食事所


 ここのところ立て続けに発生している台風の影響で、この日も朝から強い雨が降っていた。そのお陰で外へ出れないKIANはすこぶる機嫌が悪い。そこでマ ム・ジェーンの許しが出て、KIANが裸で外へ放たれた。元々水遊びが大好きなKIANは、はじめはちょっと戸惑ったものの大喜びで雨の戸外へ飛び出して いった。 強い雨が降るとストリート・チルドレンやスコーターの子供が、その雨水をシャワー代わりにするのはフィリピンの風物だ。だから、マム・ジェーンは、は しゃぎまわるKIANにストリート・チルドレンとはやし立てる。そんなことはお構い無しに裸ではしゃぎまわるKIANに、なにか戦後間もないころ、幼少時代の自分を見るような気がした。  9時ごろになると雨もあがって、先週のSOFITELに引き続き一流ホテルのブランチとしゃれ込んだ。この日ターゲットはマカティのど真ん中にある押しも押されぬ一流ホテルのシャングリラだ。 まず、4階のプール・サイドに行ってみたが、やはり都会のど真ん中のホテルであるためか、いかにもプールとプ-ル・サイドしかなくて狭苦しい。とてもKIANが自由に走り回れる雰囲気ではない。 そこで、1階のロビーへ移動した。入り口の正面に位置するロビーはその豪華さと優雅さでゲストを圧倒する。床には高級な絨毯が敷き詰められ、KIANが転んで平気なようだ。 早速、はしゃぎまわるKIANだが、ステージですっころぶのではないかとヤヤは気が気でない。近くのゲストに愛嬌をふりまきながら走るKIANにウエイトレスも微笑を返す。何かすると自分で手をたたいて、拍手喝さいを催促するのが最近のKIANのスタイルだ。   さて、はじめにお目当ての只のパンがやってきた。SOFITELとは違って種類は少ないもののまだあったかい美味しいパンだ。グルメのKIANは早速かじりついている。しゃれたジャムもついていて、これでもすでに十分なごちそうだ。  この日の注文はクラブ・サンドイッチとパンシット・ギサド(ビーフン)。味はやはり高級だが、それぞれ400ペソと少々高めだ。それにジャスミンティーと コーラ2杯でしめて1600ペソ・プラス。SOFITELの倍近いが、シャングリラ・ホテルだからそんなものかと納得。     KIANも料理に満足げで、フォークとナイフに挑戦していた。ちなみにフィリピンでは食事はカマヤン(手で直接食べる)のが正式。だからKIANがパン […]

マカティ・シャングリラ・ホテルでブランチ 2011年7月30日


退職者の方に用事があって、先週の土曜、ソフィテル・ホテルを訪問した。休日なので、ついでにソフィテル・ホテルの庭をKIANと午前中一杯楽しんだ。このホテルはもともとフィリピン・プラザ・ホテルと呼ばれ、ロハスブルバードの先の埋立地に立てられた老舗高級ホテルの一つだ。特にマニラ湾に面した広々としたプールと庭園がデートスポットとして有名だった。  数年前にフランス系のソフィテルに買収されたそうで、マカティのドーシット・タニ・ホテルがタイ語で挨拶するように、ここではフランス語で「ボンジュール」と挨拶されるそうだ。外見はマニラ・ホテルやペニンシュラ・ホテルがそうであるように、ちょっとさえないが、老舗だけあって、ゆったりとしたロビーや庭園は格別なものがあり、部屋も広々としている。 入り口から階段/エスカレーターを下り、大きなレストランを横切るとそこにプールと庭園が広がってる。その向こうはマニラ湾だ。椰子の木がたくさん植えてあるが、落下事故防止のためにココナツの実が全部落としてあるのはいかにも風情がない。中間に網をかけるなどなにか工夫がほしいところだ。   プールは平凡な四角や丸ではなくて島を巡る様になっていてぐるりと泳ぐことができる。しかし、ちょっと深そうでKIANには当面無理だろう。滑り台もあって、小学生くらいなれば、大いに楽しめると思う。 庭園はマニラ湾に直接面しているが、水に浮かぶ無数のごみはいただけない(写真ではちょっと識別しにくいが)、せっかくの庭園が台無しだ。私がホテルのマネージメントだったら、一台専用ボートを浮かべて、毎日ごみ掃除をさせるだろうに。 子供が遊べる施設もいろいろある。写真の大きな籠は子供がトランポリンのように跳ねて遊べる様になっている。     庭園に面したレストランはこれまた広々としていて開放感にあふれる。街なかのホテルのレストランでは、こうはいかないだろう。客の食べ残したパンを食べに来ているすずめ。  この日はまだ10時前なので、ブランチとしゃれ込んだ。でもホテルのレストランとなると、アメリカン・ブレック・ファーストでさえも800ペソもして中々庶民には手が出ない。そこでメニューの中から一番安いパンケーキ(ホットケーキ)とフライド・ヌ-ドル(パンシット・カントン)を選んでコーヒー2杯を含めて800ペソで済ました。私とジェーンの二人なのだが、ヤヤとドライバーがいて全部で、4人+KIANがこれでお腹一杯になったのだ。 その秘密は無料のパンだ。カゴ一杯に出てきたパンは色々な種類があってとても美味しい(あのすずめがつついていたやつだ)。しかも、ジェーンが図々しくもお代わりをしてくれたので4人がお腹一杯になってしまったのだ。パンシット・カントンもとてもあっさりした味付けで美味しく、KIANがむさぼるように食べていた。 食後は室内レストランとの間にある池の水でびしょびしょになって遊ぶKIAN。まだまだプールで遊べないのが残念なKIANだがことのほか水遊びが好きだ。下の写真が庭園に面しているレストランだ。  

マニラ湾に面する老舗ホテル・SOFITEL 2011年7月25日



私が住むサンアントニオ・ビレッジの、パソンタモ通り沿い、バグチカン通りとエステレリア通りの間(ミニ・ストップのすぐとなり)にAmber’s  Bestという大きなレストランがある。そばを通り過ぎるたびにどんな店なのかと興味を持って眺めていたが、利用する機会が全くなかった。最近、知り合いのフィリピーノに付き合って、例のゴールディラックスと、このAmber’s Bestで誕生バーティの準備することになり、中を覗くことができた。 フィリピン人のパーティ好きは語るまでも無いが、そのパーティといえば、あの甘いスパゲッティかフィリピン風やきそばのパンシット・カントンないしパンシット・マラボン、それにチキンのから揚げかシャンハイ・ルンピアがつけば上等だ。その調達先がAmber’s Bestだったのだ。 カウンターには5種類の麺類の料理に対し、300ペソから800ペソまでの5種類のサイズがあるが、一番大きい800ペソのは、なんと25人前だ。もちろん、その場で食べるメニューもたくさんあるが、ここの売りはパーティ用のテイク・アウトなのだ。客席は広々、あっさりしていて、なにか社員食堂を思わせる風情だ。  ゴールディラックスで例の巨大な角型のケーキを700ペソ、Amber’s Bestで25人前のパンシット・マラボンを800ペソ、それにコークやビールなどのドリンク代が500ペソ、しめて2000ペソで、20人程度の誕生パーティが開催できてしまう。一人当たり、100ペソ、これでもフィリピン庶民にとって見れば立派な贅沢なのだ。 Amber’s Bestはチェーン展開をしていて、マニラのあちこちに店があるそうだ。デリバリーもしている。パーティを安く済ませたかったら、ここを利用すると良い。下手に日本レストランに招待して、万単位のお金を使うよりも、ここの食べ物の方がフィリピーノにとってはよほどありがたい。ただし、あなたの誕生パーティだったら、少なくとも上記にチキンのから揚げとシャンハイ・ルンピアを加えたいところだ。そうすれば数千ペソでフィリピーノに多いに感謝されることは間違いない。質より量が問題なのだ。

Amber’s Bestは庶民の味方 2011年3月3日


 オロンガポからスービックへ入るゲートは5つあるが、メインゲートあるいはマグサイサイゲートの近くにあるのが、和食レストラン「SAKURA、櫻」 だ。スービックのもう一つの本格的和食レストラン「SAGANO」に比べて見てくれは若干落ちるが、立派なレストランだ。   メインゲートを入るとすぐに最近はやりのUKAY UKAYの屋台が並んでいる。スービックの中でもフィリピンの巷の雰囲気を出そうという嗜好だろう。衣類、バッグ、時計、靴、帽子など安い商品が豊富にお いてある。タクシーもその脇で客待ちをしているのでここまでくれば、足も食事も問題ない。 そこをすぎてメインストリートのリザール通りに出ると、そのはす向かいにTimes Square Cinemaがあり、その奥に「SAKURA」がある。ちょっとわかりにくくて、開店中なのかも定かではなかったが、きちんと営業していた。 定食類が300~400ペソ程度で、マカティ・スクエア近辺の和食レストランに比べて、少々割高だ。しかし、マニラから離れたこの場所で本格的日本料理が食べられるのだから、仕方がないだろう。味はしっかりと日本料理で、特にサラダはおいしかった。 メニューは豊富で、いつもながら、これしか客はいないのに、どうやってこれだけの材料を用意しておくのかと不思議に思う。メニューがポリ袋に入っていて反射して見難いが、我慢して見て欲しい。  

スービックの櫻レストランの紹介 2011年2月24日



マカティのグリーンベルト2、エスペランサ通りを挟んでアヤラ開発の最高級コンドミニアム「The Residence」の向かいにあるのが和食レストランの老舗、SUGIだ。かなり大きなレストランだが、食事時は和食通のフィリピン人で待ち席が一杯になるほどの人気店だ。 元々SUGIは、今のしゃれたグリーンベルトが開発される前、1989年にはすでに今のグリーンベルト1の一角にあった。当時から大型のレストランで本格的和食レストランといえば、ドーシットホテルの弁慶くらいで、かなり貴重な存在だった。ここのお好み焼きは、表面の鰹節が活きて踊っているようで、興味深く眺めたものだった。グリーンベルトの工事が始まると取り壊されて、しばらく営業をとめていたが、ここに従来よりもはるかに立派なレストランを開店したのだ。 昔はオーナーのフィリピン女性が良く店に顔を出していて挨拶したものだが、今はそんな家庭的な雰囲気は無い。しかし、そのハイクラスな雰囲気ではマカティ・スクエア(リトル東京)あたりに数多くある和食レストランとは一線を画していると言っても過言ではないだろう。 値段もマカティ・スクエアに比べて少々高めの印象だったが、この日は皆で天ざるそばを食べたが竹で330ペソ、思っていたほど高くは無いようだ。メニューも豊富で、フィリピン人の客が多いからと言って、決して味付けをフィリピン風に甘くしているようなことはない、本格的な日本料理だ。次回は是非、鰹節が踊っているあの懐かしいお好み焼きを食べてみたいと思う。  

グリーンベルトの和食レストラン「SUGI」の紹介 2011年2月24日


 フィリピンのケーキ屋さんといえば、Goldilocks(ゴールディラックス)かRed Ribbon(レッド・リボン)が有名で、街のいたるところに出店している。特に誕生日パーティといえば750ペソで20~30人がたっぷり食べられる四角い巨大なケーキが買えるゴールディラックスと相場が決まっていた。誕生日があるたびに、一切れといっても普通の一切れの倍もあるようなのを配られて、甘いものが苦手の中年日本人はいつも往生したものだ。しかし、他のフィリピン人は、こんなに甘いケーキをおいしそうに全部平らげるにはいつも感心した。 ゴールディラックスとは一線を画し、少々高級路線を行くのがレッド・リボンだ。甘さも大きさも控えめで、10人くらいで食べられる中位のケーキが500~600ペソで少々高めだが、最近の若い子はレッド・リボンを好むようだ。しかし、誕生日のように不特定多数がやってくる場合は、やはりゴールディラックスで巨大なケーキを買う。質より量、そして甘いことがフィリピン庶民には肝心なのだ。  私の日課である散歩のコースのカマゴン・ストリートとセントポール・ストリートの交差点あたりにMelliza(メリサ)というチーズ・ケーキ・ハウスがある。質素なたたずまいで、いつも客も入っておらず、こんなところでケーキ屋さんをやって商売になるのだろうかといつもいぶかっていた。 ある日、相棒のジェーに聞いてい見ると、ここのチーズ・ケーキは有名で学生時代はいつも生唾を飲み込んで通り過ぎていたと聞かされた。ならばと早速店に行って買い求めたが、小さめの一切れが77ペソ、一箱5個で385ペソ、丸々買って10個分で770ペソだ。値段もレッドリボンの少々上を行く。色々な雑誌などでも紹介されているようで、グロリエッタなどにも出店しているが、すべてのケーキは店の発祥地のここで作って、卸しているそうだ。中を覗いて見ると、売り場の5倍くらいのスペースのケーキの工場があり、いかにも直売所といった按配だ。  糖尿病の気のある私としては、ケーキなどというものを長いこと食していない。ちょっと端っこを削り取って食べてみるとなかなかおいしかった。誕生ケーキの定番のゴールデラックスの甘いだけのケーキとは一味違う。でもそれ以上は食べさせてもらえなかった。  ジェーンはプレイン・チーズ・ケーキが一番好きだというが、そのほかにも色々飾り付けがある。しかし、ベースのケーキは皆一緒だ。だからプレインも同じ値段というのが解せない。さらに解せないのはシュガーレスというのがあって、それは一切れ88ペソだ。砂糖が無い分だけ安いと思うのだが、素人の浅知恵だろうか。  

フィリピンのケーキ事情 2011年2月16日



       クラークからバスで帰る際、昼食を食べ損なって、アヤラ・バス・ステーションの近くの吉野家で牛丼を食べた。ドーシットホテルの前のパーク・スクエアの一階、SMに面したところにある吉野家はすでに数年前から営業している。1~2度入ってみたことはあるが、日本の牛丼とは似てもにつかず、おまけに緑色の変なドリンクが気味が悪く、長いこと足が遠ざかっていた。 ためしに入ってみたのだが、メニューが大幅に変わっていたのに気がついた。うどん、天ぷら、カツ丼、チキン丼、弁当、そしておまけにシュウマイや餃子まである。まさに、和食ファースト・フードの典型的なメニューとなっている。当然のことながら牛丼の並みを頼んだが、85ペソは場所柄リーゾナブルといえるだろう。もう何十年も「吉野家の牛丼」を食べていないのでなんともいえないが、まあまあといった感じだった。しかし、紅生姜が意外とおいしかった。 フィリピンで日本食といえば天ぷらに餃子は欠かせない。そしてフィリピン人のチキン好きは格別だ。だから牛丼一本では客は来ない。生き残りをかけてメニューを変更したものと思うが、吉野家の意地としては忸怩(ジクジ)たるものがあったろう。これだけのメニューがあれば、競合相手の「東京東京」や「テリヤキボーイ」にも伍していけるかもしれない。少なくとも、ファーストフォードの巨人、ジョルビー、マクド、KFCやチョーキンと比べても遜色はない。 夜近所を散歩していたら吉野家の垂れ幕に出会った。かなり遠いところにも出前しているようだ。メニューは無いので、看板の写真を掲載したが、見にくいので拡大してみて欲しい。  

吉野家の譲歩 2011年1月27日


             マカティのはずれサウス・スーパー・ハイウエイからZ.Roxas通りをちょっと入ったところに釜飯家(Kamameshi House)がある(ただしZ.Roxas通りは一方通行なのでオカンポ通りから回らなければならないが)。たまたまそばを通って、たまには釜飯もいいか と入ってみたら、意外と本格的な和食レストランだった。 1990年ころにマカティ・アベニューのブルゴスの入り口あたりに釜飯亭(?)というレストランがあった。そのころはラーメン亭か新宿ラーメンくらいし か日本料理レストランはなかったので、たまにここに入って釜飯を食べたものだ。この釜飯家はかなり古いつくりで、ジェーンの話によると彼女の学生時代の1996年ころにはあったというのできっと、マカティ・アベニューの釜飯亭(?)が移転したものに違いない。となるとフィリピンで1、2を争う老舗の和食レストランかも知れない。 .2階にもたくさん席があるが、ほとんど使っていないようで、場所がらかあまり人が入っていない。釜飯は20分くらいかかるというので寿司を注文したら、すぐに来た。しかし、えてしてすいている店にありがちだが、ほかの料理は、とても時間がかかった。  にぎり寿司は、おなかがすいていたので写真もとらずに食べ始めてしまったが、わさびが別になっていて、自分で適量をつけなければならないのが面倒くさい。 客はほとんどフィリピン人なので、わさびが食べられない人が多いのだろう。あまり期待していなかったが、意外と新鮮でおいしい。また、野菜炒めやえびてん ぷらもまあまあいける。しかし、値段もそこそこでマカティ・スクエア近辺の日本料理と比べて遜色ない。 店の名前にもなっている釜飯は、鳥、えび、かに、五目の4種類あって値段は130ペソ~190ペソと手ごろだ。味噌汁がついていないのがちょっと物足りないが、味はまあまあいける。 メニューは豊富で、ほとんどの日本料理を網羅しており、ちょっと穴場的な店だ。しかし、メニューが英語だけで、しかも写真もついていないので、日本人の客のみならずフィリピン人の客にも、なかなか選びにくいのが残念だ。 写真のメニューは細かくて見にくいのでクリックして拡大してみてほしい。その充実ぶりが見て取れるだろう。

釜飯家発見 2011年1月21日



                 この日は記念すべき1が5個続くFive Oneの日だ。今年は11月1日がFive One、11月11日はSix Oneで、縁起を担ぐイベントが行なわれる結婚式場など今から予約で満員だそうだ。このFive Oneの1月11日は奇しくも不肖私の6?回目の誕生日なのだ。こんな日は私の生涯にとっても初めで最後の日だ。  かといって特に何事も なかったのだが、周囲の人とインド料理を食べに行った。カシミールという声もあったが、高いので、グリーンベルトのニュー・ボンバイに大人5人、子供一 人、赤ちゃん一人で出かけた。メニューは粗末で写真に取る気になれなかったが、カシミールと同じような料理で値段は大体半分だ。味はそん色ない。ちなみに ニューボンバイはグリーンベルト3、ニューワールド沿いのエスペランサ通り、日本料理「杉」の並びにある。 マトンとチキンのカレー、インド風チャーハン、タンドリチキン、プレインヨーグルト、チッキンテッカ(何度も念を押したのに持ってきてくれなかった が)、バターナン、その他ドリンクで、しめて5人で2000ペソ強。そんなに安くは無いが中レベルの値段だ。前回カシミールで味をしめたヨーグルトを2皿 も注文したが、私以外は誰も手をつけてもらえなかった。  8時を回るころには客も増え、白人、アラブ人、インド人、それに黒人といろいろな人種で一杯だった。もちろんフィリピン人や中国人、それに我々日本人もい たわけだが、実に国際色豊かな店だ。インドカレーではキアンは食事に参加させてもらえなかったが、外へ出るのが好きなキアンは周囲の雰囲気に終始ご機嫌 […]

2011年1月11日はFive One 2011年1月15日


ここ1~2年、街のあちらこちらに出店して、急速に成長しているのがINASALだ。ファースト・フード業界の巨人、Jollibee(ジョルビー)やChowking(チョーキン)をはるかに上回る勢いだが、そもそもINASALとはバーベキューという意味で、単なるチキン・バーベキューの一般名称だ。   フランチャイズの料金は700万ペソ、ジョルビーやマクドナルドなどが4千万ペソもするのに対して格安だ。それだけ、出店のハードルが低いから、新規参入を志すフランチャイズ・オーナーが後を絶たない。 料理は典型的なフィリピン料理で、基本的にチキンのバーベキューにご飯をつけた極単純なものだ。99ペソと49ペソの2種類があって、チキン・バーベキューの大きさが違う。また、99ペソのメニューはご飯が食べ放題だ。この49ペソで一回食べられるという安さ、また、99ペソではご飯が食べ放題というのが人気の秘密のようだ。 ジョルビーやマクドナルドはカウンターで注文して、その場で料理を受け取る伝統的なアメリカ方式だ。しかし、INASALは人件費の安さを利用して、ウエイターが料理は運んできてくれる。だからカウンターに長蛇の列を作らないで、テーブルでゆっくり料理を待つことが出来る。客がどこに座るかは客の勝手だから、ウエイターは客がどこにいるか探しださなければならない。そこで威力を発揮するのが、番号札で、テーブルに掲げられた長い棒のついた番号札がそれだ。 チキン・バーベキューの他にフィリピン人が好むシシッグ(豚のレバーと顔の皮の炒め物)やバゴス(養殖魚バゴスの酢漬けの炒め物)などの料理もあるが、これは150ペソ前後と必ずしも安くは無い。 INASALはもともとBacolod Chiken INASALが本家で、Bacolod Chiken(バコロド・チキン)はネグロスのバコロド市の名物として有名だ。その名の通り、Bacolod Chikenというチェーンもある。先日タガイタイに行った折、昼食を取ったレストランがそれだ。 こちらはメニューが豊富で店の雰囲気も上質だ。値段はメインのチキン・バーベキューが95.5ペソと49.5ペソで似たようなものだ。しかし味付けは本家だけに、こちらが上かもしれない。しかし客足はINASALに向っているようだ。 INASALは現在ブームで昼時は満員だが、これだけ出店が多くてはいずれ人々はそっぽを向くかもしれない。とにかく料理そのものには何の目新しさも無いし、極ありふれたチキン・バーベキューだ。確かにジョルビーより安くておいしいかもしれないが、すでにBALIWAGLECHONやANDOK’sなど、似たようなフィリピン固有のファースト・フード店は街中にごろごろしているのだ

INASAL(イナサール)の躍進 2011年1月15日