退職者情報


2012年9月24日付けでPASCOの退職ビザ申請サポート・サービス手数料の改定をしたのでお知らせします。  主な改訂は、申請者(同伴者を含む)一律のサービス料(5000ペソ/人、約1万円)を廃止し、一家族の申請につき従来の申込金5000ペソ(1万円)のみとします。この申込金の支払いにより、日本における申請準備のための情報提供、フィリピンにおけるビザ申請と受領のサポートを行います。  一方、フィリピンにおいて必要となる健康診断、口座開設、NBIクリアランス、婚姻・出生証明、年金翻訳・認証などの準備作業は、それぞれのサービス料に実費とPASCOのサービス料を含めています。新価格はサービス申し込み書の下段を参照ください。  ちなみにすべての書類準備を日本で行ってきたとすると、申込金5000ペソと実費の交通費1000ペソでサービス料の合計は6000ペソ(約12000 円)となり、従来の11500ペソ(約23000円)の半分程度となります(申込金5000+交通費1500+代行手数料5000)。ご夫婦で申請する場合も同様の6000ペソですが、従来は16500ペソ(約33000円)であり、約3分の一となります(申込金5000+交通費1500+代行手数料 5000×2)。  本改訂は、最近の退職ビザ申請における書類の準備に関するルールの変更により、申請者一律のサービス料では不具合が生じてきたため、実施したものです。例えば、申請に必要なドル送金は、DBPのPRA口座に直接送金することにより、個人口座開設は不要となります。また、無犯罪証明書をフィリピン大使館で認証して来た場合、NBIクリアランスの取得は不要です。そうなると現状の一律一人5000ペソのサービス料+実費という価格体系では、フィリピンで種々のサービスを受ける場合も受けない場合も同じサービス料となり甚だ不公平となります。  そのため、現状の一律一人5000ペソのサービス料を廃止して、受けるサービスそれぞれについて実費込みのサービス料を設定したものです。言い方を換えると、書類準備のため日本で費やした費用をフィリピンで2重に支払うという状況を回避したことにもなります。

PASCOのサービス料の改定について 2012年9月25日


  このほど、MAさんのフィリピン人との結婚の手続きをお手伝いする機会があった。結婚式はアンヘレスの近くのマガランというところで、そのため、相棒のジェーンとともに立会い人として出席した。マガランはアンヘレスから20分くらいのところだが、典型的な田舎町だ。  MAさんは私と一緒の昭和22年生まれの64歳だ。先妻とも別れて、今は一人ぼっち、まだ現役で働いてはいるものの、将来一人暮らしでは介護などの状況に陥ったとき、面倒をみてもらう人もいないという憂いから、まだ30歳のフィリピーナを再婚の相手として選んだ。彼女の実家には今回初めての訪問だが、2週間の滞在がまるで島流しのようでかなりストレスがあったとのこと。この経験を活かして将来の住処など間違いのないように計画したいと言っている。 妻となったフィリピーナは10歳前後の子供を二人持つシングルマザー、日本に働きに行った経験もあり、片言の日本語を話す。彼女としては結婚してしばらくは日本に行って、家の資金を貯めたいという目論見がある。いわば双方とも典型的な結婚の動機をもっている。 式はマガラン市長が執り行ったが、なかなか厳粛なもので、この間約20分、新郎のMAさんは感激で涙が出そうになり、初婚の妻はMAさんが震えていたと笑っていた。単なる立会人として出席した私は、急遽通訳もやらされてちょっとあせった。 新郎新婦による恒例のキスの場面ではMAさんの照れは尋常ではなかった。しかし生まれも育ちも思惑も違う二人が、これから夫婦として一緒に暮らしていくことは容易な事ではないだろう。妻の執拗な金銭的要求をいかにはねつけていくか、もちろんできるだけのことはするにしても、ないものはないと、きっぱりはねつける固い意志も重要だ。よく話しあって納得づくで進めることが大事で、決して短気を起こしてはいけない。3周りも上の人間を生涯一度しかできない結婚の相手に選んでくれただから、その覚悟を汲んでやらなければならない。 ところで、フィリピンでの婚姻の手順は下記となる。 ① 結婚要件具備証明書の日本大使館での取得(戸籍謄本を準備、離婚歴がある場合はその記述があるものも用意する) ② 婚姻許可証を妻の住まいのある市役所で取得。10日間の掲示を経て発行される(具備証明のほかに、妻の出生証明、未婚証明(CINOMA)などが必要) ③ 挙式(牧師、判事、市長などが式を執り行う資格を持っている) ④ 市役所での婚姻証明書の取得 ⑤ 日本大使館あるいは日本の最寄の市役所あるいは日本大使館に婚姻の事実を届け(①から④までの手順で作成・取得したすべての書類を翻訳して提出する)、戸籍に反映させて手続きは完了する なお、手続きを簡単に済ますためには①から④間での手続きを市役所の登録事務所に一括して任してしまうことだ。いくばくかの金で約2週間でやってくれる。したがって、①から⑤まで、約3週間の滞在で完了できる。 式を終え、婚姻許可証の発行にも目処がついて、MAさんはほっとした様子。さすがに新婦と寄り添って幸せそうだ。新婦の二人の子供も加わって、市長室で記念撮影を行った。  この後、身内の人が集まって披露パーティを行うそうだが、そのときの姻戚一同の騒ぎっぷりは想像に難くない。

MAさんの結婚 2012年5月2日



 フィリピンではシニア・シチズンシップという制度があって、60歳以上になると買い物やレストランなどで10~20%の割引が受けられ、大変ありがたい。しかし、これは原則フィリピン人あるいはフィリピン人配偶者を持つ外国人に限って適用され、退職ビザを持っていてもその対象とならない(現在、法改正により、退職ビザ保有の外国人にも適用しようという動きがある)。それで小耳に挟んだのが、シニア・シチズンシップとまで行かないもののブルー・カードというものがあって、これを貰うと、例の悪法のカラー・コーディングの適用にならないとのこと。ちなみにカラー・コーディングとは車の末尾番号により、月曜から金曜のうちの1日、車を走らせることができないという、苦肉の渋滞緩和策だ。このマニラで週に一回車に乗れないなんてどんなに不便か想像がつくだろう。ブルーカードはPRAに申請すれば1ヵ月後位に発行される。 やっと手に入れたブルーカード、ただしマカティ市限定だ。  そこで早速私もこのブルー・カードを申し込んだ。当方の車は末尾番号が1と2で、両方とも月曜は乗れないので、お客さんの集中する月曜は四苦八苦している。申請から1ヵ月待ってようやくブルー・カードを手にすることができた。しかし、私の相棒は、これはマカティ市発行だから、マカティ市内だけに通用するもので、パサイ市、マニラ市では通用しないから、役立たずだと切り捨てられた。しかし、私の行動はほとんどマカティ市内だから、そう役立たずでもなかろうが。 以下、最近街で見かけた光景だ。 モール・オブ・エイシアのまん前のロータリーにある巨大な地球儀、夜は広告塔になっていて、中々見ごたえがある。 演説中のリム・マニラ市長。何を演説しているのか知らないが、上院議員から出戻りして最初にやらかしたのが名物のベイウオークの出店の撤去、古くは1990ごろにはデルピラ通りのゴーゴークラブを一掃したり、ろくでもない市長として庶民に恨まれている。ただし、女性の支持者は多いらしい。 最近見つけたマウスケアのダブルミント、飴は甘すぎるし、うがい薬は使いにくい。これは粉を固めた錠剤で口の中で溶かすので長持ちする。シュガー・フリーとなっているが、心なしか甘味があるのが今一。 ショップ・ワイズで見つけた、キリン一番絞り、フィリピンの普通のスーパーで、キリンビールが、現地のサンミゲルビールと大差のない値段で売っていた。明治チョコレートも現地価格で頑張っているが、果たして味の素、リポビタン、ヤクルトなどのように現地に浸透できるのだろうか。  

ブルーカードを取得 2012年3月31日


 マニラ唯一の観光のメッカともいえる歴史地区イントラムロスに鎮座するのが出入国管理局、いわゆる入管あるいはBI(Bureau of Immigration)だ。観光、投資、就労、就学あるいは退職後の人生をフィリピンで過ごそうとする外国人にとって短期あるいは長期のビザを取得することは必須なことだ。観光省や投資庁などの政府機関も外国人誘致に躍起になっている。しかし、そこで立ちはだかるのがこの入管だ。国の発展のために外国人を受け入れる一方、国に害をなす不良外国人を締め出すのが入管の役割だが、我々善良な外国人にはむやみに意地悪をしているとしか受け取れない事象が頻繁に起こっている。退職ビザの売りが「退職庁が窓口で、入管と直接コンタクトをする必要がない」というのも皮肉な話だ。 イントラムロスにある入管の本部、内部は混沌としている その1 ACRの更新期限 最近、下記のような趣旨のメールがインターネットをにぎわせた。 {私がビザの代行をお願いした旅行社からのメールに、ACR-Iカードの更新に関する情報がありましたのでアップします。   2006年にACR-I カードが導入され、カード保有者はすべて、空港で税金を支払い出国できるようになったのです。非常に便利になりました。発行された当初、発行年月日の記載はあったのですが、有効期限には何の記載もありませんでした。永住ビザだけに永久的なカードだと喜んでいたら、入管がその後、有効期間は5年に限ると発表したのです。その5年が2011年なので、そのことを知らない永住ビザ保有者が出国のために空港に行き、出国審査を受ける段になって、「期限が切れているので出国できません、ACR-Iカードを更新してきてください。」といわれるのだそうです。「私は、そんなことは聞いていない、緊急事態で帰国するので、そんな時間もない。」と答えると、「それでは、出国を認めますが、再入国する際に、あなたのビザは失効し、観光ビザでしか入国できませんよ。」ということになるらしい。}    なんともはや融通の利かないやり取りで、入管の外国人永住者いじめとしかとれない。1年間くらいの猶予期間を設けるとか、帰国してから更新するとか、なんとでもなるではないかと誰しも思うところだ。ちなみに退職庁(PRA)が発行する退職ビザ(SRRV)保有者はこの ACRが免除されている。その代わりにPRAがIDカードを発行するのだが、これは有効期間が1年ないし3年で、更新が義務付けられている。したがって、退職ビザ保有者はPRA IDをきちんと更新している限りは何の憂いもない。しかも、このIDの更新についても融通が利くし、ACR保持者のように出国時に再入国許可を取得するためにお金を払うなどのわずらわしさもない。 イントラムロスにある世界遺産サン・アガスティン教会でミリタリー関係の人の結婚式が行われていた […]

入管にとって外国人は、頭痛の種かそれとも飯の種か?2012年2月11日



 先日、別れた直後の退職者の方から、電話があった。エルミタのホテル前でタクシーのドアを開けたところ、後ろから来た車とドアがぶつかって大きく傷をつけてしまった。警察に通報したところ、かけつけた警官らも含めて被害者らにさっさと金を払っておしまいにしろとよってたかって責められているという。 最近退職者を伴ってNBIにクリアランスの申請に行ったが、申請を待つ人々はビルの外まで行列を作っていた。これに並ばなければ退職ビザが取れないとしたら、ビザ申請者などはいなくなってしまうだろうと、ため息がつく。  私のフィリピン人の相棒に連絡して、すぐにかけつけるよう指示をして、現場に向かった。現場では二人の警官と、被害者(これもたまたま警官だった)に囲まれ、被害者の車の修理に1万5千ペソ、タクシーの修理に1万ペソ、合計2万5千ペソを支払って、終わりにしてしまえと退職者を執拗に攻めまくる。  被害者の車には確かに大きな傷がある。まず誰に責任があるのか明らかにして、ポリスレポートを作成してもらい、それに基づいて後日、示談の上話をつけようと主張したが、警官らは、そんなことをしても時間の無駄だといってとりあわない。フィリピーノの相棒の到着を待つように話しても、一体いつまで待たせる気かと、執拗に支払いを迫る。 アラバンのフェスティバルモールでつけまつげのクリニックを発見した。日本では、最近超ロングのつけまつげがはやっているが、フィリピン人には自然に超ロングのまつげをしている子が多い。だからそんな需要はないと思っていたが、どうもそうでもないらしい。 そうこうしているうちに、私の相棒が国家警察の幹部の旦那を伴ってやってきた。これでもう、安心だ。それまで強気に攻めまくっていた警官らが、国家警察の幹部を見たとたんに、ニコニコ顔で、「なんとかお金を払ってもらえませんか」という態度に一変した。「乗客が不用意にドアを開けてしまい、後続車に危害を加えたのはタクシードライバーの注意義務の怠慢であり、責任の大半はドライバーにある、したがって、乗客に支払い義務はない」というのが話し合いの結論だった。しかし、これでは元も子もないので、被害者の警官は、件の退職者は支払いの意志を示していると主張した。  退職者としては、パスポートを見せて名前があきらかになって、後日トラブルになっても困る、ドライバーに金がないから、この場を収めるには退職者本人が支払うしか方法がない、という考えだ。それなら、いくら支払う用意があるのかという問いに、1万ペソと回答した。示談となると私の相棒の出番で、被害者の警官はすぐにOKした。そうなるとタクシードライバーが黙っていない。自分の車も傷がついたのだから、俺にも払えといって聞かない。そもそも自分の過失のはずなのだが、退職者が支払ったということは退職者本人の過失を認めたのだから、タクシーの損害に対しても賠償しろというのだ。相棒は、腹を立てて、そうであれば、1万ペソの話はなかったものと、お金を被害者の警官から取り上げてしまった。    そこであわてたのが、被害者の警官たちだ。そうなったら元も子もない、ドライバーを逮捕したところで一銭の得にもならないし、さらにごたごたすると国家警察の幹部を前に顔がつぶれてしまう。ごたくを並べるドライバーをタクシーに押し込んで黙らせてしまって、一件落着となった。退職としては1万ペソでけりがついたので、ほっとした様子だった。 モスリムがたくさん住んでいるタギッグ(ボニファシオグローバルシティの北)から地鶏の卵を売りに来た少女たち。彼らに甘い顔をしていると、隙を見てものを盗むかもしれないと、マムジェーンは油断を怠らない。  この日は日曜日で、相棒の旦那の国家警察の幹部が休みで時間が空いていたので、大変ラッキーだった。そうでなければ、退職者としては、たとえ自分に罪がなくても、不用意にドアを開けて原因を作ったのは自分だし、ある程度の金を支払っておしまいにするしか方法はない。特に支払能力のある人間を責めてお金を払ってもらわない限り修理代も出ないから、被害者(警官)とかけつけた警官が退職者を攻めまくって金を払わせようとするのがフィリピン流だ。  帰りの車中で、件の国家警察幹部の旦那は、正義を守るはずの警官が、こんなことでとても恥ずかしい、申し訳ないと、退職者に頭を下げた。確かに日本であれば、ドライバーに責任があって、乗客にはお咎めはないはずだ。それを金がある者から損害を負担させるというのは、日本では理屈が通らない。  今回は力強い助っ人が駆けつけたからよかったものの、不慣れな外国人がこんな目に遭遇したらどうしたらいいのだろうか。腹を立てて警官を怒鳴りつけたりしたら、事態はますますややこしくなる。「大使館に連絡して、大使館員が来るから少し待ってくれ」などと時間を稼ぎつつ、少しでも少額ですむようネゴするしかないだろう。もちろん、その辺に通じた友人(できればフィリピン人の)がいれば飛んできてもらってネゴしてもらうことにこしたことはない。

ある退職者の災難の教訓 その3  2012年1月20日


退職ビザの申請では並々ならねお世話になっているBank of CommerceのBel-Air支店が引っ越した。引越し先は元の場所から歩いて数分の場所だが、マカティ・アベニューとブエンディア通りの角、 Petronの大きなガソリンスタンドの中だ。新住所は Bel-Air Petron Square, 363 Sen. Gil Puyat Avenue, Barangay Bel-Air, Makati City […]

Bank of Commerceが移転しました 2011年12月21日



 「金無し...」の改訂版が出版社より当方のところに届いた。フィリピンに在住で、日本で本書を買うことができない方にお分けするつもりで、取り寄せたものだ。フィリピンでの税金、日本からの送料も含めて、1000ペソで提供する予定。フィリピン国内であれば郵送もするので、Eメールで届け先を連絡するとともに、本代と郵送料(LBCで160ペソ程度)は事前に振り込んでほしい。 イカロス出版社の方の話によると3.11の大震災以来、海外に居住するためのノウハウ本の出荷が急増し、「金無し、コネ無し、フィリピン暮らし」の在庫も底をついて、急遽、改訂版出版の運びとなった。初版出版から3年半が経過し、世の中の情勢も大分変わったので、記述を全面的に見直した。基本的な内容は同様だが、「フィリピンで死んでしまったら」、「子供の二重国籍」、「ペットのフィリピンへの持込」など初版では触れなかった話題を追加するとともに、「コンドミニアムの建設ラッシュ」、ファーストフードチェーン「INASALの躍進」などの最近の話題にも言及した。 さらに、表紙や各章の1ページ目を飾る写真や、この3年半に撮影したフィリピン人の生活振りの写真を大幅に入れ替えないし追加した。もちろん為替レートなどの最新データもアップデートし、年内にも出版される予定だが、書店に並ぶのは1月の中旬となる見込み。  今後、フィリピンにロングステイあるいは永住する方々が大幅に増えると思うが、本書が引き続きフィリピン生活のバイブルとしてお役に立てることを祈っている。  

「金無しコネ無しフィリピン暮らし」改訂版発行のお知らせ 2011年12月8日


  マイナー(Miner)あるいはアンダー・エイジ(Under Age)とは18歳未満の未成年者を指すが、最近マイナーをめぐる外国人の逮捕・収監あるいは花街のクラブの閉鎖が相次いでいる。ちなみにフィリピンでは、日本のように20歳ではなくて、18歳をもって成人(Legal Age)とみなされ、それ以下をマイナーあるいはアンダーエイジと呼ぶ。 フィリピンでは12歳でハイスクールに進み、16歳で卒業する。その後大学へ進む子供は30%程度で、残りの70%はハイスクールどまりで、働くことになる。大半は貧しい家庭の子供だから、一家の大切な稼ぎ手となるのだが、18歳未満の未成年者の雇用は花街はもちろん一般のレストランなどでも禁止されている。そのため、ハイスクールを卒業した18歳未満の未成年者が年齢を偽って、働がざるを得ない状況がある。 外国人男性がフィリピンに来て、大いに誘惑されるのがこのマイナーの女の子を相手に買春をしたり、あるいは裸の写真を撮ったりすることだ。些細な金で可能であるので、つい誘惑に負ける。それを斡旋するけしからぬフィリピン人も後をたたないが、時には、その斡旋をしたフィリピン人が警察にちくって外国人を逮捕させ、示談金などをせしめる、という法律を逆手にたった犯罪もまかり通っている。大抵の場合は年齢を偽って働いているのだが、「知らなかった」という言い訳は効かないのが怖いところだ。最近は、たとえ外国にいても、サイバー・セックスなるものも同等にみなされるようなので要注意だ。  つい最近でも、かのミス・ユニバーサル・ナイトクラブが警察の手入れを受けて閉鎖に追い込まれた。容疑はマイナーに売春をさせていたということで、クラブのフロアー・マネージャーなども逮捕・収監されてしまった。しかもマイナーと人身売買(売春を最近は人身売買と称している)という容疑が重なると、保釈がなくて裁判の間も収監されたままとなる。さらに恐ろしいのは、その場に居合わせた客も共犯者として逮捕されてしまうことだ。ナイトクラブに遊びに行って、そこでたまたま、マイナーの女の子が年齢を偽って働いていたとして、そこに客として居合わせただけで逮捕・収監されてしまうとは、なんとも納得できないが、それが現実なのだ。いくら注意したところで、見知らぬところでマイナーの雇用が行われていることだから、どうしようもない。フィリピンも先進国のように遊びにくくなったものだとため息が出る。 フィリピンでは、たとえ殺人事件だとしても告訴する人間がいなければ犯罪としてなりたたない。これはアメリカの法律に則ったもののようだが、犯罪者の家族が、被害者の家族を抱きこんで、殺人事件を闇に葬ってしまうことさえも可能なのだ。しかしながら、マイナーの人身売買となると、検事は、例え被害者の告訴がなくても起訴することが可能だそうだ。件の年齢を偽って働いていたマイナーの子は自ら望んだものだから雇用主や客を告訴するはずがない。しかし、検事は独自の判断で起訴することが可能で、「相手が合意したから行為に及んだ」という言い訳は、やはり用をなさないのだ。 マイナーを雇うことは花街の接客係ばかりではなくて、レストランやメイドとして雇うことさえ禁止されている。通常は問題にならないだろうが、マイナー本人が雇用主から注意され逆恨みをして警察に駆け込んだりしたら、チャイルド・アビューズ(児童虐待)ということで逮捕されてしまう。また、第3者が密告すると雇用主が逮捕され、件のマイナーは職を失う、という状況も起こりうる。だから、人を雇う場合、マイナー本人は家のために稼ぎたいから当たり前に年齢を偽るが、成人であることを念入りに調べてからでないと、とんでもない爆弾を抱えこんでしまうことになる。  そこで疑問に思うのが、フィリピンは貧しい貧しいといいながら、ハイスクールを卒業してから大学へ進学しない70%程度の国民の就労機会を2年間剥奪するということが正しい国の政策なのだろうか、ということだ。16歳ともなれば肉体的には十分大人で、もはや子供ではないくて、大概の肉体労働は可能だ。幼稚園や小学生程度の子供が働かされているということが児童の就労として世界的に問題視されてはいるが、日本でも中学を卒業しても18歳まで働いてはいけないとしたら、大問題となるだろう。私はてっきり、18歳未満の未成年者が花街で接客を行うことを禁止していると勘違いしていたのだが、すべての職種で就労の機会を奪われているということに義憤を覚える。それがめぐりめぐって、外国人を思いがけない罪に陥れていることにもなっているのだ。政治家はマイナーの保護を何か勘違いしているのではないだろうか。逆に雇用の機会を奪い、マイナー本人は年齢を偽って働き、挙句の果てに雇用主を処罰するなど、無用な犯罪を誘発しているのではないだろうか。

マイナー(未成年)にご用心 2011年11月27日



  今年のロングステイフェアは有明のTFT(東京ファッションタウンビル)の西館で11月12日(土)に行われた。ロングステイ財団からマカティサロンとして公認されているパスコとして、昨年と同様、財団の要請で相談コーナーを担当し、約30名の方と面談した。前日は雨模様だったが、この日は快晴で、昨年を上回る9121名の入場者が訪れ盛況のうちに幕を閉じた。 前日は世界各国から駆けつけたロングステイ財団公認のサロンの交流会が開催された。財団の理事らの挨拶、そしてしぶりに一堂に会した各国のサロン運営の代表が挨拶を行い、各国の情報を交換した。 当日の会場は102団体が参加し広い会場を埋め尽くした。会場の案内係も、事前の打ち合わせに余念がない。 セミナー会場は50名収容のプライベートセミナーと500名収容の特別セミナーがあるが、ほとんどのセミナーは予約で一杯ということだった。 会場の入り口に張り出されていたのが、ロングステイヤーが目指す国別のベストテン。2005年にベストテンに顔を出したフィリピンは、ベストテン下位の常連となっているが、ハワイやオーストラリアなどロングステイヤー憧れの国を除いて、永住という観点に立った場合、マレーシア、タイについで第3位と言える。ちなみに第4位はインドネシアだ。フィリピンは危険というイメージが先行してマレーシアとタイの後塵を拝しているが、いずれ順位が逆転するものと期待している。 8時過ぎから顔を見せた出展者は準備に余念がない。となりのフィリピン観光省のブースではセミナーで配布する資料の準備におおわらわだ。 10時から来場客が現れたが、各ブースとも相談者で盛況だ。パスコとしては、先日、卒論のリサーチにフィリピンを訪問した美人女子大生の太田さんにアシスタントをお願いして花を添えた。また、観光省のブースには昨年同様、フィリピン退職庁(PRA)の幹部、広島大学留学中のフィリップさんが応援に駆けつけていた。 10時から17時のフェアは瞬く間に終了し、17時半からは打ち上げ会が行われた。我が友フィリピンさんと太田さんのツーショットで1年ぶりのフェアーは幕を閉じた。

ロングステイフェア2011開催される 2011年11月27日


本ゲストハウスは2016年9月に長期賃貸契約を結んだので、当面、閉鎖します。 2014年9月11日追記;最近の賃貸相場の下落傾向により、ゲストハウスの割安感が薄くなったので、宿泊料を値下げすることにしました。従来の一泊料金1500(一室利用)/1800ペソ(2室利用)を一律1200ペソ、月極め料金を3万ペソから24000ペソ(ただし、電気料金は別途)とします。 パスコの事務所のあるマカティ・プライム・シティ・コンドミニアムにパスコ専用のゲストハウスを開設した。以前、私自身が住んでいたところで、複数のコンドミニアムが一般道路から離れたところに固まっており、エリア全体が警護されており、静かで安全だ。しかも、ちょっと高いところにあるので、冠水の心配もない。マカティの中心市街地にも近く便利なところにある。 中層5階建ての2階にあるので、いざという時にも安全に避難できる。築15年を経過しており高級コンドミニアムとは言いがたいが、中長期の居住に適している。ショップ・ワイズという大きなスーパー・マーケットにも徒歩5分程度でいける。とんかつ屋さんという評判の和食レストランもコンドミニアムの中にあり、生活するのに申し分ない。  広さは42m2、2ベッドルームで、4人程度まで居住できる。日本語環境のパソコンでインターネットも自由に使え、ケーブルでNHKが見れる。キッチンもついているので料理もでき、バスタブはないがホットシャワーが使える。             1日からでも利用できるが、1週間~1ヶ月程度の居住に適している。料金は1泊1200ペソ。1ヵ月単位の利用であれば、24000ペソ/月(電気料金は別途)となる。 庶民レベルのコンドミニアムなので、節約志向のかたに最適だ。申し込みは志賀までE-メールでお願いします。kazutamishiga@yahoo.co.jp

パスコ専用ゲストハウスの開設 (マカティ・プライムシティ・コンド)2011年10月9日(2014年9月11日改定)閉鎖中