風俗・風物


 モーターバイクといえば商業用のトライシクルの需要がほとんどだったが、昨今はバイクを通勤やレジャーに乗り回す人が急増している。地方のモールや闘鶏場にはバイクで乗りつける人が多数を占めるようになってきている。街の道路でもジープやトライシクルに混ざって小型バイクで疾走するする人が目立つようになっている。  車優先のフィリピンでは歩行者は車の間をすり抜けて歩かなければならないが、さらに車の陰にバイクが走ってくるのでますます道路横断が難しくなっている。その点トライシクルのお世話になっていれば安全なのだが、マカティなどの中心街ではトライシクルの乗り入れが禁止されているのでそうも行かない。  最近の新聞に「ホンダXRM-RSの新型車が56900ペソで発売になった」との記事が載っていた。8代目で街乗りを楽しむバイクと銘打っての発売だそうだ。それだけ個人の需要が増えているということだろう。エンジンは100cc程度で、ホンダ、ヤマハ、カワサキなど日本のメーカーが現地生産によりほとんどの需要を賄っている。また、まるでハーレーダビッドソンのようなスタイルに小さなエンジンを載せた中国製のバイクもたまに走っている。  一方、若者には250cc以上の中~大型バイクがあこがれの的となっている。フィリピンでは生産されていないから日本などからの中古車の輸入となるが、ホンダCBR400などが人気の的で2000年前後に生産されたもので30万円前後で取引されているという。  そのため、中古大型バイクの輸入販売ビジネスが盛んで、買い手はいくらでもいるという。まず日本の中古バイク市場で仕入れて、それも分解して運ぶ。運賃と税金を安くするためだ。完成車は車と同じ100%以上の税金がかかるそうだ。それをフィリピンで組み立てて売りさばくそうで、400ccの手ごろなものから1000cc級のものまで、日本でもあまり見かけない超大型バイクを目にすることもある。また、ヨーロッパブランドやあるいはアメリカのハーレーダビッドソンまでもある。  エンジンのない自転車もブームになってきており、郊外に出かけると本格的なコスチュームで走っているのを見かける。案外とお年の人も多いようだが、自転車は健康に大変良いので老化防止のために乗っているのだろう。私も昔取った杵柄で引退したらマヨン火山の麓を走り回ってみたいと思っている(実は学生時代サイクリング部に所属していたので)。

モーターバイクがブームに2008年12月19日 


 12月ともなると街のあちこちはクリスマスの飾り付けでにぎわう。世界的不況の影響か年々地味になってきているような気もするが、フィリピーノにとってクリスマスは絶対欠かせない、1年でもっとも大事な行事だ。16日からは熱心な信者が早朝暗い内からミサに出かけるから、教会周辺の警護が厳重になっているという。PASCOの事務所のあるGMA LOU-BELプラザでも入り口にキリスト生誕を模した人形が飾られた。  引越しから2ヶ月近くたってPASCOもやっとここの住民と認めれ、入り口に会社名が誇らしく掲げられている。各階に3室しかないから、9階にさえ来てもらえれば大きなPASCOのロゴがあるので迷うことはない。ちなみにこのガラスドアは前の事務所のドアを移設したもので、ロゴもそのまま持ってきている。   事務所にもクリスマスの飾りつけが取り付けられた。スタッフの工夫で見事にクリスマスの雰囲気をかもし出している。来週23日、仕事の山が過ぎたところで、ささやかながらクリスマスパーティを開催する予定だ。社員はそれを心待ちにしているが、きっと翌日のクリスマスイブまで24時間パーティを続けてしまうに違いない。それが過ぎたら、25日から翌4日まで11連休という歴史的長期休暇に突入するのだ。   現在、PASCOは退職者関連の業務のほかに、日本から建築の積算の業務を受けている。積算スタッフ8名にシステムエンジニアー1名の構成だ。マンション不況のせいで仕事が滞りがちなのが頭痛の種。ほとんど皆エンジニアーでコンピューターの取り扱いには慣れているので、なにか他の仕事ができないか模索しているところだ。  また事務所スペースにも空きがあるので、これからビジネスを立ち上げようとしている人の連絡事務所、あるいは当座の執務スペースとして利用してもらえるだろう。事務所の場所も便利なところにあるので規模の小さいうちは余分な経費を節約できる。会社登録には、まず初めに事務所を手配しなければならないが、その目的にも利用できる。会社設立登記等はPASCOの本業なので、会社運営のインフラにまで一歩踏み込んだサービスができるのではないかと期待している。

PASCOの事務所にもクリスマスがやってきた2008年12月17日



 私の事務所のあるパソンタモとバグティカン通りの角は4軒のトロトロが並ぶ庶民の食事どころだ。トロトロとは出来合いの料理を指し示して注文することを意味する。ほとんどのフィリピンの食堂はこの形式で、今風に言えばファーストフードだ。デパートの地下などでも多数のトロトロが並び、好きな店から好みの料理を選んでセルフサービスで共同のテーブルで食べるシステムになっている。パソンタモ通りはマカティのオフィス街のはずれになっており、比較的事務所も多い。そのため昼食時となると多くの人がやってきて列をなしている。一番人気が奥から2番目、次が一番奥、そして最後は皆満員となる。さらに夜間もこの付近に住んでいる人の夕食で賑わい、夜間はカラオケを楽しむ人が夜中までビールを飲んでいる。まさに庶民の憩いの場だ。最近は土日も休まずオープンしている。   ここの名物は豚や魚のバーベキューだ。豚のばら肉を味付けして炭火で焼いたバーべキューはとてもおいしい。これ一枚に野菜、ライス、さらにビールを一本つけて100ペソ程度で済む。毎日側を通る時、こんなに仕込んで売れるのだろうかと心配するが、昼食時の行列を見るとなるほどとうなずける。    フィリピン人は一日5回食べるというから、10時と3時のミリエンダ(おやつ)もかかせない。トロトロの前にはおやつや飲み物を売る屋台が出ている。ブコジュースは飲み物の一番人気、フライドポテト、パイナップル、グリーンマンゴなどはミリエンダの定番だ。  トロトロよりももっと安く済ますなら、屋台でバーベキューあるいはフライドチキンなどとライスを買って、事務所あるいは道端で食べることもできる。これなら50ペソ程度で満腹になる。フライドチキンのおばさんは毎日20~30羽は売るので、3000~5000ペソ程度の売り上げとなり、平均毎日1000ペソ近い儲けを出している勘定になる。ただし、トンボイの彼氏と二人がかりで夜中までやっているから、さほどおいしいビジネスではないが。   4軒のトロトロの間には比較的大型のサリサリストアが24時間営業をしている。常に2~3人の客があり、一人相手するのに1分くらいかかるとすると、1時間に60人、1日千人近い客が来ることになる。客単価は数ペソ~数十ペソだろうが、それでも一日1万~2万ペソ程度の売り上げになり、2千~3千ペソ程度の収入にはなるだろう。  節煙のため、毎回2ペソでタバコの一本買いをとなりのサリサリでしているが、毎度のことなのですっかり顔を覚えられ、何も言わなくてもタバコを差し出すようになっている。そのためか、クリスマスが近いわよ、とクリスマスギフトの催促をされてしまった。フィリピンではサービスを受けるものが感謝の意を表さなければならないのだ。

大繁盛、庶民の胃袋を満たすトロトロ2008年12月16日


 12月11日フィリピン退職庁(PRA)のクリスマスパーティがボニファシオ・グローバル・シティで開催された。この後、クリスマスパーティはタガイタイ、セブ、ダバオなど各地で開催され参加するPRAのオフィサーはフィリピン全国周りをすることになる。マカティ市のシティバンクタワー29階にある PRAの受付では写真の二人のフィリピーナが新人ながら必死に世界各国の退職者のお相手をしている。  今回はトラディショナルな民族衣装を着て参加することとなっていたが、ほとんどの客は無頓着で、PRAのスタッフだけが皆民族衣装に身を固めていた。  会場の外、パーティ会場の入り口では民族舞踏が披露されていたが、ひとしきり挨拶が終わった後、ステージで民族舞踊が披露された。この手の舞踊を見る機会はなかなか無いので、各国の退職者は興味深く鑑賞していた。  民族舞踊の後は当地の結婚式さながら、著名人であり、PRAの顔でもある元国家警察長官のゼネラル・アグリパイ会長がそれぞれのテーブルを回って記念撮影をしていた。  我が相棒は皆との記念撮影では飽き足らず、しっかりとアグリパイとツーショットにおさまっていた。  昨今、PRAのメンバーを退会する退職者が多く頭を痛めているとそうで、アグリパイ会長も必死に笑顔を振りまいていた。しかし29階の受付を新米二人にまかせきるなど、退職者へのサービスが何か、どうすれが退職者が満足してフィリピンに滞在し続けるか、もっと真剣に考えたほうがいいと思うのだが、余計なお世話だろうか。

フィリピン退職庁クリスマスパーティに参加2008年12月15日



 フィリピン退職庁(PRA)の認定銀行に一番目になったBank of Commerce(バンクオブコマース、略してBOC)は私が退職者の送金用口座を開設する際、いつもお世話になる銀行だ。パスポートのコピー一つで口座を開いてくれるのでなかなか重宝だ。退職ビザの取得で最初につまずくのが送金用口座の開設で、PRAもなかなかちゃんと説明してくれない。また、銀行の方もトンチンカンなことを言うところが多くて、退職者が困惑することが多い。この支店はジュピター通り、レストラン街のど真ん中にあるこじんまりした支店で家族的だ、支店のあるビルの上はトップグリルというカラオケボックスになっている。  この支店の唯一の男性社員ジョセフがパーティの主役だ。支店中を走り回り、女性陣に可愛がられている。愛想がよくて憎めない性格で笑顔を絶やさない。パーティが始まる前からカラオケではしゃいでいた。  何か始まるごとに神に祈るのがフィリピーノ流だ。無心論者の私は写真撮影に没頭した。小さな支店なのに料理は目一杯用意されている。もちろん目当ては家に残してきた妻子へのお土産に持って帰るつもりなのだ。  フィリピンのパーティには誰が参加しようがかってだ。皆適当に子供などを連れてくる。亭主や妻も仕事を終えて駆けつける。そのころは帰る人もいるが、パーティは延々夜半まで続くそうだ。  いまや世界に流通する日本発の文化として定着したカラオケがパーティの主役だ。これが無ければパーティは始まらない。さすがに銀行のパーティは違う。カラオケを歌うごとに現金の景品があるのだ。ピン札を丸めて切ったストローに差し込んだだけだが、これを目を隠して選ぶ。20、50、100ペソあるいはただの白い紙だ。これを見ていて当方のパーティでは500ペソ札も1枚くらい入れようと思った。  もう一つの主役はゲームだ。一般に女性社員が半数あるいはそれ以上を占めるフィリピンの職場では、パーティの参加者も男女比が拮抗している。そのせいか、男女で楽しむ少々エッチなゲームが多い。ちなみにこの日のゲームは男性が長めのナスを紐で前に吊るして、それを女性が掴み取るというもの。男性は左右に揺らせてつかみにくい様にして、女性は男性の股間目指してナスにしがみつくという按配だ。男性の数を女性より一人少なくして、一人になるまで続ける。勝者には100ペソの商品が贈られた。当然のことながら、やはりこの手のゲームは年増の女性が強いようだ。

Bank of Commerceのクリスマスパーティに参加2008年12月15日


 最近、マラテ、エルミタなどの下町では扇で顔を半分隠した浮世絵風の女性の看板がやたらと目に付く。これがホテル/モーテル・チェーンSOGOのシンボルマークだ。名前の由来と日本風のロゴとの関係は定かではないが、日本人を夫に持つフィリピン人の経営らしい。フィリピンの若者に評判のホテル/モーテルということで5~6年前に始めて耳にしたが、それまでは欠けたリンゴのロゴのアニトや人差し指を口に当てた意味ありげのロゴのビクトリア・コートがモーテル市場を席巻していたのだ。 この二つのモーテルチェーンのオーナーはMr. Kingといい、メトロマニラのいたるところにこの看板を掲げるという羽振りのよさで、当時モーテル王として君臨していた。私は1990~1994年の間、マカティのパソンタモ通りのKing’s Courtというビルに事務所を借りていたが、それがこのモーテル王Mr.Kingの持ち物だったのだ。ちょっと交渉事があって彼と話をしたことがあるが、物腰が柔らかくて物分りの良い中華系フィリピン人だった。  そのKingさんがしばらく前にすべてのモーテルを閉鎖してしまったのだ。理由は「モーテルの存在により世の紳士淑女に婚姻外の関係を結ぶ場を提供し、数知れぬ家族を破壊に追いやったのは偏に自分の責任であり、神を冒涜するものだった」という極めて敬虔なクリスチャンの発想によるものだった。確かにシングルマザーなどの増加もこのモーテルの存在に起因しているのかもしれない。しかしKingさんの本音は違うのではないか。だだっ広くて趣味の悪い内装が時代遅れでSOGO等の新興勢力の台頭により採算が合わなくなり、事業閉鎖に追いやられてしまったが、労働争議の発生を抑えるためにもっともらしい理由をつけたものだろう。    それにつけてもSOGOの躍進はすさまじく、第1号店のマラテ店、エドサのエドコンの近くに2店舗、さらにマンダルヨンに1店舗と、あの赤と黄色の派手派手な巨大なビルがいやが上にもその存在感を誇示している。さらに最近はパサイ、マラテ地区を脱出してクバオ、ノースエドサ、アラバンなどメトロマニラ全域に展開している。そしてさらにセブなどにも出店し、パンパンガにも新店舗がオープンしたという、まさにSMデパートチェーンのように全国展開を果たさんが勢いだ。   SOGOの部屋は小ぶりだが使い勝手のよい近代的なレイアウトで、安さと清潔さを売り物にしている。一昔前のモーテルのように変に内装を凝ることもなくシンプルなところが人気の秘密のようだ。モーテルというよりホテルのつくりで、部屋ごとに駐車場をつけるなどという無駄なこともしていない。そもそも車を持っているカップルなどはこの国では少数派だし、車のまま中に入り人知れずことをなすなどという発想はすでに時代遅れで、カップルは堂々と腕を組んでホテルないしモーテルに入るというのが今風なのだろう。さらに空室の多い平日の夜は525ペソで一泊(12時間)できるなど、バックパッカー用の安宿のないフィリピンでは旅行者にとってもありがたい存在だ。なお、SOGOはホテルを併設しており、通常のビジネスホテルとしても機能している。  

ホテル/モーテルチェーンSOGOの大躍進2008年11月26日



 原油価格が1バレル50ドルを割り込んで、ガソリン価格も毎日のように下がり続けている。一時リッター60ペソを超えたものが、40ペソ前後まで下がっている。円換算すると150円(1ペソ=2.5円)が80円(1ペソ=2.0円)と円高の影響もあって半分近くになっている。自家用車組みには大変うれしい事態だが、もっと喜んでいるのはタクシードライバーだ。前回、ガソリン代とバウンダリー(車の使用料)を払うと1銭の手取りも残らないと書いたが、その後政府は30ペソの初乗りに対して、一律10ペソの上乗せを決め、タクシードライバーの収入を確保する策をとった。現在、ガソリン代が40ペソに下がった上に、この10ペソの上乗せも健在で、タクシー運転手は笑いが止まらないという状況なのだ。 そこで、タクシーの懐具合を計算してみよう。まず運転手からヒアリングしたデータだ。 ・一日の走行距離の平均:250km ・平均乗客数:35人 ・バウンダリー(車の使用料):1050ペソ(16時間) ・初乗り料金(500m):30ペソ、500m以降 2.5ペソ/300m ・上乗せ料金:10ペソ/乗車 ・燃費:7.5km/L 次にガソリン代が60ペソ、40ペソの場合の収支比較だ。    項目        ガソリン代60ペソ   40ペソ ガソリン代(33L)       2000ペソ    1330ペソ バウンダリー         […]

ガソリン代が下がってタクシー運転手はホクホク顔2008年11月24日


 11月1日はオールセイントデイ(万聖節)で祝日だ。今年は土曜となったので、前日の10月31日が半ドンとなった。別名ハロウィンディとも呼ばれるが、その名のごとく、罪人も含めてすべての死者が聖人となり家族に会うために現世に戻ることが許される日とされている。この日は夕方からすべての人々が故人に会うために墓地を訪れる。そして、故人を囲んで家族団らんのひと時を過ごすために食事の支度までしている。そして翌朝まで墓地で過ごし故人を懐かしむのだ。  この日、ビコール地方アルバイ県、タバコ市の墓地にその様子を見物に出かけた。タバコ市には隣接して3つの墓地がある。ひとつは一般用、二つ目はお金持ち用、そして3つ目は中国人用である。それぞれの墓地の大きさは同じくらいだが、一般用墓地にはよくこれだけの人がタバコに住んでいるかと思うほどの人でいっぱいだ。メインの通路は真ん中にロープが張られ一方通行となり、交通整理がされているほどの人出なのだ。この日は日本のお盆と同じで、マニラなどの都会に出ている人たちが里帰りをしていて、街の人口は数倍に膨れ上がっているのだという。  ご承知のとおり、フィリピンでは土葬だ。なきがらは立派な棺に納められ、かつコンクリート製の箱に入れられて祭られる。普通はコンクリート製なのだが、お金持ちのものは御影石などまるでエジプトの王の棺のようだ。コンクリートの棺は必ずしも地下に埋められず、地面に露出しており、その上に幾段にも積み上げられる。その上では居場所のない子供たちが座り込んでいて、まるで夕涼みをしているようだ。相変わらずのことではあるが、それにしてもやたらと子供と若者が多い。そして普段外を出歩かないような深窓の令嬢が訪れるのではっとするような美女も多い。どこへ行っても老人しか目にしない日本に比べて、フィリピンの将来へ向けての底力を感じられずにはいられない。  一般用の墓地にはコンクリート製の棺が所狭しと立体的に配置されているのだが、お金持ちの墓地には屋根で覆われているもが多く、とても立派なたたずまいだ。その中のひとつに元上院議員でタバコ市のメインストリートの名前にもなっているZIGA(シガと読む)一家の墓があった。また、一般用墓地では自分の事務所の社員のおじいさんのお墓にもしばし見舞うことができた。中国人用の墓地はやはり圧倒的な財力を誇示するものばかりだ。小さいながらも豪邸ともいえるたたずまいで、死後の世界でも優雅に暮らせるようにとの中国的発想なのだろう。 午後7時ともなるとタバコ市のメインストリートは人でいっぱいで、車両の通行は許されない。南のレガスピ市や北の街には、この道を通っていくしかないはずなのだが、問題はないのだろうかと心配になる。また、道路沿いにはどこの国でも同じで、人が集まるところには屋台が並んでいる。焼き鳥やトロトロが多いが、ルーレットのような賭博を公然と行っているところがある。葬式は賭博を開帳することが黙認されているが、この日も特別にOKなのだろう。しかし、年に一度のご開帳では商売にならないと思うのだが。フィリピンの田舎でも段々西欧化の波が押し寄せているのか、Mister Donutの屋台も出ていてそこそこ売れているようだった。

オールセイントデイ 2008年11月3日



        フィ リピンでもっとも盛んな庶民の楽しみといえば、国民的スポーツのバスケット、そしてすべてのフィリピン男性を夢中にさせる闘鶏だ。地方に行くと町はずれ にある大きな建物といえば皆闘鶏場。そして闘鶏のある日は、その周辺はトライシクルや車でいっぱいになっている。日本や他のアジアの国でも闘鶏は行 われているが、フィリピンでは桁外れに盛んで、スペイン統治の時代から闘鶏は男性の勇気のシンボルなのだ。 タバコ市の闘鶏場 闘鶏場の周りは近隣から集まるバイクが一杯だ 闘鶏の勇姿はフィリピン男性の心をとりこにする 闘鶏のルールは至極単純で、戦わせる闘鶏のどちらかにお金をかけて、その闘鶏が勝ったら相手から掛け金を受け取るというものだ。まず、二人の男が一羽ずつ闘鶏を抱え、2羽 の闘鶏を近づけたり離したりして士気を高める。その間に、賭けが始まるわけだが、闘鶏場はメロン、ワラ(本来は有ると無いという意味だが、赤コー ナーと青コーナーを指す)の掛け声でウオーンとまるで闘鶏場そのものがうなり声をあげているようになる。闘鶏場の中には賭けを仲介する人がいて、もし 自分がメロンにかけたかったら、同額をワラに賭ける相手を探してくれる。もし自分が勝ったら、少々のチップを仲介者に上げるわけだが、こんなルールで よく混乱がおきず、ちゃんと掛け金を回収できるものと、いつも感心させられる。 闘鶏のリング […]

豆辞典 闘鶏(コックファイティング)への招待


9 月19日、日本で約1000室以上のゲストハウスを経営するOAK HOUSEの山中社長がPASCO社を訪問した。目的はOAK HOUSEにより多くの外人客を呼び込むために、フィリピン=英語圏の人材を使ってより積極的に英語圏の客にマーケッティングを展開しようということ。そのためフィリピンに会社を設立するかあるいは既存のフィリピンの会社と提携するかその辺の可能性を探りにきたというわけだ。PASCO社としても本業の退職者支援は良いとして、副業の建築積算の受注が伸びず従業員があまり気味なので大いに興味がある。安い賃金の利用ということではなく、フィリピン人の英語力を活かして日本の市場に外国人を呼び込むという新しいビジネスモデルだ(もっともコールセンターはフィリピンでも巨大産業に育ちつつあるが)。  まずは神妙にスポンサーの話に聞き入るスタッフ 堅い話はそのくらいにして、パーティ好きの山中さんは早速従業員を集めてパーティを開こうと提案した。パーティで皆を集めて一緒に遊べばPASCO社の社風がつかめるだろうという作戦に違いない。そんなことはお構いなく、ここのところこんな機会のなかったフィリピーノ従業員は乗り乗りで19日(金)の晩から料理作りに励み、翌日の昼には大量の料理が用意された。予算を少々ゆったりといただいたおかげでサンミゲルビールライト4ケース(96本)と大量に仕込んで女性陣も大いに飲んで食ってと楽しんだ。パーティーは同日夜半未明まで続いたのこと。 大量の食い物を前に笑顔あふれるスタッフ フィリピンでもパーティの目玉はカラオケだ。カラオケの機械を借り出して、食事が一段落するとカラオケ大会が始まった。英語とタガログ語だけなので残念ながら日本人は自慢の喉を披露するチャンスがない。もっともビールの飲みすぎでそれどころではなかったが。 そ の夜はさらに幹部連中をマニラ湾の埋立地に最近出現した広大なシーサイドマーケットレストランに連れて行って新鮮な海の幸を満喫した。マーケットで魚介類 を買い、回りのレストランで料理してもらうシステムだが、どうしても材料を買いすぎてしまい余してしまうのが難点だった。しかし、この日は10数 人がパーティ会場に残っており、夜の部の食事として持って帰るという魂胆があったので、心置きなく注文ができた。案の定半分ほどの料理が残ってしまった が、これを文字通り肴にパーティがますます盛り上がったということは想像に難くない。エビやカニ、牡蠣やイカ、それに貝や魚を約10kgも料理して全部で5000ペソ(11000円)程度、10人なら一人500ペソ(1100円)、実際は20人くらいで食べたのだから、一人250ペソ(550円)くらいにしかならない、フィリピンならではの安さに感謝。

OAK HOUSE 山中社長の訪問2008年9月21日