファシオ・グローバル・シティ(ボニファシオ国軍基地の跡地)。これだけの街が、ここ10年で出来上がってしまったいうことは信じがたいところだ。写真上方に見えるのがマカティ市だ  メトロ・マニラの主だった市街地はマカティ以外には、ボニファシオ・グローバル・シティとオルティガスがある。それぞれ超高層ビルが立ち並ぶ国際都市で、マニラの旧市街地と比べると別世界の趣がある。さらに、今後はアラバンのフィルインベスト・コーポレート・シティ、パサイ市からパラニャケにかけてモールオブエイシア周辺のショッピング・リゾート地帯などが発展していくものと期待される。 ちょっと北に進むと第2位の都市、オルテガスがあるが、この街の高層ビルの密度はマカティを上回る。右上方に見えるのはワクワクゴルフコースで36ホールあるが、高層ビルとゴルフ場の対比がおもしろい。   マルーガイ通りをサウス・スーパー・ハイウエイを基点に西から東に歩くと、まず目に付くのが、大手デベロッパーの老舗、Fill Investが手がけるLINEAR(リニアー)で、信じがたいスピードで立ち上がった。ちなみにFill Investといえば、アラバンにFill Invest Corporate Cityと自分の会社の名前を冠した街を作り出した会社だ。その隣にあるのがAVIDA […]

コンドミニアム開発の現況 2013年10月23日



3日前にジェーンが、大きなサングラスをしながら、何か異様な雰囲気で帰ってきた。「手術をしてきた」と言って、サングラスをはずしたら、目の周りにたくさんの絆創膏がはりめぐされていた。 しばらく前に、無料の美容整形手術を提供されることになったと話をしていたが、目の周りのたるみ、脂肪を切除したとのことだ。手術は簡単に終わったそうだが、今のところ、お世辞にも見られたものではない。KIANが「ママは、ハロウインパーティで優勝するだろう、そのまま行ってもモンスターのようだから」と称したそうだ。 1週間もすればよくなるのだろうが、20~30才老け込んでしまったような気がする。女も男も年を取ってくるとしみやそばかす、皮膚のたるみ、しわなどが増えて、若々しさあるいはみずみずしさを失ってくる。これは当たり前のことなのだが、特に女性は若さを保とうと、努力と金を惜しまない。まさにアンチ・エイジングがビッグビジネスとして着目される所以だ。 私自身もアンチ・エイジングには多いに興味はあるが、見てくれよりも、中味、すなわち体力と知力の若さを保ちたいと思っている。これは、偏に体と頭を使うこと、すなわち現役でいることに尽きると考えている。従って、努力はしても金は使う気はない。 手術を行ったのは、同じプライム・シティ・コンドに住むデ・グズマン医師で、有名な美容クリニックを経営するベロの先生でもあり、この世界の大御所だそうだ。彼は、ジェーンと共にプライム・シティ・コンドの管理組合の理事でもあり、そんなわけでジェーンと親しい。先のジェーンの結婚式にも参加した(写真前列左端)。 彼はマニラのエルミタにクリニックを構えており、今回の手術も有料とすれば5万ペソ程度で、ペロよりも大分割安で、しかも技術レベルは上だそうだ。ベロの場合は宣伝費などに金をかけているから、その分割高になる。日本での手術料はわからないが、多分、この数倍なのではないか。  美容整形のみならず、インプラントなどの歯の治療、レーシックなどの目の治療なども日本に比べたら、同じレベルで数分の一で治療ができるので、海外からの医療目的の訪問客も多いと思う。フィリピン観光省なども力をいれているようで、メディカル・ツーリズムのブームの到来が近いような気がする。  

ジェーンが美容整形に挑戦 2013年10月20日


さきごろマラカニヤンの大統領府により、2014年のフィリピンの祝日・特別休日が発表された。アロヨ前大統領の人気取り作戦として行われてきた祝日の振り替えやブリッジ休みなどのばら撒きは影をひそめ、合計で16日が祝日・特別休日と指定された。ただし、土日曜と重なっている日もあるので、実質14日。しかし、ラマダン明け、台風など、別途の休みが数日ある。 1月1日(水)New Year’s Day 元旦  2日(木)と3日(金)の三が日を休みとして、1月6日(月)から業務が開始会社も多い。そうなると、前年の12月21日(土)からクリスマス休みを含めて16連休ということになる。 1月31日(金)Chinese New Year(旧正月) 4月9日(水)Araw ng Kagitingan(勇者の日) 4月17日(木)Holly Week(聖週間) 4月18日(金)Holly Week(聖週間) […]

2014年のフィリピンの休日 2013年10月15日



放射能汚染を逃れてフィリピン移住を計画されているご家族(子供お一人、5才)を案内して、サウスビラ(ラスピニャス)、ブリテスパーク(オルティガス)などのインターナショナル・スクール(IS)とサンアガスティンとドンボスコ(いずれもマカティ)の私立校を訪問した。二つのISについてはすでに報告したので、今回は、名門私立校サンアガスティン・スクールを紹介したい。 200mをこえる3階建ての校舎がそびえる  最近、フィリピンの学校制度が変更され国際基準になったので、普通の学校を卒業すれば、日本を含む海外の大学へもそのまま入学することが可能になった。そのため、あえてISに通わなくてもレベルの高い私立校に通えば十分だ。フィリピンの学校では基本的に英語で教育され、特に有名私立校では学内でのタガログ語の使用は禁止ないし制限されているので、ISと変わりがないが、授業料は概ね半額で済む。  敷地の端にある体育館も圧倒的な存在感だ  サンアガスティン・スクールはマカティ市内、富裕層が暮らすダスマリニャスビレッジの中にある。通常、このような高級ビレッジに入るには、そこの住民を訪問するなどの目的がないとゲートを通過することができない。しかし、以前、ものは試しと学校訪問を理由に中に入ろうとしたら、特にアポがなくても入ることができたのだ。その時は実際、日本人のご夫婦とお子さんが一緒で、本当に学校訪問をしたのだ。それに味をしめて、その後、「富裕層の暮らすビレッジ」が退職者のための観光コースに加えられたのだ。 式典の準備がされている体育館、大規模な観客席も備わっている  この日は、中で話を聞くために平日の昼過ぎに訪問した。授業料や入学の条件などをヒアリングして、学校案内を申し込んだら、快くOKをもらった。ちなみに、個々は幼稚園が3年間、小学校が6年間、従来のハイスクールが4年間、それにシニアハイスクールが2年加わって、都合15年間の教育が受けられる。授業料は概ね年間10万ペソで、有名私立校の相場だ。生徒数は、4000人あまり、まさにマンモス校だ。 バスケットボールコート、2面を収容する体育館は圧倒的な広さだ  授業中なのでクラスルームは見学できなかったが、周辺の体育施設を見学した。そして、その充実振りに度肝を抜かれたのだ。行事が行われる観客席付の体育館、そいてバスケットボールが2面取れる体育館、ハイスクール用と小さな子供用のプールなどなど。課外授業も盛んで、ほとんどありとあらゆるスポーツクラブがあるそうだ。ただし、有料とのこと。 競泳用25mプールは手入れの行き届いた青い水だ  案内の方に、「ここはフィリピンでNo.1の学校か」と、尋ねたら、フィリピン人特有の美しい顔をたてに振って「YES」と、誇らしげに答えた。ちなみにマカティ周辺では、こことドンボスコ、セントポールなどが名門三羽烏だそうだ。我が家のあるPrime City コンドにもこれらの学校のスクールバスが毎日生徒の送り迎えにやってくる。ただ、あらかたの子供は近くのパブリック・スクール(公立校)に通うのだが、ちなみにこちらは授業料が無料だ。ただ、日本人を通わせるとなると、瞬く間にタガログ語をしゃべるフィリピン人に変貌してしまい、日本人であることのIdentityを失ってしまう恐れがある。 子供用プールが別途に備わっている   最後に圧巻だったのが校庭だ。直線距離で300m位はありそうだ。そうなると、学校の敷地は10ヘクタール程度となる(3万坪、今風に言えば東京ドーム 3個分)。忘れていけないのは、ここ、ダスマリニャス・ビレッジはフィリピン有数の高級住宅街ということだ。マカティに隣接する一等地の地価は数万ペソ /m2をくだらないだろうから、土地の価値だけでも数十億ペソということになる。 […]

名門私立校サンアガスティンスクールの紹介 2013年10月12日


アラバンのOHANAコンドミニアムが最近、エージェントを伴わないビジターの入場を禁止されて、アラバン近辺ないし郊外のコンドミニアムの案内物件に事欠いていた。そんな話を、いつも学校の案内に協力してもらっている方に話をしたら、スカイウエイのスーカット出口の近くにOHANAと同じDMCIホームズのプロジェクトがあると教えてくれた。そこで今回早速訪問することにした。   アラバンないしスーカットの出口から高速道路に沿って走っているサービスロード(ラグナ湖側)を行けば、アラバンとスーカットの中間、スカイウエイの料金所の真横にあr、DMCI独特の作りで、かなり大規模なプロジェクトなので、すぐにわかる。 作りはOHANAと同じで、中央に大型のプールを配し、リゾート風の雰囲気をかもし出している。すでに5棟ほど完成し、残りの2~3棟が建設中だった。基本的にはすべて40~50m2程度の2LDKで、2ユニットをあわせた大型タイプもある。 最近の高層化の流れに逆らってDOCIのプロジェクトは、地下1階が駐車場で、5階建て、周辺もゆったりしていて、落ち着く作りだ。 ビルの中央部は吹き抜けの広場があって、ユニットの両面に窓があるDMCI独特の作りだ。最近の高層コンドミニアムはユニットの一面しか外に面していないが、大分趣が違う。 このユニットは280万ペソ。58m2となっているが、ベランダと廊下を含んでいるので、ネットは42m2だ。最近のSMDCのプロジェクトは50m2で700万ペソ、25m2で350万ペソもするから、半分程度の価格だ。たしかにSMDCの物件はすべてSMデパートの至近距離に建設して、利便さを押しているが、ちょっと常識はずれの価格という気がする。 このユニットを買うにしても、内装と家具、それに登記移転等に50万ペソ、駐車場は別途で50万ペソ、合計100万ペソほどかかるので、全体の投資は400万ペソ程度のなってしまう。  このユニットは後ろ向きなのでとなりのコンドミニアムに面し、遠くにはラグナ湖が望める。  次に反対側のユニットを見たが、ここは内装が施されて、しかも内側のプールを望めるとあって、なかなかの優れものだった。価格は内装を別にして330万ペソ、ネットは49.5m2だ。  さすがにプロが設計した内装のできはすばらしい。実用性は別にして、見るものをその気にさせる。今回はご夫婦とお子さん一人なので、十分な住居だ。価格は330万ペソだが、内装、家具、諸経費、駐車場まで入れると450万ペソ、1千万円くらいは用意しておかなければならないだろう。  DMCIの物件の売りは、リゾートをイメージさせる大きなプールを囲む庭園だ。必要以上の広大なプールを配置しているが、これは実用性というよりイメージの向上だろう。ただプールの維持費がかなりかかるのではないだろうか、管理費がかさむのではないかと心配になる。  クラブハウスは日本の神社をイメージしたものだそうだが、何か中途半端な違和感を覚える。  敷地の端には新棟を建設中だが、これは10階建ての中層ビルになるそうだ。しかし、あと1~2年は建設工事が続くの喧騒と埃に悩まされることだろう。この物件も、完成時には、すばらしいものになると思うが、問題はアクセスだ。近くにSMのハイパーマートはあるものの、モール、病院、学校などは近くには見当たらない。だから車は必須だろう。また、スカイウエイに隣接しているというのもマイナス要因だ。しかし、値段的に相場(10万~15万ペソ/m2)の半分程度で、この環境も含めて買えるというのは魅力だ。

DMCIのラプソディ・コンド(スーカット)の紹介 2013年9月29日



先日、KIANのブログ(KIAN3才の軌跡)で、KIANが「WHY、WHY」とママジェーンを困らせるという記事を載せた。そうしたら、フィリピンでお子さんをインターナショナルスクールに通わせているお母さんから、子供が「何故、どうして」を連発し始めたら、できる限り母親はそれに答えなければならない。それには図鑑を買って一緒に読んでやるのが一番、というアドバイスをいただいた。  これは「したり」と、早速、図鑑ないし子供向けの百科事典を買いに行った。恒例のサイカでの食事のあと、マカティ・スクエアの本屋に向かった。KIMからセールをやっているとの情報をもらったからなのだが、小さな本屋(BOOK SALEという名前の店)なので、もし、そこになかったら、National Book Storeが、近くのキャッシュ・アンド・キャリーにあるので、そこで買おうと思っていた。 子供百科は色々なトピックを絵を豊富に交えて簡易に説明しているすぐれものだ。9才の双子も興味深く見ている。幼稚園から小学校までつかえそうだ。 予算として、一冊2~3000ペソ、2~3ヶ月に一冊づつ買ってやろうと考えた。単なる幼児用のに絵本ではなくて、KIANには小学校程度のものを買ってやるつもりだった。子供には、常に先を行くものを与えるべきで、興味を持ったら、それが、まだ早いからなどと、親があらかじめ枠にはめてしまうことは、伸びようとする子供の芽を摘んでしまうことになる。思い起こせば、自分の子供には30冊くらいの図鑑を与えて、兄弟3人がぼろぼろになるまで使っていた。 世界百科は、世界の歴史、地理、文化など、なかなか興味深い話題が解説されている。これは小学校から高校程度だ  セールとあって店には大量の本が積まれていたが、子供用の百科事典などは見当たらない。そこで店に人に聞いてみると、まさにお目当ての本を探し出してくれた。まさに「CHILDREN’S ENCYCLOPEDIA」という表題で、4cm程度の厚さ、300ページの立派な本だ。そして、値段を見ると、たったの395ペソ、一桁間違えたのではないかという驚きの値段だ。多分、新古本なのだろうが、多少古いバージョンだとしても子供には関係ないので、これで十分だ。 科学百科はやはり豊富な絵を使って詳しく解説されている。これは中高と使えるかもしれない。 そうなると、2~3ヶ月に一冊ずつなどと流暢なことは言っていられない。こんな安い本はすぐに売り切れててしまうだろう。この本がおいてある場所を聞いて、これぞという子供向けの本を買い占めてしまった。子供百科、世界百科、科学百科、子供辞書、都合4冊を見つけた。世界と科学が520ペソ、厚さ4cm、850ページの辞書は、実に275ペソという、ほとんど只みたいな価格だった。さらに割引もあって、一冊分の予算以下で全部が買えてしまった。 子供辞書と言っても、語彙数も豊富で、これも高校まで使えそうだ。なんといっても絵が多いのが良いが、フィリピンの英語レベルで考えると小学校くらいまでかもしれない これらは、読み物としても楽しそうなので、退職者の英会話の勉強の副教材として役に立つかもしれない。一冊の本が相当重いのが難といえば難かも知れない。しかし、自宅の家で見る分にはどっしりしていて良いと思う。

格安「子供向け百科事典」を発見 2013年9月29日


フィリピンの携帯電話の普及は目覚しいものがあり、現在はハイスクール以上の全国民が一人一台あるいは2台持っているのではないかと推定される。そうなると、国民の4人に3人は持っていることになって、その数は7千万台程度となる。シェアはGlobe、Smart、Sunが市場を分け合っているが、各社とも熾烈なシェア争いをしている。  フィリピンで普及しているのはプリペイド方式で、ロード(チャージ)した分だけ使えるというもので、携帯の器械とシムカード、それにプリペイドカードを買ってロードしたら、その場で使えるという便利なものだ。また、電話会社の乗り換えはシムカード(一枚50ペソ)を買い換えるだけだから、簡単にできる。一つの器械で何枚ものシムカードを使い分ける人もいるし、ダブルシムなんて器械もある。  だから電話会社はユーザーをつなぎとめるのに必死だ。ちょっと油断すると、ユーザーは50ペソ支払って、ほかの電話会社に移ってしまう。各電話会社の売りは、アンリテキスト(Unlimited Text、フィリピンではメールのことをテキストと呼ぶ)あるいはアンリコール(Unlimited Call)と呼ばれる、メール打ち放題あるいは電話かけ放題というサービスだ。例えば、20ペソ払えば、一日中メールが打ち放題などというものだ。ほとんどのフィリピーノは恋人との交信などにこれを利用して、実に、一日中メールを打ちまくっているのだ。  さらに同じ電話会社同士なら、通話料無料などというのもあって、外でメイドなどが、仕事をさぼって数時間も話しまくっている。こんなサービスをしていたら、電話会社は共倒れになってしまうのではないかと心配になるが、したたかな戦略を持って、彼らはたくみに通信料を稼いでいるのだ。  最近、ある退職者が日本へ帰るので、フィリピンの携帯が要らなくなったからと、おいていった。それを私の緊急用の携帯として持ち歩くことにした。いつも使う携帯の電池がなくなったり、ロードがなくなったりしたら、それを使おうという算段だ。また、カラオケなどでGRO(Guest Relation Office、ホステス)に携帯番号をせがまれたら、むげに断れないので、その番号を教えてお茶を濁すという利用方法もある。  その携帯は、めったに使わないので、ロードもほどほどに入れておいた。ちなみに、ロードには金額ごとに有効期限があって、数週間ないし数ヶ月するとロードは取り上げられてしまう。さらに、日本に帰ったりして長期間携帯を使わないと、シムカードそのものが無効になってしまう。だから、空港にはシムカードやロードを売る店が待ち合わせ場にある。  ある日、その携帯でメールを打とうとしたら、なぜか打てない。確か数十ペソあるはずのロードが有効期限内なのになくなってしまっていたのだ。携帯を新規にロードするとFree Textというものがもらえて、それは200回以上残っていたからメールはできるはずなのに、ロードがないとそれも使えないようだ。それから、再びロードして、全く使わないで、ロードの残りを毎日チェックした。ちなみに電話会社を呼ぶと一回1ペソで残りのロードをメールしてくる。そうしたら、毎日、10ペソずつロードが自動的に引かれていることを発見した。そういえば、このFree Textというやつも、そんなに使ったはずもないのに、どんどんなくなっていく。  一体、全く使わないのに何で料金がかかるのか、摩訶不思議な現象を解明しようと、ロードの残りのチェックは十数日続けた。ということはそのために数百ペソ費やしたことになる。もしかして、普段使う携帯も同じ現象があるのではないかと、夜、寝る前に残りをチェックして、翌朝、再度チェックしたら、見事に 10ペソ引かれていたのだ。普段は頻繁に使っているので、10ペソのロードの減少は気づかないが、夜の間に密かに差し引かれていたのを確かめることができた。 […]

プリペイド携帯電話の怪 2013年9月20日



9月の第2週は、パスコ史上、もっとも忙しい週となった。  月曜、午後から単身申請の方の健診などのビザ申請準備。一方、DBP(PRAの口座がある銀行)への送金が1週間前なので、PRAの受付には入金証書が届いていない。それで、アドミ部門のマネージャーに依頼して、翌日の申請に間に合うように銀行をプッシュしてもらった。そして翌日午後、無事に申請を終えた。  そして、その夜、マニラ入りしたのが今回の主役の4家族、10人様の一行だ。4人のお母さんと2歳から8歳まで、6人のお子さん、総勢10人だ。到着は夜の11時、出会いは12時近くとなり、ホテルに送って、家に着いたときは午前1時を回っていた。今回、10人ともなると、迷子が出る恐れがあるので、相棒の義理娘のキムを同行し、常に一行の後ろから見守るようにアレンジした。 クリニックで子供達のめんどうをかいがいしく見るキム  初日は、銀行口座開設とクリニック、それに送金手続き、不足書類の準備などで、通常、半日で終わるところだが、たっぷり丸一日を見込んだ。クリニックにしても10人が受診するとなると、1~2人が受診するのとでは、桁違いの時間がかかる。  クリニックで思わぬ伏兵が出現し、今回の準備を難しくしたのが、子供達のウンチだ。数ヶ月前に、申請用紙が変更され、従来の健康診断書兼申請用紙は使えなくなり、新しい健康診断書には便、小水、血液検査などが明記されており、避けようがない。ところが、子供達には、そうは簡単にウンチをだしてもらえない。仕方なく、後日提出ということで、クリニックを後にした。しかし、このウンチは排出後1時間以内に届けなければならない一方、出るとき、出るところをわきまえないウンチに振り回されることになる。 子供達が机の上に座って遊んでもいても、笑顔で対応する銀行員にお母さん達は感激していた  クリニックで入念に準備した書類のおかげで口座開設はスムーズに進んだ。その間、子供達は、銀行員の机の上で遊びだす始末。支店長は、アイパッドを持ち出して親子全員で記念撮影。もちろん支店長も加わって、皆、ポーズをとった。   事務所に戻って送金の手続きを始めたが、事務所に設置されたWifiのおかげで、皆さん、日本に残っているご主人に連絡して銀行口座などを連絡して、送金を依頼した。しかし、そのとき午後2時を回っており、銀行手続きは翌日となってしまった。  お一人は、香港のHSBCからネットバンキングで送金しようとしたが、なかなかうまく行かない。結局、用紙を送ってもらい、翌々日、ファックスをクリニックから送ってもらい、さらに電話で確認するという、従来の方法で送金する羽目になった。しかし、手続きの終わった翌日には入金するという、早さだった。どうも海外から送金した場合は、翌日にも着金するようだ。 事務所では6人の子供達にキアンも加わって、まるで幼稚園ないし保育園となり、喧騒のうずの中の作業だった。 庶民の信仰を一手に引き受けるキアポ教会  翌日水曜は、早朝からマニラツアーにでかけた。カーティマール・マーケット、イントラムロス、キアポ、ラスピニャスのサウスビラ・インターナショナル・スクール、退職者のお宅、2箇所、そして最後にグリーンベルトで食事で締めくくった。元々はボニファッシオ・グローバルシティに行く予定だったが、この日はポークバレル(議員の汚職の温床となっている制度)の抗議集会EDSA通りが閉鎖され、大渋滞のてめたどり着くことができなかった。  まずは朝一番、めでたくお出ましのウンチをクリニックに届ける。ただ二人の子がまだで、ツアーの途中で出たウンチをアイスボックスで保管して、翌朝クリニックに届けた。 キアポ教会の内部、休日だったら中に入れないくらいに熱心にお祈りする人であふれる  カーティマール・マーケットではお一人のお母さんを除いて、食肉売り場で、生肉の匂いがたまらず、中へ進むことができなかった。これからフィリピンに暮らすとなるとこのウエットマーケットで買い物できないようでは困るが、2~3年もすればなれるだろう。 […]

日本から妻と子がいなくなる(その2)2013年9月15日


しばらく前にカラバオヨーグルトのことをブログに載せたら、KKさんから、彼は自家製のヨーグルトを楽しんでいるが、いずれ種菌を分けてくれるとの話があった。前回も紹介したようにフィリピンではプレイン・ヨーグルトを入手するのは極めて難しいので、とてもありがたい話で、その日を楽しみにしていた。ちなみにKKさんは一昨年ご両親を伴って移住してきた、いわば介護移民だ。 東北人の朴訥さと人の良さを絵で書いたようなKKさんの人柄はKIANにもわかるようで、2年振りの再会にも関わらず、親しげに寄り添ってツーショット(1歳半だったKIANが覚えているとは思えないが)。後方左は奥さん。   マニラ北方、150km、ヌエベエシア、カバナツアン市にお住まいのKKさんは、この日、5時間かけてやってきた。種菌と牛乳一パック、それに4つの容器など、必要道具、一式をを持ってきてくれた。 牛乳1リッターパックと種菌。牛乳はなんでも良くて、カラバオやヤギの乳でもOK     作り方はいたって簡単で、容器を熱湯消毒して、牛乳を250cc入れる、それに種菌のヨーグルト大匙一杯をいれてかき回す。ふたをして、4~6時間置いておいて、容器を傾けて、中が固まってきたら出来上がり。冷蔵庫に入れて保存するが、できたヨーグルトは次回、種菌としても使える。そうやって、長年、種菌を維持することができるが、長期に作らない場合、種菌を冷凍庫で保存する。 種菌といってもただのヨーグルトなのだが、どこか、とろーっとした感じだ  この、種菌は、知人がカスピ海から持ってきて人に分けたのが始まりだそうで、室温で作れるのが特徴。普通は40度に維持しなければならないので、保温装置が必要になる。早速、朝方買ってきたカラバオミルクで試してみたが、見事成功。1~2週間は持つそうなので、週に1~2回、牛乳1パック分作れば十分だ。味はいたって淡白だが、古くなるとヨーグルト独特にすっぱみが出て来るそうだ。さらに常用すると、お腹の善玉菌を増やし、悪玉菌を追い出し、お通じがとてもよくなるそうだ。 牛乳1パックで、250ccづつ、4つ。これだけあれば、1週間ぐらいもつ  ヨーグルトの話が終わるとしばらく雑談していったが、KKさんの2年間のフィリピン・サバイバル生活は、いらいらすることばかりで、奥さんとの口げんかも絶えないと言う。私なりの、日本人とフィリピン人の違い、摩擦について、述べさせてもらったが、こんなに柔和なKKさんでさえ、こうなんだから、我々凡人は一体どうなるのか想像がつかない。 この日(7月27日)は、安倍首相の来比とあって、大統領との会談の開かれたインターコンチネンタル・ホテルの脇のアヤラ・アベニューには、歓迎の国旗が掲げられていた

自家製カスピ海ヨーグルトに挑戦 2013年7月28日