退職者情報


 フィリピンに暮らすとなると、銀行口座の開設は必須だ。口座の開設には基本的にパスポートとACR(外国人登録証)が必要だが、退職ビザを取得された方はPRAのIDカードがACRの代わりとなる。退職ビザ保有者は、立派に口座開設の資格があるのだが、大手銀行のBDO(Banco De Oro)あるいはBPI(Bank of the Philipipne Island)は、あの手この手を尽くして、退職者の口座を開けまいとする。その手口は以下のの通りだ。   I さんは1年ほど前に退職ビザを取得して、お子さんをインターナショナルスクールに通わせている情報通のお母さんだ。その方が、お住まいの近くのBDOの支店で口座を開こうとしたが、どうしても、うまく行かない。そこで、私が口座開設をお手伝いすることになった。土曜だったので、SMマカティの近くの支店に行った。ここだけは土曜でも開いていることを、I さ んは突き止めていた。「住まいは遠いが、私の事務所の住所で口座を開きたい」とい正直に言ったら、「住まいの近くで口座を開け」という。私の住所という事 で開きたいのだと繰り返したら、「私の会社の社員なのか、あるいは本当にそこに住んでいるのか」などと追求され、結局相手にされなかった。そこで、日を改 めて、私の馴染みのPacific Star 支店に行って、あくまでも私の住所に住んでいることにして、無事口座を開設することができた。 息子の帰還のお祝いに、大きなピザを2枚買った。この日のために農場からはマミーとビアンカ、それにヤナが駆けつけた。他に夏休みで遊びに来ている4人の従妹も含めて、総勢14人が我が家にひしめいていた  さらに、同じBDOのSMスーカット支店でM さんの口座を開設しようとした。「住まい近くのアビダ・タワー・コンドだ」 といったら、固定電話の電話番号を教えろという。「自宅にはないので、管理事務所の電話ならある」というと、「その電話番号でもよい」という。そうした […]

銀行は何故、口座を開きたくないのか 2013年5月5日


「もらう、借りる、預かるは、フィリピーノにとって同義語だ」、とどこかで書いた。フィリピン人にお金を貸しても戻らない、預けておいた金を使われてしまった、なんて経験は誰もがしていると思う。最近もフィリピン通の退職者の方が、「自分が住むために知り合いの家の改築資金にと100万円渡したら、一向に工事が始まるわけではなく、渡したお金は、渡した相手のお産の費用やらに使われてしまった」と嘆いていた。どんな背景であろうが、一旦、お金を渡したら、その使用については、お金を手にした人間の裁量に任されてしまい、その人の考える優先順位で処理されるのだ。もちろん、元の持ち主に断るようなことはしない。だからお金を渡すときは、その使用についての一切の権限を委譲する覚悟をするべきで、それがいやなら自分で直接支払えばいいのだ。 グロリエッタの中華料理のレストランに招待されてご機嫌のKIAN  先日、夜中に便をしてお尻を洗おうとしたら、タボ(柄杓)とバケツが風呂場にない。私は、フィリピン流に用をたした後、タボでお尻を洗う。だから、タボがないということは死活問題だ。かといって、こんな夜中に大声で、昔流にとトイレから「タボ~~」怒鳴るわけにも行かない。しかし落ち着いて考えてみると、このトイレにはお尻を洗うためのシャワーがついている。これを上向きにお尻に当てると、勢いのある水がお尻を経由して、顔に命中する恐れがあるので、普段は使わないでいるやつだ。 小さなケーキに3本のローソクを立ててもらって、もうすぐやってくる3歳の誕生日の練習だ   何とか危機を克服して、翌朝、ゲスト用の風呂場を見ると、私のタボとバケツが鎮座している。一体誰が、何故、私の風呂場からタボを持ち出して、しかも、そのまま、ゲスト用の風呂場においておくのか、普段私が使っているものを持ち出したら、私が困るとは思わないのだろうか、などなど、自問自答が続く。しかし、こんなことで大騒ぎをすると、周囲に白い目で見られるから、何事もなかったように、観察を開始する。 お客さんに料理してもらったすき焼きのしらたきをパンシットに見立てて試食するKIAN  今、夏休みで遊びに来ている小学生の子供達が、私のタボとバケツをゲスト用の風呂場で、体を洗うために使ったことを突き止めた。ゲスト用の風呂場にはもちろんホットシャワーがついているが、普通子供はバケツに汲んだ水をタボを使って体を洗う。しかし、ゲスト用の風呂場にはタボもバケツも置いていなかった。だから私のものを使うよう、マム・ジェーンの指示があったそうだ。マム・ジェーンの指示とあれば、子供達は免罪される。また、彼らにとって借りたものを返すという意識は全くないので、タボを返さなかったことに罪の意識はもうとうない。 今日も誕生会のリハーサルだ  次に、ジェーンを問い詰める。普段から私は「私のものをいないとき勝手に使っても良い、しかし、使用後必ず返すこと」と言っている、なのに、「彼らは、何故返さないのか」と。ジェーンは私のタボを借りるように指示はしたが、それを「返しておくように」とまでは、指示はしなかったようだ。冒頭に述べたように、一旦渡してしまったら、後は受け取ったものの自由裁量だから、次回使いやすいように、ゲスト用の風呂場においておくのは彼らにとって当然のことなのだろう。そこに元の持ち主の意向は顧みられる余地はない。 サイカで好物の「堅い焼きそば」をほうばるKIAN  結論として、「今回は良しとしよう、次回、このようなことが起きたら、二度と私のタボとバケツを使うことは許さない」とした。ジェーンは子供達に私の目の前で、きつく私のお達しを伝えていた。しかし、案の定、数日後、再び夜中、タボとバケツが行方不明になっていたのだ。ジェーンに言うと、今度はキム(16才のジェーンの義理の娘)のせいだというが、うそくさい。それで約束どおり、私のタボとバケツは門外不出となったのだ。 長髪を結ってもらって、女の子の気分のKIAN  事務所でははさみは必須アイテムだ。申請用紙に貼り付ける写真をきったり、封書をきったり、毎日使うわけではないが、これがないと仕事が前に進まないことがままある。そのはさみが、使おうとして机の上のペンホルダーに手を伸ばすとないのだ。そこで、大慌てではさみ探しとなる。しかたがないから、自分の寝室に行って、別のはさみを持ってくる。私の寝室には髪をきるために日本から持ってきた別のはさみがおいてあるのだ。 車の中で従妹のイアを懲らしめるKIAN。これがかれの遊びだ  後で、はさみがなくなったとお触れを出す。誰も「私、知らない」といったムードだ。しかし、翌日になるとペンホルダーに戻っている。しょっちゅうおきるので、はさみを買ってヤヤに渡した。私のものを使うのではなく、これを使うようにと。しかし、そんな処置は一時的なもので、そのはさみは、すぐにどこかに行ってしまい、私のはさみを持ち出すことになる。何しろ、私のところに来れば、必要なものが確実においてあるのだ。 […]

フィリピーノは何故借りたものを返さない 2013年4月28日



先日、とある退職者の方から、「助けてください」題して、以下の内容のメールが舞い込んだ。  {出会い系サイトで知り合ったフィリピーナからの借金の申し入れを断ったところ、「レイプで訴えてやる、そうしたら、あなたは一生刑務所から出れない。訴えられたくなかったら500 万ペソのお金をよこせ」、と脅迫された。大使館に相談したところ、「すぐに日本に帰ったほうが良い」とアドバイスされたので、翌日、日本に帰った。そうしたら、さらに、E-メールで、「警察に告訴して、警官と一緒にコンドミニアムに行ったが、本人がいないので、さらに大使館に行って、日本の居所を突き止めた」と言ってきた。さらにその後、女は方針を転換して「警官に嘘の告発をしたと脅されている。10万ペソを払わないと、自分が刑務所にへ入れられるから、なんとか助けて欲しい」と。送られてきたE-メールは数日の内に数十通に及び、一体何が本当で、嘘なのか、ほっておいて告訴されたら、一体自分はどうなってしまうのだろうか。}  第3者から見ると、これはすべて女の狂言で金をせしめるための作り事であることは、十中八九間違いない。しかし、件の男性は、女の狂言よりも、もしも悪徳警官の存在が本当であるならばどうしようと、心配でならない。  当方のアドバイスは下記の通りだ。 ① 日本にいる限り、たとえ告訴されたとしても、被告がフィリピンに存在しないので、裁判が成り立たない。だから安心していてよい ② 例えでっち上げでも、告訴してきた女を、警察が脅してお金を取るようなことはありえない ③ 女からのメールに対しては、絶対に返事をしてはいけない。無しのつぶてが一番の作戦だ 無垢なフィリピンーナをゲットしたいというのは男の夢かも知れないが、そこにはおおきな落とし穴が待っている  そして、当方としては下記の作戦で臨むことにした。女、そして悪徳警官(がもしいるとしたら)の双方を同時に封じ込める作戦だ。 ① 警官の脅迫から女を守ると連絡をとり、女の本音あるいは出方を探る ② 警察に出向いて、告訴の事実と、件の警官の存在を確認する ③ 告訴も警官も存在しないのであれば、その証明書を警察からもらう ④ 女に証明書を突きつけ、狂言をやめないと、逆に脅迫罪で告訴すると警告する  女は、当方からの探りが入ったあたりから、すでに男性のへのコンタクトを絶った。こんなことを企むような悪知恵の働く女だから、やばい助っ人が現れたと直感したのだろう。一方、予測どおり、警察は、告訴の事実も、件の悪徳警官の存在も否定し、無事に証明書を入手することができた。 […]

ある退職者の災難の教訓(その5)出会い系サイトの落とし穴 2013年3月27日


 年末の休みを取ったのが12月20日、それから、しばし世間の情報から遠ざかっていたのだが、1月6日、マニラに戻って戦慄が走った。1ドルが89円、1万円が4600ペソと10%以上の円安となっていたのだ。株高はいいことかもしれないが、年金でフィリピンに暮らす退職者にとっては、一割減収、生活費をそれだ切り詰めなければならない。退職ビザを申請する人も、今まで2万ドル=160万円程度で済んだのが、あっという間に180万円必要になった。 1月6日、ビコールの農場からの帰りの飛行機の中、この時はまだ、円安を知らなかった。  しかし、円安がこれで止まるという保証はどこにもない。逆に、過去20年くらいの間、80円~130円くらいの間を行き来していたと思う。ここ数年、歴史的円高により、1万円が5000ペソをこえ、退職者は大いに円の恩恵を享受した。しかし、これからさらに円安が進むと、年金暮らしの退職者は真綿で首を絞められるような思いをするだろう。一方、預託金2万ドルも、200万円、250万円と、どんどん増加していくことだろう。一方、1ドル=78円程度の時にビザを取った方は、さぞ、ほくそえんでいるにちがいない。 洗濯物のカゴにおさまってご機嫌のKIAN  振り返ってみると、私が、2003年にフィリピンに永住して以来、円高が進み、1万円は5000ペソをあっという間に越え5500ペソまで達し、大いに喜んだものだった。私は退職庁にいて、しきりに退職ビザを勧めていたころで、ドル預金も利子が4~5%ついて、フィリピンが一番魅力的な時だった。しかも、2006年の5月から、預託金が50歳以上、5万ドルから2万ドルに下がったので、申請者が殺到した。(以下の数値は私の記憶あるいは感覚によるもので正確なものではありませんのでご容赦ください。また、ペソはドルにリンクしており、ペソ→ドル→円という順序でレートが決まります) ① 2004~2005年:1ドル=100円=50ペソ、1万円=5000ペソ、1ペソ=2円  1ペソ2円と、とても計算が楽でわかりやすく、物価さ5倍、交換比率が2、すなわち10倍理論(ペソの価格を10倍して、日本の物価と比べるもの。100ペソといわれたら10倍して、1000円と考えて、値段の高低を判断するもの)を提唱した。しかし、その後、円安により、2006年から2007年には、1万円が3700ペソ(最安値)くらいにまで落ち込んで、退職者にとって、氷河期となった。 ② 2006~2007年:1ドル=113円=44ペソ、1万円=3900ペソ、1ペソ=2.56円 1月11日は私の誕生日、円安のおり、300ペソのケーキだけで誕生日会、起きがけのKIANもあまり乗り気ではない  そして、歴史的円高が始まって、1ドルが80円を割って、再び、1万円が5500円に達し、退職者の春がやってきた。しかし、それは自民党が政権を奪還した2012年末までのことで、年末から年始にかけての円安は悪夢の再来となった。 ③ 2012年:1ドル=80円=42ペソ、1万円=5250ペソ、1ペソ=1.9円 ④ 2013年1月11日:1ドル=89円=40.5ペソ、1万円=4550ペソ、1ペソ=2.2円  ここで着目しなければならないのが、②から③に至るとき、急激な円高に隠れて、1ドル50ペソから40ペソ台と、ペソもかなり強くなっていることだ。ここのところ、フィリピン株式市場は史上最高値を連日更新し続けており、昨今の中国の政治姿勢に嫌気がさした企業が、投資先としてフィリピンを見直している、などなど、この先、フィリピンの経済の好調は当分の間続くものと予測される。 姉のKIMに肩こりの薬を塗っているKIAN、腹違いの兄弟だがとても仲がいい  そうなると、退職者にとっては、円安の進行と、ペソ高の進行のダブルパンチとなる恐れがある。仮に、1ドル=40ペソが継続し、円が、1ドル=120円まで下落したとすると、 […]

円安が退職者の懐を直撃 2013年1月13日



先日のロングステイフェアでは、退職者の希望するロングステイ先としてはマレーシアが6年連続一位で、フィリピンはベスト10に入ってはいるものの、下位に甘んじていた。しかし、永住という観点に立つと、フィリピンの優位性が目立つと感じる。そこで今回、物価の安さ、日本からの距離、日本人退職者の受け入れの積極性などを考慮して、永住先として、実質的に3強と考えられる3つの国、すなわち、マレーシア、タイ、そしてフィリピンの退職者用のビザの比較を行った。添付比較表参照。 1. 比較対照としたビザ フィリピン:特別居住退職者ビザ(SRRV)のスマイルプログラム マレーシア:マイセカンドホーム・プログラム タイ: ノンイミグラントO-A査証 2. 有効期限 フィリピン:無期限、永住(既得権として無期限に継続される) マレーシア:10年、更新可能だがその時点でビザ発行の要件(将来変更の可能性あり)を満たしていること タイ:一年、更新可能だが、その時点でビザ発行の要件(将来変更の可能性あり)を満たしてていること 3. ビザの取得要件と年齢制限 フィリピン:35歳以上 2万ドルの預託金 収入制限は無し マレーシア:50歳以上35万リンギット(約1000万円)の資産、および               15万リンギット(約430万円)の定期預金、                         […]

退職ビザの比較(フィリピン、マレーシア、タイ)2012年11月29日


フィリピンに入国する際には、長期ビザを持っていない限り、往復の航空券、しかも21日以内の出国便の予約がとれていないと原則、入国できない。仮に帰国予定が1ヵ月後だとすると、入国時に2ヶ月間有効のビザを申請すれば、大丈夫のはず(要確認)だが、いずれにせよ、オープンチケットだけでは具合が悪い。最近は、これを厳密に運用して、空港で、入国を拒否されるケースが頻繁に出ているようだ。  しかしながら、退職ビザなどの長期ビザを持っている場合は、片道チケットでも問題ない。フィリピンに在住している場合、フィリピンで往復チケットを買って、往復するのだから、日本からフィリピンに入る時は、当然のことながら、片道チケットとなる。  片道チケットでフィリピンに向う客に対しては、航空会社は厳密にビザの存在を吟味する。もし、長期ビザを持っていないで片道チケットでフィリピンへ入国する客が、入管で国外退去の命令を下されたら、航空会社の責任(経費)で、日本へ送り返さなければならないからだ。 セブパシフィック(関空)、ジェットスター(関空と成田)などの格安航空(LCC)の登場で、日本ーマニラの往復は選択肢が広がり、格段に便利になった    退職ビザを取得するためにフィリピンを訪問する場合も、例外ではない。たとえ、そのままフィリピンに滞在するつもりでも、往復のチケットで入国しなければならない。半年とか一年有効のチケットは10数万円もして、とても手が出ない。そのため、格安航空券を買って、帰りのチケットを捨てることになる。しかし、これをやると、JALなどの航空会社はブラックリストに載せて、以後、チケットをその客に販売しないなどと言う処置を取るのでややこしい。ビザ取得後一旦帰国する場合は、1ヶ月まで延長できるチケットか、格安航空の往復チケットで来るのが最適だ。  格安航空(LCC)は、日本で買ってもフィリピンで買っても値段は一緒だが、一般の航空券については、フィリピンでは、日本の格安航空券(往復FIX) 並みの値段で、ノーマルチケット(6ヶ月ないし1年間有効)が買える。日本でノーマルチケットを買ったら十数万円するので、2分の一から3分の一程度で買える事になる。また、逆にフィリピンでは日本で普通に売っている格安航空券は購入できない。だから、退職ビザ等の長期ビザを取得したら、フィリピンでノーマルチケットを買って日本との間を往復するのが有利だ。  退職ビザを取る前は往復の格安チケットでフィリピンに入り、今度はフィリピンで往復チケットを買って往復するとなると、格安往復チケットの帰りを捨てるか、あるいは、退職ビザを取ってから片道ノーマルチケット(片道の格安チケットは無い)でフィリピンに入るかという選択になる。通常、格安往復チケットの方が片道ノーマルチケットより安いので格安往復チッケットの帰りを捨てたほうが有利だ。 格安航空(LCC)のサービスはすべて有料で、しかも現金を扱わないので、事前に昼食などを買って入ったほうが良い。ただし、マニラ発では飲料の持込が許されない、一方成田からはOKなので、ちょっと戸惑うところだ   しかし、最近は格安航空会社(LCC)の登場で、日本からの片道チケットでも2万円程度で買えるようになった。したがって、退職ビザを取得したあと、LCCの片道チケットで入国して、その後、フィリピンで往復チケットを買って往復するのが、無駄もなく最適な選択となる。しかし、LCCは今のところ関空と成田しか飛んでいないので、すべての人が実行できるわけではないが。 格安航空(LCC)のチケットは往復で4万円程度で、4~6万円の格安航空券と大差がないようだが、LCCは変更のきくノーマルチケットであるという大いなる相違がある。10数万円のノーマルチケットと比べると3分の一以下で、格安である所以に納得させられる。格安空港が利用できる場合、日本とフィリピン、どちらでチケットを買ったとしても大差がなく、どちらに主に居住しているかに寄るだろう。   以上は一般論なので、最寄の空港、フィリピン滞在予定、日本とフィリピンの往復頻度などを加味してもっとも経済的な方法を個々に検討して欲しい。

航空チケットの賢い買い方ー退職ビザをとったら 2012年11月25日



    11月17日(土)、ロングステイ財団主催の「ロングステイフェア2012」に参加するために半年振りに日本を訪問した。当社、パスコは、財団公認の「マカティサロン」として、フィリピンにロングステイあるいは永住するための相談窓口として3回目の出展だ。今回は、前年を若干上回る、約9500人の来訪者を迎えたそうだ。参考HP 「http://www.dokodekurasu.jp/」 早朝出発するジェットスターは昼ごろ成田に到着する。伊豆半島の向こうには雪をかぶった富士を臨むことができた。   各国のサロンやロングステイアドバイザーの交流会が前日、フェアに先立って開催されたが、各国のサロンの報告を3分間で行うよう求められた。そこで「3Kから3Iへ」と称して下記のスピーチを行った。  従来、フィリピンにはまった一部の男達を除いて、フィリピンは、まさに3K、すなわち「危険」、「汚い」、「困窮」のイメージが一般的だった。フィリピンと聞けば、「ジャパ行き」、「売春」、「誘拐」、「保険金殺人」、「スモーキーマウンテン」位しか思い浮かばず、「フィリピンへ行く」と話すと、皆一様に顔をしかめたものだった。  しかしながら、最近は、フィリピンの退職ビザを取得する女性が増加し、特にお子様連れのママ達の「フィリピン行き」が目立つ。この方達は、日本の「放射能汚染」を危惧し、さらに日本の経済情勢をにらみ、子供達を「国際人」に育てたいと思っている。しかも、日本の社会情勢は、「虐待」、「いじめ」、「引きこもり」、「無差別殺人」など、子供を育てる環境にないと憂える。  ロングステイ財団がアレンジしてくれた、有明ワシントンホテルでは、全世界から駆けつけた、財団公認のサロン代表者が、まるで同窓会のように集まって近況を報告しあった。  そこで、ママ達が海外に目を向けて、冷静に分析すると、フィリピンは、「近い Chkai」、「安いYasui」、「親しいShitashii」の3I=3つのアイ(愛)の国であることに気がつく。 ① 近い:フィリピンは飛行機で4時間で、その気になれば日帰りもできる ② 安い: 米などの生活基本物資は日本の5分の一、さらに人件費は10分の一。退職者の平均的予算は一切を含めて、10万円/月で十分。この予算でお手伝いさんを住み込みで雇っている方もいる ③ 親しい:隣国の中国や韓国のように、日本を敵国とみなすという対日感情はなく、日本人に強い親しみをもつ優しい国民性、それに加えて国策として外国人の移住を奨励している 有明の象徴のビッグサイト。今回のフェアは1万人近くが訪れる大きなイベントだが、会場は、その一部の会議棟1階レセプションホールというから驚きだ  しかも、英米に次ぐ、世界で3番目に多くの人が英語をしゃべる英語圏で、法律、契約、新聞、領収書など、すべての公的文書には英語が使われている、すなわち公用語は英語なのだ。さらに学校の授業も小学校から基本的に英語で行われる。だから、英会話留学やお子さんの国際人としての教育も申し分ない環境がある。インターナショナルスクールの学費にしても年間20万~40万円程度で賄え、公立学校に至っては無料だ。英会話学校にしても3食付の寄宿舎と毎日マンツーマンの授業(4~6時間)を含めて十数万円/月で済む。 入り口に並んだロングステイのポスター。日本人も海外に住むという傾向は、今後ますます発展するだろう。 […]

ロングステイフェア2012開催-3Kから3Iへ 2012年11月24日


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最近は、日本の経済破綻を見据えて、35歳未満の若い方が永住ビザを取得しようとすることが多くなっている。35歳未満ではSRRVの申請はできないのでクオータビザかSIRVが選択肢となる。今回はSIRVの詳細について紹介する。   SIRVはBOI(投資庁、Board of Investment)で発行されるが、条件は75000ドルをフィリピン株式に投資すること(現状ではコンドミニアム等への投資は認められていない)。年齢制限は21歳以上で、配偶者と21歳未満の未婚の子供の同伴が可能で人数に制限がない(SRRVは2名まで、3人以上は一人当たり15000ドルの追加定期預金が必要)。    ステップが複雑なのでSRRV(退職ビザ)より、かなり時間がかかるが、申請料は返って低めで、しかも、SRRVのように年会費(360ドル)がないので、維持費が少なくて済む。  株式投資は、上場会社に投資するのが承認されやすいが、株式の売却はBOIが承認が必要なので、簡単に売り買いができず、塩漬けになる。そのため、ブルーチップと呼ばれる、価格が安定し、高配当を望める会社に投資するのが一般的だ。 申請の手順は下記の通り。 A.  日本での準備 ①日本からDBP(Development Bank of the Philippines)にビザ発行の条件となっている75000ドルの投資金を振り込む […]

SIRV(特別投資家居住ビザ)の取得について 2012年10月15日



 早いもので、昨年11月12日に開催されたのロングステイフェア2011から1年が経過しようとしている。今年は、11月17日(10:00~17:00)東京ビッグサイトで開催される、年に一度のロングステイ財団主催のビッグイベントだ。  昨年は、広島大学に留学中だったPRAのフィリップさんが私的に参加して、フィリピン観光省のブースで退職者の相談にのった(写真中央)。現在、彼は帰国して、PRAのサービス部門の長を勤めており、現在、無犯罪証明書の日本大使館での認証の実現などに協力してくれている。 私は、当時女子大生の太田さんが駆けつけてくれて楽しく過ごすことができた(写真右)。 今年は、現在フィリピンに滞在中の息子に手伝ってもらえるので、より充実した相談コーナーの運営ができそうだ。ブースはいつものように、フィリピン観光省のとなり。また、今年は、私が声をかけて本家本元のPRAのスタッフも参加することになったので、そのお世話に手間がかかりそうだ。

ロングステイフェア2012開催のお知らせ 2012年10月13日


パスコは退職ビザ申請に必要な定期預金の作成にもっぱらバンク・オブ・コマースを利用している。そのため、バンク・オブ・コマースに口座を維持している方が相当数にのぼっている。一方、そのまま何年もの間口座をほったらかしにしておいて、口座が凍結されたり、最低預金額を下回って口座維持手数料を徴収されたりする方が出ている。自分の口座であるかぎり、定期的に口座の状況を把握することに努めるべきだが、中々容易ではない。  そこで登場するのがインターネットバンキングだ。日本ではほとんど当たり前になっているが、フィリピンでも普及が進んできている。バンク・オブ・コマースの場合、ネットバンキングの内容は口座残高の照会と同じ銀行内の預金の移動に限定されるが、それでもかなり有用だ。  最近、ある退職者のネットバンキングの開設のお手伝いをしたのでその手順を記載する。詳細はバンク・オブ・コマースで配布している英語の説明書を参照。 ①「www.bankcom.com.ph」にアクセスして、「personal E-banking」を選択する ②「log in」ページで、「now ! Click here」をクリック  「User ID」と「Password」の入力は不要 ③「Termas and Condition」で、「I […]

インターネットバンキングの勧め(バンク・オブ・コマース)2012年10月13日